行動経済学入門―基礎から応用までまるわかり

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 249
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478011669

作品紹介・あらすじ

なぜ人は不合理な意思決定をしてしまうのか-。すべての謎を解き明かす「行動経済学」「行動ファイナンス」の正体とは。「プロスペクト理論」に「アンカリング」、「ヒューリスティック」から脳を読み解く「神経経済学」まで-すべてのトピックが、もれなくこの1冊に。

感想・レビュー・書評

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  • 完全合理性が前提となる伝統的経済学の限界を示し、
    不合理な行動を取る人間について、
    プロスペクト理論を中心に行動経済学の観点から記述された本。

    タイトル通りの正に入門書と言える内容で、
    行動経済学についてあらゆる面から、平易な文章で書かれており、
    内容は大変分かりやすい。

    認知的不協和や、ヒューリスティック、代表性バイアスなども
    改めて勉強する良い機会になった。

    但し、個々については分かりやすいが、
    一方で網羅性が非常に高いため、全体が見えにくく、
    本書自体は1度読んだだけではなかなか理解が難しい構成だった。


    人間心理をビジネスにどう活かすかは正直難しい問題。
    必ずこう動くという保証もない。

    人間にはこうした心理があり、こう動く可能性があると分かった上で、
    上手に意志決定することが大切だと思う。
    また、自身の意志決定の癖を知っておく必要もあろう。

    この点からも入門である本書は、
    第2章の「何故合理的に決められないのか?」だけを読んでも、
    その価値は十分にある内容。

  • プロスペクト理論、ヒューリスティックなど、行動経済学の入門書として分かりやすく書かれている。学問書ではなく、分かりやすい。

  • 内容的には、けっこう経済との関連で語られるので、そちらの前提知識がある人の方が読みやすいのかなと思いました。

  • 図書館で借りた。なんか心理学だな

  • タイトルどおり、入門の一冊。
    巻末に索引がついているのもすばらしいです。
    付箋は12枚付きました。

  • タイトルの通り、行動経済学を初歩から解説した教科書的な一冊。なぜ人は不合理な行動を取ってしまうのかを、学問から解き明かす。

    こういう入門書を読むといつも思うのだけれど、ここで得た知識を実際どう生かしていいのかわからない。教科書が大切だということはわかるけれど、実践的でないのはあまり意味がないな。

    経済学から行動経済学への移り変わりの流れは興味深く読んだ。経済学は融通が効かなくて面白くない、というような偏見があるのだけれど、人間の不合理さを数値化しようとしているのが行動経済学なのだとすれば、かなり面白そう。

  • 人はなぜ不合理な意思決定をしてしまうのか?
    その謎を解く学問としての「行動経済学」「行動ファイナンス」の入門書。

    始めてこの種の本を購読しましたが、
    初心者の私でも無理なく理解することが出来ました。

    ただ、その「行動経済学」「行動ファイナンス」がどういうものか
    理解したとしても、ではそれが経済にどう役に立つのか、どう寄与するのか
    が見えなかったので、今度はその先を別の書籍で確認するしかないと
    思います。

    とりあえず、さわりということで・・・

    最後に、「人間心理に欲望がある限り、バブルの発生を止める事は出来ない。これが人間心理が生み出す景「気」と考えるべきだ。」という文章が印象的だったが、その人間心理の欲望をうまく利用するためにこの行動経済学が存在するんだなということで、行動経済学の核とするものが何なのか少し垣間見えたような気がします。

  • 読了。なぜ人間は不合理な行動をしてしまうのか。其々の意思決定者のインセンティブが違う事や、思い込みの強弱で経済学的には説明できないアノマリーを解説していく。行動ファイナンスって、あーあるある!、あー分かるかも!みたいな話を「認知的不協和」とか「気質効果」「処理効果」みたいな賢そうな言葉で説明するから、なんか勉強した気になれる所が好きだな。全体的に短いテーマで区切って説明しており、とても分かりやすい。

  • ファンドマネジャー向きだということに途中から気がついた…が、企業内心理学としても刺さるところあり。

    ┌行動経済学:「なんとなく」の事象(現状の経済学で織り込めてない事情)も考慮し現実に近づける
    │ ├必ずしも合理的でない決断があることを前提とする-限定合理性
    │ │ ├損する意思決定をする時、満足できる言い訳をつくってしまう-気質効果(disposition effect)
    │ │ │ ├「富への執着」にむやみに執着すると、よい結果を生まないことあり(リファレンスポイントが高くなる)
    │ │ │ └欲しいのは都合のいい情報だ
    │ │ ├利益より損失を大きく認識しがち(損失回避的傾向)
    │ │ │ └実現存が確定することを嫌い、損切をためらう。思い込みのもとにポジションをキープしてしまう
    │ │ ├利益が出ているときはリスク回避的、損失が出ているときはリスク愛好的に行動する(鏡映効果)
    │ │ │ ├人間心理は、リファレンスポイントの移動に伴って、必ずしも論理的でない伸縮を示す可能性あり
    │ │ │ └損失に直面すると、時としてやけになってしまう
    │ │ └認知的不協和-cognitive dissonance
    │ │ ├自分の考え方やすでに下した決断が正しかったと思うために、詭弁を弄して自分の心をごまかす
    │ │ │ └ギャンブラーの誤謬(黒が5回出ているから、そろそろ赤)、これだけ下がったからそろそろ上がる
    │ │ ├失敗を認めて引き下がることは、実際には容易ではない
    │ │ ├コミットメント・不協和の因果-コミットメントが強いために持論に固執
    │ │ │ ├選択の自由-自分で選択した程コミットメントが強い。自発的に選択できない場合は弱い
    │ │ │ ├説明責任(相手から不当に押し付けられる説明責任も含む)
    │ │ │ ├意思決定に費やしたサンクコスト
    │ │ │ └多数意見からの逸脱(であるほど強いコミットメントが必要)
    │ │ └失敗を正当化する心の動き
    │ │ └プライド効果と後悔効果-後悔を回避する心理(損切できない)
    │ ├インセンティブへの反応が同じでないことを前提とする
    │ │ └頭の中で計算する確率(Decision Weight)が主観に基づく歪みを持つ
    │ ├伝統的経済学より短期間を対象とする
    │ ├ゲーム理論ともちょっと近いが、ゲーム理論は「最適解が二者で異なる」視点。
    │ └神経経済学とも近い。
    ├歪みを左右する心理
    │ ├コントロール(支配)願望
    │ │ ├影響力を通じたコントロール(自分てすごい)
    │ │ ├予測をつうじたコントロール(自分の思った通り)
    │ │ └影響力のある要素の認識によるコントロール(納得度がある、理由・根拠をよりどころに安心したい)
    │ │ └因果関係の過大評価
    │ ├勘-ヒューリスティック-物事を直感的にざっくり捉える
    │ │ ├交通整理して「迷わず」決断できる
    │ │ ├事象自体のとらえ方がワンパターン化する。単純化。リスクの見落とし
    │ │ └アンカーリング(固定概念)、過去の経験
    │ ├手近な情報の過大評価
    │ │ └歪みは、過去の情報を「論理的に分析し記録」することで回避される
    │ ├初頭効果・人の見た目が○割・親近効果(最新の記憶で判断)
    │ └代表性バイアス
    ├バブルの解釈
    │ ├株価がGDPのペースより強く上昇。「上がるから買う、買うから上がる」に人々が酔った(という解釈)
    │ └コミットメント・不協和からの解釈
    │ ├強気相場での、多数意見からの逸脱はかなり困難
    │ └事前の決断にコミットしている
    └行動ファイナンスの課題
    ├理論としての体系化がまだ(歴史浅いし)
    ├タイムスケール(短期・長期の定義)の明確化がまだ
    └実証データ蓄積が不十分(恣意的解釈との批判を受けやすい)

  • 様々な行動経済学的理論が、わかりやすく簡潔に書かれており、良い。

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著者プロフィール

真壁昭夫(まかべ・あきお)
1953年、神奈川県に生まれる。法政大学大学院政策創造研究科教授。1976年、一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行に入行。ロンドン大学経営学部大学院、メリル・リンチ社への出向を経て、みずほ総合研究所調査本部主席研究員などを歴任。二〇〇五年から信州大学で、二〇一七年から法政大学で教鞭を執る。また、行動経済学会常任理事、FP協会評議委員も兼任する。
著書には、『20500年 世界経済の未来史: 経済、産業、技術、構造の変化を読む!』(徳間書店)、『MMT(現代貨幣理論)の教科書』(ビジネス教育出版社)、『仮想通貨で銀行が消える日 』(祥伝社新書)などがある。


「2019年 『ディープインパクト不況 中国バブル崩壊という巨大隕石が世界経済を直撃する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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