「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

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  • ダイヤモンド社
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レビュー : 355
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478016879

感想・レビュー・書評

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  • ああ、なるほど…。ということが多い。
    これは日本人とアメリカ人の単なる思考や文化の違いではなく、戦略と組織の関係性を解いたものである。確かに現在でも起こっている内容であり、過去の教訓をいかすべきである。
    今回は入門編だったので、原作や他の切り口で書かれている書籍も読んでみたい。

  • 原書「失敗の本質」をよりわかりやすく、ポイントを抑えた本。戦争時代の日本軍、現代の日本の企業と共通する問題点を比較しなながら、説明されている。戦争と企業とは全く違うようだが、ナルホドと思える点が多々ある。

    日本人は、一つのものを洗練する能力が高いが、それ故に、それを捨てて新しいものを生み出すイノベーションの能力がない。

    今、家電メーカーがわけのわからないアロマ付きのテレビや、スマホのアプリと連動した家電を出すのは、こういった点があるのだろう。

    AppleやMicrosoftのような企業が日本に無いのは、こういう理由があるからだろう。

  • アメリカは物量もさることながら、ゲームのルールを転換することで戦闘の優位を築いた。当初は性能差で圧倒的な優位にあり、かつよく訓練された練度の高いパイロットにより大きな戦果をあげた零戦。その対抗としてアメリカは「達人を不要とするシステム」をつくりだした。

    ・操縦技能が低いパイロットでも勝って生き残れる飛行機の開発と戦術の考案
    ・命中精度を極限まで追求しなくても撃墜できる砲弾の開発
    ・夜間視力が高くなくても敵を捉えられるレーダーの開発

    達人ではなく「システム思考」的な方向へ、戦闘を段階的に転換させていきます。零戦の初期の相手となった米軍のF4Fは、空中戦ではほぼ全面的に零戦に劣る指摘されていましたが、新型機のF6Fは「空戦性能を諦めて、スピードと防弾性、重武装を重視し」集団で攻撃するという「零戦を封殺する新たな戦略発想」で登場してきます。「パイロットに高い操縦技能を期待しないでも勝てる」というのは実に驚くべき発想の転換です。

    ルールを変えるイノベーションの発想の差だというわけだ。

    だが、旧日本軍の最大の問題は、作戦をたてる中央(大本営)と現場との乖離。現実認識からしてずれていた官僚的意志決定機構の機能不全。要は上層部が机上の空論で動いていたってことだ。



    本書は1984年発行の「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」のダイジェスト版というか、解説書である。

    とても読みやすい。

    だが、浅い。かつての日本軍の失敗を現代の日本企業に重ねて解説している箇所もあるのだが、表面的でツッコミが浅い。スティーブ・ジョブズはイノベータだったって今更いわれても。

    日本軍の戦略性のなさが大問題で、それは現代の日本企業の苦戦にも共通してる、とかいって、そこはそんな触りだけでなく具体例をだして欲しいところだぞ。一般論でいったら、そうだよね~よくいわれるよね~。にしかならない。

    もとねたの「失敗の本質」を解説してるので内容的には繰り返しも多い。非常に多い。

    ただ、とても読みやすいことは確かだ。原著は大部であり、文章も読みにくい。とっつき難い本だから。ま、本書は「入門」の上に「超」がついてるからな。あまり文句いえないかも。「超」だから。

  • 野中郁次郎さんの本を検索すると、必ずヒットする
    「失敗の本質」。いつか読んでみよう思っていましたが
    便利に「超」入門書が出たので、おもわず購読。

    この本にも書かれていますが、戦略論としてのみならず、
    日本人の社会・文化論としても、非常に興味深く読みま
    した。良い意味でも、悪い意味でも、下記のような文化は
    日本に色濃く残っていますね。

    ・上意下達
    ・匠の伝承、オペレーションの卓越性
    ・「頑張る」「猪突猛進」することの美徳

    高度成長期とは異なり、変化・多様性が求められる時代に
    なりました。戦争での敗因から学べることを、ビジネスに
    活かしていかねばならない、という著者のメッセージに
    共感します。

    三谷宏治さんの講演で伺ったネタですが、米国がベトナム
    戦争や中東戦争での失敗を分析したとき、この本で描かれた
    日本の失敗と同じような要素が認められたそうです。
    単なる日本文化の問題ではなく、組織運営における世界共通
    の課題なのかもしれません。
     

  • 名著を読むきっかけ。魅力的な内容です。

  •  大東亜戦争で日本軍が敗れ、今日の日本企業が世界市場で敗れ去りつつある原因は、「日本特有の組織の在り方」にあるとしているが、軍隊との比較を用いて論ずる本は必ずといってあるが、決してそうは思わないというのが感想である

  • 名著「失敗の本質」を解説してビジネスに適用したらどう解釈するのかを記載した本。日本人の特定がよく表現されていて、納得できる。
    では、どうしたらというのはこれをもとに読んだ個人で考えるべき、示唆に富んだ良書。
    この本の中で、印象に残る部分
    ・戦略とは「目標達成につながる勝利」=「追いかけるべき指標」を選ぶこと
    ・日本人は先に戦略があるわけではなく体験学習で学んで効果のあった戦略を練磨する。(なぜ、その戦略が効果的だったのかの検証がないので、同じ戦略を続けて負ける)
    ・ゲームのルールを変えたものが勝つ
    ・イノベーションを作る3つのステップ(「既存の指標の発見」→「敵の指標の無効化」→「新指標で戦う」)
    ・リーダーが現場を見ずに、周囲の意見に耳を貸さず自身の判断で進めることで、負ける。
    ・日本人は勝利の本質(戦略)よりも型を優先しがち、本来は戦略があって型があるべき。(虎の巻を作りたがる→作っても本質ではない)
    ・人事は現場に対するメッセージ、賞罰をはっきりさせてこそ機能する。(アメリカでは優秀な人に仕事を集中させる。しかし、うまくローテーションさせ硬直を防いだ)

  • 日本軍と米軍の考え方・行動の違いを、単純比較していて分かりやすい。実際はこんな単純に比較して、何がダメだったのかと言えるのかなとは思うけど、過去の失敗を学ぶ事は重要ですね。

  • 「野中郁次郎氏推薦!!」の帯に惹かれて買ってみました。戦争の敗因をしっかりと分析して日本の将来の糧にしようとする思考には学ぶものが多くあり、また、この世代の人々の知恵をちゃんと引き継がなければーと思いました。一番印象に残ったのは、「集団の空気に支配される日本人」の非合理性の章で、組織として「空気読めよ」みたいな仕事の仕方は戒めないとGlobalでは勝っていけないだろうなと少し反省しました。

  • これも研修の事前課題。失敗の本質をわかりやすくしている。ただ、この本を読んだ後でかまわないから、やはり「失敗の本質」を読むことをおすすめする。

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著者プロフィール

1972年生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。ビジネス戦略、組織論 、マーケテイングコンサルタント。MPS Consulting代表。貿易商社にてカナダ・豪州の資源輸入業務に 従事。その後国内コンサルティング会社に勤務し、2001年に独立。戦略論や企業史を分析し、新たなイ ノベーションのヒントを探ることをライフワークとしている。『超入門 失敗の本質』『古代から現代まで2時間で学ぶ 戦略の教室』(ダイヤモンド社)、『実践版 孫子の兵法』(プレジデント社)など多数。

「2017年 『信じる覚悟 超訳 西郷隆盛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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