漂白される社会

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 526
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478021743

感想・レビュー・書評

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  • 興味深い本でした。
    「平和」で「自由」に見える日本に、まださまざまな問題があることがわかりました。

  • この国の社会問題が、移動キャバクラ、売春島、貧困ビジネスなどへの取材を通して浮き彫りになっている一冊で読み応えたがあった。また社会の裏側(あまり良い言い方ではないかもしれないけど)に触れたようなテーマにも惹きつけられた。

  • あってはならぬもの、ならぬことにされたもの、長谷川氏の本に倣うなら、ディズニーランドのそとの世界についての様々な入口。
    ダイヤモンドで連載されてたときの内容に加え、その構造の分析や解説も。

  • いわゆるグレーゾーンな世界で生きる人々のルポルタージュ。
    単なる週刊誌的な内容だけでなく、それぞれの事象に学問的な考察が行われており、
    ある事象の裏にある問題が指摘されている。

    ただ、週刊誌的な部分と学問的な部分とのバランスは良くなく、結果的には中途半端なものになってしまったような。

  • この手の「調査」はいかようにしてなせるのか。丹念な参与観察をもとに綴った上で学問的な考察を付す。恣意的かつ積極的な「見て見ぬふり」を「漂白」と表現したわけだが、むしろもっとたちの悪い「不考」で「無思考」な営みがそうさせたのではと、紡がれた問いを受け止める。持て囃されながらも、やはりどこかで「漂白」されつつある地において思う。

  • 売春島における高齢化、原発の影。移動キャバクラのホームレスギャル二人。シェアハウスに蔓延するネズミ講、オフ会ビジネス。生活保護受給マニュアル。見えている世界、見えざる世界。

  • 2014.4.30

  • 「快適さ」というものは人それぞれ違うわけであり、そこに自由を持ち込めば自ずと平和ではなくなる。という理屈から考えると、自由と平和は共存しえないという事になる。自由な社会は無縁社会でもあり、そこでは逸脱も自由であり、また容易でもある。が、豊かな現代社会は逸脱しても無縁であっても、とりあえず生きてはいけるという包摂さを兼ね備えてはいる。おそらく、贅沢を言わなければ、それなりには良い社会であると言えるのだろう。
    他方、平和やクリーンな社会を叫ぶ人によって社会から「色」が無くなり漂白化され、均質化・画一化されていくのだろうが、かと言って自由な社会では周縁化する人々が居なくなるわけではないので、不可視化していくだけという現実があるらしい。
    が、果たしてこれだけの情報化、監視社会において、不可視化なんて事がありえるのだろうか?逆に可視化が進んでいくのではないだろうか?で、周縁のモグラタタキを永遠に繰り返し、その中でたまに突出するモグラが出てきて、「大変だ~」とかいいながら、自由で平和な社会がそれなりに継続していくのでは?と楽観しているのだが。(が、人口変動の社会的影響は非常に気になる。天変地異は別問題)

  • なかなか読む気になれなかったけれど、読み出したら早かった。日本にいる限り、何とか生きていくことは可能なんだと心強くも思ったが、果たしてそれで生きていると言えるのだろうかとも思った。

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著者プロフィール

1984年福島県いわき市生まれ。東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府修士課程修了。現在、同博士課程在籍。専攻は社会学。現在、立命館大学衣笠総合研究機構准教授(2016-)。東日本国際大学客員教授(2016-)。福島大学客員研究員(2016-)。
著書に『福島第一原発廃炉図鑑』『はじめての福島学』『漂白される社会』他。

「2017年 『エッチなお仕事なぜいけないの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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