思考する営業―BCG流営業戦略

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478011652

感想・レビュー・書評

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  • 営業部門として、ノルマがこなせていなければ組織の論理として、様々な儀式に対応せざるを得ない。残念ながら

  • 営業TQMの実践指南書。改革を主導するリーダーのやり切る思いと経営層のサポートの重要性に説得力を感じる。後半唐突に出てくるチェンジモンスターのイラストに笑ってしまったが、得るものが大きかった。

  • コンサル現場で直面していた営業課題とほんとにリアルにリンクしていて、リアリティある内容で楽しく読めました

  • 大枠の考え方はリクルートの構創力に書いてたのと似てる印象。この抽象度で類似性を見つけると、勝ち方のパターンの一つなんだなと認識できる

  • タイトルは、TQM営業、とかの方がよかったのでは?
    数字分析を軸にした、営業プロセス改革。

  • 製造現場での品質管理や工程管理に使われているTQM。これを営業戦略に使うと?
    コンサルティングという仕事柄、“営業”に近い性質をもつ部分がある。今までこのようにコンサルティングをしていたからこれでうまくいくはずという成功法則は通用しなくなったときどうするか。自分自身の価値を高め、競争力をつけるのにはどうしたらいいか。そこにはTQMが存在する。営業以外の仕事に従事している人も必ず気づきがあるはず。

  • 作者、元P社の人か?ってくらい納得感にあふれている

  • わかりやすい、やってみようと思える。
    さすがボストンコンサル。
    自分は営業ではないが、仕事を増やすためにどうしたらいいのか悩んでいた。その時に出会った本。2つのKPIを設定し、チームメンバーと会話し、まずは短期間でやってみようと思う。

    営業出ない人が読んでわかるってすげーことだと思う。ロジカル、わかりやすい表現、順番よく練られてる

  • 経済、産業が成熟化し、技術の進化も相まって価値の陳腐化が進む営業という組織が抱える課題をどう変革していくかを実例と共にメソッドを紹介する一冊。

    解決策自体には正直目新しさは無いと感じる。例えば下記。
    ・数値的根拠に基づき営業プロセスを分析した後、プロセスを再構築する
    ・結果ではなく行動を管理する
    ・顧客価値を再定義し、適切なKPIを設定する

    これらが実企業のケースとともに紹介されていてリアリティがあって面白い。
    またこれらを進めるにあたっては、途中で折れないように経営TOPがメッセージし続けることと、変革途中に潜む様々なつまづきポイントに引っかからないように運用をきちんとやらないとダメよ!という注意事項がたくさん書かれていて実践的。

    個人的には、ほとんどの企業において値引きロジックを曖昧にしたがゆえの収益性圧迫だったり、過去の亡霊の縛り(A部長営業時代の謎の値引き、B社長営業時代の謎のインセンティブ)、口をついて出やすい言い訳(商品が悪い、、目標が悪い、、、)等共通したあるあるなんだなと言うことが色々書かれてあって面白く読んだ。

    また、市場が成熟しているがゆえに、行動経済成長期にイケイケドンドンで成績と成長感を感じていた今のアラフォー世代とは経験できるものの中身が変わっていることなどは、納得感があって、これはパクってどこかで語ろうと思えるネタもあった。

    営業改革などミッションで持っている方はぜひ読まれたし。

  • 一握りの優秀な営業担当に頼るやり方では、
    市場が成熟した現代にフィットしない。
    本書は日本の製造業で産まれたTQM(総合品質管理)の
    手法を営業現場に持ち込み、科学的データに基づきながら、
    持続的な生産性の向上を実現するというもの。

    まさに、勉強中のCRMとマッチする考え方で、
    良いタイミングで出会えてよかった1冊です。
    章構成もよく、すっと頭に入ってきます。

    営業改革の難しさと対策もきちんと示されており、
    課題に対するプロセス・手段をシンプルかつ適切に
    まとめてくれているように思います。

    はじめに 営業を再生する
    第1章 最前線で何が起きているのか
    第2章 なぜ営業は変われないのか
    第3章 営業パラダイムを変えた企業
    第4章 「科学の目」で切り込む
    第5章 営業TQMを成功させる10のぽいんtお
    第6章 改革を後戻りさせないためのノウハウ・ドゥハウ
    第7章 営業TQMを成功に導くリーダーシップ1

  • BCGは国内トップ企業から外資グローバル企業まで戦略的な経営コンサルを行い、各社の課題解決を行っている組織。そのBCGでシニア・パートナーにもなっている杉田浩章氏の著書。企業が変革をしてしいく上では組織の「型」(≒分かりやすく合理的な仕組み化)を作るべきだと書かれていた。

    社内管理などの仕組みは利害関係者が社内のヒトに区切られることも多く、一度浸透させてしまえば運用も自然と回って行く。ただ営業の平準化・仕組み化は、難しい。外的要因(環境、政治的の変化、クライアントの思考なと)や営業の主観が多く、なかなか平準化・仕組み化していくための見える化がしにくかったりする。

    この本では、ユニチャームや再春館製薬所をケースにして営業の「型」作りをどんなプロセスを経て行ったかを説明していた。3つのプロセスで営業の平準化・仕組み化ができるとのこと。

    ⑴営業メジャーの設定
    営業の「型」を作っていく上で営業組織のミッションの設定をしていく
    ・誰に何を提供しているのか?
    ・長期的にどのようになって行きたいか?

    ⑵行動KPIの設定
    各営業の達成基準を設定していく
    ・営業ミッションからブレイクダウンさせていく
    ・今何をすべきか?何を達成基準にするのか?を設定

    ⑶習慣化マネジメントの導入
    ミッション・行動KPIの考え方を習慣化させるための具体的施作
    ・週次、日次で進捗を管理する目標設定
    ・マネージャー以上が目標にコミットする
    ・成果が出てくるまで干渉しない
    今後、組織が大きくなっていく段階でいつか営業の仕組み化はしていかなければならない。考え方が明文化しているので非常に良かった。一方で課題と取り組まなければならないことも気付きとしてあった。
    ・仕組み化していっても考え方が深化できるような余白を残しておく
    ・定着させてから次のステップへ。定着したと思ったタイミングはまだ早い
    ・仕組み化していくフェーズでは、優秀なメンバーを伸ばすのではなく平均的メンバーを伸ばしていくようにしなければならない
    ・エンパワメントは我慢の連続
    ・色々チャレンジをして経験知を蓄積していく
    ・できる限り定量的データを集めていく
    ・仕組み化していく上ではプロセスを重視する

  • あまり覚えていないなー。

  • 営業改革を達成するまでの段階、フローが明確で全体像が把握しやすかった。
    また、実例・具体例が多く内容が理解しやすかった。
    加えて、専門用語を多用していなかったことも理解を深める一因となった。

  • ざっと拾い読みしただけ。科学的証拠のあるアドバイスとか、やることが硬直する要因(意識)とか、少し勉強になった

  • マンパワー・担当領域で俗人的になりがちな「営業」という領域に科学的なアプローチを実施する重要性を説いている。

    自分は社会人1年目として忘れてはいけない(今後も継続して読み続けなければならない)1冊だった。

    ■前提
    人が関与する組織であるがゆえに、組織変革が難しい。

    ■学び(抜粋)
    ・営業価値メジャーの設定
     「内向きの力学から外向きの価値へ」
     顧客志向の目標が好循環を生む

    「社内での立場や、評価を気にしているリーダーは決してビジネスを大成させることはできない。これこそが営業のジレンマであり、この最初の段階を踏み間違えないか?耐えられることができるか?に係ってくるであろう。」


    ・4つのステップで改革を成功させる
    スモールスタート

    ファインチューニング(検証サイクル)

    クイックな成功事例

    ファインチューニング(検証サイクル)

    一気呵成な横展開

    どこの組織にも新しい挑戦に消極的な人間は存在する。そんな中で、どのように変革を成功させるかをステップで表している。

  • BCG流の営業組織再生のカギとして、著者は以下を挙げています。

    1)「科学の目」を通して現実を直視
      事実を定量評価、原因を突き止め、打ち手の仮説検証サイクル
      を回す
    2)営業の提供価値を再設計
      顧客が必要とする価値、自社が提供している価値を自問自答
      し、明確な「営業価値」を持つ。
    3)組織としての「型」を定義
      組織として蓄積した知を営業プロセスに反映させたモデルを
      つくり、実践する
    4)「思考する営業」への進化
      営業の「型」の制約下で、それを乗り越える努力や試み、
      クリエイティブな発想を生む組織的思考力を高める。

    この本では、こうした活動を「営業TQM」と表現しています。
    再春館製薬所やユニチャームの実例や、「営業TQM」導入ポイント
    実行プロセス成功の秘訣など、読み易く判り易い表現でまとまって
    おり、とても参考になります。

    「営業はセンス」などの言葉で、営業現場が聖域化され科学的な
    分析が遅れがちであったことへの指摘もスルドいものがあります。
    愚直に行動・プロセスをチェックし打ち手を打っていく事が、
    重要なんですよね。。。うーむ、反省。

  • 思考する組織。
    営業価値の定義、価値メジャーの設定。
    →行動KPI
    価値メジャーを深く考える必要あり。

    マネジャーの変化

    伝道師の存在

  • よくあるトップ営業マンの経験談・スキルの本ではなく、営業組織に関して書いてある本なので新鮮。2対6対2の法則より一部のカリスマ的トップ営業に頼るのではなく組織全体の底上げの重要性を説く。成熟マーケットの中で売る機会の少ない新人、過去とは異なるマーケットにおいて、自由を尊重する営業手法では個人知を組織知にすることは難しい。そんな中、価値を売上ではなくプロセスにおき行動KPIを置く。行動マネジメントだけのような気がするが、「科学的事実に基づき」行動マネジメントを営業改革の名の元、徹底してやるのは本当に難しい。全員が型にはまって行動を統一するからこそその制約の中から産まれる創意工夫が組織知として蓄積され横展開しやすい。例えば、高頻度の訪問顧客・受注済みの顧客に、まだ訪問しなければならない。となった時に次は何の話をするか…。そのために思考し、新しい知識も吸収しようとする。弊社の営業組織にはどのようにこの考えが適用されるのだろうか。営業を科学したい。

  • 営業の活動を「見える」化し、定量化することで、効率や成果を上げていこうという試みは、どこの企業でも実施しているだろう。
    しかし、マニュアル化すれば良いかというとそうでもなく、個人の資質の問題だとも割り切れない。

    永遠のテーマに、ひとつの光を当てている書籍。
    わかっていたことだが、「TOPと本社の覚悟」がマストなのは大きくうなずける。

    型を作ることを、「創造性を阻む」と反対する人は多い。
    しかし、「守・破・離」を考えれば、型はあって良い。

    守、きちんと型を身につけるからこそ、そこからの打破が創意工夫で生まれ、独自性を発揮する離に迎えるのだ。

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著者プロフィール

早稲田大学ビジネススクール教授。東京工業大学工学部卒。慶應義塾大学経営学修士(MBA)。株式会社日本交通公社(JTB)を経て1994年ボストン コンサルティング グループ(BCG)入社。2006~2013年BCG日本オフィス責任者、2016年~2020年同日本代表、2023年より同シニアアドバイザー。2020年より早稲田大学ビジネススクール教授。コンシューマー系ビジネス、消費財・流通、メディア・通信、産業財等の業界を中心に、企業変革、デジタルトランスフォーメーション、グローバリゼーション、新規事業開発、組織・ガバナンス改革、マーケティング・営業戦略等のコンサルティングを数多く手掛けた。主な著書に『リクルートのすごい構"創"力』『プロフェッショナル経営参謀』『BCG流戦略営業』(いずれも日本経済新聞出版)など。

「2023年 『10年変革シナリオ 時間軸のトランスフォーメーション戦略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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