「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.86
  • (210)
  • (356)
  • (200)
  • (47)
  • (11)
本棚登録 : 2637
レビュー : 355
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478016879

作品紹介・あらすじ

名著「失敗の本質」を7つの視点から解説した入門書

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 12.5.3
    茂木 正光
    昨夕、時間が余ったので新宿の紀伊国屋で「「超」入門 失敗の本質」を立ち読み、ざっと読了。
    「失敗の本質」のエッセンス+最近のビジネス環境という感じです。
    組織論でもありますが、むしろ日本人論ですね。
    目的・目標の設定が不十分であり、俯瞰的に事象を見ない。そのため、優先順位を明確にできない、リスクの予測よりも「空気」へ同調する。
    また、外部者との競争よりも、内部者との調整に主な労力を回してしまうというあたりなど。

  • 失敗の本質を読んでみたいと思った

  • 戦いのルールを変えたものが勝つ

  • 組織論としてとてもいい。
    原著は理解できなかったけどこれならわかる。

  • 戦略とは追いかける指標である
    1.なぜ戦略があいまいなのか?
    ・戦略とは、いかに”目標達成につながる勝利”を選ぶかを考えること
    戦術で勝っても、それが戦略上意味がないなら骨折り損になる。
    ・戦略とは、勝利につながる指標をいかに選ぶか
    有効な指標を見抜く指標の設定力が最大のポイント
    指標を正しく決めることが、”目標達成につながる勝利”を決めること
    戦略の優劣は”指標”の有効性の優劣
    ・日本は戦略がなくても、体験的学習で有効な指標を発見することが得意
    指標の発見方法
     日本⇒帰納法。(体験学習による経験則)
     米国⇒演繹法

    ・同じ指標を追いかける勝負では、日本は勝つことが多い
    ・日本は1つのルールを洗練させる練磨の文化。しかし、ゲームのルールを変えられると対応できない。
    ・”現場の努力が足りない”という安易な結論は、直面する問題の全体像を上級指揮官が正しく把握しているか、再確認が必要。

    ・イノベーションの3ステップ
    同じ指標を追いかけ続けるといつか敗北する。
    イノベーションを作り出すには、現時点で支配的に浸透している、”指標”をまず見抜く必要がある。体験的学習が陥りがちな、成功体験のコピーではなく、対象の中に隠れて存在する”戦略としての指標”を発見する

    ・伝承すべきは勝利の体験ではなく、本質(なぜ勝てたのか)。
    ・勝利の本質ではなく、単なる型を伝承している場合、型を伝承している側は同じ組織内の新戦略を発見した人物を排除しようとすることになる。”型の伝承”によって、組織はイノベーションを敵対視する集団に劣化する。
    ・”型の伝承”を放棄し、”本質”を伝承することで、勝利を追及する集団になる。

    5.なぜ現場を生かせないのか?
    ①”現場をわかっている”、という傲慢さ
    ②現場の意見のフィードバックを受け入れない一方的な”権威主義”
    ・新戦略を生み出す場所は現場の最前線にある

    ・日本軍は結果よりも課程を人事評価で重視した。
    ・人事評価とは、組織全体に対するメッセージ

    6.なぜ真のリーダーシップが存在しないのか?
    ・最悪なリーダーは部下に”この人に何をいっても無駄だ”と思わせること。
    ⇒現場から生まれるイノベーションを逃す

  • 同僚からの借りた。組織が失敗する時の要点がまとまっている。研修や勉強会で触れてみたい。

  • 失敗の本質本体を読んでいると、あまり感動が少ないと思うし、逆に読んでないと少しよくわからないと思う。
    日本企業とのこじつけが少々無理やりに感じる。
    失敗の本質、自体の読み込みと復習という意味で勉強になった。

  • 失敗の本質をもとに他の本の内容まで含めて書かれている本です。
    なので、「失敗の本質」の入門とは言えない本です。

    1.この本をひと言でまとめると
      「失敗の本質」の敷居の低いダイジェスト版。

    2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度
    ・イノベーションを創造する3ステップ(p107)
     →比較例がわかりやすかった。企業の例もわかりやすく、このステップは使えそうな気がした。
    ・成功の本質ではなく、型と外見だけを伝承する日本人(p134)
     →成功の要因を振り返らないのが原因ではないか。失敗の反省だけでなく成功要因の考察も重要ということ。
    ・一点の正論のみで、問題全体に疑問を持たせずに染め抜いてしまう(p212)
     →言われてみれば過去にこのようなことがあった気がする。これから気を付けたい。
    ・極論を言えば、第一章から第七章まですべて「日本人論」そのものだと言えるかもしれません(p240)
     →空気は日本独特のものということが分かった。空気についてもっと詳しい本を読んでみたい。

    3.突っ込みどころ
    ・指標という言葉がよく出てくるが、本編「失敗の本質」にはそのような言葉は出てこなかったと思う。
    ・現代の企業に例えているところがあるが、少し無理がある例えが多い気がする。
    ・本編の結論的な内容である「自己革新能力の欠如」について記述が少ないように思える。

    4.自分語り
    ・場の空気については本編より深いことが書かれていたように思える。
    ・「失敗の本質」の入門編として敷居を低くしてとっかかりを作るという意味ではいい本だと思う。しかし、本編をある程度理解した人にとっては得るものは少ないかもしれない。
    ・「失敗の本質」をまなんで組織の失敗する可能性を見出したとして、個人で何ができるか、それが大きな問題。

    5.類書
    ・イノベーションのジレンマ
    <読んでみたい本として・・・>
    ・「空気」の研究 山本 七平 (著)

  • 名著「失敗の本質」をわかりやすくした本です。
    以下にして日本が戦争に負けるのかを戦略・戦術面から説明しています。
    日本人の「空気を読む」や「前例」を大事にする気質を考えなしに利用することが、以下に危険かを知ることはビジネスでも非常に参考になります。
    具体的な戦いの名前を知らなくても簡単に説明してあるので非常に読みやすいです。

  • 大学の講義用に再々読 読むほどに深い

    0.失敗の本質「6つの作戦」 ノモンハン・ミッドウェー・ガダルカナル・インパール・レイテ・沖縄
    ダーウィンの進化論 変化に対応できる者が生き残る 最も強い者でも、最も賢い者でもない
    日本の組織の脆弱さ 想定外の変化・突然の危機的状況への対応
     最前線の問題の深刻さを中央本部が正しく認識できない
     「上から」の権威を振りかざし最善策を検討しない
     部門間の利害関係や責任回避が優先され、変革のリーダーが不在
    なぜ日本人は転換点に弱いのか?
    (1)戦略性の弱さ 戦術・主義を超える     ←日本人は大きく考えるのが苦手
    (2)思考法     錬磨・改善から脱却     ←日本人は革新が苦手で、錬磨が得意
    (3)イノベーション 「新しい指標」を発見する  ←既存のルールを習熟、ルールの創造はできない
    (4)型の伝承    創造的な組織文化     ←創造ではなく方法に依存 イノベーションの芽を潰す
    (5)組織運営    勝利につながる現場活用 ←現場活用が下手
    (6)リーダーシップ 環境変化に対応するリーダーの役割
    (7)メンタリティ   「空気」への対応とリスク管理←リスク管理の誤解

    1.戦略不存在 
    (1)「戦略」とは「目標達成につながる勝利を選ぶこと」
    つながらない勝利を峻別して、排除する
    選択と集中で効率を3倍にできる パレートの法則も同じ
    「戦術」戦略を実現する方法 戦術を洗練させても戦略をカバーできない
    日本人は戦略と戦術を混同しやすい 戦術を戦略視する
    (2)戦略とは「追いかける指標」 
    有効な指標を見抜く「指標の設定力」が最大のポイント
    「〇〇主義」 指標を絶対視し固定化する 艦隊決戦主義 白兵銃剣主義
    (3)日本は「体験的学習」 帰納法的アプローチ 戦略の自覚がない
    思考停止 経験の絶対視
    「成功要因」を把握できていないので、成功が持続しない
    (4)米軍は目標達成につながる勝利が多かった「戦略的アプローチ」
    戦略分析を行い、組織内に徹底し、効率を上げた ⇒現在の生産性格差問題につながる
    (5)偶々の勝利に安住し、「同じ指標」を追うと敗北する

    2.変化への対応不全
    (1)個人芸を磨き抜く 超人的な猛訓練・錬磨 →組織的アプローチではない
    日本のもの作りも「職人芸」 
    (2)アメリカはシステムで対応 個人芸はなるべく押さえる
      練度の低いパイロットでも勝てる戦闘機
      命中精度が低くても当たる砲弾VT信管
      夜間視力が高くなくても敵を捕らえるレーダー
    (3)ゲームのルールを変えた者だけが勝つ(技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか?)
    (4)プロセス改善の限界点
      努力至上主義や精神論と結びつきやすい
    (5)ダブル・ループ学習で、個別努力に加え、構造の改革を

    3.イノベーション 新しい指標
    (1)イノベーションの3ステップ
      ①「既存の指標」の発見
      ②敵の指標の「無効化」
      ③「新指標」で戦う
    (2)ダブルループによる新指標の創造
    (3)指標には賞味期限がある
    (4)コダックと富士フィルム
    (5)性能の高度化か、イノベーションか

    4.「型の伝承」を優先 権威と盲信を生み出す組織文化
    (1)日本軍は「型の伝承」を重視する余り、前例踏襲の時代遅れ
      内向き志向、外の変化に鈍感
      「勝利の本質」が大事なはずが、「主義」の墨守へ
    (2)しがらみを排し、「ゼロベース」で考える
      exインテルがDRAM撤退するとき 新事業を始めるとしたら
    (3)日本でもレーダーを開発されていた
      技術者の努力を軍人が受け入れ拒否
      ドイツで最新のレーダー研究を視察・報告していたのに
      負けると軍人は「レーダーのせいで負けたと」
    (4)組織がイノベーションを潰す
      本質ではない「型の伝承」にこだわる余り
      組織はイノベーションを敵対視する集団に「劣化する」
      組織の進化より、自己保身を優先


    5.現場を活用できない 優秀な人材まで殺す 硬直組織
    (1)「現場を殺す」ラバウル-ガダルカナル往復2000㎞攻撃 大罪15分
      権威主義・現場への無理解 
    (2)米軍は現場の自主性・独立性を認める 現場の力を最大化
      現場との人事交流により 現場感覚を共有化
    (3)新戦略を生み出すのは「現場」
      日本は現場のイノベーション力を圧殺する
    (4)人事評価制度
      日本はプロセス重視 保身と無責任が蔓延
      米軍は責任の所在を明確化 

    6.真のリーダーシップが存在しない 司令部の大罪
    (1)珊瑚礁海戦のあと 米軍はパイロットからヒアリング グラマン社現地調査
      cfハロルドジェーン「トップ機能しない」 ①縦割り②新たなアイデア拒否③フィルター情報
    (2)リーダーとは「新たな指標」を見抜く リーダーの器が組織の限界
    (3)指標を誤ると組織は存亡の危機に exコンチネンタル航空
      「コスト削減を最優先」して現場は疲弊 →成功の鍵ではなかった
       ①機内の清潔さ ②到着時刻を正確に
    (4)優れたリーダーは「勝利の条件」に最大の注意を払う
      間違えた指標の下で、現場は疲弊、やる気を喪失
    (5)組織の安定を突き崩す 変化を受け入れる 

    7.「集団の空気」がつくる不可思議な非合理性
    (1)合理的議論を拒絶 権威主義 経験主義 「空気」
    (2)方向転換を妨げる4つの要素
      ①サンクコスト(満洲・中国)
      ②蒸し返すな
      ③忖度を人事評価 米軍は実力主義
      ④楽観的期待を共有
    (3)コンテンジェンシープランがない 
      運頼み いつかは破綻する
      exクルマの運転 慎重な運転と自動車保険を掛けないは異なる
    (4)耳に痛い情報を持ってくる人物を絶対に遠ざけない
    (5)リスクはオープンに周知させる 具体的に管理される

全355件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1972年生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。ビジネス戦略、組織論 、マーケテイングコンサルタント。MPS Consulting代表。貿易商社にてカナダ・豪州の資源輸入業務に 従事。その後国内コンサルティング会社に勤務し、2001年に独立。戦略論や企業史を分析し、新たなイ ノベーションのヒントを探ることをライフワークとしている。『超入門 失敗の本質』『古代から現代まで2時間で学ぶ 戦略の教室』(ダイヤモンド社)、『実践版 孫子の兵法』(プレジデント社)など多数。

「2017年 『信じる覚悟 超訳 西郷隆盛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマのその他の作品

「超」入門 失敗の本質 Kindle版 「超」入門 失敗の本質 鈴木博毅

鈴木博毅の作品

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマを本棚に登録しているひと

ツイートする