ブランドで競争する技術 名前は知られているのに、なぜ売れないのか

  • ダイヤモンド社 (2012年5月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784478020555

みんなの感想まとめ

ブランドの再生と強化に関する実践的な戦略が、豊富なケーススタディを通じて描かれています。特に、アパレル業界に特化しつつも、経営戦略やマーケティング、組織マネジメントなど幅広い視点からブランドの価値を深...

感想・レビュー・書評

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  • ファッションには極端に興味が薄く、ブランドもよく知らないが、「はじめに」に書かれているいくつかのメッセージに惹かれて読み始めた。やはりアパレル業界というものを深く知るわけではないので、読み込むにはしんどいところがあった。

    「はじめに」にも書かれているように、本書はブランドとは何か、あるいはその強みを活かす方法を表面的に解説した本ではない。そもそも「ブランド」という言葉の意味は、本書を読了後も正しく理解できているか心もとないが、商品とその商品が顧客から見てどう受け取られているか、という「評判」とのセットで捕らえさせてもらった。その「ブランド」がビジネスとして、問題なく成長しているのであればよいが、そうではなくなったとき、いかに「ブランド」を再生させるか、を本書はその実践的に解説している。すべて筆者の実経験に基づいているということで、「はじめに」で筆者が言うとおり、語られる解説はすべて非常にリアルで、スリリングである。

    ベースとなる業態はアパレルであるが、経営戦略、組織、マーケティング、資材管理というように、ブランドを再生させ、強化する戦略プロセスへの切り口は、幅広く網羅的といえる。それぞれにおいて、繰り返しになるが、筆者の経験に基づく、現実味が非常にある骨太のロジックが語られており、非常に興味深い。

    本書は、ビジネス本には多い、マニュアル的というか、ノウハウ的な語り口が少ない。淡々とケーススタディを語っており、その中に非常に重要な「ノウハウ」をこちらが読み取る必要がある。しかし、その分、迫力があるというか、より重たく伝わってくる感じがする。冒頭言ったようにそもそもアパレル業界に詳しくもなければ、普段からファッションに疎いこともあり、全体に渡って、読み込むには少々苦労した。

    経営再生、組織マネジメント、コスト構造改革、ブランドコントロール、色々な切り口で非常に勉強になった。コンサルティングの活用に関する論は特に腹落ちする。良本です。


  • 変化の早い業界だけど、これは10年経っても読む価値がある。

  • アパレルについてビジネス観点で捉えたい人には必読。

    ・競争相手に対して相対的な価値を高めるステージから、絶対的な価値を確立するステージに入っている
    ・ブランドとしての輪郭を持つためには、そのブランドしか持ち得ない特徴的な価値を確立すること。
    ①機能価値
    ②サービス価値
    ③イメージ価値
    これらの価値軸を定義する。
    ブランドとは、顧客から見た時のこの差別化された価値の品質保証ということ。提供価値を約束する品質保証であり、それを体現するのが商品。
    ・まずは相対的優位性を持ち、そこから絶対的優位性を持つ価値にしていく。

    ・ビジネスにおける答えというものは借り物であってはならない、そもそも正しい答えなどない。
    実行責任者が自ら答えを合理的な判断をもって作り出し、かつ、それを本物の答えにしてしまう、ということが正しい仕事のやり方だと信じる。我々は答えよりも「答えを探す考え方やプロセス」にこだわる。


    ・業績悪化した小売企業が売上を上げるには論理的に2つしかない。一つは、既存の事業・店舗の売上を上げること。もう一つは、新規店舗を出店するか新たに事業を立ち上げること。前者は知恵と技術が必要、後者は金が必要。両社が無いほど、フランチャイズに手を染める。(後者の事業立ち上げは知恵も技術もいるが)
    フランチャイズはビジネスモデルが確立されていてマニュアル整備されていることが求められる。既存の店舗で上手くいってないのにフランチャイズが成立することはない。
    ・事業計画立案のステップは、
    ①放置シナリオ:リストラや原価削減などのコスト削減
    ②改善シナリオ:コストではなく売上に影響を与える因子を定量化して施策を考える
    ③成長シナリオ:新規事業で売り先や販路の拡大

    ・評価ができなければ人は批判を繰り返す。

  • ブランドで競争する技術

  • 機能価値、サービス価値、イメージ価値という3つの次元によるブランド戦略。コンサルタントとしてファッション・ブランドに関するプロジェクトを中心に携わっていたようで、具体的な事例も多く、参考になる。
    クリエイターと呼ばれる人種が五感をフル活用して「次の世界を見ている」「次にくる『リアルなもの』が見えてくる」とか、出島理論とか。
    「変えるもの」「変えないもの」をしっかり定義する。この辺は自社のマーケティングにも使えるな。

  • アパレル業界における企業再生の実情が良く分かる。

    ブランドで競争する技術、というタイトルで、
    著者の想いはブランド優位を築きたい全ての企業へ向けたアドバイスを
    狙ったと思うが、業種の違いを吸収して一般化するには、
    読み手に要求するレベルがかなり高いと感じる。

    ただ、一般化してしまえば、ありきたりの戦略論で、
    ・コモディティ化が進んでいる業界では機能や品質よりもイメージが競争要因
    ・どんな優位性かを決めたら、サプライチェーンや組織風土にしみこませて、
     真似できない優位性にする
    ・イノベーションはスピンアウト組織で

    という感じか。
    著者の商社での経験や企業再生コンサルティングにおける成功、失敗体験は、
    読んでいて面白いが、文面のはしばしに、俺はすごいぞ、的なアピールを感じる。

  • ブランドとは差別化された付加価値の品質保証であり、ブランド化とは差別化戦略に、ほかならない。

    一章
    日本では出せば売れる時代が終わり、ヒット商品を、各企業が模倣。どこの商品も同質化してきた結果、低価格競争になり、各企業とも収益が悪化。今求められるのはブランドによる差別化である。ユニクロは代表的な成功例。

    ブランドの、尖らせ方は生活者目線でしないと、過剰価値となり、この機能はいらないから安くとなり、差別化ではなくなる。百貨店がその例。

  • どちらかといえばアパレル業界の戦略について書いてある。機能価値、サービス価値、イメージ価値を高めて収益を向上させるという大前提と、そのために各社が実践している方法か紹介されている。
    興味深かったのは、ボディショップのイメージ価値で、消費者の直接的なメリットを訴求せずとも、会社が大切にするValueに消費者が共感するとこによってブランド価値が上がるというところ。詳しく勉強したいと思った。

  • アパレルを中心に書かれてるが、他業界でも通用する内容が多く、とても参考になった。ITみたいな入れ替わりの激しい業界には、特にマッチする内容が多かった。あと、アパレル顧客のこと、なんとなく知ってたこともこれを読んで理解度が深まった。
    これ、いい本だ。

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