統計学が最強の学問である

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478022214

感想・レビュー・書評

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  • ごめんなさい。
    半分まで頑張って読んでたんですが、途中から統計学の専門的なところに頭がついていかなくなり断念しました。

    序盤のあみだくじの統計結果からは入りやすかったけど、その後が理解不能でした。

    タイトルから見て、統計学の入門書として認識していたので残念でした。

    もう少し分かりやすく実生活に活かせる様な、簡単言い回しで書いて欲しかった。
    専門的なことを書くのならもう少しタイトルを考えてくれた方が良かったと思う。

  • いくつか知らない知見が得られたのはよかったが、統計のことを全然知らない人が読むには少しハードルが高い気がする。

    統計の歴史的なところとかは趣味で書いているような気がしないでもない。

    データデータという割には誤差をまったく考慮せず、こちらが言っても理解できない人にはとりあえず目を通してもらいたいですね。

    払ってもいい金額:800円

  • ・「教師に競争をさせてボーナス査定をする」というアイディアについては、2006年から2009年にかけてナッシュビル・パブリックスクールで延べ2万4000人の生徒と300人の教師を対象に実験が行われた。そして「統計学的に何の改善も見られないか、むしろ悪影響」という結果が得られている。
    2番目の早期教育(小学校入学前から英才教育を行うべき)については、4700名の3歳から4歳までの子供に読み書きと算数の早期教育を行った結果、3歳あるいは4歳の時点では、同年代の他の子供と比べて読み書きや算数の成績が明確に高かったものの、小学1年生になった頃に追跡調査を行ってみると両者の差は消失してしまった、という統計解析の結果が得られている。

    ・たとえば10万人の顧客データからその男女別割合を調べた結果、顧客に占める女性の割合が70%だったと仮定しよう。
    サンプル数が100名分しかなければその標準誤差は9.5%にもなり、「女性の割合が70%」という結果が実際には「女性の割合が51~89%と考えてほぼ間違いない」という解釈になってしまう。しかし、1000名いれば標準誤差は3%となり「64~76%と考えてほぼ間違いない」、8000名を超えて標準誤差が1%となると「女性の割合が68~72%と考えてほぼ間違いない」ということになる。
    このあたりからはサンプル数を倍に増やしてもあまり誤差が小さくならない(1万名分で0.9%、2万名分で0.6%)。

    ・データ分析という過程はしばしば探索的な作業を必要とする。元のデータが複雑であればあるほど、実際にやってみたら明らかに理屈と反する結果が出たから念のため違う解析手法を試してみる、とか、使用したデータ事態に何らかの問題があることが分かったためにその習性が必要になる、といったことは熟練した統計家であっても避けることができない。

    ・ランダム化比較実験を行えば、小さなコストとリスクで「あえて間違いをおかすこともできる」。あるいは「あえてバカな思いつきを試す」と言い換えてもいいかもしれない。たとえばあなたが裁縫や編み物などのホビーグッズを通販する会社に勤めていたとして、部下や後輩が「ミシンを2台買ったら1割引きっていうキャンペーンはどうですかね?」というアイディアを提案してきたらどうするだろうか?
    …これはわざわざ私が考えた「バカな思いつきのたとえ話」ではない。それどころかこの「バカな思いつき」は、実在するアメリカの企業において顧客1人あたりの売上高を3倍以上に増加させた、とんでもない大成功キャンペーンのもとになったのである(多くの人が隣人や友人と共同購入した)。

    ・コンチネンタル航空では、飛行機が遅延したりダブルブッキングでキャンセルさせられたときのアフターケアをどうするか、という問題に対してランダム化比較実験を行ったことがあるそうだ。
    彼らはこうしたトラブルが起きた客をランダムに3グループにわけた。
    ①「ただ正式な謝罪のレターを送る」か、②「謝罪レターに加えプレミアムクラブへのお試し無料入会期間を与える」か、比較対象として③「特になにもしない」。
    その後の調査の結果、詫び状のなかった人たちは何カ月か経った後でもまだ怒っていた。一方で、詫び状を受け取った2グループは翌年コンチネンタル航空へ費やすお金が8%も増えていたらしい。さらにはプレミアムクラブ無料入会期間を与えてもらった顧客の3割ほどは、無料期間が終わった後も自腹で会費を払いコンチネンタル航空はさらに追加の収入を得ている。
    もちろん彼らは、その後のトラブルが起こる度に、せっせと詫び状とプレミアムクラブへの案内を送るようになった。その結果、1億5000万ドル以上の売り上げ増加が得られたそうだ。

    ・個人的に今まで聞いたエビデンスの中で一番微妙な気持ちになったものに、「卵がうつ病に効く」という「エビデンス」がある。うつ病に関わる動物実験としてよく行われるものの1つに、「ネズミを水槽で溺れさせる」というものがあり、ネズミが一定時間足掻いたあとに無力感にさいなまれて動かなくなっている状態は、人間のうつ病とほぼ同様のものだと考えられるらしい。そして1ヶ月間卵を食べさせらたネズミは、そうでないネズミの1.3倍の時間、足掻き続けたというのである。

  • タイトルのドヤ感から避けてたものの、2013年話題の本!的な扱いをされていたため購入。お勉強したいと思っていた統計学の基本のキである“姿勢”について知る事ができる一冊。
    最終章として、エビデンスの大事さとそこへの接触の仕方を説いていることからも、著者が読者に対して「統計学を実践せよ」というアクションを求めていることが伝わってくる。
    じゃあ実際お仕事に活かすには?ってことを考えると、基本の計算方法等をもっとお勉強的に学ばなければな、と思う。
    実践編としてそういった点をフォローした新刊が出れば、有り難や。

  • 統計リテラシーの重要性についてわかりやすい実例を挙げて理解が進むように書かれている。統計データの誤った解釈から全く異なる結論に導かれる危険を避ける習慣を身につけるに最適。尚、英語に自信のある人はDarrell Huffの「How to Lie with Statistics」もおすすめ
    キャリア開発学部(経営学)小野浩二先生

  • 統計学の勉強本ではありませんが、統計学の手法が様々な分野で利用されていることを知りました。例えば、Amazonのオススメ通知とか。
    確かに筆者の言う通り、統計学の知恵があればどんな仕事でも応用できるし、一方で知らないと痛い目を見ることはあるのかな、と思いました。あとは、統計学による推定は、あくまで基本的に何らかの前提(仮定)の上で成り立つことを忘れてはならない、ということを再確認しました。つまり、その分野の背景を持たずにデータを語ることは理屈でしかなく、重要なのはそのデータをいかに活かすことができるのか、だということです。私は医療者ですので、根拠に基づいた医療(EBM)という言葉は良く目にしますが、このことについても全く同じことが言えるかと思いますし、医学部出身者(医師ではない?)彼の意見も同じでした。
    最後に、これが30歳そこそこの若者によって書かれている、ということが何より驚きでした。一読の価値はあるかと思います。

  • 統計学の教科書というよりは、統計学についての本。図書館で借りた。筆者が意外と若いのが意外。前半は楽しい。後半はなかなかむつかしい。以下メモ。
    ●あみだくじの裏ワザ
    ●コレラの感染源を統計学で調べた
    ●一見ビジネスに役立ちそうなお題目、ということで、ビッグデータとかビジネスインテリジェンスといった流行り言葉が生み出されている。統計解析でよい
    ●広告をみたことがあるといった調査の集計は、分析結果ではない。
    ●ABテストをしても、誤差を考慮しないといけない
    ●回帰分析により。子供身長=74.7+0.57×両親の身長の平均値

  • ビジネスの観点から見た統計学の有用性とは、

    ①何かの要因が変化すれば、利益は向上するのか
    ②①が起こるような行動は可能なのか
    ③②に伴う行動にかかるコストは、その利益に見合うのか

    を理解したうえで、「十分なデータを元に適切な比較」
    を行えば経験や勘を超えてビジネスが飛躍させられる・・・。

    ①~③は納得。
    しかし、経験や勘が無ければ、十分なデータやそれが
    適切な比較であると判断できるのだろうか?
    やはり経験が無いと難しいのでは・・・とモヤモヤした一冊・・・

  • 書名が凄い、と思いましたが中身の著者の嫌オヤジも凄い。オヤジ達が訳もわからずビックデータに飛びつくのに冷水を浴びせかけていますが、それは表向きで、このタイミングで日本人の統計リテラシーを高めたい、という思いが満ちあふれていると感じました。データサイエンティストというセクシーな職業をブームに終わらせないためにも。p値や信頼区間、回帰モデルなどが理解出来れば、おそらく統計学という強力な学問の「幹」は手に入れたことになるだろう、とのことなのでそこら辺ともうちょっと格闘しなければ。

  • 「統計学が最強の学問である」ことはわかった。
    しかし、実生活で役立つレベルまで落としてくれておらず、この本を読んで利益があったかと言われると首をかしげざるを得ない。

    教養としては勉強になったけど、理系の自分でも読むのは少し難解だと感じた。もっと噛み砕いで欲しかったなという印象。

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著者プロフィール

1981年、兵庫県生まれ。統計家。東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て、2014年11月に株式会社データビークル創業。自身のノウハウを活かしたデータ分析支援ツール「Data Diver」などの開発・販売と、官民のデータ活用プロジェクト支援に従事。著書に『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)、『1億人のための統計解析』(日経BP社)など。

「2017年 『ベストセラーコード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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