採用基準

著者 :
  • ダイヤモンド社
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レビュー : 837
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478023419

作品紹介・あらすじ

マッキンゼーの人事採用マネジャーを10年以上務めた著者が語る採用基準。
実はマッキンゼーが求める人材は、いまの日本が必要としている人材とまったく同じなのだ。
だからこそ、マッキンゼーは「最強」と言われる人材の宝庫の源泉であり、多くのOBが社会で活躍しているのだ。
本書では、延べ数千人の学生と面接してきた著者が、本当に優秀な人材の条件を説くとともに、日本社会にいまこそ必要な人材像を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 確かに勘違いしていました。
    リーダーは「神のような力をもった誰か」であり、その「役」についたからなるものって。
    著者の日本社会に対する焦燥が伝わってきて、チビちゃんが働くようになるころに日本はどうなるんだろう。
    自分のことよりむしろチビちゃんにリーダーシップを学ばせるにはどうすれば?という気持ちになる。
    こういう考えが日本に根付くのはどのくらいかかるんだろうか。
    なんて、私自身、読みながらリーダーって強引さとある程度のでしゃばりが必要だし、「そうは言っても」「だって」「でも」とついつい否定的な思いがわきあがり読み進めるのに苦労した。
    とにかくまずは「提案」をそして「声かけ」をしていこうと思う。小さくても自分から発信をしていこう。

    最もインテリジェントと思われるのは「独自性があり、実現した時のインパクトが極めて大きな仮説を立てる能力」「ゼロから、新しい提案の全体像を描く構想力や設計力」です。

    リーダーがなすべきこと
    ①目標を掲げる
    ②先頭を走る
    ③決める
    ④伝える

    リーダーシップがある人は、「成果を出すこと」を「自説が採用されること」よりも優先します。

    私に求められているのは、「自分で決め、その結果に伴うリスクを引き受け、その決断の理由をきちんと説明する」ことであって、上司の指示を全て聞き入れることではなかったのです。

    重要なのは、過去に学んだ知識や、過去に特定分野を極めるために使った時間ではなく、これからの時間であり、これからの人生です。

  • ちきりんとして知られている伊賀さんの本。タイトルと内容がマッチしておらず、内容は彼女のマッキンゼー時代の経験を基にしたリーダーシップ論。5章の基本動作1-4でリーダーシップを取るとは具体的にどういうことか説明されている。その後の各章で派生した議論がなされているが、特に「リーダーシップは全ての人が発揮すべきで、日常生活での実践を通して訓練可能」という主張に同感、考えさせられた。会社や政治の場で当事者意識のない評論家的言動をよく見かけるが、これこそが組織全体の問題解決能力を低く抑える根本原因である、と。そして身近なところから、この状況を変えるべく行動を起こす、ということが自分の課題。

  • -リーダーシップを持っている、又はそのポテンシャルを持った人材の採用、教育の方法
    -リーダーシップは当事者意識
    -仕事のみならず人生の場面全てに適用
    -マネージャーのみならず誰にでも必要
    -後天的に会得できる
    -リーダーシップへの敷居を下げてくれる自己啓発として良書

  • リーダーシップとは何か、という題材。

    特に面白かったのは、NPOがリーダーシップ育成における最高の場ということ。そして、そこにいるリーダーシップに優れた人に自分を重ねていくということ。

    これは自分の所属するサークルで全く同じ感想を持った。お金ももらえるわけじゃないのに、がんばって発展に努めた自分や、チームを立ち上げて努力を惜しまなかった代表のことを思い出した。

    人生ってお金とか地位だけじゃないよなぁ。

  • 書かれている内容は納得することばかりだが、
    こんなに優秀な人とは果たしてどんな人なのだろう。
    と思い、調べてみた。
    東大卒でマッキンゼーに採用され、入社後一年と少しで芸人の道へと転職された方の記事を見つけ読んでみた。地頭の良さは最低限、そしてそのほかは他人軸ではなく、自分軸で行動すること、そして時に鈍感力も必要だということ。
    その方は1年で精神的に追い詰められ、辞めるに至ったが、辞めてからもその時の経験は活かされているという。

    著者も面接時に、少々自信過剰だと感じても、それぐらいの奢りは入社後すぐに打ち砕かれる事になるから採用あたり、さほどマイナスにはならない、と書いていた。
    それほど厳しく新入社員の力を試される、ということだろう。

    就活をしていると、採用されることをついゴールと捉えてしまう。しかし、ただスタートラインに立てただけということを忘れてはならないな、と感じた。

  • マッキンゼー出身の著者が、マッキンゼーの”採用基準"として求められている「リーダーシップ」に関してまとめている。
    会社を褒め過ぎな気もするが、全体的にロジカルに分解されているし、リーダーシップとは崇高なものではなく日頃の生活から発揮できるものである、というのは確かにその通りだと思った。

    文中で一番刺さったのは、リーダーシップの捉え方の流れで出てきたボートの漕手の話。
    当たり前のことではあるが、結局リーダーシップには「結果を出すこと」が不可欠であり、結果を出せない人はどんなに頑張ってもリーダーにはなり切れない。
    僕自身も含めて日本の組織は「結果を出すこと」に緩い部分があるので、まずは自分が誰よりも意識することから始めていきたいと思った。

  • 採用基準というタイトルだが、リーダーシップ論が中心。
    いままではリーダーシップといえば、チームのリーダーだけが持っていればいいと思っていたが違うらしい。すべてのメンバーがリーダーシップを持っているチームの生産性が高い。リーダーに求められている要素が詳しく書かれていてとても参考になる。

  • 書名からみて、人をどのような基準で採用するのかに関する、いわゆる就活・転職本と思っていたが、内容は全く違う。

    実際は、筆者は、マッキンゼーで採用をしていた実績と経験から、本書でリーダとは、リーダシップとは何か?ということを説いているのである。本書は、社会人にも、学生にも、また学校の先生方にも読んで頂きたいと思う。

    日本では、リーダーは一種のカリスマを備えたスーパーマンのような文脈で語られ、部下はリーダーに従うことで己の責務を全うすると思われがちである。

    しかし、本書では、誰もがリーダーであり、リーダシップとは「学び、鍛えるべき資質」であると説く。

    その本質は、上位下達ではなく、個人1人1人が「自分がリーダーならどうするか」を常に考え、職位を超えて対等に議論しながら仕事をすることで、誰もが当事者になるということである。

    誰かに従うのではない。しかし、自分一人でもない。チームで、組織で、目標を達成するのである。メンバーの一人一人がその目標を達成するために必要なことを考えて意見を出し合い、互いに協力して実践する。そこに必要なのはヒエラルキーではなく、フラットなチームや組織であり、リーダはその人々を率いる人物なのだというのだ。

    私は、リーダと呼ばれると、他の人とは違う何かを背負うものだと考えていた。しかし、本書を読んで、己はいつしも己のリーダなのであり、それをベースとして生きていく限り、組織のリーダもその延長線上でしかないということに気づいた。

    自分を過信せず、といって卑下することもなく、他のメンバー達から助けられると同時に彼らを助けられればそれで良いのではないか?皆が自分自身のリーダであるのであれば、彼らを率いることは(あるいはその誰かに率いられることは)、確実に成果を生み出せる筈である。

    言うは易し行なうは難しではあるのだが、少なくとも気負う必要はないと気持ちは楽になるになるはずだ。

  • 元マッキンゼーの採用マネージャーが語る
    マッキンゼーの採用基準を語った本。
    この著者が有名ブロガーちきりんなのでは?ということまで
    ネット上で話題になっています。

    論理思考や地頭の良さがマッキンゼーの採用基準と
    思われがちですが、一番重要なことは
    リーダーシップとのことでした。
    (もちろん、英語など必須の能力は他にもあります。)

    途中から採用基準の話からやや外れ、
    著者の考えるリーダーシップ論になるのですが、
    読み応えが結構ある本になっています。

    マッキンゼーの採用基準に興味のある人や
    リーダーシップ論について考えたい人には、
    参考になる本だと思います。

  • 本書で述べられている内容
    ・「これからの時代にグローバルビジネスの前線で求められるのはどのような資質を持った人なのか」
    ・「日本ではなぜそれらの資質が正しく理解されていないのか」
    ・「それらの資質やスキルを身に着けることによって、世の中はどう変わるのか」
    ・「それらを身に着ければ、個々人の働き方やキャリア形成はどう変わるのか、どのような人生を歩むことが可能になるのか」

    第1章:誤解される採用基準
    誤解その1:ケース面接に関する誤解
    p.38
    面接担当者が知りたいのは「その候補者がどれだけ考えることが好きか」、そして「どんな考え方をする人なのか」であり、面接対策で暗記してきたテクニックの引き出しを披露することは求められてない。

    「頭の中から解法という知識を取り出すこと」と「考えること」は全く異なる行為であることを認識すべき

    またケース面接は、応募者の思考方法を具体的に知るための会話の材料として使われているだけで、それ自体に正しい答えを出すことは重要ではない。そもそも正しい答えなどない。

    誤解その2:”地頭信仰”が招く誤解
    p.44
    地頭のよさだけでは信頼される人間にはなれない

    事業に携わる多数の人たちを巻き込み、現場の細かな問題をひとつずつ解決していく地道な努力が必要である。

    思考力=「思考スキル」+「思考意欲」+「思考体力」
    「思考スキル」は入社後に学べるが、「思考意欲」と「思考体力」は適正があるかを面接時に確認すべき

    誤解その3:分析が得意な人を求めているという誤解
    p.49
    現状分析して「何が問題か」がわかるだけではNGで、「ではどうすればよいのか」という処方箋を書けないと解決にはつながらない

    深く掘り下げる現状分析作業とは対極にある「いまは存在しない世界」をゼロベースで組み上げる思考が必要

    例:他社に比べて価格が高いから売れない
    NG:コストを削減して原価を下げる(限界がある)
    OK:高いが〇〇の付加価値がある商品として売り出す。それが売れるための儲かる仕組みを設計しようと試みる。

    誤解その4:優等生を求めているという誤解
    p.52
    すべてまんべんなくできる「優等生型人材」よりも、
    特定の能力が卓越した「スパイク型人材」のほうが
    難局面においてリーダーシップを発揮して乗り越える。

    ただしスパイク型人材は1人で仕事をすると足りない能力があるため、各分野のスパイク型人材を集めて、お互いに補えるチームを構成するとチームで成果を出せる。

    第2章:採用したいのは将来のリーダー
    p.69
    全員がリーダーシップを持つ組織は、一部の人だけがリーダーシップをもつ組織よりも圧倒的に高い成果を出しやすい。

    p.70
    リーダーとは、「チームの使命を達成するために必要なことをやる人」であり、役職や年齢にかかわらず、たとえ新人の意見でもそれが正しければそれをチームの結論として採用するのがリーダーである。

    p.74
    関係者の意見を全部かなえようとするのはリーダーではない。
    多くの意見から「どれを採用する」「どれを採用しない」を選別して、採用しなかった理由を聞かれた際にはきちんと説明責任を果たす。そしてそのうえで決めた結果に対するリスクを引き受け、先頭に立って引っ張るのがリーダーである。

    第3章:さまざまな概念と混同されるリーダーシップ
    p.86
    特定の役職に就くためには、就任前に、それに必要なレベルのリーダーシップが発揮できることを、実績をもって証明する必要がある。
    「役職が先でリーダーシップが後」ではなく、必要なリーダーシップを持っていることが証明されて初めて役職につくのが筋である(外資系企業では基本的な考え方だが、残念ながら日本ではそうなっていないことが多い)

    p.104
    リーダーとは「成果目標を達成するために組織を率いる人」である。
    「関係者全員に角が立たないようにするために、成果目標に関して妥協する」のはリーダーシップではない。

    p.108
    リーダーは組織の和よりも成果を出すことを優先する為、同じ時代・同じ空間を共有するひとにとっては、必ずしも「一緒に働いて楽しい人」ではない場合もある。

    p.109
    結局のところ、メンバーがリーダーにどこまでついていけるかということは、「その成果を出すことに、それぞれのメンバーがどれほどコミットしていて、成果を出すことがどれほど重要だと思っているか」にかかっている。

    第4章:リーダーがなすべき四つのタスク
    1:目標を掲げる
    普通に過ごしていて達成できる目標であればリーダーなんていらない。高い目標を掲げ、それを達成するために「変化を起こす力のある人」になる

    2:先頭を走る
    最初にやりだした人はいろいろなトラブルに巻き込まれ、周囲から反対され、非難され、失敗することも多いが、それでも「最初の一人になる」、「先頭に立つ」ことを厭わないのがリーダーである。

    リーダーは「目立ちたがり屋がやるポジション」ではなく、他のメンバーよりも圧倒的に大きな負担を抱えながら、それでも成果を上げるために最初の一人になろうとするのがリーダーである。

    3:決める
    たとえ十分な情報が無くても、たとえ十分な検討時間が無くても、決めるべき時に決めることができる人がリーダーである。
    「A bad decision is better than no decision」

    リーダーは「これで万事うまくいく」と思って結論を出していない。決断の後に問題が噴出するのは想定内であり、決断することで問題が表面化し、問題点を解決していくことで物事を前に進めることができる。

    4:伝える
    リーダーのポジションにある人は、何度も繰り返して粘り強く同じことを語り続ける必要がある。

    わかってくれているはずの人も、その多くが、わかった気になっているだけであったり、わかったような顔をしているだけだったりする。

    第5章:マッキンゼー流リーダーシップの考え方
    p.140
    バリューを出す=何らかの成果(付加価値)を生む

    会議での発言ゼロはバリューゼロ。会議に出て「今日はいろいろ勉強になった」と満足していては話にならない。

    p.143
    So what(つまりあなたの結論は何なの?)

    p.145
    「結論を出す=ポジションを取る」ことで、初めて得られるフィードバックや異議は、どんなに事前準備を詰めていても得られないほど有意義なものであることが多い

    「常にポジションを取り、結論を明確にしながら、その結論に対して寄せられる異議やフィードバックを取り込んで、結論を継続的に改善していく」やり方のほうが現実的である。

    準備が完璧にならないと決めないという感じで「もう少し調べないとなんとも言えません」などと言っていては、何の価値も出せない

    p.148
    自分を中心にした放射状の組織図をイメージする。
    ★の真ん中に自分が存在するイメージ。

    一般的なピラミッド型の組織図だと「自分は上司の御用聞き」みたいに見えてしまうが、放射状の組織図をイメージし「上司やキーパーソンについては自分の仕事を達成するための手段」として捉える

    終章:リーダーシップで人生のコントロールを握る
    p.218
    リーダーシップは初めからあるものではなく、最初は仕事の為にリーダーシップをとることを促され、トレーニングを日々行い、途中から「より強いリーダーシップを身に着けたい」と自律的に考え始める。

    最初に人がリーダーシップの意義を理解するのは「リーダーシップにより自分が気になっていた問題が解決できる」と実感したときである。

    p.221
    リーダーシップ体験を積み重ねていくと、自分で解決できる問題の範囲や規模はどんどん拡大する。最初は身近なグループの問題しか解決できなかったが、次第に部署全体、会社全体、コミュニティ全体を変えるだけの力が身に付く。継続的にリーダーシップ体験を積むことで自分のできることの範囲がどんどん広がっていくという、成長の実感が得られる。そうなると周囲から感謝されることも増え、やがて評価も高くなる。

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