日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478017159

感想・レビュー・書評

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  • 金融工学が専門らしいブロガーが一般向けに書いた、経済学初歩解説+政策提言の(よくあるタイプの)本。
     市場原理をなるべく優先するサイド立場からの視点で、面白いところもある。が、経済学素人向けなら自説の主張が強引でも構わないと著者は思ってるのかもしれない。

    (感想)
    ・既存の大学教科書にある内容を、読者に分かりやすく噛み砕いているので、その部分は多くの人にとって有用のはず。
    ・反教科書と言いつつ教科書によっている部分も多いのは、ごく普通のことなので問題ないと思います。「反社会学」だってそうだし。
    ・プロフに外資系企業勤務ってあるけど、「外国の会社の日本支社に勤務してる」ってことですよね? 投資銀行勤務じゃだめなのかな。これはすごい脱線だけど。

    ・本書90頁の文章。
    《何といっても無限等比級数が出てくるあたりが何となく高級そうな理論に見えて、そのあたりが彼ら法学部卒業生を駆り立てるのでしょう。そんな東大法学部出身の彼らは、不景気になると得意げな顔をしてケインズの乗数理論を使って、瀬戸内海に何本も橋をかけたりしました。》
     こう言って(駆り立てたものが何かわからんのは置いといて)官僚を小ばかにしたつもりなんだろうけど、よりによって級数って。揶揄ならひねってくれないとつまらない。

    ・そういえば、ある学者の対談本によれば、1990年代の消費税引き上げ時に、ケインズ理論は死んだといって某有名経済学者に説法した大蔵官僚もいたらしいとか(うろ覚え)。

  • ちょっとわかりにくいし、(仕方ないことかもしれないが)著者の断定的な物言いに疑問を抱いた。日本お裏的なところに関しての記述がアタのは興味深かった。
    最終的な結論として、日本の高所得者への重い税率を批判し、才能のある人がより金を持ち、そう行った人が日本に集まり、発展していける土壌を作ることが必要という意見が述べられている。が、どうしてもそれではさらに格差が生まれるだけではないのか、という疑問が残る。弱者に対しては限定的に彼らを守る施策を実施すべき的なことが述べられていたが、上述した税率問題に比べ、その具体的な対策や根拠が述べられておらず、とりあえず補うために言ったに過ぎない印象を受けた。著者の反対となる意見を提示し、それがなぜダメなのか説明するなど、もっと反論となる根拠を示してほしかった。お金持ちの保護的意見にしか感じない。

  • タイトルは仰々しいけど、中身は経済学の基本について書かれている。

    世界同時金融危機と福島原発事故が引き起こされた経緯に類似点を見出したり、日本の公的年金のシステムは“ねずみ講”と同じ仕組みであると酷評したり、日本はGDP比200%にも達する政府債務を抱えている世界有数の借金大国であると悲観したり。

    ケインズ政策、乗数理論、流動性の罠、リフレ政策、マンデル・フレミング・モデル、不可能なトライアングル等、経済学を専門的に学んだことがない人間でも、あるいは新聞等で目にしたことがあるかも知れない、今日の経済に関する諸問題を紐解く手助けとなるこれらの理論を、日本経済を取り巻く現状から説明している。

    タイトルの割に内容はとてもドメスティックであり、代案はありませんという割にその代案は決して印象的なものではなかった。日本経済の現状に関する上面の上面を勉強することができる、流行りの“不安を煽る経済的憂国論”な一冊だった。

    どこかのタイミングでマクロとミクロにガチで向き合いたい。

  • 語り口が軽妙で読みやすいが、金融の基礎知識の復習と言った内容で新鮮味はなかった。

  • ★★消費税法案成立の日に読了。経済学部の学生の多くは4年間経済学を勉強しても、ニュースで話題になっている現実の世界経済の問題は理解出来ないという。。。世界同時金融危機と福島原発事故との類似点、マドフの6兆円詐欺事件と日本の年金問題との類似点などは分かりやすい。

  • 為替、金利の仕組みの基本を理解するのに役立った。一番肝心のこれから日本が取るべき選択肢については、それほど目新しさは感じなかった。

  • いかにも理系で頭の良い人が書いた、わかりやすい経済の本という感じで、すっと読めて理解しやすい。
    書いてあることの大半は同意権だし、いくつか示唆的な指摘もあってためになったけれど、フリードマンばりの合理的かつ政治的不可能な提案は、我々になにができてできないのかを思い知らされる。

    「『資本主義と自由』は永遠に新しい」By池田信夫
    http://www003.upp.so-net.ne.jp/ikeda/friedman.pdf

    理系が書いた経済の本としては(フレデリック・ソディやニコラス ジョージェスク‐レーゲンなどを挙げるべきかもしれないが)、

    経済物理学の発見 (光文社新書): 高安 秀樹: http://amzn.to/z0Atxr

    なども典型的だ。彼も、相続税を上げろなど(謙虚ではあるが)不見識な提言をしているのだが、こうした無知からくる提言の中に、もしかしたら閉塞感を打破するアイディアが潜んでいるのかもしれない(けれど、殆どは疑ってかかるべきだ)。

著者プロフィール

金融日記管理人。恋愛工学メルマガ発行。

「2017年 『ぼくは愛を証明しようと思う。(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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