人情ヨーロッパ 人生、ゆるして、ゆるされて 中欧&東欧編

  • ダイヤモンド・ビッグ社
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本棚登録 : 186
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478049518

感想・レビュー・書評

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  • てるちゃんの鉄道旅(西欧&北欧編)
    たかのてるこさん好きで著書はそれなりに揃ってます。明るく行動力のある彼女の旅が楽しめる。素敵な写真も多くあり色々な国のことも知れる♪

  • 読み出しより、どんどん面白くなる。少し歴史もかじれる。追体験ができる本。私にはできない旅をひてくれる。

  • 英語があまりできないらしいのに、初対面の人たちと深い会話ができていることの不思議。
    私もそこはちょっと憧れる。
    危ない目に遭わなくてよかったけど、怖いが先立つので、真似することはできない。

  • ヨーロッパ一人旅の後編らしい。後編から読んでしまった。人の優しさが詰まっている素晴らしい本でした。みんな違ってみんな良い。やれ貧困だ格差だと日本の若者の将来は真っ暗だみたいなことで不安を煽るやからが多いけれど、若い人はこの本を読んでもっと外に出ていったほうが良い。国が変われば人も考え方も変わる。自分の身の回りだけ見ていても何も解決しない。仕事をやめて旅に飛び出した著者を皆が見習えればもっといい社会になるのになあ。

  • 21ヶ国女一人旅の後編です
    前半は出会いを楽しむハイテンションな感じでしたが、後半はより出会いの中にもより精神的結びつきの濃い旅です
    本当に自分の目で見て肌で感じる事が経験になる感じがヒシヒシと伝わって来ます
    東の端の平和な国に暮しながら自殺者やイジメに悩んでる若者はもっと見聞を広めに世界を旅する位の自分を俯瞰する視点と自分を愛する事を学んだ方が良いという事を教えてくれます

  • てること旅するヨーロッパ。とてもよいフィールドワークでした。旅は楽しい。

  •  TVのプロデューサーを18年やった後に退職して、2ヵ月のヨーロッパ21ヵ国一人旅に出た著者による、旅行エッセイの後編。著者自身が撮影した写真もたくさん見れて、写真を見ながらエッセイを読むとあり得ないくらいの臨場感が沸き上がってくるし、逆に写真を見るだけでエッセイで出てくるエピソードを思い出すことができる。
     この夏ブルガリアとルーマニアの旅行中、なんとなく『地球の歩き方』の後ろのページあるダイヤモンド社(『地球の歩き方』を出している会社)の書籍リストがあって、なんか変なタイトルの本を見つけてしまい、ノリで手に入れて読んでしまったという本。演歌みたいなタイトルが強烈で(本文にも「人生は死ぬまで、ゆるし、ゆるされて。人をゆるし続け、自分もゆるされ続けるのが、みんなで生きている意味」(p.268)というのがもあるし)、いったい何歳の人がいつの時代にウダウダ書いた本なのか、と思ってたら、ほんの数年前に41歳というそんなに年でもない関西人がわりとテンポよく書いた刺激的なエッセイだった。
     なんか書きっぷりがバブル?古い?のか、それとも関西だからなのか(おれも関西人だけど…?)、それも引き込まれる要因だった。「んも~、ええい、ままよ!!」(p.27)、「ええい、ままよ、持ってけドロボー!」(p.126)、「あいつさえいなければ宿にしけこめたのに!」(p.178)、「私も、ええい、ままよ!とバスから降りる」(p.199)など、この独特のフレーズが、なんかクセになった。
     おれもそれなりに旅行好きなので、日本人は気を付けた方がいい、というような話があるのも興味深い。例えば、「東欧は、車掌のおばちゃんにしてもレストランのねえちゃんにしても愛想がない人が多いし、一見とっつきにくいものの、人間味のある人たちだなぁと思う。彼女たちは態度が悪いのではなく、必要のない作り笑いをしないだけで、あれが彼女たちにとってのフツーなのだ。」(p.73)という、これがおれは分かっていなかったので、ちょっとショックを受けた経験もあったが、そういうことなのか、と思うことにする。あとは「腕がいい」という意味で「腕を叩く身ぶり」(p.79)をすると、それはとんでもない意味だそうなので、こういうジェスチャー系は気を付けないといけない。あと直接旅行に関係ある訳ではないが、「東日本大震災が起きた後、いち早く義援金を贈ってくれたのはセルビアだった」(p.305)らしい。ちょうどこの本、東北にいる時に読んでいるのもあったが、日本人として知っておかないとセルビアの人に申し訳ない気がする。
     あとは『人情ヨーロッパ』というだけあって、人生って、みたいな話が多いが、金八先生みたいに説教臭いわけではないし、なんか素直に読んでしまうおれがいて、だいぶおれはピュアなのかもしれないと思ってしまった。「何もせず、ただ心配ばかりしていると、せっかくのエネルギーが吸い取られて、うまくいくモノもうまくいかなくなる。夢の実現を不可能にするのは、『失敗したらどうしよう』という、"恐怖"なんじゃないかと思ってしまう」(p.46)、「『過去の事実』は変えられないけれど、『過去の意味』はいくらでも変えることができる」(p.124)、「その人が自分自身と仲良くできていて、心から満ち足りていたら、誰が何を言おうと相手にせず、放っておけばいいだけの話。」(p.251)、「自分の直感を信じて突き進む"行き当たりバッタリ旅"には正解などなく、これが正しかった、これは間違っていた、ということがない。でもそれは、人生も同じだろう。」(p.274)、「ものごとは何でも、必要ならうまくいくし、うまくいかなかったら必要ないってことだから」(p.335)という、こういった話はある局面では人をうんざりさせるのに十分だと思うけど、この本でのこういう話は、実体験が伴っているだけに、なんか納得してしまう。
     そして最後はただひたすら、著者のやっていることがすごい。自身については、人見知りで、英語も出来ないし、ヨーロッパに苦手意識もあると言いながら、旅の行く先々での出会いで、本当にこの人にしか出来ない旅をやるという、旅の究極の形というか、もはやイデアのようになっている。どの国もそうなのだけど、特にスロベニアのリュブリャナのバーの話が印象的だった。「初めはバラバラに呑んでいた人たちが、中盤から全員で和気あいあい、人と人が繋がる瞬間っていいな。人と人が繋がるキッカケになる潤滑油みたいな係になれたらな。」(p.151)ということで、世の中こういう人も本当にいるんだ、と思う。おれは全然、こんなことにならない。1人海外旅は実は1回しかしたことないが、確かにその時は、1人だし気ままに旅行して、現地の人とも少しは話した気がする(ほんの少しだけ。著者みたいなことには全然ならない。)もうそれ以外は、本当に安全で、現地の人とは最低限の関わりしかなく、ただ淡々とこなす旅になってしまっている。と、自分を責めたくなるのだが、ここで「自分を誇りに思う気持ち、自分を大事にする気持ちは、人を大事に思う気持につながっているんだなぁとつくづく思う。」(p.311)、「自分を大事にして、自分をホメる!自分を大事にできていれば、人のことも大事にできる」(p.383)という、ありがたいおコトバがあるので、そもそも旅に出ているおれはすごいんだ、とでも思うことにする。
     実はこの本は21ヵ国旅の後編で、「中欧&東欧編」となっている。そんなことも知らずにこっちから読んだ。どの国も印象的だが、この本のハイライトはやっぱりクロアチアのドブロブニクのカートという人との出来事と、ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルでのデイビッドの話。カートとの話は、メロドラマみたいで、ちょっと引いてしまうが、著者の人柄ゆえにこうにもなる、ということで。デイビッドの話を読んで、巻頭の写真のうち1ページはデイビッドの笑顔がまるまる載っているが、本文を読んでからだとこの写真をジッと見てしまう。
     時々、でも著者みたいにお金ないからおれはこんなの出来ないし、と思ってしまう部分もあるが(特にリラの僧院にタクシーで行こう、のくだりとか)、お金云々以前にやっぱり著者のふっきれた感と、人間性や勇気によって、こんな理想の旅が作られているということをこれでもかというくらいに感じた。とりあえず、やっぱり人との出会いを大切にしよう、という、それくらいの意識はちゃんと持っとこう、と思ったという本。(19/09/17)

  • 後編。国自体としては純情よりこちらの方が興味深かったのだが、スウェーデンとクロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナは重すぎて不要だった。それ以外は楽しく読めたが、内容的には最初の方が良かった。

  • 「脳に心が読めるのか」で紹介されてた。
    軽妙でユーモアたっぷり、リズミカルでちょっとお下品なヨーロッパ旅行記。「純情~」の続編

  • 人類みな兄弟
    って言葉が嘘じゃないってことを、この旅行記を通して教えてくれた。
    どこの国に行っても、人と人とは分かり合える。
    わかり合おうとする気持ちさえあれば。


    世界には70億の人がいて、それぞれ国籍や人種や信仰、家庭環境など全て違いる。
    けれども私たちは、「〇〇人は〜」とか「〇〇教は〜」とか、時には「男の人は〜」などとグループに分けたがる。
    グループに分けること自体は、悪いことではないと思う。ただ、自分の属していない、あるいは、自分の知らないグループについて、悪く言う傾向があります。
    お互いを知り、許しあって、認め合うことができたら良いのにと強く思いました。

    世界感覚を、身につける
    そのためには、まず自国のことを知り、自分の考えを待つこと。この点においては、日本人は世界と比べると遅れているのではないか。
    外国の人たちに「日本は〜なんだ」と言えるようになりたい。

    自分を大切にする人は、他人を大切にできる。
    世界共通の原理を知ることのできる本だった。

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