君たちに伝えたい3つのこと 仕事と人生について科学者からのメッセージ

  • ダイヤモンド社 (2010年7月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784478012628

みんなの感想まとめ

人生の選択やキャリアについて深く考えさせられる一冊で、特に若い世代に向けたメッセージが強く響きます。著者は、研究やクリエイティブな職業に挑戦することの重要性を説き、特に若いうちに行動を起こすことが将来...

感想・レビュー・書評

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  • この本は、医師が6年間の大学生活を終え、国家試験に合格した後に進路をどう選ぶべきか、という内容が中心になっています。
     
    最もいいたいことは、研究するなら臨床には進まず、直ちに研究生活に入りなさい、ということです。
     
     他の学部に比べてすでに出遅れていることや、臨床と研究の二足のわらじは両立できるものではないこと、やる気に溢れているうちにいくべきであること、などを強調されています。

     読んでみて思ったことは、医学部に入った人は、臨床の医師になりたくて入った人がほとんどでしょう。
     
     その中で、基礎研究に興味を持ち、実際に研究者になることはかなりハードルが高そうです。
     
     その天秤は初めからかなり傾いており、病院実習と平行して、授業としてではなく基礎実験の最前線で本当はどんなことまでやっているのか、自分たちにできる可能性はどういうものか、何が面白いのか、といったところに取り組まないと、初めから研究がしたくて医学部に来たごく一部の人が興味を持ち、さらにそのごく一部が研究に進むと言った現状は変わらないでしょうね。

     ただ、筆者の言っていることは非常に本質をついたことであり、医学部という非常に優秀な頭脳の持ち主の集団のほとんどが、臨床医というルーチンワーカーになるのは、大きな視野から見るとかなりの損失になっていると言えるでしょう。

     筆者の主張している内容が、医学生の自主性にまかすのではなく、制度やシステムとした形になったときに理想へと進み出すのでしょうか。


    先ほどの紹介文は、生意気な書評になってしまっていたのではないでしょうか。

    そこは反省して、実はこの本にはもうひとつの、科学者の仕事術、という側面もあり、とても参考になる文章にあふれていますので、会わせて紹介します。

    筆者も述べていますが、研究者のみならず、ビジネスマン・ウーマンにも共感できると思いますし、自分の身に置き換えてもらえればいいのではないでしょうか。


    「とにかく実験の”美しさ”と科学的センスは大変よく相関すると思っています。サイエンスはアートなんです。」P155


    「手技以前にどのくらいミスやブレを無くすことができるかを徹底的に考えるのが大切で、そこには抜群の想像力が要求されます。(中略)人間には誰でも必ずミスがありますが、100回に1回のミスを1000回に1回に減らす工夫をするのです。」
    P161


    「まず、実験ノートは論文と同じように書きましょう。1:タイトル、2:日付、3:実験目的、4:材料・方法、5:実際に行った手技、6:結果、7:考察。(中略)。大切だけど意外に難しいのは、1:タイトルと、3:実験目的ですね。(中略)。実際に行った手技は、どんな小さなことでも記録します。」P164


    「学会、セミナーでは「良い質問」を投げる。」P170


    「あなたが「やる気のある人である」ということを伝えるための、コミュニケーションをすればいいのです。」P186


    「研究能力や努力を示す、ということがアピールで、それ以外のことでよく思われようとすることが媚びることです。」P188


    「教授になって10年以上経った今でも,昔の上司から「明日までにスライドを準備してほしい」なんて言われることもありますよ。」P192


    上司には礼儀正しくプレッシャーをかける
    「ボスが論文を見てくれないのは、自分の努力が足りないのです。(中略)。同様に大切なのは「どのくらい自分がこの論文に真剣に取り組んでいるか」をボスにアピールすることなのです。」
    「「必ず翌日に」「質の高いものを」持って行くことがボスにとってプレッシャーになるのです。」P196,197

  • 君たちに伝えたい3つのこと
    2025.08.02

    私は現在医薬系の学部に所属している大学生である。創薬研究者になって新薬開発や改善に携わることで多くの人の苦しみをなくすことが私の将来の目標である。これは幼稚園児の頃からぼんやりとずっと頭にあったことである。
    しかし夢の実現に向かって今の所、順調に進路選択をしているはずなのに漠然と不安を抱えている。
    例えば資格などが取れないこの道で本当によかったのだろうか、自分は本当は勉強が好きではないのかもしれないのに研究という職でやっていけるのか、将来研究者と家庭を両立できるのか、自分を認めてくれる人に出会うことができるのかなど挙げればキリがない。

    そんなときにある教授がこの本を勧めてくれた。この本は研究界隈の厳しい現実をこれほどかと見せつけつつも、自分の選択を少なからず肯定してくれるものであった。

    ・若いうちにクリエイティブな職に飛び込め
    歳を取ってからではチャレンジの負担がでかい。
    若さは今だけ。

    ・研究は未来の医学の先行投資である
    医学部の人が研究しなくなってきている+女性は未だ少なく国のためにもとくに尊重される

    加えて進路選択になげやりになっている医学生に比べて、大学1年の現時点で将来のことを真剣に考えている自分自体が肯定されたような気がした。不安は尽きないがそれが人生の醍醐味。餓死して死んだ人など周りにいない。最悪1人でアルバイトして生きればいい。先の不安に頭を抱えても意味はない。今を大切に!!

  • 何だか身につまされる話だったなぁ。
    ずっと臨床がやりたくて、その時は役に立っている感があって、研究の事は特に考えていなかった。
    読む本も患者さんとのやりとりや大変でもひたむきに頑張る臨床家の話だったり。
    中途半端になるよりは、臨床に全力でそれはそれで良かったと思う。
    本当に研究をやりたかったら何らかの行動を起こすはずだし、それをやった人だけが実績を残すのだと思う。

    全然研究ができない10年目もきついけど(役割的には教えないといけない立場だから)、この後の戦略をどうするかと考えるきっかけになったと思う。

    研究と臨床の両方できる人間を育てる、というのは、やっぱり研究を専門としている人には敵わなくて、ある程度のものになってしまうのかも。もうそうしたら臨床の一部だね。
    他職種とのコラボレーションで良い影響を起こす。
    教育の拠点となる。マネジメントをしっかりやる。

  • 自己啓発
    ビジネス

  • 若いうちにクリエイターをやってみる、という選択。自分にいいわけしないこと。

  • 研究者という目線から書かれてはいるけども、みんなにいえること。
    特に学生には読んでもらいたい1冊。

  • 内容は薄いのでサクッと読めます。内容が過激なので学会誌での連載がボツになったと書かれていますが、つまりは学会誌という学会の顔になる場で、浅慮なことが書かれ過ぎているのでボツになったんだと思います。他の方も指摘されている臨床医Disをはじめ、いろんな職や立場の人をルーチンワーカーだと言ってDisってます。例えば創造性が無いと筆者が指している「似顔絵を描く人」にもデフォルメの仕方において創造性が必要であること、クリエイターの代表として挙げている「研究者」も日常やっていることの大半がルーチンワークに毛の生えたようなものであること、等々考えると筆者の書き方にはもやっとする部分が多い。でも、クリエイターになりたいという著者と同じ思いを持ちつつ、その覚悟がハンパな方には響くと思うので、特に「1年くらい〇〇やってみたい」という思考を良くしてしまう人は薬として読むと良いかもしれません。

    <印象に残った部分にコメント>

    ・アメリカで人の研究手伝おうとしたら"It's not your job."と窘められた話。アメリカで全く同じこと言われたことあって印象に残ってるんだけど、逆に言えば、日本では It's your job なわけです。ラボ内で上級生が下を教育しないといけない場面は多々ある。そういう役割を監督ではなくコーチと呼び、そんな役割になるなと説いていますが、必要だからコーチの役割の人間が発生しているのが日本の研究社会の現状です。自分の仕事をしっかりすること、他人の仕事に手を出しすぎないこと、は非常に大事だと肝に銘じつつ、研究におけるアドバイスは、口頭なりブログなりで適切に後輩に伝えるよう心がけ、場合によってはかなり丁寧に面倒をみることで、ちゃんと人が育つ研究室になると思います。

    研究と社会のかかわり、高等教育環境などが変わりつつある中、既存の評価枠の中で個人的に最適化することだけを説いている筆者の戦略を皆がとると、日本の学術社会の行き詰りを招くのではないかと感じました。つまり、学術コミュニティに貢献する仕事をやる人が居なくなることで、持続可能な学術発展が阻害されるということです。

    ・本人は34歳で九州大学に教授として迎えられた優秀な方ですが、教授になったらそれはそれで雑用がたんまり降ってきて研究実働できないんじゃないか、1年2年を節約してそこまで生き急いで他のことを犠牲にする価値のある研究キャリアかは疑問があります。分野によるのかもしれません。

    ・You can't have everything. 著者はこれが一番言いたかったと書いています。これは大事。自分の仕事を何にするかということについて試行錯誤する限度を著者は25歳くらいだと言っています。ご本人が結婚していらっしゃるのか知りませんが、あなたが結婚など他のことにも価値を置くのならば、より一層研究における軸をしっかり一つに絞ることは重要になると思います。

    <というわけで>

    目標と戦略を持てとか、中途半端な覚悟で無駄な時間を過ごすなという点には同感であり、背筋を正される思いがしました。僕を含め、彼の主張に反感や違和感を覚える方はそれなりに多いと思いますが、それが「デキナイやつの僻み」にならないように彼とは違う目標と戦略をしっかり立てて生きろって話なのかと思います。

  • 臨床医を貶め過ぎな感は、正直尊敬できない。
    ただし、日本発の臨床論文に革新的なものが無いのは、同意できる。
    後半の研究ノートやプレゼンに関する内容は参考になった。

  • 結果=才能×努力
    一日は万人に平等な24時間しかない。

    大きな家を建てるには積み木(知識)と積み方(ロジック)が両方必要

  • アムロとシャアの例えが面白く思わず手にとって読んだ。基本的に医学生向けの内容だが、クリエーターとして働くことに挑戦したいと思える。後半の上司との付き合い方や仕事術は社会人にも参考になるのでは。

  • 著者自身も最後に書いているが、"You can't have everything"ということ。
    研究者に限らず、自分のやりたいことに対して、それを達成するために「ファーストオーサー(自分)の責任」で取り組め。ということ。

    如何にすれば、目的達成が可能かを考え取捨選択していくことが大切だ、と。

  • 本書を読んで怒りがこみ上げてくるような人には研究は向いていない気がします。

  • すぐ読める。明解。過激。勉強になる。反省させられる。
    覚悟を決めろ!

  • 「世界的に活躍する科学者が初めて書いた仕事・生き方論。
     内容が過激すぎると専門雑誌の掲載がボツになり、
     ネットで話題となった教授からのメッセージ完全版書籍化!」

    と、帯にかいてあります。

    これがそのネットみたいです。
    http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/saibou/message.html


    「文系ビジネスパーソンにも役立つ、研究者(クリエイター)の仕事術」
    などということばと、
    ジャケットのデザインに惹かれ、購入。

    内容をざっくりいうと、
    「言い訳せずに、自分の挑戦したい道を選択しろ。
     若いうちからルーチンワーカーの道を選ぶな。クリエイターであれ」
    とまあ、こんな感じ。

    いわゆる若者向けの自己啓発本です。
    「帯、だいぶ盛ったっしょ!」って思ったけど、
    理系界ではめずらしかったのかもしれません。
    仕事と家庭について踏み込んでいるあたりが、「過激」と言われる所以でしょうか。

    そうそう、ジャケットのデザインがかわいいので、
    思わず調べてしまったところ、
    TYPEFACEの渡邉民人さんでした。
    すてきな装丁ばかりです。
    http://dtp.to/works/index.html

    おもしろそうな会社です。
    http://dtp.to/index.html

    横道にそれてばかりで、どうもすみません。

  • 若くして研究者を目指す人はぜひ読むべき本。過激な書き方だが、中身は至って王道である。
    私にとってみたら、やはり50歳の最短コースエリートである筆者が書かれた本だという気がした。基礎研究を若くから深く掘りたい方にはお勧めの本だが、世の中には先生の考えられるようなタイプの研究者ばかりではないので、そういう意味では内容が狭い気がした。
    しかし、研究者を目指す人もそうでない人も、やりたいことが見つからないという人はぜひ読んでみる価値のある1冊。

  • 著者は、東京医科歯科大学医学部医学科卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了(医学博士)。同年より理化学研究所フロンティア研究員を経て、ワシントン大学医学部ポストドクトラルフェロー。その後、日本ロシュ研究所主幹研究員を経て現職の九州大学大学院、医学系学府主幹教授として活躍している。

    著書に「明日を拓く新次元プロテミクス」「細胞周期イラストマップ」等著書・論文多数。

    本書は、元々は理系研究者のキャリアの選び方や、仕事とは何か、どうやって研究を進めればいいのかということを歯に衣着せずズバッと書きためたものが掲載寸前になり「内容が過激すぎる」という理由からボツ減原稿となったものである。

    そのボツ原稿をウェブ上で公開しかつ、理系だけではなく、文系の人にも共感できるような内容に大幅に修正を加えたものである。

    著者が言いたいことは
    一度きりの人生を後悔なく楽しく、エキサイティングに過ごすための方法として以下の3つを示している。
    ①人生いは「目標」と「戦略」が必要でそれは理性的に自分で決められる
    ②誰かのためでなく、自分のために生きよ。結果としてそれが人の役に立つ
    ③まずはルーチンワーカーではなくクリエイターを目指すべき

    医学部を卒業しているものの医者という職業ではなく、医学の研究員としての道を突き進んでいる著者。
    大筋は医者不足という目先の問題より数十年後のことを見据えた日本の医学界に警鐘を鳴らし研究員不足に歯止めをかけるべく医学生を中心に著者なりのアドバイスをしているというような内容。

    確かに「内容が過激すぎる」という理由からボツになったこともあり、確かに極端な意見も多いことは確かではあるものの、それは著者の医学界に対しての熱い思いからくるストレートな表現であり正論であり理解できることも非常に多い。

    中には修正も加えられ理系のみならず学生だけではなく、私のような文系のサラリーマンでも有益な情報も多く見られた。

    内容的に興味を持ったのは今まであまり知らなかった「研究」や「論文発表」というような文系の私からすればあまり聞いたことのない世界。それが赤裸々に書かれてあり非常に興味深かった。

    代表著書はまさしく「医学?」的なものであり本書は異質であり、反論も予想されながら執筆したという。
    それほど気合いの入った一冊。
    通常の本とは少し違った雰囲気を感じる一冊となった。
    文章は論文的ではなく非常に読みやすく論理的にまとめてあり理解しやすかった。

  • この本は僕の人生を変えた本。

    というと大袈裟だけど。。。
    かなり考えをかえさせてくれた。 

    例えば、
    ルーチンワーカーではなく、クリエイターを目指せ!
    だとか。

    僕クリエイティブな仕事してるけど、やってることはルーチンワーカーなんだよね。
    同じことの繰り返し。ってやつ。
    ほかの職種の人たちよりかはクリエイターなのかもしれないけど。

    そう、だからね。

    挑戦しろ!

    ってことなのよ。人生は一度きりなんだから。
    定年からの第二の人生なんて遅いよ。

    若い時にしかできないこと。
    40までにしかできないこと。
    あとは定年後を謳歌しようよ。
    的な。

    クリエイティブなことをしていくにはやはりリスクがあるのです。
    それをどぅやって切り抜けていくか。ですね。

    You can't have everything.

    なのだから。

    だから僕も挑戦します!!!

  • 人生に戦略が必要とか、まあそういう部分は役に立つというか、過去の本にないほどクリアカットに明快にズバズバ切り込んでいく感じです。ただ、その分不快になる部分も多いです。
    ☆5つの部分と☆1つの部分とがあるので平均して☆3つです。

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著者プロフィール

1953年(昭和28年)滋賀県彦根市生まれ。
現在、滋賀県立大津高等学校教諭。

「2012年 『ええほん滋賀の方言手控え帖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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