逆境経営―――山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478026212

感想・レビュー・書評

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  • 獺祭の酒蔵

  • 2014/12/14図書館から借りてきた。
    2014/12/26返却。

  • 獺祭何度か飲んだことはあり、美味しいと思うが、私は燗で飲む派なので私には少し合わないかなと思っていたお酒。
    近年の獺祭ブームは私もすごいな、頑張っているな!と思っていたので手に取る。

    勘当されていた酒蔵の息子が、父の死で酒蔵に戻り、山口ではなく、東京に地酒を売り込んでいくことで立て直しを図る話。

    最初は他の経営本と書いていること大差ないかな?と思うが、それは基本は皆同じと言うことか。後半はカラーの出し方、こだわり、日本を思う心、共感できるところがいっぱいあった。
    海外でも日本酒需要が右肩上がりと言うのは嬉しく思う。

    【学】
    ・70点を目指すのではなく、120点の酒造りにこだわる

    ・常識にこだわらず「良い酒を造る」という目的だけに忠実に

    ・より優れた酒を目指して「変わる」ことこそが、旭酒造の伝統でありたい

    ・ニューヨークはフランスの影響を受けており、ニューヨークの高級レストランはフランス人か、フランス訛りの英語を話すアメリカ人をおかないと成功しないと言われる

  • 日本酒の有名銘柄「獺祭」を作り上げた経営者桜井さんの本。何故純米大吟醸にターゲットを絞ったか、四季醸造を始めたか。極めて合理的に、かつ現実見据えながら行ったんだな、と思える。
    厳しい経営状況の中での生き残り&成長戦略のヒントになる一冊。

  • 33冊目

  • 獺祭、美味しいですよね。

    こんな蔵だったとは!とびっくりしております。

  • 2014年74冊目。

    地元山口県の中でも見向きもされず、完全な負け組だった酒造が、東京を始め海外へも積極的に打って出ることで、世界20ヶ国に愛されるまでになる物語。

    勝因は、作り手たちの理想の酒をとことん追求し、マーケットの要望に迎合しない強烈な「プロダクト・アウト」の手法にこだわったことだと感じる。

    変化せざるを得ない状況から始まった改革の成功例だと思うが、これからの時代は変化に迫られる前に先取りして自らを変えていかなければならなくなる気がする。

    【メモ】
    ■「変えるべきでない伝統」と「大事なものを守り抜くための変化」
    ■「話題性」「物語性」「非日常性」だけで売らず、質にこだわる
    ■現実的な資金繰りにとらわれず、夢と将来計画を先行させる
    ■「費用対効果」=「この程度でいいんだ」はダメ
    ■細部にこだわりすぎて、本質的なところを見失わぬよう
    ■先代と同じことをやれば、先代のほうが絶対うまい
    ■保護がないからこそ頑張れることもある

  • かなり苦しい経営を迫られた過去をコミカルに綴っているところがすごい。誇張なく表現されていて、読みやすかった。日本酒業界低迷の理由を客観的に分析して、今後の方針を具体的に示しているあたりは見習える部分があったと思う。

  • 獺祭を飲ませるための本(笑)
    いろいろ苦労されているようですが、キャラクターなのでしょう。そんな感じをあまり受けませんでした。
    苦労を楽しんでいるというか…。
    実際は本に書かれているよりも大変だったと思うのですが、軽妙な感じで乗り切っている印象。
    そういう気持ちで物事にいろいろと当ることが大切なんだろうな。

  • 日本酒業界に彗星のごとく登場した獺祭。
    しかし、彗星のごとく登場したのには、様々なストーリーと旭酒造の並ならぬ努力があった。

    経営という観点でも学ぶべきところは多いし、米の生産における国の施策と問題点、TPPにおける思いなども参考になる。

    そして、なにより、杜氏や蔵人のいない数値管理した製造工程にかなりインスパイアされた。
    かなり面白い書籍だった。
    日本酒の国内での軽視、ワインと同等のブランディング戦略なども興味深い。

    メモ
    こだわったのは、社内(特に製造部門)の熱意をいかに維持できるか、という点でした。
    〜中略〜
    ビール製造は、すでに技術的に解明されている点が多く、原価低減や品質の安定など以外に、技術を工夫して品質を高めていくという目標を設定しにくい面があります。それだけに、彼らを「数年経ったら儲かるから」という希望的観測による動機付けだけで、目標も挑戦もない事業についてこさせることはできません。

    ■目次
    はじめに
    第1章「負け組」の悲哀を忘れない
    第2章 大失敗から学ぶ
    第3章 捨てる勇気を持つ
    第4章 「できること」と「やるべきこと」をはき違えない
    第5章 常識や慣習にとらわれない
    第6章 伝統が持つ奥深さを侮らない
    第7章 発信しなければ伝わらない
    第8章 打席に立ったからには、思い切りバットを振る
    おわりに
    資料/日本酒ができるまで

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著者プロフィール

旭酒造会長。1950年山口県周東町生まれ。家業である旭酒造は、江戸時代の1770年創業。松山商科大学卒業後、西宮酒造(現日本盛)での修業を経て、76年に旭酒造に入社するも、酒造りの方向性をめぐって父と対立し退社。石材卸業会社を経営していたが、父の急逝を受け84年に家業に復帰。研究を重ねて純米大吟醸「獺祭」を開発。2017年にはパリに世界的な料理人ジョエル・ロブション氏と共同で獺祭が飲めるレストラン複合店舗「ダッサイ・パー・ジョエルロブション」を開店予定。著書に『逆境経営』(ダイヤモンド社)。

「2017年 『勝ち続ける「仕組み」をつくる 獺祭の口ぐせ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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