- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478026144
感想・レビュー・書評
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とうとう消費税が今週(2014.4.1)8%へ増税となりました。1989年に3%で導入されて以来、5%に増税された途端に税収も減少して不況になってきたので、増税するのはかなり慎重になっていたようですが、とうとう安倍首相は決断をして実行しました。
私もいろいろ調べましたが、消費税を増税する意味が分かりませんでした。その中で、長谷川慶太郎氏はただ一人、現在の消費が順調なのは金持ち層の消費がメインなので、3%程度の増税でその勢いは変わらないと述べていますが、果たしてそうなのでしょうか。
この本では、消費税が増税されたことにより、日経平均が 今年(2014)には、9000円まで起きてしまうとしています。この本の結論はあと8ヶ月程度で明らかになるので、今年の株価の動向には目が離せませんね。
以下は気になったポイントです。
・3本の矢からなるアベノミクスは、デフレ不況脱却のための必要条件であっても、必ずしも必要かつ十分条件ではなかった(p30)
・日経のマネタリーベースに関する流通速度は、毎年減少する傾向が見られる。(p43)
・借入金を用いた投資手法はレバレッジといい、わが国では通常は3倍が限度、つまり買い持ちのポートフォリオ価値が33.3%を超えて下がれば、資本金は理論的にゼロ以下になる(p70)
・米国(失業、対外収支赤字)、ギリシア(インフレ、対外収支赤字)、中国(インフレ、黒字)、日本(失業、黒字)は、それぞれ異なった4つの不幸から抜け出すためには、為替調整と国内需要変化の組み合わせを、それぞれ独自の方法で見つける必要がある(p118)
・現在の米株価は割高であると示唆されている(1株利益の10年平均値に基づく株価収益率)ので、いつ16%もの下落をしてもおかしくない(p216)
・スターバックスのカフェラテでみた購買力平価は、1ドル=128.57円に対して、まだ30円近くドル安である、マックとカフェラテで測った101円と、インフレ率格差で求めた104円の中間値=102円あたりが、ドル円ルートの長期的な購買力平価とみてよいだろう(p243,246)
2014年4月6日作成詳細をみるコメント0件をすべて表示