答えは必ずある---逆境をはね返したマツダの発想力

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478061541

作品紹介・あらすじ

会社存続の危機の中、エンジン技術だけで、ハイブリッド車並みの超低燃費を実現した、マツダ流「選択と集中」とは!?Mr.エンジンが初めて明かす!

感想・レビュー・書評

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  • 理系開発職をやっている人にお薦めです。
    MAZDAのSkyactiveエンジン開発のリーダーである人見氏が、少ないリソーセスで競争力のあるエンジンを開発した時の考え方、組織マネジメントを振り返りながら書いた本です。
    モデルベース開発の適用などの考え方がしっかりしていて良かったです。本質的な課題をバラして、ボーリングの一番ピンとなる課題に注力するというやり方が良かったと思いました。

  • 本書では数多の課題を効果的に解決する方法としてヘッドピンを探せというメッセージとともに組織論についてかなりの紙面を割いて書かれている。

    リーダーシップや組織の在り方について書かれた本は、単にロジカルに説明がなされているだけでは行動につながらないと常々考えている。文字に熱が乗ってこそ読者の感情を刺激し行動を変えさせる効果が大きくなる。
    熱が乗るというのは、自分の頭で考え、悩み苦しみ、なんとかしようともがいてきたが故の臨場感、説得力があるということである。

    人見氏の人間臭い悩みやリーダーとしての考え方、開発組織としてどうあるべきかという本書のメッセージは、同じく開発の現場で理想と現実の間にゆれながらもがく身として心に響き、背中を押してもらえるような本だった。

  • マツダのSKY active(エンジン)を開発した
    常務執行役員の研究所畑キャリアでの
    エンジン開発や課題解決など記したビジネス書

  • マツダといえば、「走る喜び」を提供しつつ、スカイアクティブシステムでハイブリット同等の燃費を実現する車を製造販売している自動車会社である

    本書は、そんな「マツダ」の常務執行役員であるが著者が、最近なかなか元気がいいマツダの「選択と集中」について書いた本です

    そもそもマツダ流「選択と集中」とは、
    ・理想像を描き、ロードマップを作製することで集中して開発をすすめる
    ・課題がたくさんあるからとあきらめるのではなく、できるだけひとつに集約するのが大切
    ・問題を上位レベルで整理する
    ・技術開発のヘッドピン(進むべき方向)に集中する
    と言った感じであろうか

    つまり、
    ・「いろいろ試行錯誤するのではなく課題を集約する」
    ・「集約した課題に人員等を集中する」
    ことで、小規模の弱小自動車会社の少人数の開発チームでも「おもしろいクルマ」を作り上げているのだろう。

  •  学生の皆さんにとって、就職は一番の関心事ではないでしょうか。では、「何のために働くのか」と考えた事はあるでしょうか? 「皆が就職するから」でしょうか、それとも「生きて行くため」でしょうか。
     苦労して決めた仕事も、就職後3年以内に3割の人が会社を辞めて行く事にも話は及んでいます。どうしたらこの様な事態を防ぐ事が出来るのでしょうか。就活を始める前に、仕事とは何かという原点に立ち返ってみてはいかがですか。

    京都外国語大学付属図書館所蔵情報
    資料ID:602371 請求記号:537.067||Hit

  • 凄さが伝わらないと意味がない

  • マツダ車が好きなので、ここ数年、マツダのブランド価値が上がってきたことがとても嬉しい。
    力をつけてきたマツダブランドの裏側を知りたいと思い、以前から気になっていた人見光夫氏の著書を手に取った。
    物事はできるだけシンプルに捉え、ヘッドピン(ポイント
    となる課題)を見つけて、解決することに邁進する。できないとは言わない。
    『答えは必ずある』
    シンプルだけど深い。とても共感できる内容だった。

  • 要因を見つけ、ボウリングのヘッドピンを倒すように…との記述、甚だごもっともだが、それを見つけられないのが自分の現実。見つけようとしてないだけか、能力不足か

  • 凄い人がマツダにもおられた。エンジンは何処まで進化するのだろうか

  • マツダのスカイアクティブエンジンの開発責任者だった著者が、エンジンの先行開発部員たった三十人という少数部隊で、如何に困難ななエンジン開発を成し遂げたか、その開発マネジメントの真髄を語った書。

    その要諦は、山のようにある技術課題の中から、ヘッドピンを見つけることだという。ヘッドピン(主要共通課題)を倒せば、後ろのピン(課題)が次々に倒れてくれる。そのためには、まず全体を俯瞰して見るすることが重要だとも。

    著者は、エンジンの効率=エネルギー損失(排気損失、冷却損失、ポンプ損失、機械抵抗損失)を改善するための制御因子が、圧縮比、比熱比、燃焼期間、燃焼タイミング、壁面熱伝達、吸排気行程圧力差、機械抵抗の七つしかないことに気づき、各因子の現状達成レベルを把握した上で、注力すべき因子を絞って開発を行ったという。

    また、著者は、環境問題への解がEVしかないという昨今のマスコミの論調・政策動向に強い苦言を呈している。well to wheel で考えたら、EVは環境に優しくないし問題が多いってことなんだけれど…。個人的には、EVシフトがバッテリー技術のブレークスルーと再生可能エネルギー活用を促進するんじゃないかと期待してるんだけどなあ。

    同じマツダ本でも、先日読んだ「マツダ 心を燃やす逆転の経営」の方が面白かったな。

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