反脆弱性[下]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

制作 : 望月 衛  千葉 敏生 
  • ダイヤモンド社
4.12
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本棚登録 : 361
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478023228

感想・レビュー・書評

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  • 傑作。
    日々、考えていた事感じていたことにピタリと当てはまる考えをいただいた。
    結論はシンプル。それにいたるまでの様々な事例を上巻で。
    下巻ではそのまとめが加速するつくりに夢中になる。

    ブラックスワンが起きる前提にたち、想像外の変動に耐える方法として、常に脆くない姿勢を持っておきたい。
    特に、身銭を切ることによる行動に信念を添える考えは人としての倫理観を考え直すのに参考になった。

  • 2017/10/02 初観測

  • とても示唆に富む本なのだけど、色々考えてしまって進みませんでした。でも、もう少し通して理解しないといけない内容でした。自分もモデルを作っていたからわかるけど、モデルは基本的に線形結合。特に一昔前の多変量解析は線形推定検定論以外の何物でもない。ただ、こうした推論で行くと、どうしてもテールの事象、すなわち出現確率が小さくて、でも起こった時のエクスポージャーが大きなものは過小評価されてしまう。特に損失期待値などを出そうものなら、頻度の小ささでエクスポージャーの大きさを見失ってしまう。ただ、テール事象は思ったほど起こらないことではない。そして起こった時に関連性があって、連鎖的に起こる事象も無視できない。その時のエクスポージャーの大きさは推論の域を超えているかもしれない。それから、昔からあり淘汰されていないものが正しいという考え方。リスクを取っている奴が偉いという考え方。どれもこれまでの自分の思考と違うように思うけど妙に説得力がありました。この辺が消化しきれていないけど、とても気になった点。いずれまた整理します。

  • タレブの新作を取り上げます。
    タレブと言えば2009年の「ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質」がベストセラーになりました。え、読んでない!?保険に関わっているなら「ブラック・スワン」は必読書です(映画のブラック・スワンとお間違えないよう)。文庫本にはなりそうもないので躊躇なくすぐに読みましょう。
    そして、今回紹介するのはタレブが「ブラック・スワン」で提起した不確実性に満ち満ちた世界の中で、では我々はどうやって生き延びていくのかという実践編ともいうべき「反脆弱性 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方」です。この本の魅力は本自体のカバーにしっかり書かれているので引用させてください。
    リーマン・ショック、アラブの春、地震と津波、そして原発事故・・・。昨日までは「ありえない」「絶対ない」と言われた事象が今日、現実のものとなる不確実な世界。ではどうすれば、ビジネスから、政治、医療、生活全般まで、ランダムで、予測不能で、不透明で、物事を完璧に理解できない状況でも、不確実性を味方につけ、強かに生き延びていくことができるのだろう。(上巻)
    経済、金融から、教育、テクノロジー、食事、健康、果ては人生や愛までー。世界最高の哲人タレブが、ありとあらゆる事象に潜む「脆弱性」と「頑健性」そして「反脆弱性」について語り尽くしたとき、ついにこの不確実な世界のバランスを崩す“犯人”が明らかになる。(下巻)
    どうです、読まずにはいられないでしょう!医療や保険も題材としてふんだんに取り入れられているので理解しやすい。タレブの本は書店ではダイアモンド社が出版しているためかビジネス書の棚にありますが、哲学的でもあり、啓蒙的でもあり、「ビジネス書なんて・・」と言わず手にとって読み始めてください。繰り返しますが、ホンタナ的には業界人必読の書です。査定をするには非線形の思考力が必要だということがよーくわかります。

  • 下巻で印象に残ったのは、「否定の道」と「身銭を切る」という所。舌鋒鋭く他者を批判するところは、読んでいて楽しい物ではなかった。アメリカ人だとスッキリするのかな?

    294 ページに、この本の本質を表す言葉が紹介されている。
    「全てのものは、変動性によって得または損をする。脆さとは、変動性や不確実性によって損をするものである。」

    反脆さは、変動性によって損をしないといったところか…

    医原病とか、まあ、なんとなくそうなんだろうなぁ〜とか頭の片隅に残る情報が多かった感じで、結局のところ、反脆さの例を長々と読まされ、モヤっと感が残った。

    シンプルに長過ぎる本。

  • すべてのものは変動性から影響を受ける。そこで利益を得る。あるいは損をする。変動性から損を被るものは脆い。ということが書かれた哲学書?うん。ちゃんと読めてないな。分かったふりはやめよう。難しかった。

  • セネカの非対称性の思想やマット・リドレー引用箇所の非線形性のメリットを捉える事ができれば不確実な現代社会でも十分生きていけるのかもしれないが実践することはそんなに簡単ではない事を注意すべきか。技術が科学よりも先に来るという捉え方には大いに納得できた。大変面白かった。

  • 人は確率の大小ではなく脆さに基づいて決定を下している。言い換えれば、「正しい」「正しくない」ではなく、脆さに基づいて主に意思決定をしている。

    ひと言でいえば犠牲だ。この「犠牲」という単語は「神聖」と関係がある。つまり、俗世とは切り離された聖なる世界に属する行為なのだ。

  • 下になると、自分が嫌うものに対する攻撃性がキツい

  • 相変わらず書き口が難しいものの、上巻より面白い。世間の常識に一石を投じている。エスタブリッシュメントに読ませたい。

  • 上巻読了後にじっくり読むつもりが,色々業務が入ったことでなるべく早めに読み終える方針に切り替え.上巻に対するレビューにも書いたように著者の考え方全てを肯定する気は毛頭ないが,その根本にある考えが素晴らしい.我が身に適用できるところは多々あるが,まずは「最新性愛症」的なところから改めていこう.上下巻でボリュームたっぷりだが主要テーマ自体はシンプルであり,多くの方にとって有用なものとなるだろう.おススメ.

  • 教科書の"知識"には、ある次元が抜け落ちている。平均の概念と同じで、利得の隠れた非対称性が見落とされているのだ。世界の構造を研究したり、「正しい」か「正しくない」かを理解したりするのではなく、自分の行動のペイオフ(対価)に着目するという発想が、文化史の中からすっぽりと抜け落ちてしまっている。恐ろしいくらいに。いちばん大事なのは、ペイオフ(事象によって生じる利得や損失)であって、事象そのものではない。p42

  • 上巻より面白い。ランダム性が得にも損にもなることが理解できる。

  • 上巻より悪口が多いかな?ということで★4つ
    結論の抽出内容が、この本のすべて。ただし、意味を理解し味わうためには、本を最初から最後まで読まなければならない。
    「すべてのものは変動制によって得または損をする。脆さとは、変動制や不確実性によって損をするものである。」
    さて、2018年のバブルへの対象方法はどうするべきか?暴落の確率を計算するよりも、暴落した場合の保険をかけておくことが重要。自分事で保険がかけれるか?デブのトニーになって、暴落しても大儲けするOPTIONを検討しよう!

  • レビュー省略

  • ・論理は道徳や政治の真実を明らかにするには役立たない道具。真実はニュアンスの中にある
    ・脆さの見分け方 身の回りにある非線形的なものを見極める
    ・「この本には新しい内容がない」と書いてきた人たちが別の全例をあげた場合は実質的に新しい内容がある
    ・もろいものは、累積的な影響は合計と同等の1回の巨大な衝撃がもたらすよりも小さい。反脆いものは、衝撃が増すと利益の増える度合いは大きくなっていく
    ・カモは議論に勝とうとする。カモじゃない奴は勝とうとする。
    ・身銭を切らないのは非対称性、オプション性がある。身銭を切らない評論家は当てにしない(公務員、評論家、政治家、アナリスト)

    結論 
    すべてのものは変動性により得も損もする。脆弱性とは変動性や不確実性により損をするものである。

  • すべてのものは変動性によって得または損をする。脆さとは、変動性や不確実性によって損をするものである。

  • 本書で語られる基本的な概念については、前作「ブラック・スワン」とそこまで大きく変わるものではない。ただ、本書が前作と大きく異なっているのは、不確実性と倫理に関する問題である。

    本書では、不確実性をうまく利用して、自らはダウンサイドのリスクを取らずにアップサイドの果実だけを手に入れるような存在が徹底的に否定される。その根底には、そうした存在が倫理的な観点から許されざるものである、という著者の強い意志がある。

    腹を切って死ぬべきなのは誰か?そろそろ血が流されるべきなのかもしれない。自戒の念も込めて。

  • レビューはブログにて
    https://ameblo.jp/w92-3/entry-12315989950.html

  • 『THE SINGULARITY IS NEAR』の著者レイ・カーツワイル氏のことを、タレブ氏は「対極にある」(要は「嫌い」)と言っているが、私は両者とも大好きで現代を象徴する思想家であり実践家だと思う。タレブ氏は連続性を断絶させる不確実性を「ブラック・スワン」という概念を以って説明してみせたが、本書ではさらに昇華し、「反脆弱性」という新語を用いて非線形におけるダウンサイドとアップサイドの非対称性を見事に解き明かす。

    タレブ氏の発言はやや棘があり誤った認識も見受けられるが、無責任で言いっぱなしのエージェンシーたちへの痛烈な批判は痛快だ。ダウンサイドが限定的かつオプション性がありアップサイドが∞であることを見極められるリスクテイカ―こそ世界を変える者たちだ。『ブラック・スワン』がエポックメイキング的概念であったように、彼らの行動を讃え推奨する『反脆弱性』の理解は転換点をもたらしえるかもしれない。

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