直球勝負の会社―日本初! ベンチャー生保の起業物語

著者 :
  • ダイヤモンド社
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レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478008874

感想・レビュー・書評

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  • 日本初のベンチャー生命保険会社を還暦で立ち上げるという姿勢に、若者が負けていてはいけない!とやる気に火をつけることができる本。
    また、日頃従事する製造業とは離れた分野の話だけれど、事業や仕事を進めていく上で大切にしなければならないことは共通していると再認識できた。(お客さま視点って「言うは易し、行うは難し」だなって思う)。
    蛇足だけれど、読んでいてネガティブな思考が全然出てこないのは著者の人間性の現れだと思う。非常に人間として尊敬できる方。

  • 保険の勉強をしているときに見つけたので、どんな思いでライフネット生命が誕生したのか興味が出てきたので読んでみました。

    読んでみて文章から感じた印象ですが、著者の出口さんは還暦での起業でありながら、子どものように素直で変な欲のない純粋さを持っているような気がして好感を持ちました。

    戦後初の独立系生命保険として立ち上がったライフネット生命の立ち上げのころの話が書かれているのですが、
    開業にこぎつけるまで、ひとつひとつハードルをクリアしていく過程を読んでいるうちにこっちまで少しわくわくしてしまったり、
    岩瀬さんが出口さんのお誕生日に綴ったブログにちょっとじーんとしてしまったりしました。

    いろいろと困難も出てくるでしょうが、生命保険の新しい形としてこういったベンチャーが立ち上がったことを嬉しく思いました。

  • 150124読了。最初はドキドキしながら、楽しんで読めた。会社設立の経緯、設立準備のあたりは興味深かかった。
    後半は、著者自身の経歴の話で、起業とは関係なかったが、人との出会い、人脈、人とのつながりの作り方?は非常にためになった。

  • 遅ればせながら、出口氏の本書を読みました。出口さんは、人との出会い、つながりを大事にされてきたのだと思う。これから先のご活躍を期待しています。

  • 出口治郎 著

    ライフネット生命 初代社長 出口氏の起業ストーリー。
    100億円超の資金を集めての起業は特異。
    還暦ベンチャー!
    また、谷家氏、松本氏、岩瀬氏との出会いなど、
    とても運命的な感じを受ける。

  • 出口治明著「直球勝負の会社」ダイヤモンド社(2009)
    *人智を超えた大きな時代の力が常に働いている。人間は1人では生きて行く事はできない。すべての人間は他者や時代との関係性の中で生かされている。そであれば、川の流れに身を委ねて自然体で生きて行きたい。
    *長所と短所はまったく同じもの(その人の個性)であり、長所をのばして短所を直すという考え方はそもそもあり得ないと思っています。無邪気にそう思っている人はトレードオフの関係を理解できていません。長所をのばして短所を直そうとすれば三角形や四角形の中に収まる小さな円(破棄を失い、ひたすら円満を心がける面積の小さな人間)になってしまう。
    *プレゼンではベンチャーが成功する5つの要因を最初に説明(1)市場規模が大きい事。毎年40兆円以上の市場であり、これは税収に匹敵する。自動車産業は7〜8兆円。(2)商品、サービスに対数消費者の不満が大きい。これは保険金の不払い問題。(3)たこをあげる風が吹き始めている。つまり生命保険はこのままではいけない。もっと改革が必要だと言う流れが起きている。(4)インターネット販売による分かりやすくて安くて便利な商品サービスお提供という明確なソリューションをもっている(5)参入障壁が高い、すなわち免許事業であり、費用も莫大。
    *ライフネットのビジネスパートナー選定ルールは。原則三者以上の競争入札制度を採用しており、株主の紹介の有無については特段の考慮はしていない。徹底的な効率経営を進めて早く上場を果たす事が株主に対するライフネット生命の基本的な責務であって、株主の関係会社に便宜をはかる事ではないと考えている。株主にもこうしたアームズレングスルール(すべての応札社を公平に取り扱うルール)を適用することについては了解を得ている。
    *統計データと見たときにラオイフネット生命の最初の主戦場を20、30、40台の子育て世代を対象にきめた。(参考:世帯主の年齢階級別に見た一世帯当たりの平均所得)
    *比較して納得して加入して欲しいという考え方にたって、保険料の比較ボタンをもうける。
    *一般に生命保険会社が破綻する原因は3つです。(1)資産運用の失敗、(2)高い予定利益の設定による逆ザヤの発生、過去の日本の生命保険はほとんどこのパターンだった(3)乱脈経営。
    *純保険料はほぼ同一となります。したがって保険料の高低は、手数料によってきまります。ライフネットが生命保険料を半額にするためには、この手数料を引き下げる工夫をしなければなりません。生命保険料の手数料は一般に販売経費が6割、契約の維持管理経費が4割と言われています。この両方を引き下げて一番料金の安い保険料を実現したいと考えていた。
    *ライフネットは100年続く企業にしようと決意。そしてその最初のステプは開業後5年以内の上場、そのつぎは10年以内にアジアに進出して東アジアで評価が一番高い生命保険会社を目指す。
    *可能な限り、仕事本来の目的だけを考えようと努める事は重要だと考えている。
    *上司を自分の仕事で説得できないのであれば自分は無能だと思いなさい。なぜなら、上司の法が職務範囲が広く細部まで眼が行き届かないからである。またお茶汲みのおばさんにかわいがられなければ決して偉くなろうとは思っては行けない。なぜなら失う物がないかの上たちは諸君の人間性を一番みているのだから。
    *「悔いなし、遺産なし」が信条。
    *ほとんどすべての生命保険会社が、いわば金太郎アメの構造。同質的な競争がいくら激しくてもそこからは進化が得られないと考えている。異質の競争、すなわち多様な八ヶ岳型こそ進化の原動力になる。
    *心がけた事の一つにスピードの重視。
    *社内の会議は30分か1時間に決めて、最初に会議の目的を相互確認することが重要。今日は何を決めるから。人件費を考えれば会議ほど高くつくものはありません。

  • この社長好きなんですよね。勢いと知性と、バイタリティ。本を読み終わって、「記憶の中の話」って書いてあったのがすごく印象的。

    時間にも手帳にもとらわれないというポリシーだからなのか、素晴らしい記憶力。

    起業をする時の手順、考え方、すごくシンプルに何が大事か、シンプルなビジョン、実行力。

    岩瀬さんとの住み分けもうまくできてるんだろうなー。

  • 日本生命を退社後ネット生保を立ち上げ、マスコミにかなりの頻度で登場している社長の本。開業後5年を経過し順調に業績を伸ばしているが、この本は立ち上げ後1年くらいの時に書かれたものである。
    内容は、大手生命保険会社直接的に誹謗中傷する内容は意識して控えている印象であるが、従来の業界文化を強烈に否定してしながら自分のビジネスモデルの正当性をアピールしている。
    個人的には好きではないが、会社の設立の趣旨やそのための戦略、努力は敬意に値する。
    もちろん保険は安ければいいということではなく、加入者である我々がどこまで理解して加入するのか、またいざという時に「支払」をしてくれるのか、ネットであれば加入者や遺族が気付かないというリスクはないのか、などそのスキーム自体には疑問は残った。

  • p22
    私は昔から、長所と短所は全く同じもの(その人の個性)であり、長所を伸ばして短所を直すという考え方は、そもそもありえないと思っています。無邪気にそう考えている人は、トレード・オフというものが理解できないのです。人はすべて、三角形や四角形であり、長所を伸ばして短所を直そうとすれば、三角形や四角形の中に収まる小さな円(覇気を失いひたすら円満を心がける面積の小さな人間)になてしまうだけではありませんか。

    p23
    日本生命で働いていた頃、不思議に思うことが一つありました。総合職の職員の多くが、実は、日本生命が販売している個人保険をあまり購入せず、保険料の安い団体定期保険である「Bグループ保険(拠出型)」のみに加入しているということでした。しかし、Bグループ保険は、原則として大企業か大官庁の職員でないと加入できない生命保険です。中小企業にはBグループ保険という制度があまり普及していません。Bグループ保険の恩恵を受けている市民、消費者はごく一握りであり、また転職すれば、その瞬間に保険は途切れてしまいます。そこで、生命保険会社に勤務している職員がこぞって加入している安くて便利なBグループ保険を、あまねくすべての市民にバラ売りできるような仕組みが考えないだろうか。 私の頭の中では、そのような考えが徐々に形を取り始めていました。

    p33
    その日は、どしゃぶりです。私は「幸先がよい」と思いました。なぜなら、これ以上お天気が悪くなることはないのですから。

    p39
    ビジネスモデルのプレゼンテーションでは、ベンチャー企業が成功する五つの要因を最初に話しました。
    ①市場規模が大きいこと。
    ②商品・サービスに対する消費者の不満が大きいこと。
    ③凧を揚げる風が吹き始めていること。
    ④ライフネット生命は、インターネット販売による「わかりやすくて安くて便利な商品・サービスの提供」という明確なソリューションを持っていること。
    ⑤参入障壁が高いこと。

    p44
    私たちははじめから、将来は上場しようと決めていました。生命保険業が公共性の高い事業である以上、日々の経営が株価という形で評価sれ、市場から厳しくチェックされる形が望ましいと考えていたのです。

    p88
    二つの方針だけは示しました。一つは、コンプライアンスを徹底するため、CCOのチェックなしには、いかなる画面も作成・公開はしないこと。もう一つは、ウェブサイト開発の三大原則として、①ユーザビリティ(お客さまの使いやすさ)、②SEO(に代表される検索エンジン対応)、そして最後が③デザイン、というルールを定めたことです。

    p93
    できるだけお金を使わずに、ライフネット生命の知名度を上げたい、これが、私たちの大きなチャレンジの一つです。

    ①パブリシティに力を入れる。
    ②オンライン広告とオフライン広告のベストな組み合わせを考える
    ④株主の顧客基盤を活用させていただく。

    p98
    一般に生命保険会社が破綻する原因は三つに大別されると言います。
    一つは、資産運用の失敗です。二つ目は、高い予定利率の設定による逆ザヤの発生です。三つ目は乱脈経営です。

    P101
    私は本を読み、よく食べてよく寝る生活が大好きです(ようするにナマケモノです)。そして時間があれば地球上をくまなく旅したいと思っています。好きな言葉としてよく「悔いなし、遺産なし」を挙げますが、これようするに食べたい、旅したいということなのです。若い時に話を聞いたキッシンジャー博士が、私の人生にまたとないお墨付き(理論武装)を与えてくれました。「世界にはいろんな人がいる。すべての人が生まれた土地と先祖のことを誇りに思っている。そういった人たちを理解し、対話を重ねなければ、世界の問題を何一つ解決することはできない。そこで私は若い人たちに言いたい。暇があれば、歴史と地理を勉強しなさい。それからできるだけ自分の足で世界を歩いてみなさい」と。

    p113
    私は、昔から、生命保険を友人に進める際には「配偶者が正社員でない倍は年収の三年分、正社員ん場合は年収の1年分をとりあえず、勤務先のBグループ保険か、期間10年の定期死亡保険で」と説明してきました。なぜ10年なのじゃ、それは10年も経てば、家族の風景がかなり違って見えると思うからです。

    p118
    現時点では、わが国の健康保険制度が非常に優れた精度であることは明らかです。なかでも高額療養費制度は、世界に誇れる内容を持っているとおもいます。ようするに、たとえば半年入院しいくらお金がかかったとしても、一般家庭の場合の自己負担額は最初の三ヶ月が毎月8万円強、次の三ヶ月は毎月4万4400円の負担で足りるのです。

    このような優れた制度を前提にすれば原則として民間の医療保険は、公的医療保険ではカバーできない差額ベッド代などを給付すればよいことになります。

    p124
    生命保険料は、本来その人の健康状態に応じて「個別保険料」があるべきで、これをリスク細分型保険と読んでいます。当社の医長の話によりますと、告知書のみで選択したリスク度を100とした場合、意志が診察して選択した契約は80、健康診断書を取り寄せて選択した契約は60、(血液検査を含む)人間ドックの結果を取り寄せて選択した契約は50、というった具体にリスク度が逓減するそうです。このように血液検査の威力には絶大なものがあります。

    p139
    多くの自叙伝などを読んでわかったことは、人間の一生は人智を超えた何か大きな力によって動かされているということでしたこれを運命と呼ぶ人もいます。自らの意志の力だけで何を成し遂げた人は、とても少ないのです。チャンスを必死に求めたからといって、それなりの成果が得られるほど人生は単純ではないのです。ともあれ、自然体で正直に生きようとすることが、easy-goingな性格の私にとっては、おそらく都合がよかったのでしょう。

    p152
    人脈づくりのコツなどをよく聞かれるのですが、「来る者は拒まず、去る者は追わず」以外の回答は思い浮かびません。

    p155
    「諸君は、上司を自分の仕事で説得できなければ、自分を無能だと思いなさい。なぜなら、上司の方が職務範囲が広く、細部まで目が届かないのであるから。また、お茶くみのおばさんに可愛がられなければ、決して偉くなろうとは思ってはいけない。なぜなら、失うものがない彼女たちは、諸君の人間性を一番良く見ているのだから」

    p156
    愛読書の『よりぬきサザエさん』と『いじわるばあさん』を入れました。英語で疲れた時には、人生のペーソスのすべてが書かれているサザエさんやいじわるばあさんのに、癒してもらおうと思ったのです。

    p158
    「英国の初等教育のポイントは二つ。人間はそれぞれ顔が違うように考えも違う、自分の考えをしっかり話せるように指導することが一つ。もう一つは、そのような人々が集まって社会を形づくるのだから、queue(並ぶこと、お互いに譲ること9を教えること」

    p167
    「組織を率いるリーダーに必要な素質は三つ。まず、明確なビジョンを持っていなければ駄目だ。やりたいことがなく偉くなりたいだけの人間がトップになれば、その組織は不幸だと言う以外にない。次に、そのビジョンを仲間にロジカルに説明して納得させる能力が必要だ。そして最後に、そのビジョンの達成に向けて組織のやる気を起こし、引っ張っていく能力が必要だ。政治家も同じ事、なかなかよいリーダーはいないけどね」

    私は、リーダーとエリートは別物だと思っています。「時間と空間を超えて公のことを構想できる人間」というのが私のエリートの定義です。

    p184
    大切なポイントは、「生命保険料は必要最低限でよい」ということです。

    p198
    2009年3月には嬉しい出来事がありました。ファイナンシャルプランナーなど17人のプロが選んだ「自分が入りたい保険・死亡保障」部門で、ライフネット生命の「かぞくへの保険」がトップを取ったのです(『週刊ダイヤモンド』3月14日号)。

  • ライフネット生命保険を立ち上げるまでの経緯や、出口社長の想いが語られます。
    一読の価値ありです。

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著者プロフィール

1948年、三重県生まれ。立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命保険株式会社創業者。京都大学法学部を卒業後、72年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長等を経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師等を務める。08年にライフネット生命を開業、12年東証マザーズ上場。18年より現職。

「2019年 『本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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