ぼくらの仮説が世界をつくる

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.96
  • (77)
  • (90)
  • (58)
  • (11)
  • (2)
本棚登録 : 922
レビュー : 95
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478028322

作品紹介・あらすじ

『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』を育てたメガヒット編集者の仕事論!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 著者の頭が非常にクリアであることがわかる。
    一般的なビジネス書の体裁をなしていて、そのツボは押さえつつも、とても新しいこと、ヒントになりそうなことが説得力を持って伝わるような造り。そのへんのビジネス書・啓蒙書とは似ているけど、一線を画すことは読む人が読めばわかると思う。

  • ・ぼくは「世界がどうなるか」を心配する時間があるなら、「世界をどうするか」を考えたい。

    ・世界は誰かが思い描いた「仮説」でできている。そして、その「誰か」とは「あなた」のことでもある。

    ・「何が変わっているか」をきちんと見極めると同時に「何が変わらないか」を把握しておくことも大切。そこに人間や社会の「本質」があるから。

    ・2010年代は「モノがあれば、幸せになれるはず」という幻想が通用しなくなってしまった。人々の物欲が減る中でどうすると心が満たされるのか。「背後にあるストーリーに共感するからモノがほしい」という時代になってきた。

    ・すごく不思議なことに、人はめんどうくさいことを避けるが、一方で、わざわざめんどうくさいことをしたい生き物でもある。

    ・人は「自分の個性が何なのか」「強みが何なのか」ということを、自分では見つけられない。真似るという行為は、他人になろうということではなく、他人との比較によって、自分の個性と強みを見つけようとすること。

    ・自分の意志を信じないようにすることが大切。僕は意志の力を信じていない。「意志」ではなく「習慣」でしか人生を変えることはできないと信じている。努力を続けられるような習慣を保つためには、自分に刺激を与えてくれる環境に身を置き続ける必要がある。

    ・短期的な成果に左右されない…「長期的」というメガネをかけないといけないときに「短期的」のメガネをかけてしまうと、余計な不安が発生してしまう。

    ・社会にあるルールは、誰かが作ったもの。もしも、そのルールで居心地が悪ければ、周囲を納得させて変えていくものだ。現代はまさに新しいルールが作られているとき。どのようなルールが社会を良くするのか、本気で考えなければいけない。ぼくらの世代には「ルールを作る楽しみ」があると同時に「ルールを作る責任」がある。

    ・自らを縛りながら、産業が発展するようなルールを作った人は、未来を見通す力だけでなく、誠実さも併せ持った人たちだった。誰かがデザインしたルールに従うのか、それとも自分でルールを作るのか。ぼくは自分でルールを作る側になったほうが、何百倍も楽しいと思う。

    ・サラリーマンはお金を一切投資しない代わりに自分の時間を会社に投資して、お金で返してもらおうとしている。だから投資効果が悪い。二度と戻らない時間をサボる時間に投資することは、実はリスクの高いことでもある。「時間の有限性」をどれほど意識するかによって、サラリーマンであることと起業することのどちらのリスクが大きいか、その答えは変わるはず。

    ・人生最大のリスクとは何か?お金を失うこと?ぼくは「死ぬときに自分の人生は間違いだったと思うような生き方をしてしまうことが最大のリスク」と考える。

    ・最高に人生を楽しむためにはまわりを楽しませなくてはいけない。「自分が楽しい」をとことん追求すると、結局は「利他」に行きつく。だから、使命感をぼくは重視せず、むしろ自分が楽しむことが結果的に使命を果たすことにつながるのではないか。

  • いい作品とは、新しい定義を生み出すことができるもの
    cf. ドラゴン桜 教育の再定義 働きマン 働くことの意味の再定義

    全体的 糸井重里「インターネット的」
    世の中のすべてのプロダクトがサービスに変わってきている

    本というプロダクト1つではなく、そのまわりに付随するすべてを、誠実にパブリッシュ(公にする)ことが求められていく

    それをどういうふうにして世界中に届けるのか
    村上春樹を売るための世界戦略 20年かかった

    どちらの欲望の方がより本質的なのか?

    おもしろさというのは<親近感×質の絶対値>の面積

    1枚目のドミノ、それは「たった一人の熱狂」

  • 超売れっ子編集者の仕事論。仕事論と言うより好きを突き詰める事論。響く言葉多数。
    これまでの経緯を元に仮説を立てるのは過去の延長でしか無い。逆に、先にこうありたいと仮説を立ててそれに肉付けして行く目標志向を説いていたりも共感する。

  • アイデア思考の話かと思ったら、働き方の話にもなっていた

    仕事したい!って思える本

  • 「情報→仮説→実行→検証」ではなく、「仮説→情報→仮説の再構築→実行→検証」という順番で思考すること。p27

    「仮説を立てる」ことは「定義しようと試みる」ことは、ぼくにとってほとんど同じです。p39

    《第4章「ドミノの一枚目」を倒す》p131

  • 好きを仕事にすると強い

  • ”「コミュニティプロデューサー」という言葉は出てこないけど、佐渡島さんがつくろうとしているクリエイターやオーディエンスとの関係性が感じられて興味深い。さらには、「社会を変える」に言及しているのもいいな、と。

    編集者の新しい形が、ワクワクする「仮説」として提示されている。

    <キーフレーズ>
    ・作家の頭の中を出版(パブリッシュ)する

    <抜書き>
    ・あなたの仮説はなんですか?(p.7)
     ※本について語る場がなくなってきている → 出版不況
    ・過去の情報をもとに来期をイメージして仮説を立てる=前例主義
    ・「作家の頭の中を出版(パブリッシュ)する」という形に変わる
     ※これが佐渡島さんの仮説。
    ・いい作品を後世に残し、世界中に広めようと思ったら「コルク」が必要。
     ※社名へ込めた思い。ワインを世界に広めたように!
    ・一般の人たちの雰囲気、普通に生活していた人たちのテンション
     ※明治維新の頃も、庶民はそんなに煮え立ってはいなかったはず。
    ・「背景にあるストーリーみ共感するからモノが欲しい」という時代
    ・ハッシュタグは「参加」できる議題の提供
    ・おもしろさというのは〈親近感×質の絶対値〉の「面積」
    ★その「分人」を喪失してしまった状態というのが「悲しみ」
     その「相手といるときの自分」「相手によって引き出させる分人」が好きというのが「愛」
    ★コルクは、ネット空間の中にファンが集う「喫茶店」をどうやって作るのか、どうやって居心地のいい居場所を作るかを考えているのです。(p.120)
     ※これがコミュニティ。コルクはこれをプロデュースしようとしている。作家とファンの関係を温かいものにしていきたい。
    ・人はめんどくさいことを避けますが、一方で、わざわざめんどくさいことをしたい生き物でもあります
    ・編集者というのは(略)徹底して考え実行するプロデューサであるべき。
    ・真似るという行為は(略)自分の個性と強みを見つけようとすること
     ※ストレングスファインダーを全社導入しているコルクならでは。
    ・二重目標(p.150)
    ★自分の意志というものを過信しないで習慣によって自分を成長させる。
    ・自分の好きな展開だけを入れていくようにした  ※宇宙兄弟 小山さんのネームが面白くなった分け
    ・「何でもできる」というい自信である必要はなく、「やればできる」という自信
    ・お金を投資しているからお金が戻ってくる(略)喜びを与える仕事であれば、お返しに喜びを受け取っている。
     ※よくもわるくも、何を投資しているか。
    ・つねに「手元にやりたい仕事しかない状態」にしておくと、毎日が自然と楽しくなっていく
     ※だから気が重いものから片付けろ!と。
    ★いい物語を作ることは、ゆるやかに社会を変えることができます。

    <きっかけ>
    ・Mediumで佐渡島さんのことが書かれた記事を読んだのと、編集会議内で塩谷舞さんが薦めていたのをチラよみした後だったので購入。
    ・2016年末にSENSORS上のコルクラボについてのインタビュー記事を読み、本棚からひっぱってきた。”

  • ひと一人の信念がここに
    敏腕編集者が書いた仕事論.とくに著者が考えているインターネット時代の人々の嗜好変化,編集者の在り方のあたりはとても刺激になった.彼が考えていることであったり,これまでの経験から学んだことがひとつひとつ紹介されているのだが,誇張もないし出し惜しみもしていないように思って好感触だった.
    他書からの引用だったけど,人が死んだときの悲しさはその人と会っているときの自分を喪失するからだという考えは面白いなと思う.
    成果主義であったり,人とのつながりを重視していたりといまどきのニーズを示すが,今の若い人ってそういう考えをもって生きていると思うし,彼自身もそれらを大事にする人なんだなと思う.

  • 10-

全95件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

株式会社コルク 代表取締役社長。2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。井上雄彦、三田紀房、安野モヨコ、小山宙哉、伊坂幸太郎などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、クリエイターのエージェント会社、コルクを設立。現在、漫画作品では『オチビサン』『鼻下長紳士回顧録』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『テンプリズム』(曽田正人)、『インベスターZ』(三田紀房)、小説作品では『マチネの終わりに』(平野啓一郎)の編集に携わる。 http://corkagency.com/

「2015年 『凡庸な作家のサバイバル戦略──結局どうすりゃ売れるのさ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ぼくらの仮説が世界をつくるのその他の作品

ぼくらの仮説が世界をつくる Kindle版 ぼくらの仮説が世界をつくる 佐渡島庸平

佐渡島庸平の作品

ぼくらの仮説が世界をつくるを本棚に登録しているひと

ツイートする