地球を「売り物」にする人たち――異常気象がもたらす不都合な「現実」

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478028933

作品紹介・あらすじ

北極海に眠る資源争奪戦に明け暮れる石油メジャー、治水テクノロジーを「沈む島国」に売り込むオランダ、水と農地を買い漁るウォール街のハゲタカ……壊れゆく地球すらビジネスチャンスに変わる「新しい現実」を全米注目のジャーナリストが追う。あらゆる紙誌で絶賛の嵐を巻き起こした現代の「必読書」、ついに上陸

感想・レビュー・書評

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  • 氷河の下からわんさか出てくる油田や鉱床。北極の氷が溶けて新たな航路が出現して物流の費用が安くなる。水が無くなることを見越して、水に投資する。雪が減ってしまったヨーロッパのスキー場に人工降雪機を売りまくる・・・。
    これまで、「自らの利益のために多少環境が破壊されるのもいとわない」という仕事をしている企業はたくさんあると思ってきたが、まさかここまで「環境が破壊されることで利益が上がる」企業が多いとは・・・これじゃいくら環境保護をうたってもダメだと感じた・・。
    ただ、希望もある。遺伝子操作した蚊を使ってマラリアを防ぐとか、ハリケーンをコントロールしたり、石炭から排泄される硫黄を成層圏に散布して太陽熱を反射し、温度を下げる。みたいな研究がされているようだ。

  • 「売り物」って言うより「食い物」やろ。どこまで抜け目ない奴おんねん、っちゅーな。
    気候変動に国土を侵食されつつある国々はカナダ、グリーンランド、イスラエル、オーストラリア、南スーダン、セネガル、バングラデシュ、そしてオランダと全世界に亘る。そしてオランダは、言わばその道の国のプロ。その貫禄に脱帽。だってさ、尿素を餌とする遺伝子操作されたバクテリアに生成させた「スマートソイル」って。。。
    グリーンランドやカナダ北部を中心とした地図(多分、正距方位図法)は、普段メルカトル図法を見慣れた目に、位置関係やその距離の近さにビックリ。
    「情報源について」とあって、参考文献程度に挙げてるが、所謂引用元が明記されている訳ではないので、資料というより飽くまで読み物。

  • 書いてある内容が個人的すぎて理解できないところがあった。もう少し大きい視点で書いて欲しかった

  • 配置場所:1F電動書架C
    請求記号:451.85||F 89
    資料ID:W0185101

  • 内容は興味あるけど、ダラダラと冗長すぎた。

  • 開発目標13:気候変動に具体的な対策を
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50006872

  • 地球温暖化をビジネスチャンスとして動いている企業や国のルポ。北極航路は想像がつくが、民間消防会社、防潮堤ビジネス、水利権といやはや色々あるものだ。

  • ちょっと内容は古いかもしれないが、ある意味、今話題の環境ビジネス。何が正しい道なのか人間たちは大騒ぎしてるけど、当の主役の地球さんからしてみれば、ちっちゃい話かもね。
    地球が人体なら、僕らは細菌みたいなもの。
    いつかは地球さんに殺されて終わりかな。

  • ・人類の経済活動が世界規模の気候変動を引き起こしている,その気候変動は新たなビジネスチャンスにもなれば,今ある生活を追いやられる人
    もいる.

    ・資本のある,また,温暖化の恩恵を受ける北側の国が気候変動をチャンスと捉えたビジネスを展開しやすい.
    ・しかし世界全体で共有地の悲劇起きている

    ・個々人や国の利己的で合理的な判断が必ずしも肯定されるべきとは言わないが「先進国は早急に気候変動に対する対策をとるべきだ」と安直で実現性がない綺麗事で締めないところは効果が持てる.

    ・気候変動に対する危機感が行動に結びつかないのは,他者を犠牲にすることが遠回りなプロセスになると途端に鈍感になる(鈍感なふりをする)人のサガだと思う.

    ・気候変動に危機感を感じるまではいいが,綺麗事を叫ぶだけの人たち,「人間の経済活動がなければ今の気候変動は起きなかった」という推測や,「これからこういう対策を打てばこうなる」という,地球規模の複雑系に対する安直な予測を訴えるだけの人たちには自分も嫌悪感を覚える.

    気候変動→新たなビジネスチャンス

    水の先物市場ってあるのかな。これからできたりして。
    ⇨あったわ

    緑の長城, バングラディシュ, 護岸壁の販売

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