中学受験 小6になってグンと伸びる子、ガクンと落ちる子 6年生で必ず成績の上がる学び方7つのルール (地球の歩き方Books)

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 114
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478041208

作品紹介・あらすじ

アリとキリギリスでは必ずアリが勝つのが中学入試です。合格に必要なのは、子どものやる気、学校のデータ分析、成績の上がる勉強法。

感想・レビュー・書評

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  • [江戸川区図書館]

    友達が読みたいといって挙げたこの本。ふーん、存在すら知らなかったけど、面白そうだな。例によって江東区にはあったんだけど、流石利用者も意識が高いのか予約数が多すぎて順番はすぐに回ってこなさそう。墨田区には影すらなく、そしたら珍しく江戸川区には旧版もこの新版(完全版)もあって、予約数も、、、「0」。なので珍しくそちらから借りてみた。

    完全版の方が40ページほど多く、それも単に巻末に追加されたという作りでもなさそう?完全版を読んでからこちらもパラパラと比較よみしてみた。

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    ■第1章 なぜ6年生になると、成績が急伸したり急落したりするのか

    ・急落の危険性が最も高い科目は「算数」。

    ・「国語」では、語句・漢字といった知識事項の定着への意識が高い子、文章の言葉や、文中の解答要素をきちんと拾える子は伸びる。ただ、受験学年となりボリュームの増加に押されて、「問い」と「文脈」の確認という手順をすっ飛ばしてしまう子は急落する。

    ・「社会」は学習量が増えたことで伸びる子もいるが、それはあくまで5年までに"質の高い学習"をしているという前提が必要。そして"質の高い学習"とは、インプットとアウトプットを一定のタイミングで繰り返すことと、学習内容を"ネットワーク化"すること。具体的には、テストの繰り返しや、県地図に地理(地形や農工業)と歴史双方を書き込んで一意に認識して重層的に記憶すること。

    ・「理科」では、知識を問題を解く際に活かせるかどうか、そして1度間違えた問題に対して反省できる生徒が伸びる。間違えるパターンを積み重ねることで、後の差が生まれる。そして振り返りの際には、「できたと思ったのに」という、△の問題を中心にテスト直しを実施すること。塾の生活サイクルの中で、目的を定めてテストの振り返りが出来る生徒はよい循環が生まれる。逆に成績低迷の子は、簡単な問題の取りこぼしや、それによる従属問題の連鎖誤答に注意。

    ・「算数」は依存(質問)体質やこなす勉強の子だと伸びずに下がる。たまに難問に挑戦して頭を使い、ただ答えを書き写す作業ではなく、自力で解ける基本問題をしっかりとストックしていくこと。また遅い子は家でも制限時間を設け、問題を解く際にはとにかく手を動かす。そして何より計算力。計算をさぼる子は、間違いなく漢字練習もさぼっている。毎日勉強するアリは、必ずキリギリスに勝つ。親は基本問題のコピーノートを作ったりして、"作業を細切れ"にしたり、やった日チェックリストを作ってモチベーションアップを計ったりすること。

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    ■第2章 即効性アリ!6年生で成績が伸び悩んだり、急落した時の学習法

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    □Part1 科目別編

    ・「国語」に必要なのは、「読解力」と「記述力」。そのためには、語彙を増やし、論説文などでは「言葉(用語や熟語など、特に漢字2~4字による"言葉"の意味)」そのものをしっかりと読む(音読が効果的)ようにする。国語では、まず「問い」そのものをしっかりと分析して「何を」聞かれていて、「どう」答えればいいのかを意識し、"自分の言葉で"と指定されない限り、なるべく文中表現で答えること。

    例えば「「弘之はあのような態度を許せなかった」のはなぜですか。」と問われたら、まず「あのような態度」が何を指すのか確認をしてから、「なぜ」かという文中の表現(文章)を探し、「~から。」という理由文末で答える。

    また、要約や要旨は求めるものが多少異なるが、考え方は共通している。できればGWのまだ時間のある時期に、国語だけでも第一志望校の過去問を自分で制限時間内で解いてみて、分析(素材文のジャンル、設問形式、記号選が○問、空欄補充が○問、指示語の問題が○問、など)も自分でしておくと、今後の勉強の指針がより明確になる。

    ・「算数」はとにかく「ケアレスミスをなくす」こと。そのためには、テストの最後の5分では新しい問題に手を出さず、大問Ⅰ(計算問題)の見直しをすべき。逆算は必ずあてはめて検算する。

    「テスト直し」では、何もしないよりは1問でも直しが出来ればいいという、ポジティブシンキングで。土曜のテストなら週末中に「国語の漢字語句の直し」と「社理は模範解答&解説をよく読む」などの見直しだけは行い、算数の直しの時間(塾のない火曜など)を決めて、それに時間を割く。直しは正答率50%以上とか、間違えた問題のうち、正答率の高いほうから5-6問など、本人のレベルや間違いの量に応じて。30分/回で終わるようにコンパクトに継続して。

    「具体的な見直しの流れ」は、まず見ないでやってみて、解答解説を熟読し、再度見ないで解きなおしをする。それでもできなかった問題は特別な印をつけておき、夏休みや模試の前週などに再度やり直す。ノートには日付をしっかりと書き、次回の目標(短期/長期)を書いておく。間違えた理由やその時の悔しい気持ちも書いておくと有効。図はフリーハンドで描き、リベンジノート(解きなおしように間違えた問題を貼り付けたノート)も作る。

    「応用問題での得点率を上げる」には、まずは計算力(正確さ、工夫、速さ)と基礎力。6年となると読解力と試行錯誤する力が不可欠となるので、全体をさっと読んで分野などのあたりを付けてから1文ずつ読んで図式化し、答えをだしたら最後に問題文にあてはめながらおかしくないか確認する。

    ・「社会」の暗記は、「五感を使う」。ただ読むのではなく、指さしながら声に出し、クイズを出し合ったり書き出したりする。「復習」をすることも大事。ヘルマンの忘却曲線で取りざたされるように、勉強した翌日、1週間後、2週間後、1か月後と4回復習すると定着率がよくなる。

    「地理分野」はトイレなどに地図を貼ったり、白地図に書き込んだり。おすすめテーマ3つは、①「政令指定都市(2018年9月現在20市)」、②「特徴ある農業(日本海側の水田単作地帯のコメ作り、根釧台地の酪農[パイロットファーム]、宮崎平野や高知平野の促成栽培[ボケナスキューピット:ナス、キュウリ、ピーマン、トマト]、長野県延山原や群馬県嬬恋村の抑制栽培[ハレタキャベツ:白菜、レタス、キャベツ]、近郊農業[群馬県下仁田町のコンニャクイモ、栃木県のイチゴ&かんぴょう、埼玉県深谷市のネギ、千葉県の落花生&日本なしなど、シラス台地の畜産[黒毛和牛、ブロイラー、採卵鶏、ブタ])」、③「製鉄所のある都市(記憶福川トカ吉噛む:北九州市、大分市、呉市、福山市、倉敷市、加古川市、和歌山市、東海氏、川崎市、君津氏、千葉市、鹿嶋市、室蘭市)」

    「歴史分野」は語呂合わせを自分で考えたり、チェックペンでの即席穴埋め問題での暗記。歴史漫画を買うなら文庫本タイプのものも○。また、「中学入試まんが攻略BON!」シリーズ(学研)の「歴史改訂版<上巻><下巻>」はおススメ。

    「公民の憲法条文」は毎日音読すると良い。特に、1条(主権が天皇から国民に移り、天皇が象徴となった)、9条①②(平和主義を明らかにし、戦争放棄・戦力の不保持・交戦権の否認の3つの内容)、25条①(基本的人権の中の社会権の一つである生存権:すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する)、41条(国会が国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関であること)、76条③(司法権または裁判官の独立を意味し、憲法と法律に基づいて裁判を行うこと。日本国憲法の三原則と三権分立の規定の最重要部分)、それと前文の第2文(リンカーンの演説からとられたもので、意味を理解し、二文字の漢字熟語は穴埋めで出やすいのでしっかり覚えておいたほうがいい)。

    「時事問題」はその年に起こった社会一般の出来事のうち、小学生の学習範囲に関連性を持つものが出るが、出題形式は2種。一見①の方が簡単だが範囲が広く何が出るのか予想できないので、知っているはずの②の方の正答率が高くなるため、基本問題としてしっかりと。①「ニュースそのものの知識を問うタイプ」では、地名や人名、状況を示すキーワードの穴埋めなど。②「ニュースを切り口としつつ、関連した総合力を問うタイプ」では、"2019年から参議院選挙に特定枠が導入される"ことを切り口として、"衆議院の選挙で小選挙区と比例代表の両方に同じ人が立候補できることを何というか"→"重複立候補"など。

    ・「理科」は分野ごとに求められるものも勉強も異なる。成績は知らず知らず(上下しながら)下がるので、気づいた時は分野や単元ごとを意識して勉強の仕方の見直しを。

    「生物」で躓きやすいのは「植物」。特に「花のつくり」の単元を苦手にしているお子さんは、アブラナやイネ、カボチャなど、入試によく出る植物に的を絞り、「科」ごとに分類表記した表で系統的(アブラナ科は花びら4枚、イネ科は花びらナシ、など)に覚えること。植物図鑑は重たい(情報量が多すぎる)ので、受験期には、「暗記はこれだけ!入試に出る」シリーズ(Z会)の「~植物図鑑改訂版」がおススメ。6年秋以降は小学校の教科書(先生用の教科書も)も、中学の先生たちが入試問題作成時に参考とするものの一つなのでおススメ。

    「地学」は、イコール(=)思考の生物と異なり、矢印(→)思考。複数の要素が絡み合って正解がわかるので、川の流れの例で言えば、「曲がった河→外側の流れが速い→削る働きが強くなるので川底が削られて深くなる/運ぶ働きが強くなるので小さな粒がない」と考えて諸問を解く


    「物理」は正比例を制すれば計算を制する。首都圏入試で出される大問の1/3は計算問題だが、ほぼ正比例(反比例)の問題なので、「数値を並べて整理する」こと。

    「化学」は知識の反復とグラフの活用。①水溶液の知識(水溶液が何性で、何を溶かしたもので、溶かしたものの状態は何か)を身につけ、「酸性で、液体を溶かした水溶液」→「酢酸水」などと、すぐに言えるように反復トレーニングし、②グラフの活用法(計算しなくても正比例グラフの上下どちらにあるかで何性かわかる)を知る。

    理科では特に、「過去問対策」が必要。初出問題(思考力重視)、選択問題の出し方(指示がなければ複数解答かも?)、時間と問題数(切捨て問題/解ける問題の見分けや、復習時間)、解答用紙や問題用紙(解答欄の大きさによって答え方が異なる)、時事問題の有無(①宇宙、②地震・噴火、③気象、④ノーベル賞、近年増加している②や③には地震や台風の基礎知識で対応可、有無を確認するには過去問に地震、台風、日食/月食などの天文現象の用語がないかをチェック)

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    □Part2 総合編

    ・「小6スタート時の注意」
    2,3月に心がけるべきは4つ。①「計算と漢字」の習慣をつける、②授業内で理解して帰る意気込みで授業に臨む、③ペースが乱れても慌てない、④お子さんからSOSの信号が出たら早めに塾へ連絡を。この時期に中学受験を断念する家庭は少なくない。

    ・「小6GW明けの注意」
    夏休みまで長期休みがないので、下手に発破をかけずに、「夏休み前までは、現状維持」を意識すること。

    ・「小6夏休みの過ごし方」
    「夏を制す者は受験を制す」。毎日次の4つ(約1.5H)に取り組むべき。①計算(一行題も)、②漢字、語句、③社会の暗記チェック、④理科の暗記チェック(「メモリーブック」(日能研)がおススメ)。

    夏期講習以外の自宅学習時短は約4-5H。上記1.5Hを差し引いた残り2.5Hでは、塾での宿題、昨日の授業の復習でほぼ一杯一杯かもしれないが、出来れば弱点克服も。例えば算数で苦手な単元3つをやるなど。夏休み終了時に個の単元だけは自信が持てたという充実感を持ってほしい。

    夏休み学習では、「チェックリスト」を。1週間単位、1日単位など作り方は色々あるが、通常は1週間で。1日単位は上級者向け。主なルーティン例は上記の毎日やるべき4点に加え、塾の宿題(復習)など。塾の自習室は誘惑の多い家庭よりはいいが、「家で遊んでいるよりいいだろう」くらいの気持ちで期待しすぎず。

    やる気の持続が一番難しい。マラソンではなく、ダッシュの繰り返し。気持ちの引き締めのために、夏休みの前に先輩のドキュメンタリーDVDを見せたり、夏休みの後半、お盆前に「チェックリスト(1.朝は自分で起きている、2.毎朝新聞の一面に目を通している、3.小学校の宿題は終わった、4.授業は真剣に受けている、5.授業の復習は翌日の午前中に終わらせている、6.夏期講習の期間に先生に質問した、7.夏期講習中のテストのし直しを終了した、8.自習中は私語厳禁を守っている、9.社理の暗記チェックテストを毎日やっている、10.読書感想文の本を読み終わった)」をやらせたりする。そのやる気を引き出す声掛けとして挙げられたベスト3は、下記の通り。①「おまえは、やれば出来る子だ!」②「今すぐは無理でも、必ず結果はついてくるよ!」③「お母さんは、最後まで、応援しているよ!」

    ・「小6のテスト対策」
    5年までの正確性と違ってスピード。特に計算と漢字はタイマーではなくストップウォッチでかかった時間を計り、模試などの際には大問1を何分くらいで通過すれば順調かのシミュレーションもしておくと良い。

    「国語」は大抵最初に行われる科目なので、大事。大抵の失敗は「時間配分のミス(①知識問題で思い出せず時間を食った、②読解問題の移Ⅰ問目で時間を食ってその後読めなかった)」なので、始める前に時間配分(50分中知識10分、読解Ⅰ問目に20分、2問目に20分など。知識は反射で出なければ諦める)を決め、解く順を決める(設問数の多い問題から、物語/論説文から解く、など)のも有効。

    「算数」で"偏差値(点数)"を上げるには、「大問Ⅰの計算ミスをなくす」。1番手のクラスでは100%の正解率が、3番手で40.7%、5番手で21.4%。テスト終了5分前に再度Ⅰの見直しをするだけで多くの生徒は得点アップ出来る。その計算ミスをなくすために普段からやることは3つ。①6年生は小さい字での計算練習をする、②テスト余白のように、罫線のないノートで練習する、③単位変換はしっかりと勉強しておく、④よく出る計算は暗記する(平方根、3.14の段、分数/小数の変換)、⑤素数を意識する(17での約分チェックなど)

    大問Ⅱの満点にはこだわらないこと。特に(8)あたりは正答率が低いものが多いし、「角度の問題」と「規則性の問題」は一見解けそうな難問も多い。また、聞かれていることに答えているかのチェックも。

    偏差値50前後であれば大問Ⅲの問題以降は(1)を中心に。問題によっては(1)と(2)(3)の難易度に、雲泥の差がある。逆に、(2)(3)で求められることを逆手にとり、(1)で計算に使える情報の有無を推測することも出来る。

    偏差値60中盤以上なら、捨て問はない。正解率に関わらず、2問に1問は正解しないといけないので、最後まであきらめず、「止め」の合図があるまで書き続けること。

    ・「過去問の進め方」
    「準備」、「運用」、「実践」がある。「準備」として、過去問の「解答用紙」を実寸、もしくはB4程度に拡大コピーを。「運用」としては、日時(土曜の午前中や日曜の夜など)を事前に決め、量(第一志望は年内に4年分、年明けに1年分、第二志望以下は冬休み中に1年分)も決めて、1日1科目ずつやる。9月に国語4年分、10月に算数4年分、11月~冬休み前までに社理4年分をやれば、週1日だけでも実践可能。最新年度分は年明けに。「実践」としては、タイマーで時間を計って制限時間か、-10%くらい(50分→45分)でやって答え合わせをすること。国語は時間が足りなかったら延長戦でもう少しやってもいいが、点数は制限時間のところまでで。答え合わせ前に子供が自分で問題の出来を予測して○△×をつけ、見直しは○なのに間違えた問題、続いて△で間違えた問題から、合格者平均点に到達するような問題数を選んで見直しを。解説もじっくり読み、それでもわからない問題は塾のテキストでその単元を復習。6年12月頃に合格者平均を超えるようであればいい感じだが、過去問の出来では合否は占えない。演習がうまく進まなくても12月以降は殆どの家庭学習の中心が「過去問演習」となるので冬期講習中に2日で1年分くらいのペースでこなせばよい。時間があれば算数は持っている過去問を全部やってみるとよい。

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    ■第3章 6年生で伸びるための5年生での学び方

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    □Part1 科目別編

    ・「国語」は、「漢字」を書き順も確認してしっかりやる。「語句」も覚える。「音読」はボキャブラリーも増えるし読解のスピードも増す、家でも「時間を計って」解く。

    「テスト直し」では、記述問題なら模範解答を写して覚えていくのも一手。誤答した問題は設問の見直し(解答内容や条件)をし、傍線部について分析する。テスト全体に対する反省点、次回への改善点を挙げる。

    新聞の投書欄を「書き写す」のも、読書以上におススメ。

    ・「算数」は、まずは毎日の計算を。丸写ししないように解答を預かったり、スタンプ管理をしたり工夫を。

    「分数」は最初の関門。計算が苦手なら、「分数の計算/日能研ブックス-算数基礎マスター」などで練習。分数では素数も覚えておくと便利。51/119は17で割れるのもすぐにわかるといい。50までの素数(2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,41,43,47の15個)は覚えておこう。

    「割合」は第二の関門。まずは公式を完璧にして機械的な処理が出来るように。続く食塩水も結局は同じ。四角形の二辺を割合(濃度)×もとにする量(食塩水)、面積を比べる量(食塩)として図で覚えれば、公式は覚えやすい。

    最重要3単元は、「割合」「平面図形」「速さ」。図形に限らず、前述の割合や、速さもダイアグラムなど、常に図形(線分図)を意識して解く練習を。

    ・「社会」は地形は白地図で、気候は雨温図で、産業は統計ランキングも大切だが、米作りのカレンダーや製鉄所のしくみ、自動車のできるまでなどの流れを大まかにつかむこと。歴史はとにかくキーワード、言葉を「漢字で」覚えることが重要→その後に流れを理解するためのテキスト(歴史マンガ)音読→宿題。博物館(江戸東京博物館、上野の国立博物館、佐倉市にある国立見歴史民俗博物館など)などもおススメ。

    ・「理科」は自宅実験がおススメ。①うがい薬のヨウ素ででんぷん反応、②お酢(酢酸)と卵の殻やチョーク(炭酸カルシウム)などで気体(二酸化炭素)発生、③鉄くぎにエナメル線を巻き付けて電磁石など。

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    □Part2 総合編

    ・「5年生でやるべき過去問対策」
    志望校に行って実物の過去問をゲットしておくこと。特に算数は、市販のものでなく実物があると、どこに計算をするか、解答用紙の大きさはどのくらいかなどと重宝する。

    ・「モチベーションを上げる方法」
    追いこむよりは、普通にしていれば実現可能な短期目標と長期目標で。

    ・「先生にどう質問するか」
    恥ずかしくて出来ないなら親が塾に声をかけて質問しやすくさせる。

    ・「勉強時間の目安」
    4年の推奨目安は、全教科1時間/週+計算と漢字が15分/日。
    実データでの下位クラス~上位クラスの各時間は、
    4年:国120分/週、算210分/週、社理各70分/週くらい)
    5年:国100~176分/週、算162~294分/週、社103~116分/週、理102~115分/週、計算と漢字100~125分
    6年:国132~153分/週、算272~287分/週、社177~201分/週、理149~155分/週、計算と漢字105~104分

    ・「子供のやる気が上がるきっかけ」
    きっかけの一つに志望校が決まったときが挙げられるので親子で積極的に学校見学に出向き、写真を撮ったり学校のオリジナル文具などを手に入れたりして具体的な目標とするとよい。

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    ■第4章 最後の最後まで伸びる!受験直前の取り組み方

    ・「受験まで100日でやる気にさせる方法」
    塾が空いている13:00~16:00頃に電話をして相談する。「テストの直しをしないので先生から言ってください」「4教科全部の先生からいってもらえますか」などがよい。

    最後まで大人が諦めず、「お前は受かる」と支え続ける。80%を超えていればほぼ確実、第一志望なら50%を超えていれば偏差値で3~5の差だから問題ない。頑張ればいいだけ。第一志望をどうするかで併願校が変わっていくが、特に男子は損得で物事を考えないからなるべく子供の受けたい学校を受けさせて。

    埼玉開始(1/10)&都内開始(2/1)の時期へのカウントダウン(12/8なら、あと33日&55日)を、「毎日」カレンダーに書き込むことでモチベーションを維持し、毎日を大事にする。

    志望校の高い学校が行う11月後半以降の説明会には、必ず足を運ぶ。学校によっては入試問題の傾向を教えてくれる説明会もある。

    ののしりあいのバトルをすれば2時間ほどはあっというまに過ぎる。この時期の最優先事項は子供をやる気にさせること。親が全てを飲み込んで、子供を手のひらで転がす。結果ではなく、「勉強した量」「進んだノートのページ」「丸付けと直しが出来たこと」など結果ではなく勉強の内容をほめるように。

    ・「直前期の勉強法」
    塾では難しいことをやっているので、家ではちょっと簡単かなというものをやる。

    インプットではなくアウトプット中心に。この時期に単語カードを作っている人は落ちるパターン。とにかく手を打と化して、いかに早く素早く情報を正確に答案用紙に書けるかの、暗記チェック、暗記のメンテナンスを。おすすめは日能研のメモリーチェックの理科と社会。

    欲張らず、各科目ひとつの単元に絞って弱点克服を。

    過去問偏重にならず、そのために塾を休むなどということにならないように。

    ・「冬期講習時の家庭学習のポイント」
    冬期講習のテキストを仕上げる。授業の中で不安なところを仕上げ、毎日計算と漢字をさぼらないこと。1日さぼると3日戻る。

    社会、理科の暗記チェックは、10分/日でもいいし、過去に間違えたところだけでもいいので、直前期こそさぼらず毎日。

    1月校は本命でない場合も最低1年分くらいは過去問に「目を通す」こと。極論では解かなくてもいいので、どんな感じの問題が出るのか(国語の漢字が何問で記述問題は多いのかどうか、算数の途中式は必要かどうかなど)はチェックしておくこと。

    模試のテスト直しをすること。直前期の模試でできない問題こそ弱点。差がつくのは正答率が高いけれど間違えた問題。やるなら「苦手科目だけ」「算数だけ」「9月以降だけ」「全国レベルの模試だけ」などの絞り方も必要。ルーズリーフに問題をまとめ、解くスペースには紙を貼りなおしていけばOK

    志望校によく出るけれど自分が苦手だなという単元など、課題を決めて弱点分野の克服に取り組む。苦手科目の中の、更に一単元だけでも構わない。その苦手分野を冬期講習で一生懸命がんばることで、悔いのないよう気合を入れていくこと。

    ======================
    ■第5章 6年生で必ず成績の上がる学び方7つのルール

    1. 計算と漢字をしっかりやらせる
    計算は時間を計って3-5問、漢字語句も3熟語/日、20熟語/週間の目標に。

    2. テスト直しこそが最大の近道
    始めのうちは科目を絞って算数のテストだけ、30分ほどで終わるようにしてみよう。テストを府k里変える際には、必ず反省点と、前よりできるようになったことを控えておこう。

    3. 途中過程を重視する

    4. 勉強はビジュアル化(見える化)せよ
    漢字練習ならチラシの裏ではなく漢字練習帳に、理社の暗記チェックなら、単元ごとに正答率を出して折れ線グラフを作ってみる。受験の100日前になったらカレンダーに残りの日数を書き込み、カウントダウンをすること。

    5. よくばらない!中学受験では完璧主義は悪
    やらないよりは一問でも。3日坊主でも一日もしないよりはいい。レベルが低く聞こえても1ページでも勉強できればそれはプラスと考える。

    6. 細切れにすれば集中力が持続する

    7. 親と子、そして塾とは腹を割って話すべし
    夫婦で意見が分かれることもある。迷うよりも塾に一本電話を。

    ======================
    ■特別付録

    ・不合格になる10箇条
    1. 忘れ物をたびたびする。
    2. すぐに他人のせい、もののせい、何かのせいにする
    3. 夜遅くまで勉強し、朝起きることができない
    4. 塾を休みがちになる
    5. 親に反抗ばかりしている
    6. 朝1人で起きられない
    7. まったく根拠のない自信を持っている
    8. すぐに「ムリ」という言葉を発する
    9. 近所の公立中学進学でもいいと思っている
    10. すぐに「何を勉強すればいい?」と親に聞く

    ======================

  • 大手進学塾の先生が書いた本。5年生まで偏差値が低くても挽回出来るかもと思える具体的な学習方法や家庭でのチェック・指導方法があり10年以上前に出版された本だけれど今でも参考になる内容と思いました。東大に合格した子の母達が書いた子育て本と比べても意味ないかとは思いますが、それらよりずっと現実味があって実践しやすいアドバイスが沢山あり、また読み直そうと思います。

  • 中学受験の実践方法を日能研の室長が匿名で書いたもの。テクニック論が結構多く、大問の3の(2)が引っ掛けなど、かなり細かい点に踏み込んでいる。タイトルの付け方は成績が伸びない子供のお母さん達を狙いうちしている感じですが、小5で読むのではなく、もっと早めに読むとよいかと。

  • 同業者の本を久しぶりに読んでみました。
    いいですね。
    その通り!!って思う事が、自分には
    出来ているんだろうか?
    と反省し直すきっかけになりました。
    受験生を持つ親だけでなく
    受験生を指導する者も見ておいて
    損はないかと思いますね。

  • 既に実践済みのものも含め、共感できる部分が多く、今後の方針を再確認できた。
    その分目新しさはないが。

  • チェック項目41箇所。中学受験の成功ポイント・・・子どものやる気、データ、勉強法。勉強は才能ではなく努力。努力すれば必ず結果が出る。質の高い勉強とはインプットとアウトプットを一定のタイミングで繰り返す。成績が落ちてきた子ほど難しい問題に取り組んでしまう。原因は取りこぼしが多い。基礎をしっかり固める必要あり。作業を細切れにすると集中力が持続する。子どものうちは音読する。算数・・・終了5分前は大きい問題の見直し。計算は早く正確に。最上位クラスの特徴・・・処理速度に磨きをかける。向上心を持つ。悔しい思いをした後、努力する。自分で問題を作る。記憶力を高めるには5感を使う。記憶には復習をする。時事問題の取り組み・・・新聞の活用、ニュースを家族で話しあう。カンニング・・・点数のいい子もしてしまう。算数で途中計算がないときなど要注意。社会・理科の勉強法は別。夏休みなど勉強の成果はシールなど形に残す。受験はダッシュの繰り返し。やる気を引き出す声掛け・・・やればできる子だ!、今すぐ無理でも、必ず結果は出るよ、最後まで応援しているよ。テレビ禁止にするなら親も背中を見せる。算数では分数が基本になるので基礎を固める。素数もしっかり覚える。図はフリーハンドで良いから書く。5年生のうちから過去問をもらう。モチベーションを上げるには長期と短気の目標が必要。魚を欲しい子には魚の釣り方を教える。クラスダウンも時には必要・・・鶏口となるも牛後となるなかれ。受験は親が諦めない。風邪をひかない。

  • 現在小学校5年生の娘がいるので、
    改めて自分を「受験生の親モード」
    に変換するべく読んだ。

    完璧主義を捨てること
    基本が大切であること
    三日坊主も何度も繰り返せばストックになること

    等々おぼろげながらわかっていたようなことが、
    受験のプロの言葉として書いてあると、説得力と安心感を感じることができた。

    5年生時と6年生時に分けて勉強法が
    細かく示されていたり、
    過去問の効率的な取り組み方も
    示されているので、
    今後2年間、座右の書として
    何度も読み返そうと思う。

    しかし、鎌倉幕府の成立が1185年
    と書いてあったのにはビビった。

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