ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質

制作 : 望月 衛 
  • ダイヤモンド社
3.79
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本棚登録 : 1980
レビュー : 150
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478008881

感想・レビュー・書評

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  • 上巻に続き、ブラックスワンという現象の解説。

    少々説明が長く、かつ、黒い白鳥に対してどう対応するべきかという部分が弱いのが残念だった。


    意思決定をするときは、黒い白鳥が起こる「確率」よりも「影響」のほうに焦点を当てるべき。

    不確実性の本質はそこにある。


    ---

    MEMO:


    p6
    セレンディピティ(ふとした偶然のたまものでいい目に合える能力)もブラックスワンの一種である

    p25
    ビリヤードの玉は9回目に跳ね返った後になると、テーブルの横に立ってる人の引力の大きさも計算に入れないと動きの予測はできない。
    (=カオス理論)

    p70
    お金の85〜90%をものすごく安全な資産に投資する。残りの10〜15%はものすごく投機的な賭けに投じる。

    p74
    チャンスやチャンスに見えるものには片っ端から手を出す。

    p78
    意思決定をするときは、確率(これはわからない)よりも影響(これはわかるかもしれない)のほうに焦点を当てるべきなのだ。不確実性の本質はそこにある。

  • 存在しないといわれた黒い白鳥が存在したことから、予想もできないのに現実に起きた事象をさす「ブラックスワン」。バブルの崩壊もサブプライムローンも東日本大震災もいうなれば、それに当てはまるかもしれない。本書ではとにかく、統計学だったり、自分の想像というものが、どれだけあてにならないかを事細かく言い続けている、ように思う。精読はできてないから、何とも言えないけど。
    予想できないことをいかに予想するか?という問いに対して、筆者の返答は「電車に乗り遅れることを許すこと」。なんのこっちゃと思うけど、あらゆることを自分の手中に収めることが、ブラックスワンに振り回されない秘訣だ、と。うーん。

  • 上下に分けてまで例示を書き連ねるものだったのだろうかと思ってしまった。
    ブラックスワンはどこにでもあるということを証明するにしても長すぎる感があり、読み進むのが辛くなってきた。

  • 必携の一冊。

  • 上に記載の通り

  • さて、それでは、我々はブラック・スワンにどのように対処すればよいのでしょうか?

    一般的には、

     リスクをコントロールする戦略が不可能ならば、不確実性を積極的に活用するしかない。
     ポートフォリオの大部分はアメリカ短期国債のような超安全な資産に投資しつつ、残りの10~15%をあらん限りのレバレッジを効かせたハイリスクな資産に投資するという「バーベル」戦略をとる。
    こうすることで、悪いブラック・スワンによる破綻のリスクを避けながら、良いブラック・スワンーー大穴ーーを引いたときには大きく資産を増やすことができる。

    といわれてきました。

    しかし、ナシーム・ニコラス・タレブの結論は2つあります。ひとつは、

    ブラック・スワンには悪い結果をもたらすものと良い結果をもたらすものがある。私は、よい方の黒い白鳥にさらされ、失敗しても失うものが小さいときはとても積極的になり、悪い方の白鳥にさらされているときはとても保守的になる。モデルの誤りがあっても、それでいい思いができるときはとても積極的になるし、誤りで痛い思いをする可能性があるときは被害妄想みたいになる。そんなの当たり前だと思うかもしれないが、ほかの人たちはまったくそんなことをしていないのだ。たとえば金融では、浅はかな理論を振り回してリスクを管理し、突拍子もない考えは「合理性」のじゅうたんの下に押し込んでしまう。

    です。

    そして、タレブの出したもう一つの結論は、「オッズに振り回された人生を歩まないで欲しい」でした。
    その理由については、是非本書を読んで確かめていただければと思います。

  • 「ブラックスワン(下)」
    昔西洋では、白鳥と言えば白いものと決まっていた。そのことを疑う者など一人もいなかった。ところがオーストラリア大陸の発見によって、かの地には黒い白鳥がいることがわかった。白鳥は白いという常識は、この新しい発見によって覆ってしまった。「ブラック・スワン」とは、この逸話に由来する。つまり、ほとんどありえない事象、誰も予想しなかった事象の意味である。さて、タレブ氏の考えるブラックスワンとは?


    「ブラックスワン(下)」にようやく着手です。この「ブラックスワン」上下巻を通じて感じたことは「私達人間は自分達で思っているほど実際にはものごとを分かっていない」ということであり、実際に分かっていないことと分かっていることをひとつずつ理解していくことは非常に重要であるということです。


    しかし、私としてはその主題を理解することやテレブ氏の言わんとしていることを咀嚼することはなかなかハードでしたw。実際全く噛み切れない部分もあり、そこはもっと削っても良いのではないか?と愚痴ってみたりで、久々の疲労度です。


    しかし、最終的にどのテーマにおいても「自分達は実際ものごとを分かっていない」という所に帰結してくれているので、その一貫性は非常に説得力がありました。


    またこれは内容と関係ないのですが、比喩表現や回りくどい台詞がどんどん出てくる所は外国人の口調や言い回しをしっかり汲み取っているなぁと感じました。恐らく訳者の望月氏はテレブ氏の文体を忠実に日本語に翻訳してくれたのではないでしょうか。


    しかし、こうなってくると数理や金融工学は如何なんでしょうか。

  • ここ数年で一番面白かった本で、まじめにおすすめします。
    読み終わるのがもったいなくて、ゆっくり読んでいました。

    ----何かの現象を調べようと言うとき、やり方が二つある。一つは異常なものを切り捨てて「普通」なものだけに焦点を当てるやり方だ。「異常」は放っておいて普通なものだけを研究する。二つ目のやり方では、ある現象を理解しようとするなら、まず極端な例を調べないといけないと考える。----

    これです。

    ランダム性と複雑さと異常値。
    まさにこの社会を、人生を考える基本です。
    レッテルを貼ってありきたりに理解したい傾向は誰しもがありますが、
    それでは読み解けない。

    是非、ご一読下さい。

  • 例えば、コインを40回投げて、40回とも表だった場合、41回目にコインを投げた時に表になる確率は?
    数学者「50%の確率で表だ。コイン投げに過去の履歴は影響されない。」
    トニー「絶対に表だね。そのコインには細工がしてあって、表しか出ないようにしているのさ」

    この質問に対して、あなたはどちらの解答を支持するであろうか。
    もし、学校の試験であれば、数学者は高い点数を取るだろう。トニーは落第だ。しかし、実社会では、数学者は世界恐慌を引き起こし、多くの経済を壊滅させるだろう。トニーのように考えられないのであれば、生きていけない。
    サブプライム問題を事前に予測できた数少ない経済学者として著者は名前が上がっている。
    数学的な考え方は、実社会では全く役に立たない。実社会で起こる現象を、数学により考える事は良いかもしれない。しかし、数学で組み上げた論理や公式を、実社会に当てはめることは時間の浪費にしかならない。
    「氷を見て1時間後に水たまりとなることは誰でも予想できる。
    しかし、水たまりをみて1時間前にどんな氷だったんかを予測することはできない。」
    宇宙の真理を我々は知るすべはないのだ。リバースエンジニアリングの限界である。
    それを自信満々の経済詐欺師が、数学の複雑な公式を使い、1時間前の氷の形はこうであると宣言する。
    そして、多くの人達が騙された。これからも、多くの人達は騙され続けるであろう。
    「賢者とは、知らないことを知ることである。」
    何でも知っているという男は詐欺師だ。耳障りの良い美辞麗句に翻弄され、真なる賢者の助言に耳を貸さなくなる。
    人とはそういうものだ。

  • めったにないことをブラックスワンと呼んでいるが、経済的なめったにないことにも「十分心配り」をしないとふっとんでしまう。

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