社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた――マッキンゼーでは気づけなかった世界を動かすビジネスモデル「Winの累乗」
- ダイヤモンド社 (2012年10月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478020975
作品紹介・あらすじ
CSRじゃなくて、本業で。週末ボランティアじゃなくて、自分の仕事で。「社会にいいこと」と「ビジネス」は両立できる。いま注目を集める元戦略コンサルタントの社会起業家が見つけた、成功する企業とNPOの共通点とは?-。
感想・レビュー・書評
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一人勝ちするのではなく、全員が勝てる仕組みを作る。社会の変化、個人の意識の変化が起こり、良いモノを作るだけでは売れなくなっている。消費者の心に響くストーリーや社会貢献が生き残る企業作りの秘訣になる。
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小暮さんのようなオトナがいてくれることは、次の世代のひとりとして、とても幸福なことだと思います。TFTに出会わなければ、私がA SEED JAPANにめぐりあうこともありませんでした。いつかきちんと御礼が言いたいと思います。でもそのためにはまず、私は私に与えられている環境を精一杯生きることをしよう。
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熱意は伝わってくるが、
説に根拠がない・・・
モチベーションを挙げるのにはよいが、
決してしくみのつくりかたの本ではない。
TIPS集に近い構成か。 -
いつも良い本をタイムリーに紹介してくれる、同期に借りた、TFT事務局代表の小暮さんの著書です。
ちょうど今感じていることや知りたいことがそこにあって、これは今の自分ににとってのバイブルになる可能性があると思った。あまりにも学ぶことが多すぎて一回読んだだけじゃ捉えきれなかったので、買ってじっくり読みたい。
とても参考になる箇所がいくつかあったのでpick up.
★大きな組織改革には「痛み」がつきものです。しかし、「痛み」を強いるなら、「何のために改革を行うのか」という大義、言い換えれば心のよりどころや痛みの先に待っている「未来予想図」も用意しておかなければ、従業員の気持ちをくじけてしまいます。’
★「何のために働くのか」を見つけたとき、人は変わる
★Winの累乗 全体感×想い×スキル
①全体感を持って仕事をすること
②誰かのために役立つという実感を持ちながら仕事をすること
③自ら課題を設定し、解決する能力を発揮すること
★happyを作りだすべき5つの領域
CompanyにWinを作る
Customer
Cooperator
Contributor
Community
★プロダクトREDの事例
企業はカッコよく連携できる!
★水平のインパクトと垂直のインパクト
★社会貢献だけがCSRという言葉で企業の日常から切り離されているのは不自然。本業を通じて社会貢献し、Winの累乗を生む。
★取り巻く環境すべてにWinを作る。壮大すぎてどこから始めてよいかわからにと思う人もいるかもしれません。それは、社員と企業がそれぞれ描いている「未来予想図」の間にある溝を埋めることから始められる。
最初から諦めないでもらいたい。WInの累乗を生み出すような未来予想図を描くことは「企業」という概念上の人格だけに任せられた仕事でも、経営者だけの仕事でもありません。「企業」を作っているのは、ほかならぬ社員であるみなさん自身です。みなさん自身が声をあげ、誰かの役に立とうと行動を起こすことで、企業自身の「ナビ」を設定することができるのです。
今、企業で働いている自分にはっきりした「未来予想図」が持てていないし、企業の「未来予想図」が自分とあっているのかもわからない。でも、そこには大きな可能性があって、企業で働いているからこそできる社会貢献の形が必ずある気がした。自分で行動を起こすこと、大事にしていきたい! -
20円で世界の飢餓と不満を解決する新しい仕組みTABLE FOR TWOの代表である小暮さんの新刊。
平易な言葉を使い、読者に語りかけるような文調だったので、自分の中に自然と内容が入ってきた。
この本の優れた所は、NPOやNGOなどの非営利組織に限らず、一般企業にも言及しているところ。社会貢献に関する本として終わらずに、ビジネス書にもなっているところ。
その一番の理由は、企業の分析でよく使われるフレームワークの3Cから派生する5Cという考え方で話を展開しているからだと思う。
5C;Winの累乗を実現すべき5つの分野
1.Company: 自社の従業員・一緒に働く仲間
2.Customer: 消費者・顧客
3.Community: 一般社会・進出先の国や地域
4.Contributor: 出資者
5.Cooperator: 提携・協業者
ある活動をする際には、その活動を一緒に行う仲間がやりがいを持って、いきいきとした形で働き、その活動が直接的に消費者や顧客のためになり、かつ、直接的な顧客だけでなくその活動を行う社会や地域にとってもプラスになり、その活動を応援してくれる人達(出資者)も自分たちがその活動に関われていることに対して誇りを持ち、共通のミッションを持つ協業者と協力することで、その活動を更に大きくして、社会に貢献する。
従来の2者間でのWin-Winの関係ではなくて、関わる人達に全てがWinの関係(Winの累乗)になる可能性があることを本書では示唆している。
特に、CompanyとCooperatorの視点が自分にとって為になった。
顧客満足は、自分たちの従業員の犠牲の基に成り立ってはダメだし、一緒に働くのであれば楽しんで働きたい。
そして、同じような活動を行っている相手は戦うべき相手ではなくて、
協力すべき相手。
人の役に立つ、それが真のミッションであれば協力出来るはず。これから、求められる考え方は、生き抜く考えではなく、共存する考え。
自分の仕事についても、常にWinの累乗を意識して働きたい。
今の仕事について考えたい人には、特にお勧め。 -
2012年73冊目。
NPOであれ、一般企業であれ、「社会をよくしながら利益をあげる」手法が書かれた一冊。
その秘訣は、「Win-Win」に留まらない「Winの累乗」にあると著者は言う。
本書の優れた点は、上記の手法を以下の2点をおさえて分かりやすく説明している点にあると思う。
【1】Winをもたらすべく“5C”のフレームワーク
■Company(自社の従業員・一緒に働く仲間)
■Customer(消費者・顧客)
■Cooperator(提携・協業者)
■Contributor(出資者)
■Community(一般社会・進出先の国や地域)
【2】上記フレームワークに則り、豊富に引用された優れた&有名なNPOや企業の事例
■「Teach For America」がCompanyにもたらすWin
■「ふんばろう東日本支援プロジェクト」がCustomerにもたらすWin
■「マイクロソフト」がCommunityにもたらすWin
■「Acumen Fund」がContributorにもたらすWin
■「クロスフィールズ」がCooperatorにもたらすWin
・・・など
前著の『「20円で世界をつなぐ仕事(日本能率協会マネジメントセンター)』においても“5P”のフレームワークを使った解説が評判だったが、
あくまで「TABLE FOR TWOにおける5P」という色合いが強かった印象がある。
それに比べ本書は、「TFTの枠を越えた業界全体への応用」を視野に入れて書かれた印象が強いため、
TFTに携わる者でなくてもより参考になると感じる。
「ソーシャルビジネス」「社会起業」「社内起業」「CSR」・・・
有名どころの事例が豊富に含まれた本書は、上記のどのカテゴリーに関心を持つ人にとっても、スタンダードな知識を身に付けるのに適しているため、心からお勧めです。 -
相手の行動まで想像して具体的な対策を取っていく。
同じく世の中を良くしていきたいと思う身としては参考になることが多かったです。
こうして規模も大きく動ける人の覚悟は見習いたいです。 -
NPOの社会的意義、NPOとして働き方の例が記載されている。考え方は一般企業でも通じると感じた。
著者はNPOとしてTFTという活動を行なっている。社会貢献というと、支援する側とされる側が明確に分かれて、一方通行型が多い。しかしTFTは、両者にメリットがある双方向型のビジネスを展開しており、更に2者間だけでなく、その活動に従事する人も幸せになる。それがwinの累乗。NPOでもあまり多くないビジネスモデル。
個人的な感想として、2012年の本だけど、「顧客」から「ファン」に変えるなど、今の時代により必要な考え方が記載されていると感じた。 -
2012年の本とは思えない。
この本にオンラインの文脈を載せれば
今の時代の流れに乗ってると感じた。
winの累乗を実現するための5つのC
1.カンパニー 自社の従業員
2.カスタマー 顧客
3.コミュニティー 一般社会、進出先の国・地域
4.コントリビューター 出資者
5.コーポレーター 提携・協業者
それらの視点を大切にとのこと。
①やっぱり看板屋さん向けのサービスを何かしらで
やっていくのが良いのではと思った。
思いつきだが、初期的にはクラウドファンディングで集めるか?
②顧客のファン化に重点をおく必要を感じた。
ドラッカーと同じだが、顧客の定義はとても重要なのでは無いか。
BtoBでも金額ではない文脈で選ばれる会社にならねば。
③ビジョンの重要性。
事業としてのビジョンが必要なのではと初めて思い出している今日この頃。
そのビジョンを持って、協業を考える必要性。
直近の利益とのバランスが非常に難しいがとても参考になった。