本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784478009833
みんなの感想まとめ
生産性向上に向けた科学的管理法は、経営者だけでなく労働者自身の幸せにも寄与することを示しています。著者テイラーの哲学は、従来の自主性やインセンティブ重視のアプローチに対し、科学的な分析と実証に基づくマ...
感想・レビュー・書評
-
自主性とインセンティブを柱としたマネジメントから科学的管理法へ。
経営手法ではなく哲学。
科学的管理法の父として知られるテイラーの名前は知っていたが、同時代を生きたギルブレスに比べ冷酷な成果主義を求める経営者というイメージだった。
しかし、この本を通してその印象はがらりと変わった。生産性を高めることは経営者のみならず労働者本人にとっても幸せなことであると気づいた。
課業(タスク)を設定する際、労働者の疲労まで考慮し、無理なく働き続けられる業務量にするという点が印象的だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1911年に書かれた経営学の古典とも言える本書ですが、2009年の復刻版でようやく読む機会ができました。事例がふんだんに記載されているので、とてもわかりやすかったです。いわゆる「テイラーイズム」と呼ばれる経営哲学(※間違っても経営手法ではない。これはテイラー自身が本書で何度もくぎを刺しています)、その心は、(1)仕事の時間・動作研究による科学的分析、(2)それに適した人材の選定、適さない人材の再配置、(3)指導に従って業績を伸ばしたものへの賃金の上乗せ(動機付け)、(4)マネージャーと労働者の業務分担(マネージャーが仕事のプランニングなどを担当し、それを労働者に指示する)、です。
テイラーいわく、それまでの経営哲学は「自主性とインセンティブを重視するアプローチ」であるが、各人の創意工夫以上に、科学的な分析がより大きな効果を生み出すことを、事例をもとに説明しています。確かに体を動かす、ブルーワーカー的な仕事についてはテイラーのいうことは当てはまると思いましたが、ホワイトカラーについては、難易度が高くなるでしょうし、ましてやクリエイティブ系の要素が入っている仕事の場合は、むしろテイラー哲学はマイナスになるのではないか、とは感じました。
現在、テレワークが導入される中で、PCのモニタリングツールや、会社のスマートフォンの位置情報をトラッキングするツールなどが一部の職場では導入されています。これはテイラーも述べているように、従業員の怠業を防止する意図がありますが、はたしてこれらのデジタルツールはどんな効果があるのでしょうか。もしかするとAIが組み合わさることで、ホワイトカラー系やクリエイティブ系の仕事についても、AIがアドバイスをする?なんていう時代も来るのかもしれないと思いました。
賛否両論あるテイラーの科学的管理法ですが、いずれにしてもこの古典は必読者だと思います。 -
マネジメント、改善活動の原点とも言える一冊。IE的な行動観察、動作分析をベースとした改善活動、マネジメント手法について興味深く、学ぶべき点が多い。組織のリーダーやマネジャーは、一度は目を通されることをオススメします。
-
出会えて良かった本です。
科学的とは、①一連の作業を一つの単位になる要素に分けて、②作業名をつけて、③平均的な作業者が作業にかかっている時間を計測して、④生産性が最も上がるように組みなおすこと。
この作業分析の結果として作られるのが標準手順であり、それをコーチして作業者に学習させ、手順と動作を訓練する。そして、より短い作業時間で実行できるよう日々改善をはかっていく。
100年も前に書かれた本とは思えず、今だからこそ読んで実践していかなければならない内容でした。 -
科学が経験則を超える(可能性がある)というのは、今の仕事をする上で非常に希望のある言葉でした。逆に戒めにもなります。
-
販売するプロダクトが決まっていたり単純作業には直接活用できる。複雑系の仕事でも、マネージャーの考え方を統一する教科書になる。
-
1911年に出版された、すべての経営学の原点とでもいうべき本。
だが、テイラー主義という言葉は、ネガティヴに使われることが多くて、作業効率にフォーカスすることで、20世紀前半の大量生産システムを推進し、働く人の人間性の喪失につながった、といった批判が多い。
個人的には、「科学的」という言葉が、また、いやなところで、人間科学、社会科学においては、自然科学ほどの法則性は求めようもなく、「科学」の中立性、客観性は、社会的構築、ディスコースだと思っている。
一見、価値中立的な「科学」という言葉を使うことで、資本主義のイデオロギーを見えなくしている、と思ってしまうわけだ。
だが、テイラーについては、ドラッカーは、評価しているし、わたしもしばしば言及される古典的な本については、できるだけ原著(もちろん翻訳)を自分で読むことを大切にしているので、一応、読んでみた。
本文は、160ページくらいで、思ったよりも短いし、内容もそんなに難しくはない。新書一冊読むより短い時間、集中すれば、多分、2時間くらいで読めるんではないだろうか?
前半は、「科学」という言葉のイデオロギー性とか、ブルーカラーの労働者に対するX理論的な表現とか、マネジャーが、現場からやや離れて、机で科学的な方法で業務プロセスを分析して計画化するみたいな記述に反感を持ちながら読む。
まあ、当時は、労働者が自分の仕事がなくなると馘になってしまうという恐怖から、みんなで怠業することが一般的だったということなら、なんらかの規律を持ち込むことは、必要だったんだろうな〜とは思う。そこはわかるが、やっぱ、テイラー古いな〜という感じ。20世紀の初めだから、仕方ないか〜、みたいな感覚であった。
ところが、半分くらいを過ぎたところで、だんだん面白くなってくる。テイラーも、労働者が人間的な生活を送ったり、仕事を通じて成長したり、創意工夫したりすることを大切にしていたことがわかる。テイラーの管理手法は、そういう状態との乖離が激しい当時の状況を改善し、労働者が、真に人間的な状態になるための入り口を作ろうとしていたのかな?と思えた。
そういえば、テイラーを高く評価したドラッカーのMBO(目標管理)も、原著を読めば、労働強化のためのツールではなくて、働く人が自主性をもって自ら目標を設定して、それへの努力を通じて、成長したり、自己実現できるようにするための方法論だったことがわかる。テイラーの科学的管理も、その哲学は忘れられ、その「科学的」なツールだけが管理手法として普及してしまったんだな〜。
また、理論が先にあるのではなく、現場の観察を起点に考えていくというところも、「科学的」な「態度」として、納得する。(わたしが、「科学」を批判するのは、ほんとは「科学的」でもないことを隠蔽するために「科学」を詐称すること)
事例として出てくるのが、ブルーカラーが中心で、今、読むと疑問も湧くのだが、そこは、これは100年以上前の世界はこんなものであったと距離をおいてみれば、やはり、これは「古典」として、読み継がれるべき本だと思った。 -
-
110年前の著書。
今でも通用する。
全く色褪せない。
ただ、エンドユーザーに有益ではあっても
労働者の給料をどうにか豊かにできないものか‥。
どんどん貧富の差が開いてゆく。
-
今でも通用する内容。新約だからだと思われる。原理原則なので、具体策を求める人にはあわない。
-
製造業の現場に近代化をもたらし、マネジメントの概念を確立した、フレデリック・テイラー。“マネジメントの父”と言われる氏の代表的な著作である本書は、1911年に発表され、経営学の名著として世紀を超えて読み継がれている「科学的管理法」が、新訳で新たに登場。マネジメントにかかわるビジネスパーソンにとって、今なお参考となる点が多い1冊である。
第1章 科学的管理法とは何か
第2章 科学的管理法の原則(「科学的管理法」以前における最善の手法 -
読まれないまま悪者にされてきた100年前の古典の新訳。おどろくほど生き生きとした労働への科学の適用事例。労働者も経営者も昔から同じ悩みを抱えてきたことがよくわかる。
ここで行われているのに相当する「科学」の適用が、単純ではないとされる知的な作業に対しても行われる必要があるのだろう。
格差の拡大と機械との競争という文脈の中、知的作業においても、「自主性とインセンティブを柱としたマネジメント」に対する「科学的管理法」の優位性は保たれるのだろうか。 -
100年以上前の本とは思えないほど、労使の関係を考えられている本。
なぜ人は怠業するのか?インセンティブ主導の労働条件ではなぜ変わらないのか?_
ドラッカーもその本質を賞賛するほどの名著
マネージャは作業者をつぶさに観察し、なぜその行動が必要かを見極め、今までのような経験則を伝達するような教育方法ではなく、マネージャがそれを見つける必要ある。
科学的管理法は
1.経験則ではなく科学
2.不協和音ではなく調和
3.単独作業ではなく協力
4.ほどほどでよしとするではなく最大限の出来高
5.一人一人の仕事の効率アップと豊かさの追求
ひとりが単独で成果を挙げたりする時代は終わり、協力して、一人一人が自分の役目を果たし、独立性と自主性を失わずに、他の人と歩調をあわせながら、かつ上からの管理にも従う
そんな時代が今始まろうとしている -
一度は読んでみたかった科学的マネジメントの父であるF テーラーの復刻版を読む。
おそらく、「科学的管理法」に対する認識が大きく変わるか?
科学が、働き手それぞれの判断(つまり経験則)を超えることが証明されている。
大事なのは、マネジメントに科学を適用する場合において大事なことは「人間観察」に基づく「人間理解」であり、人と人との信頼関係でもある。
科学的管理法は、人の効率だけを追求することではなく、次の要素によって成り立っているという。
①(経験則ではなく)科学
②(不調和ではなく)調和
③(単独作業ではなく)協力
④(ほどほどでよしとするのではなく)最大限の出来高
⑤一人一人の仕事の効率アップと豊かさの追求
さらに
「周りからの手助けを得ずに、独力で偉大な成果をあげられる時代は、過ぎ去ろうとしている。今や一人が自分に最もふさわしい役目を担い、自分の持ち味を最大限に発揮すると同時に、独創性や自主性を失わずに他の人と歩調を合わせ、かつ上からの管理にも従う。そんな時代が幕開けする。」
『科学的管理法』初版 1911年
まだ幕開けしていない企業が多い。 -
かのドラッカーのマネジメントのもとになったと言われている本。
1911年に書かれた本。
まあ、この本は読まなくてもいいかなと思う。
ただ、マネジメントという考え方が、どういう風に出てきたのかは、
この本を読むとよくわかると思う。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
有賀裕子の作品
本棚登録 :
感想 :
