「課長」から始める 社内政治の教科書

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478028339

作品紹介・あらすじ

部署間対立、出世争い、横暴な上司…社内政治という"理不尽なゲーム"を生き抜く27の鉄則!

感想・レビュー・書評

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  • ブクログのレビューをきっかけに、こちらの本を読んでみました。

    処世術について著者の経験を交え、わかりやすく紹介されています。課長ではなくとも、若手にもオススメの本です。
    (課長のポジションになってから突然キャラ変をするのは難しいので、若手の頃からコツコツと「出来るサラリーマン」として立ち回るのが無難。)

    飲み会、ゴルフ、タバコ休憩‥どれも参加しない私は社内政治から戦線離脱状態ですが、こういう戦い方もあると知れた一冊でした。

    【212ページ抜粋】
    エレベーターに乗った時に社長から「最近どう?」と聞かれた時の対応例。

    ×「はい、頑張ってやらせていただいてます。今月も目標を達成しました。」
     →「頑張ってね」しか言えないので、イマイチ。

    ×「昨日の日経新聞を見たんですが、競合が店舗数値で我が社に迫ってきています。私も危機感をもって仕事に取り組んでおります。」
     →「そんなこと知ってる」と相手は思うだけ。

    ×「市場の変化を感じております。既存店の売り上げが落ちてる中、これからは新規出店よりも、宅配事業など高齢化に適した新規サービスに力を入れるべきではないかと考えております。」
     →社長に経営戦略をぶつけてもイマイチ。

    ◯「最近、ある発見をしました。売り上げを伸ばしている既存店の顧客データを調べたら、どこも高齢者比率が伸びているんです。これは、何かのサインだと思います。」
     →現場でしか手に入らない情報。興味がそそられるトピック。もう少し聞きたくなる。
    あなたの現場でしか手に入らない情報。経営判断に有益。日頃から経営者の視点でモノを考える習慣を身につける。

  • ■書名

    書名:社内政治の教科書
    著者:高城 幸司 (著)

    ■概要

    部署間対立、出世争い、横暴な上司…社内政治という“理不尽なゲーム”を生き抜く27の鉄則!
    (amazon.co.jpより引用)

    ■感想

    社内政治というテーマだが、要は、「どうやって人を動かすか?」という点に特化
    した本です。
    そのため、社内政治に関係なく、人に動いてほしい時に使えるテクニックや心構え
    が記載されています。
    ですので、別に社内政治でなくても、人間関係に悩んでいれば、何かしらのヒントは
    得られるかもしれないです。

    たまたまですが、積読していた本が人間関係に偏っていたので、最近こういう本が多いです。
    言葉は違えど、みんな言っていることは同じです。

    ここら辺の本を読むのであれば、ドラッカーの「人を動かす」を何度も読んだ方が
    いいような気がします。
    あの本は、ベストセラーだけあって学ぶことが多いです。

    ただし、実際に権力闘争に巻き込まれたとき、派閥争いに巻き込まれたときには、
    ここに書いてある内容で切り抜けられないことも多々あると思います。
    ここに書いてあるのはべき論であり、この本でも言っているようにべき論なんて
    権力の前では無力なので、結局この本は無力であるということにもなります。

    そのため、こういう方法もあるという一例として読むべきもので、これを絶対的な
    正としてしまうと失敗すると思います。

    また、最後に勝ち負けが重要ではないとか、今までのことを全否定する話を出して
    しまっています。これは本の構成が良くないです。最初にこれを言っておけばいいのに
    最後にそれ言ったらだめだろうよ、と思わせられます。

    別に言っていることは間違ってもいませんが、心構えは最初に言うことであって、
    最後に言うことではないと感じます。

    ■気になった点

    ・社内政治は現実です。誰が言ったかで判断されるのです。

    ・課長の仕事は「人を動かす」ことです。

    ・政治力は、権力と影響力です。

    ・声かけは、具体的な話題を投げかける。

    ・かけた情は水に流せ。受けた恩は石に刻め。

    ・議論を極力避けて、相手に教えを乞う姿勢でいく。

    ・交渉ごとにおいて、相手の自尊心を傷つけるほどバカなことはありません。

    ・相手にしゃべらせれば、相手は満足するものです。

    ・ある部門では当たり前の情報が、ある部門では特別な情報となる。

    ・組織を動かすのはパワーであり、べき論は無力です。

    ・特定の有力者にすがるのは、博打のようなものです。

    ・課長は、上よりもまずは下に目を向ける。下の信頼を勝ち取ることが大事です。

    ・弱い立場の人が捨て身になった時は怖い。

    ・経営は全体最適を目指すが、現場は部分最適を目指す。

    ・課長は、会社の権力構造の末端であり、一般社員のトップという立場です。

    ・課長は、部下の経営批判の賛否に触れてはいけません。
     「どうしたらいいと思う?」「何か出来ることはあるかな?」というスタンス
     で部下の話を聞いてあげることです。

    ・部下との面談は優先度の高い仕事です。
     ただし、お酒の席はやめるべきです。

    ・公平にえこひいきすることが大事です。
     (各メンバーごとに、カスタマイズした対応をすることです。)

    ・課長の「結果」と一般社員の「結果」は違います。
     個人ではなく、チームとして成果を上げることが課長の結果です。

    ・課長の仕事は以下の3点です。
     ・現場で起こっていることを上に正確に伝える。経営の意思を部下に伝える。
     ・課の中期、長期的な目標を明確にし、部下と共有する。業務管理をする。
     ・部下を指導、育成し、働きやすい環境を整える。

    ・部下を何度もPRすることで、自然と相手の頭に刷り込まれます。

    ・上司に対する好き嫌いは捨てる。

    ・どんなダメな上司でも強みがあるので、それを利用するようにする。

    ・上司の好みを把握して、それに合わせるように業務をする。

    ・横のネットワークを作る手っ取り早い方法は「勉強会」です。

    ・派閥は認めたうえで、利用すべきです。
     派閥は、必ずできるものです。

    ・派閥が問題なのではなく、派閥の在り方が問題なのです。

    ・閉鎖的な派閥(結束の強い派閥)からは距離を取る。

    ・権力争いをする上層部は、百戦錬磨の政治家です。下手をすると主従関係に
     おかれてしまうので、不用意に近づかないようにしないといけません。

    ・権力は必ず集中します。バランスが崩れたとき、必ず政治的闘争が起きます。

    ・どんな時も「会社に従うのが私の仕事です」と言えば、反論の余地はありません。

    ・情報に罠が仕掛けられていることを防ぐ方法は、全てにおいて証拠を保存して
     おくことです。

    ・政治の勝敗を気にしないで自分の生き方を考えられたとき、社内政治に挑むことが
     出来るのです。

  • タイトルが小恥ずかしいシリーズ。管理職になると「人を動かす」ことが仕事になる。しかし、人はそれぞれ価値観も利害も異なるので、それぞれの立場においての「正論」が対立を生み出す。上司を含めたラインの上方向や、他部署と仕事を進めていくにあたって、どのように考えどのように行動すべきかかを解説している。
    敵をつくらないのが社内政治の鉄則であり、長期戦を意識して、明白な勝ち負けをつけずに自分が進めたい方向に少しずつ持っていくように心がけるのが良いらしい。

  • 思ったより良かった。小手先のテクニック論ではなかった。

  • 仕事における自分のプレゼンス(存在感/影響力)が低いと感じて手にとった一冊。冒頭あるように社内政治は悪という印象が強かったが、イメージが変わった。自分のプレゼンスの弱さというのは社内における自分の立場向上に対して真摯に向き合わなかった結果であり、引いては社内政治に対して無関心すぎたということだったようにも思える。目の前の仕事に取り組むだけでなく、社内のパワーバランスを考え仕事を推し進めて行けるかという点が、強いビジネスマンとしての必須条件のように感じる。

  • 社畜のマキャベリズム、といった感じ。いえ、褒めてます。非常に勉強になりました。アッサリ読めます。
    最終章が「政治に勝つより大切なこと」があるのが腑に落ちました。おすすめ。

  • 社内政治を生き抜く極意とは。言うは易く行うは難しだが、心掛けとして知っておくのは悪いことではない。

  • 会社員ってなんだろうなぁ。。という時に読むと、少し落ち着くし、勇気が出る。しかし誤植が多い本だった。

  • 会社の管理職(とその予備軍)向けに書かれた、いわゆるリーダー論。サラリーマンでなくとも、組織はどこでもあるから、読むと参考になるかも。

    ・社内政治は必要悪ではなく現実、避けて通れない
    ・議論に勝っても政治には負けてはいけない
    ・かけた情は水に流せ、受けた恩は石に刻め
    ・人にはまず与えよ、しかし善人にはなるな。相手の行動を検証せよ
    ・私心ではなく、大義で
    ・立場の弱い人を味方にする
    ・左遷を左遷にするのは自分
    ・質の高い休養をとろう

    自分がサラリーマン時代に読みたかった逸書。
    多くの会社を見てきたからこそ見える鋭い分析。おためごかしの理想論ではない。

  • 為になった。おどろおどろしいけと、これは多分現実。まず誠実に生きること。

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著者プロフィール

同志社大学卒。(株)リクルート入社。営業として6期連続トップ成績を残すなど活躍の後、起業独立情報誌「アントレ」を創刊、事業部長・編集長を歴任。現在は人事コンサルティング会社(株)セレブレイン代表。

「2021年 『図解決定版 リーダーシップの「基本」が身につく本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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