職場が生きる 人が育つ 「経験学習」入門

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478017296

感想・レビュー・書評

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  • 人材育成や教育にかかわる人間なら、一度は聞いたことのある「経験学習」という概念。
    この「経験学習」について、とても分かりやすく説明してくれている本です。

    大学の先生が書いた本なので、
    研究成果発表のような本になっているのかと勝手に決めつけていましたが、
    とても読みやすく、学びの多い本に仕上がっています。
    研究者でもこういう本が書けるんですね。
    さらに理論と具体例のバランスもとてもよいです。

    人材育成や教育業界にいる人にとどまらず、
    部下を持っていたり、部下を育成する立場の人や、
    ちょっと最近自分の成長が止まっているな~と危機感を感じている人など、
    幅広くお勧めできる本です。

    やや「エンジョイメント」と「思いやこだわり」に重複するものを感じなくもないですが、
    それでも全体的には学ぶところが多かったです。

    続編の「部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ」も読んでみたくなりました。

    ※部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ
    https://booklog.jp/item/1/4478108919

  • 「適切な思いとつながりを大切にし、挑戦し、振り返り、楽しみながら仕事をするとき、経験から多くのことを学ぶことができる。」

    後輩指導のために手に取ったが、指導するために自分の仕事への思い、これまでどんな風に仕事をしてきたかなど、改めて振り返る必要があると感じた。
    指導する側の成長も期待できる良書。

    読み直しながら活用したい。

  • 良書。わかりやすく読みやすい。
    OJTに携わる人は一読の価値あり。
    下手な自己啓発本より役に立ちます。

  • 昇格研修中に読了。新しい発見よりは、気づきを与えてくれる本。
    人をどう教育すべきか?どう成長させるべきか?という視点からの内容なので、思考を整理したり、悩んだりしている人には読みやすいと思いました。難しくなく、理解するのも簡単です。
    部下を持つ前段階で読むのは確かによかったかも

  • 仕事で成長する人の特徴についてわかった。自分はストレッチの経験が少ないかもしれないと思ったので、仕事が始まったら積極的にてを上げて行きたい。また地味な仕事を丁寧にすることが次の大きな仕事につながると感じたので、価値を見出して丁寧に頑張っていきたい

  • 内容は基本的なことだが、リアルなインタビュー調査を元にしているためリアリティがあり、まとまりが良かった。30代に入った人には良いのではと思料

  •  「爆速経営」でお薦めされていた著書。
     マネージャー経験者の具体的なアドバイスが多く掲載されていて、共感できた。


    ・コルブの経験学習サイクル
    ①「具体的経験」をした後、
    ②その内容を「内省し(振り返り)」
    ③そこから「教訓」を引き出して
    ④その教訓を「新しい状況に適用する」ことで、
    学ぶ

     元ラグビー日本代表監督で、現在、神戸製鋼ラグビー部の総監督を務める平尾誠二氏は、コーチのアドバイスのあり方について次のように述べています。
    「ぼくは、コーチのアドバイスには三つのポイントがあると思っています。
     一つめは、教えることを一つか二つにしぼり、できるだけ簡略化して伝える。
     二つめは、頑張ったらできることしか言わない。
     三つめは、それができたら状況が激変したことを、必ず本人が実感できる」

     …育て上手の指導者は、…、「目標のストレッチ」、「進捗確認と相談」、「内省の促進」、「ポジティブ・フィードバック」という四つのカテゴリーからなる指導方法をとっていることが明らかになりました。
     …
     すなわち、育て上手の指導者は、①「計画」を立てるときには、若手がより高い目標に挑戦するように励まし、②「実行」時には、相談しやすい雰囲気を作って仕事の進み具合について確認し、③仕事の成果を「評価」するときには、成功や失敗の原因を考えさせるなど内省を促し、④教訓を引き出したり「改善」する場合には、改善ポイントだけでなく、必ず良い面もフィードバックする傾向にありました。
     
     人材をつぶす傾向が高い指導者は、一年目の新人を指導する時に、「目標のストレッチ」と「ポジティブ・フィードバック」のいずれもが不足していました。これは、「成長のイメージを持たせたり、成長を期待する」こと、「成長している点を伝える」ことが不足しているためだと思われます。つまり、「放ったらかし」の指導方法をとっているのです。
     一方、人材をつぶす指導者は、二年目以降の若手を指導するときに、「目標のストレッチ」が過剰になる傾向がありました。「懸命に手を伸ばしても届きそうもない目標」を持たせたり、「過度に
    成長を期待」することによって、つぶれてしまう若手が出ると思われます。
     要は、「一年目の放置と、二年目以降のスパルタ」の取り合わせが、人材をつぶしてしまう指導者の特徴といえるでしょう。

    ・経験学習チェックリスト
     ストレッチ
      挑戦のための土台づくりをしている
      周囲の信頼を得てストレッチ経験を呼び込んでいる
      できることをテコに挑戦を広げている
     リフレクション
      行為をしながら振り返っている
      他社からフィードバックを求めている
      批判的な意見にも耳を傾けている
     エンジョイメント
      仕事の面白さの兆候を見逃さないようにしている
      仕事の背景を考えて、意味を見いだしている
      即効的楽しさを追わず、後から来る喜びを待っている
     思い
      自分のことだけでなく他者のことを考えて働いている
      業績や成果だけでなく、能力の向上を目標としている
     つながり
      職場外から率直な意見を聞いている
      人を選び、誠実につきあっている
      自ら発信し、相手の意見を受け入れている

  • 成長する人と、そうでない人は何が違うのか?
    成長するためのカギは「経験から学ぶ力」

    <70:20:10の法則>
    学びの
    70%は自分の仕事経験から
    20%は他社の観察やアドバイスから
    10%は読書や研修などから
    得ている。

    経験から学ぶための3つの力
    1.ストレッチ:挑戦的で新規性のある課題に取り組み姿勢
    2.リフレクション:行為中、そして行為後の振り返り
    3.エンジョイメント:仕事にやりがいや意義を見つける姿勢

    経験から学ぶための2つの原動力
    1.思い:自分のことを大切にすると同時に、他者のことを大切にしながら仕事をしたいという思い
    2.つながり:自分の成長を後押ししてくれる、他者との良い関係

  • 振り返りや経験から学習する基本的な方法とか考え方が分かりやすいです。

    文章もそんなに多くないし、サラッと読めます。

  • 自己成長の考えかたがまとまっている。成長のサイクルに悩んでいる人向け。

    時代に合わせた学び直し(アンラーン)をしていこうと思った。
    自分に合う仕事ではなく、仕事に合わせる。没頭(フロー状態)する事で好きになる。なるほど。

  • 評価
    学びと成長、そして育成の基本が詰まった一冊。
    事例の豊富さとわかりやすさがあり、とくに部下の成長になやむ上司が
    見るべき一冊と考える。

    自分の成長欲求が高いと思う社員も見ることで、
    足りないこと、過剰なことがわかってくるとも考える。

    内容

    経験から学ぶ3つの要素
    ・ストレッチ(挑戦)
     ・挑戦する方略を立てて土台を作る
      大きな目標を立てなければ、できることしか経験しない
      一つ一つの小さい挑戦が積み重なって大きな経験になる
     ・周囲の信頼を得てストレッチ経験を呼び込む
      この人に挑戦してほしい。という気持ちを起こさせる
      周囲に期待をされることで、自分の望む機会を手にする
     ・できることをテコにつかってチャレンジする
      適度に難しい課題をつくることで、意欲と成長実感尾作る

    ・エンジョイ(楽しみながら)
     ・面白さの発見
     ・意味づけ(あらたな)
     ・我慢
    ・リフレクション(振り返る)
     ・行為の中で内省する
      回数とタイミングが重要。
      常に学ぼうとすることが行動に表れて成長が早まる
     ・他者からのフィードバックを受け入れる
      フィードバックはありがたいもの
      立場が上がれば直接的なことは言われづらい
     ・批判にオープンになり未来につなげる
      批判は改善成長の種
      防衛反応が起こることを理解してうけいれる
      今までを見つめるのではなくこれからさらによくするにはという
      視点にたつ

    経験から学べるためのスタンス
    ・思い
      自分のためと他者のため。そして適切さが必要
      他者と自分との二つの軸が融合すると伸びる
    ・つながり
      人は一人では学べない
      発達的なつながりが個人に成長をもたらす
      ①多様さ・強さ ➡ ②支援(心理・キャリア)・モデリング ➡ ③個人の結果(スキル・気づき・責任・昇進・キャリア転換)

    成長を促すOJTに必要な経験学習要素
     ・目標の適度なストレッチ(P)
       ・1.2倍のストレッチがベスト(懸命に手を伸ばすと届く)
       ・成長した後のイメージを持たせる
       ・成長していることを伝える
     ・相談や進捗での相談と内省促進の問い(D・C)
       ・上司から場をつくる
       ・定期的に個別MTGでしっかりと聴く
       ・こまめに時間を取って見えるかする

       ・本人視点の成功失敗要因を語らせる
       ・成功と失敗をパターン学習させる
       ・よりよくする点を考えてもらう
     ・ポジティブフィードバックによる自信と形式知(A)
       ・成果にかかわらずまず労をねぎらう
       ・良い点から悪い点にする
       ・普段の行動のなかでの生長点を見つけて伝える

    部下をつぶす上司
       ・目標が高すぎる
       ・ほったらかし

  • 経験から学ぶ力とは何かという普遍的なテーマについて研究された本。とっつきづらさがあるが、文章は平易で非常に読みやすい。ふわっとしたテーマをよくここまでまとめてあると思う。一方で、概念的な話が多くなるので現場で長くやっている身からすると「それは知っている」と読み流してしまう文章が多いのも事実。ここを読み飛ばさずに意識的に再度自覚することで再現性を持たせることが大切な気がする。

  • 職場が生きる 人が育つ「経験学習入門」 を読んで実践
    本を読んだり、研修を受けるだけではほとんど学習効果はない。
    成長したいとき、成長させたいとき、みなさんは何をしますか?僕はこの本を読むまで、研修、読書のようなインプットを増やすことをしてきました。しかし、研修や読書による学習定着率はかなり低いことがアメリカ国立訓練研究所の研究でわかっています。学習方法と平均学習定着率の関係は「ラーニングピラミッド」で表すことができます。これによると読書や研修による学びはたった10%以下しか定着しません。一方で自ら体験したり、他人に教えるとその定着率は75%以上と読書や研修の7倍以上の学習定着率です。この考え方が元になっているのがこの本の「経験学習」でした。もちろん、読書や講義の意味がないと言っているわけではありません。そこで学んだことを他人に教えれば学習定着率は90%を超えるわけですから。
    また、この本では仕事の中で経験した事をアウトプットする事で学習定着率を向上する取り組みが書かれています。ただ、漫然と仕事をするのではなく、仕事をして学んだこと、次回以降に生かせる学びがあったか、反省すべきことがあったかなど具体的に誰かに話すこと、アウトプットする事で自らを振り返る実践方法が書いてあります。ただ、本人にとってあまり挑戦的ではない仕事である場合は仕事中の試行錯誤が少なく、そこから得られる教訓も少ないので適度な難易度の仕事が必要です。また、適度な難易度の仕事は本人がやりがいや面白さを味わうことにも繋がります。
    これをふまえて、以下のようなアクションを実施しました。
    アクションと結果
    【アクション】
    1. 経験学習のサイクルを作る仕組みを作りました。具体的には各人が自らを顧みる機会として、フォーマットを決めて仕事の振り返りをしてもらいます。そこから、1on1ミーティングを通して、教訓を引き出すように話を聴くことに徹します。最後に、その教訓を他に活かせるかを考えてもらいます。経験学習のサイクルとは、具体的経験をする→内省する→教訓を引き出す→新しい状況に適用する→最初に戻る のサイクルです。
    2. 1on1ミーティングで話す時にフォーマットを決めました。
    期間内に行った仕事の概要
    経験したこと(うまくいったこと、いかなかったこと)
    学んだこと
    自由に記入すること
    経験したことの点数付(5段階評価)
    ① 評価項目は挑戦的な課題か
    ② 良かった点や改善点を見つけたかどうか、やりがいや意義、面白さを感じたか
    ③ 具体的には挑戦的な仕事かどうか、仕事から教訓が得られたか、
    【結果】
    気づきが得られていることを実感できるようになりました。あえてアウトプットする場を作ることは有効で、そのフォーマットを決めることで話し易くなりました。定期的な1on1は形骸化、書くことが面倒になってしまうことがあります。聴く側のスキルが大事だと思っています。話す側に話したいと思ってもらえれば良いのですが、こちらも学ばなければなりません。
    本の概要と感想
    本の冒頭、2人の営業マンの話があります。二人とも同じような経歴と実績を持っていましたが、だんだんと差がついてきます。一人は黙々と自分で改善をするタイプ、もう一人は悩んだ時に率直なアドバイスをくれる人が数名います。最終的に後者の人が伸びていきます。この話から、自分自身で反省するには限界があり、人が成長するには社内でも社外でも、誰か気づきを与えてくれる人の存在が必要であると言えます。また、その存在は30代以降に非常に大事になってくると思います。本の中である調査結果が示されます。それは30代以降は成長実感がどんどん下がり、35を超えたあたりからほぼ成長実感が横ばいになってしまうということです。原因は知識の固定化です。新しいかちをこの年齢の時に、気づかせてくれる相手や社内での仕組みがあれば、また成長を感じることができると思います。

  • 会社からたくさん研修や学びの機会は与えられども、やっぱり、仕事の経験からの学びが多い。そして、もっとこの経験を成長に変えたい、効率よく成長したいと思う。
    経験学習という言葉を知って、読むことに。

    豊富な実例が掲載され、理論と実践のイメージがつきやすかった。
    何度も読みたい。この経験学習のサイクルを取り入れて、日々、定期的にリフレクションしたいな。

  • 推薦図書なので。
    文句は無いのですが、
    なぜか最後のほうのシートとかが出てくると
    嫌になるんですよねぇ…

  • 経験から学ぶ。リフレクションズ 内省、教訓と続きます。最後が少し、読み飛ばしたくなってしまいました。

  • 職場における経験学習、人材育成を平易な文章・グラフ、具体例などを交えて書いた本です。

    自分としては、「アンラーニング(学びほぐし)」での時代遅れになった知識を捨てる。「リーダーは持論を構築すべき」「ただし、持論は常に改定し続けていないといけない」今の時代に必要な力かなと感じ。

    そして、「knowing」他者の知識や書物の知識を「道具として」使用しながら、新しく知識を作り出しているという部分に非常に共感致します。

    全体を通して、職場でそのまま使える内容となっており、部下の指導に使用しています。

  • メルカリ購入

  • 人は経験から学ぶことができる。
    知識の固定化は学ぶ力を阻害してしまうから不必要な部分を捨て、改善を図る必要がある。
    組織の階層があがるにつれて異なるスキルが必要になる。
    仕事は1番下のところからやってみないと分からない。
    信頼はどんな仕事でも質の高いものにすることで得ることができる。
    自分の頭で考える「ノウイング」を実施できるかどうかで経験からの学びの度合いが変化する。
    効率化と考えなくなることの折り合いをどのようにつけるか。
    疑問をもつことは自分で考えること。
    人が経験から学ぶ上で他者が大きな影響力をもつ。
    様々な集団の友達をつくることで自分の経験学習に活かすことができる。

    人の成長には「思い」「つながり」「楽しみながら挑戦」がキーポイントであると感じた。

  • 経験学習という概念が非常にわかりやすく説明されていた。ちょうど、チームのリーダーとしてどうして行くべきか、考え出したタイミングで読んだので、気づきが多かった。特に印象的だったキーワードは「進行形の内省」「情熱的謙虚さ」「フィードバックを求めてみる」「指導者からの声かけで情報収集」「行為中のリフレクションが行為後のリフレクションの質を決める」

  • 積読になっていた本ですが、異動の時期に読んだのが、むしろタイムリーだった気がします。

    今の自分に大切な事は、「アンラーン」と部下から素直なフィードバックをもらうこと、そして、他者の知識や書物の知識を、あくまでも道具として使いながら、新しい知識を作り出す「knowing」。

    自分が正しいと言う熱い思いを持ちつつ、自分が間違っている可能性についても考える「情熱的謙虚さ」、これも、自分が持ち得ているだろうかと振り返る。

    そしてまたまた、ネットワーク、特に社外の人脈を大切にする必要性を実感。自分より、高い視座を持つ人に、どんどんアタックしていかねば。

  • 20〜30代のこれからまだまだ伸びていく盛りのビジネスパーソンに早い段階で勧めたい本。リカレント教育の視点から、学び直しに向けて読むことも意義深い。

  • 202001読了
    成長の3要素を学んだ。
    ①ストレッチ
    ②リフレクション
    ③エンジョイメント

  • 体験学習のサイクルを学びたい人にオススメです。
    体験学習に必要な3つのサイクルを自分なりに言い換えると、チャレンジ•リフレクション•HAVE FUNです。
    思いやり=個人と集団のありかた
    つながり=ネットワーク
    と言い換えることができるかなと。

    自分なりの言葉に置き換えて、クラスにどう落とし込むか
    思案中です。
    経験学習のリフレクションシートも活用できそうです。

    文章構成も非常にわかりやすく、学術的根拠もしっかりとしているので、オススメです。

  • 人事施策のひとつである目標管理制度。
    その上位概念にあたる部分を分かりやすく解説してくれています。

    さまざまなモチベーション理論や組織論を解体し、著者なりに構築していくので、それなりに普遍性のある理論であると思います。

    目標×振り返り×意欲

    コミュニケーションと理念

    よくある、たったひとつの自分の成功方法をひけらかしたハウトゥーものではありません。

  • 普段何となく感じていることがきちんと理論立てられており、こういう本に触れるのはやはり良いことだと思った

  • 「学習する組織」の副読本を意図して買ったものの、内容は組織論ではなく個人の成長とコーチングに関するもの。組織論をマクロとすればこれはミクロにあたる。
    あては外れたが、ベーシックな成長手法の紹介としては大変わかりやすく、また納得いくものであった。
    「業績の達成」を目標とするよりも「能力の向上」を目標としてほうが成長率が高いことは、言われてみれば自明だが指摘されるまで気が付いていなかった。

  • 参考文献がたくさんで他にもいろいろ読んでみたくなった。


  • 適切な「思い」と「つながり」を大切にし、「挑戦し、振り返り、楽しみながら」仕事をするとき、経験から多くのことを学ぶことができる。

    ・思い
    仕事をする上で大事にしている考え方や価値観
    ・つながり
    他者との関係性

    3要素
    * ストレッチ
    高い目標を達成に向かって挑戦する姿勢

    * リフレクション
    何が良くて何が悪かったかを振り返ること

    * エンジョイメント
    やりがいや意義を見出して、仕事を楽しむ

    経験から学ぶ力を持っているかどうかが成長を左右する

    初心者→ 見習い→ 一人前→ 中堅(30.5%)→ 熟達者(10.8%)

    時代の変化に合わせて自分を柔軟に変える

    業務を遂行するための能力が高まることを能力的成長、仕事に対する考え方が適切なものになることを精神的成長と呼ぶことにする。

    * テクニカルスキル
    専門的な知識や技能
    * ヒューマンスキル
    他者とコミュニケーションしたり、集団を率いる能力
    * コンセプチュアルスキル
    自分たちを取り囲む環境の動きを察知したり、戦略的に物事を考える力

    普通の人には真似できない高度な知識やスキルを持つと同時に、他者に奉仕することに意義を感じることが、プロフェッショナルの条件といえる。

    名選手が必ずしも名監督になるとは限らない

    能動的惰性
    過去に成功した手法に頼り、それをさらに強化して対処しようとする性向。

    アンラーニング(学びほぐし)
    時代遅れになった知識を捨てること

    リーダーは持論を構築すべき。ただし、持論は常に改定し続けていないといけない。

    自分の得意技を捨てること

    人の成長を決める要素の比率
    ・70:20:10の法則
    直接体験、他者の観察アドバイス、読書・研修

    他者を模倣しながらも「疑問を持ち、自分で考える」姿勢

    本質は何か?

    守破離の考え方
    守とは、先人が積み重ねてきた方を模倣し、習得すること
    破とは、自分なりの工夫を重ねる努力をすること
    離とは、自分独自の技術を生み出すこと

    経験には、他者から与えられる側面と、自ら創り出す側面がある。

    コルブの経験学習サイクル
    1. 具体的経験をする
    2. 内省する
    3. 教訓を引き出す
    4. 新しい状況に適用する

    よく考えられた実践
    1. 課題が適度に難しく、明確であること
    2. 実行した結果についてフィードバックがあること
    3. 誤りを修正する機会があること

    永田農法
    水や肥料を最小限しか与えないことで、植物が持っている自ら成長する力を引き出す農法

    植物を甘やかさない。満腹だとなまけものになります。

    植物の根っこの部分。
    ーー
    人間の基礎に当たる?
    ーー

    人間の場合でも、情報を与えすぎたり、何から何まで教えすぎると、自分で考える力が低下していきます。

    土台づくりの経験は、挑戦の基盤づくりであり、それを足場としてよりレベルの高い仕事ができるようになる。

    成長するためには、苦手なことを練習することが大切だ。

    適度に難しい課題に取り組ませることで、部員の意欲を高めた。

    目標が高くとも、因数分解して、やるべきことを分け、できるところから1つずつつぶしていけば乗り越えられるものです。

    「挑戦のための足場づくり」をしているかどうかの違い

    ノウイング
    他者の知識や書物の知識を「道具として」使用しながら、新しい知識を作り出している。

    知識共有のジレンマ
    知識共有は効率化のためには、有効な手段ですが、知識共有を進めすぎると、メンバーが自分で考えることを阻害してしまうことがある。

    「もっと良い方法はないか」といったことを考えながら仕事をする

    「行為の中で内省する」ことは、物事の本質を考え、疑問を持ちながら、常に改善を目指すことを意味します。

    世の中の動きが見えるように常に自分のレンズを磨いている。ルーチンワークに思えるような仕事の背景や意味を考える。

    情熱的謙虚さ
    自分が正しいという熱い思いを持ちつつ、自分が間違っている可能性についても考える傾向

    内省的実践
    仕事や問題の本質を考えながら、自分の行為を振り返り、自分の持論やノウハウを問い直すこと

    自分への思いと他者への思いを融合する。
    聖書の黄金律。仏教の自利利他。

    プロであり、使命感を持ち、誠実で、視野が広い人と付き合う。

    関係の強さと関係の多様さという2軸
    * 受動的ネットワーク
    * 伝統的ネットワーク
    * 機会主義的ネットワーク
    * 起業家的ネットワーク

    職場外から率直な意見を聞く
    人を選び、誠実につきあう
    自ら発信し、相手を受け入れる

    挨拶するということは心を開くことを意味します。畑に肥料をまいて育てるのと同じように、人間も『声』をかけると育ちます。

    調子が良くて記録も上がったときに、『どうして良かったのか?』と考えること。

    いつも順調に行くわけではないし、必ず崩れる時がくる。それがわかってないと調子を元に戻せなくなってしまう。いちばん大切なのは、悪くなったときの『リカバリー能力』なのだ。

    * 成功失敗の原因探求
    * 成功失敗のパターン
    * より良い方法

    良い点→悪い点という順番の方が、受け手の吸収能力を高めることができる。

    * 目標のストレッチ
    * 進捗確認と相談
    * 内省の促進
    * ポジティブ・フィードバック

    チャールズ・アレン(技術者)
    1. やって見せる show
    2. 説明する tell
    3. やらせる do
    4. チェックする check

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著者プロフィール

北海道大学大学院経済学研究院教授

「2022年 『学習する病院組織 患者志向の構造化と連携型リーダーシップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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