[新版]競争戦略論I

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478008423

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  • 経営学の短い歴史の中で、登場人物の筆頭の一人として必ず名前が出てくる大御所マイケル・ポーターの『競争戦略論』。自ら、「この本には、競争と価値創造を理解するために私が開発したコンセプトとツールのすべてが収められている」と宣言する正に代表作である。実際、ポーターの研究と主張のエッセンスを詰め込んだ論文がコンパクトに集められていて読みやすい。大著で読みにくい『競争の戦略』よりもまずはこちらに当たるべき入門書。本書[新版]は、1998年に出版された初版に対して新規の章を追加して2008年にアメリカで出版された改訂増補版(Updated and Expanded Edition)が元になっている。

    本書でも解説され、ポーターの競争理論のコアとなる「ファイブ・フォース」と「バリュー・チェーン」の概念は、経営戦略の基礎として多くの人が知るところとなり、今ではかなり使い古された概念となっている。しかし、それが基礎的概念であるからこそ今なお有効であり続けている。

    ポーターは新版の序論において次のように語っている。
    「競争は至るところに存在する。市場で事業を営む企業も、グローバリゼーションに対応しようとする国も、人々のニーズに応えようとする社会組織も、すべて何らかの競争を行っている。そして、すべての組織は、競争を通して顧客に優れた価値を提供するための戦略を必要としている」

    競争は避けるべきものであると主張するピーター・ティールや、競争のない市場とポジションを見つけるべきだとするブルーオーシャン戦略を説くW・チャン・キムとレネ・モボルニュもいるが、彼らの主張も含めて競争のフレームワークを提供するのがポーターが構築した競争戦略の理論と言ってよいだろう。

    【戦略とは】
    まずポーターは、「業務効果(Operational Effectiveness)」と「戦略ポジション(Strategic Positioning)」は違うものであるとして、業務効果のベストプラクティスの実現を競うことを「最高を目指す競争」とする一方、戦略的ポジションを追求することを「ユニークネスを目指す競争」と呼んだ。優れた業績を達成するためにはおよそ両方で優位であることが求められるが、まずその二つを区別することが必要で、さらに後者の方が持続的優位となる可能性が高いことを認識することが重要である。1980年代の日本は業務効果の優位性により欧米企業との競争に勝利を収めたが、一方でほとんどの日本企業には戦略的ポジションを取るという考え方がなかったと指摘される。そして、業務効果のベストププラクティスは現代においては容易に模倣されるとの予言の通り、日本企業の多くはその優位性を失っていったのである。

    戦略を考える上で、ポーターの言う「戦略はトレードオフと適合性(フィット)によって持続可能になる」という言葉には深い味わいがある。企業が選択する戦略的ポジションに対して、他の候補となるポジションとの間にトレードオフがないということは、まだ生産性の限界まで行きついていないということであり、競争市場においては持続可能ではないことを意味する。生産性の限界まで行っている状態では、必ず選択によりトレードオフが生じる。トレードオフがない選択は、戦略的な選択ではないし、競争環境において持続可能な戦略ではないのだ。企業は、トレードオフが生じるところまで限界を推し進め、バリューチェーン中の諸活動を選択した戦略に適合させることを追求していかなくてはならない。今では言い古された言葉だが「戦略の本質とは、「何をしないか」を選択することである」のである。

    【競争戦略の適用】
    「私のゴールは、理論と実践を効果的につなぐ、厳密で役に立つフレームワークを開発することである」と語るポーターの意志は、その理論が多くの企業の経営戦略室やMBAの教育課程で採用されたことで、おおむね達成されたと言ってよいだろう。

    自分は通信業界で働いているのだが、「ファイブ・フォース」と「バリューチェーン」のフレームワークはこの業界分析においても非常に有効である。

    日本の通信市場は、大手三社が直接の競争相手となる寡占市場だ。主要な提供価値である携帯電話の代替手段を見つけるのはなかなか難しい。一方で、携帯電話は他の事業の代替手段となってきた ― カメラ、ウォークマン、音楽配信(CD)、ゲーム端末、地図、カーナビ、辞書、腕時計、計算機、新聞、...他にも色々あるかもしれない。設備投資コストが多大であることから新規参入の障壁は比較的高い代わりに撤退障壁も高い。これまでMVNOがネットワークサービスの卸を既存通信事業者から受けることで制約のある中で事業参入をしてきたが、いよいよ第四の携帯電話会社として楽天が新規参入する。その中で、既存事業者はできれば価格以外の次元で競争したいと考えている。顧客は日本人ほぼ全員で、製品ごとのセグメンテーションは行われるが、基本的には広い対象に向けてラインアップが提供される。また法人ユーザーも重要な顧客対象となる。サプライヤーは、ネットワーク機器については、過去にはNEC、日立、富士通、Alcatel、Lucent、Nortel、Motorolaなど多くのプレイヤーがいたが、今は競争の結果、大手同士の合併もあり、Ericsson、Nokia、Samsungあたりに集約されてきている。ここにHuawei、ZTEなど中国メーカーがコストパフォーマンスを強みに参入してシェアを増やしてきたが、現在は米中貿易摩擦の問題にぶつかっている。端末は、AppleのiPhoneがすべての景色を変えてしまった。それほど遠くない昔、日本市場だけでもNEC、日立、富士通、SONY、SHARP、東芝、パナソニック、三菱電機、などが競争をしていて、そのため通信事業者のポジションの方が圧倒的に強かったが、現在はAppleおよびAndroid OSを提供するGoogle、Samsungなど一部のメーカーに集約されており、事業者の立場は以前ほど強くない。そこにHuawei、OPPO、Vivo、Xiami、ZTEなどの中国ベンダーが中国市場での成功と規模の経済と優れたバリューチェーンをもとにグローバル市場に打ってでているという状況である(ここでも米中摩擦の影響が出ている)。業界としては、政府の規制政策の影響が大きいが、通信事業者各社の決算結果を見ると現状はおおむね収益性の高い基本構造の業界と言っていいのかもしれない。

    また、第五章「競争戦略から企業戦略へ」の内容も、通信事業者にとって重要性を増している。通信事業者は、携帯電話と固定通信を提供するだけではなく、今やEC、金融、決済、電気サービスを顧客に提供するようになっている。そもそも新規参入事業者である楽天はECや金融を本業としている。こういった環境において、事業領域を拡げる際には、本書で指摘される四つのコンセプト、「ポートフォリオマネジメント」「リストラクチャリング」「スキルの移転」「活動の共有」を意識することが必要である。もちろん携帯電話の顧客基盤やチャネルという共有できる資源があることが前提であり、その顧客基盤を守るために事業領域を拡げているのであるが、ここで指摘されるように、競争は主に企業単位ではなく個々の事業単位で行われていることを忘れてはいけない。

    【出版された年代と新技術】
    『競争戦略論』の新版(改訂増補版)は米国では2008年に出版されたが、日本語に翻訳されて日本で出版されたのは2018年で、すでに原版の出版からは10年が経ってからのことになる。新版は、初版の1998年からは10年が経過したこともあり、当時では新しい内容が含まれていた。もう少し早く邦訳を出してもらいたかった。例えば新版では、「戦略とインターネット」という章が追加されている。もちろんそこに書かれた概念はいまだに有効だが、具体的な内容についてはすでに陳腐化してしまっており、この後に起きたことによって上書きが必要となっている。「戦略とインターネット」の元になった論文がHBRに掲載されたのは2001年であることもあり、ここではドットコムバブル崩壊直後の状況に対する分析となっている。日本語版が出た2018年にはその当時から状況は大きく変わっている。そもそも競争を制して、インターネットジャイアントと呼ばれるGAFAは、いまあるようなポジションを確立しておらず、存在はするものの、あまりの強大さゆえにまとめてGAFAなどと呼ばれることもまだなかった。iPhoneがスティーブ・ジョブズにより発表されたのは2007年。その後に起きたスマートフォンによる変革は本書の内容には反映されていない。また、今ならおそらく「戦略とAI」というタイトルで同じようにAI自体を目的にしたり、AIさえ使っていれば戦略的に万能であるような主張をする風潮に警鐘を鳴らす論文を含めるべきと考えるだろう。例えば、「インターネット技術は、前世代のIT以上に、独自の戦略ポジショニングを構築するチャンスを企業にもたらす」と書かれているのと同じように「AI技術は、前世代のインターネット以上に、独自の戦略ポジショニングを構築するチャンスを企業にもたらす」と書かれるべきなのかもしれない。そしてネット企業への批判と同じようにAI企業への期待と批判を展開するだろう。「「インターネットはどのように違うのか」ばかりを考えてきたが、そのせいで、「インターネットはどれくらい同じなのか」という点を見落としてきた」ように「「AIはどのように違うのか」ばかりを考えてきたが、そのせいで、「AIはどれくらい同じなのか」という点を見落としてきた」と指摘されるべきなのだ。つまり、ここには2008年ならではのコンテキストが存在するのであり、2018年ならではのコンテキストが必要としているものとはまた別のものである。
    もちろん本書に掲載された論考は色褪せていない。だからこそ、それはより早く日本の読者に届けられるべきだったと思う。

    【企業の社会的責任】
    本書では、新しくフィランソロピー(という言葉もあまり聞かれなくなった)や企業の社会的責任(CSR)に競争的観点を取り入れた研究成果が追加されている。SDGs(持続可能な開発目標)は2015年に国連に採択されたが、第七章の「戦略と社会課題」はその先駆けにもなるだろう。SDGsへのグローバルな取組みを見て、ポーターがどのように考えているのかは興味深いところである(調べれば該当するような論文が出てくるのかもしれないが)。
    競争戦略といえば、企業間の経済的な競争があり、フィランソロピーやCSR活動はそれとは相入れない補足的活動のように受け止めらることも多いが、経済活動と社会活動が互いに補完的で統合可能な活動であることが示される。社会的活動を通じて、企業は自らの競争優位性の確立や、属する業界にとって有利な構造改革を導くことができる、さらに複雑な現代社会においては一定の規模を持つ大企業は特にそのことについて自覚的である必要がある。例えば、Apple社は教育機関へ自社製品を提供しているが、その行動は将来的な自社ユーザの潜在市場を拡大しているのである。日本でも2004年に東京大学でMacが採用された。おそらくは格安の提案があったのだろうが、そのことで教育現場に対して貢献を行うと同時に、技術者の卵がMacに触れることになり、先輩もMacユーザのため新入生もMacを使うようになり、教員もMacに詳しくなり、卒業した生徒は周りに影響を与えることで多くのMacユーザを産んできたことだろう。

    また各種のNGO活動や社会政策自体においてもポーターが提唱する競争のフレームワークは有効である。いやむしろ、競争戦略こそが必要なのだ。税金が投入されているか税的な優遇施策を受け取る以上、それは市民のコストであり、どこよりも効率的に運営する責任があるのだ。
    「慈善活動が最大の効果を上げるのは、動機付けられ、知識を持ち、情熱のある人々が自分の大事に思う問題について取り組む時である」のだから、その価値観から正しいポジショニングを取ることが重要となってくる。特に営利企業における戦略と同じく、もしくはそれ以上に非営利活動においては「何をしないか」を選択することが重要なのである。

    次の言葉はもしかしたらより強く意識しておくべきものなのかもしれない。
    「世界中のすべての問題が企業の責任であるはずがないし、企業がすべてを解決できるほどの資源を持っているはずもない。だが企業は、自社が最も貢献できる社会問題、その改善が競争優位につながるような社会問題を選び取ることができる」

    【新任CEOを驚かせる七つの事実】
    これも新版で追加された章だが、ポーターが所属するハーバード・ビジネス・スクールにおいて、大企業のCEOに向けて提供している二日間のワークショップから得られた知見が紹介されている。「CEOが命令を下すことはリスクが高い」や「CEOの言動一つひとつがそのままメッセージとなる」などの「意外な事実」(意外ではない?)が紹介されている。
    競争戦略と関係しているかどうかは微妙だが、内容は心当たりがある事実もあって面白い。

    【最後に】
    本書に置かれたポーターの言葉を紹介する。
    「未来がどうなるかはわからないが、確かなことが一つある。それは、競争がこれからも進化し続け、我々の繁栄を時に揺さぶりながら、繁栄の多くをもたらす源泉となるということである。私の長年にわたる論考を集めた本書から、読者が一つのことを感じ取ってくださるとするならよいよい世界 ― 企業と社会の両方にとって ― を創造する競争の圧倒的なパワーであることを願いたい」


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    【旧版との比較】
    旧版(日本版)は1999年に刊行されている。原著は1998年にアメリカで出版された。
    監訳者あとがきにて、旧版に対して新版では三つの章が新しく加えられて、二つの章が新たに改訂されているという。また、旧版では十三の章のうち三つの章が省略されていたが、今回は十五の章すべてを訳出したという。
    手元に旧版もあるので、旧版と新版の目次を比較してみたところ以下の通りであった。旧版の★が削除された章、新版の☆が追加された章、△が改訂された章、▲が旧版訳では省略されていて、新版では訳出された章、という分類となる。

    旧版での省略は、内容がアメリカの事情に偏っていたからであろうか。これだけの有名な本であり、かつI・II巻と分けたのだから旧版のときから訳出をしておくべきだったのではないかと思う。

    [旧版] 競争戦略論I
    △第一章 競争要因が戦略を決める △改訂
    第二章 戦略とは何か
    第三章 情報をいかに競争優位につなげるか
    ★第四章 衰退産業における終盤戦略 ★削除
    第五章 競争優位から企業戦略へ
    [旧版] 競争戦略論II
    第一章 国の競争優位
    第二章 クラスターと競争
    ★第三章 グローバル企業に学ぶ勝ち方★削除
    第四章 多くの立地にまたがる競争
    ★第五章 資本の損失 ★削除

    [新版] 競争戦略論I
    △第一章 五つの競争要因 △改訂
    第二章 戦略とは何か
    第三章 情報技術がもたらす競争優位
    ☆第四章 戦略とインターネット☆新規
    第五章 競争戦略から企業戦略へ
    ☆第六章 フィランソロピーの新しい課題☆新規
    ☆第七章 競争優位のフィランソロピー ☆新規
    ☆第八章 戦略と社会課題 ☆新規
    ☆第九章 新任CEOを驚かせる七つの事実 ☆新規
    [新版] 競争戦略論II
    第一章 国の競争優位
    第二章 クラスターと競争
    第三章 複数の立地にまたがる競争
    ▲第四章 環境対応が競争優位を生む ▲原著旧版収録
    ▲第五章 インナーシティの競争戦略 ▲原著旧版収録
    ▲第六章 競争による医療制度の再生 ▲原著旧版収録△改訂

    また、同じ章であってもおそらく完全に元から訳しなおされている。例えば、第二章「戦略とは何か」の冒頭の節はそれぞれの版で次のように訳されている。

    [旧版]
    「一九八〇年代から一九九〇年代にかけて、マネジャーたちは、新しいルールにのっとった競争のしかたを学んできた。競争と市場の変化に迅速に対応するには柔軟性が必要である。ベスト・プラクティスを達成するには常にベンチマーキングを怠ってはならない。効率を向上させるには積極的なアウトソーシングの実施が不可欠である。競争において競合他社に対して優位に立つには、いくつかのコア・コンピタンスを育てなければならない。」
    [新版]
    「企業の経営者は、ほぼニ十年の間、新しいゲームのルールを学んできた。たとえば、競争や市場の変化に素早く対応できるよう臨機応変でなければならない、ベストプラクティスを実践すべくベンチマーキングを怠ってはならない、効率を高めるために積極的にアウトソーシングする必要がある、競争でライバルに勝つためにはコアコンピタンスを確立する必要がある ― といったルールである。」

    どちらかというと新版の方が原文に忠実に訳されているのではないかという印象である。
    旧版のときは訳者にクレジットされていた竹内弘高さんが、新版では監訳者となり、DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)編集部が訳者として登録されている。各章がHBR紙に発表され、本にまとめられる前にすでに日本版HBRで出されている関係からであろうか。

    またそれぞれの章名も見てもらうとわかるように微妙に表現が改められている。
    (旧版)「情報をいかに競争優位につなげるか」→ (新版)「情報技術がもたらす競争優位」
    原題”How Information Gives You Competitive Advantage”
    (旧版)「競争優位から企業戦略へ」→ (新版)「競争戦略から企業戦略へ」
    原題”From Competitive Advantage to Corporative Strategy”

    こちらは、旧版の方が原文に忠実だが、新版の訳の方が内容が想像しやすく章題として確かに改善されているように思う。

    訳の違いについては、気が付いたところだけでも、「供給業者」が「サプライヤー」に、「顧客」が「買い手」に、「情報技術」が「IT」に、「オペレーションの効率化」が「業務効果」になっていたり、なかなか大胆に用語も変更されている。個人的には”Operational Effectiveness”は旧版の「オペレーションの効率化」の方がよかったのではと思う。少なくとも「効果」よりも「効率化」であろう。
    また、旧版の「コラム」も新版では「Box」と表現されているが、日本的にはコラムの方が一般的であるので、あえて変える必要もなかったのではと思うが、意図が十分わからないところで、聞いてみたいところである。

    内容が旧版からも比較的大きく変わっているので、表紙から変えてしまった方が売れ行きはよかったのではないだろうか。少なくとも自分にとっては、記憶もずいぶんと薄くなっていた『競争戦略論』の再読の機会を得たことも含めて、旧版/新版の両方買った価値はあったかなと思うのである。

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    『[新版]競争戦略論II』(マイケル・ポーター)のレビュー
    https://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4478104417

  • ポーターの理論がテンポ良く要約されていた。
    業界の競争環境を5フォースのフレームワークを軸に分析して平均的な収益性を把握し、その中で独自性を追求したポジショニングとそのために企業内外の全活動を方向付けることで模倣困難な競争優位性を獲得するのが戦略である。決してオペレーション効率を追求することが戦略ではない。
    そして、情報技術が競争優位の獲得・維持・強化に必要不可欠であり、企業活動の有効な連携のためにシステムを戦略的に構築することが重要である。
    衰退産業では収穫戦略(製品・サービスの種類とグレードを低下させつつ当面の収益確保)や撤退戦略だけでなく、衰退の速度や競争環境を踏まえて、可能であれば、他社の撤退を促してリーダーになる戦略や、根強く残るセグメントに照準を合わせたニッチ戦略を検討してチャンスを狙うべきである。
    安易なリスク分散や拡大志向の多角化は避け、シナジーやリストラクチャリングによる競争優位の確立につながる多角化戦略をとるべきである。

  • 現代社会は、自動車産業や家電産業、コンビニ産業、外食産業など様々な産業分野によってダイナミックに変化しています。ポーターの競争戦略論は、こうした産業分野を分析するための基本知識を提供してくれます。

  • 第一部が企業の競争戦略論について書かれている。その他はCSRや慈善団体のことなど、発展系。

    単に5フォースをフレームワークとして使うのではなく、どのような観点で業界分析をし、どのように企業を位置づけるのかといったことを学べる。
    また、新版でもあるため初出の競争の戦略に対する批判に対してもしっかりと応えている点で良かった。

  • 企業がどのような戦略を考えなければいけないのか?ファイブフォース、トーレドオフ、インターネットがキーワードだと感じた。インターネットに惑わされずに強みは何か?何をやらないか?を常に考え行動すると言っている気がした。

  • 適当なビジネス書を多読するよりも、古典論文を一冊しっかりと理解する方が良いとこの本で悟った・・・。

    学んだ要素ピックアップ。
    競合優位、5F、VC、フィランソロピー、CSR

  • 大学のゼミで輪読した。しかし、内容はほとんど覚えていない。ただ、何度か読み返す価値のある本だと思う。

  • がっちりマンデー
    で1/20紹介
    星野リゾート代表取締役社長、星野佳路さんが番組で紹介して大きな話題に!

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