やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

制作 : 神崎 朗子 
  • ダイヤモンド社 (2016年9月9日発売)
3.94
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  • 本棚登録 :2260
  • レビュー :230
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478064801

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につけるの感想・レビュー・書評

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  • 物事の成功は才能や遺伝だけで決まるのではなくGRIT(やり抜く力)が重要な要素になる。

    1万時間の法則は有名ですが、ポイントは時間だけでなく質という面。

    この本ではこれを「意図的な練習」と言っていますが、その説明を読むとまさに!と思わず膝を叩いてしまいそうなぐらい納得です。

    「才能×努力=スキル→スキル×努力=達成」

    この法則も非常に簡潔でありながら本質を捉えており、これが理解出来ると上達の近道が見えてきます。

    読めば読むほど今までもやもやとした部分がすっきりと腑に落ちていきます。

    非常に面白くためになる本でした。

    とてもおすすめです。

  • ○この本を一言で表すと?
     GRIT(やり抜く力)について様々な方向から書かれた本


    ○この本を読んで興味深かった点・考えたこと
    ・「やり抜く力」の定義や計測方法、その効果の研究や訓練方法など、多面的に書かれていて興味深かったです。サンプル数や母集団の適性性に疑義があることなど、研究としてはまだまだ不足していることなどが率直に述べられているところに好感が持てるなと思いました。何かを達成した結果、を導き出すための力、をつけるための根源的な能力、みたいな間接的な能力で、結果を計測しても他の様々な要因を排せないだろうなと思いました。

    ・自身が根性論を実践してきた方ですが、それを正しい方法だとは考えておらず、一時的な根性だけでは足りないと明確に書かれていたこの本を読んで少しホッとする思いがありました。根性による一時的な努力より、継続的な努力の方が重要だと何となく理解していながら実践できていませんでしたが、この本を読んで「結果を出すまでやり抜く力」を養う大事さを学べたように思えました。

    ・米国陸軍士官学校や「スペリング・ビー」で結果を出した者が、IQや測定された能力で優秀と判断された者とは限らず、「やり抜く力」がある者ということだけが有意だったと書かれていました。(第1章 「やり抜く力」の秘密)

    ・著者が教職に就いていた時に、呑み込みが悪くても授業の内容に集中して楽しんでいる生徒が結果を出していたことなどが挙げられ、多くの人が「努力家」よりも「天才」を評価する傾向にあることを実験結果と共に示していました。学校や企業など、様々な場所でそのバイアスがあるそうです。(第2章 「才能」では成功できない)

    ・すごい人を見ると、その人の努力を見るのではなく、「才能がある」「天才だから」と自分とは違う種類の人間とみなすことが、自分を楽にしたいからだと書かれていましたが、本当にその通りだと思いました。これまでにあった人の中で、そういった傾向のある人はかなりの数になると思います。(第3章 努力と才能の「達成の方程式」)

    ・著者のざっくりとした方程式「スキル=才能×努力」「達成=スキル×努力」で「達成=才能×努力×努力」として、努力こそ才能より必要なものであるとしているのは、この方程式の数字が正しいかは別として、実感として近いように思えました。(第3章 努力と才能の「達成の方程式」)

    ・「ものすごくがんばること」と「やり抜くこと」は異なると書かれていて、自分が前者のタイプだけにその通りだなと実感として思いました。短期間に努力することより、長期的に取り組み続ける方が困難で、結果が出るだろうなと思います。(第4章 あなたには「やり抜く力」がどれだけあるか?)

    ・グリット・スケールをやってみて、最初は自己評価のみで考えるとかなり低い点数になりましたが、「周りと比べてどうか」という尺度でやり直すと平均より上くらいにはなりそうでした。(第4章 あなたには「やり抜く力」がどれだけあるか?)

    ・何でもやり抜く、というのはおかしな話で、自分の動機の中で高位の大きなものに繋がる動機、譲れない動機に対してやり抜く、というのは重要な考えだと思いました。司馬遼太郎の小説で、知行同一の陽明学を信奉する者が所与の条件に異議を挟まずとにかくやり抜くケースが何例か書かれていて、どこか正しいとは思えなかったのですが、自己啓発オタクと呼ばれるような人は「とにかくやり抜く」という方向に走りそうで、「何を」やり抜くかという視点は重要だなと思いました。(第4章 あなたには「やり抜く力」がどれだけあるか?)

    ・やり抜く力は伸ばせること、年齢層の高いものほどやり抜く力が強いことなどが書かれていました。やり抜く力の鉄人に共通する4つの要素として「興味」「練習」「目的」「希望」が挙げられていました。以降の4章でそれぞれの要素について解説されていました。(第5章 「やり抜く力」は伸ばせる)

    ・やり抜く対象に対して興味を持てるかで実際にやり抜けるかが変わってくること、いろいろなことにチャレンジしてその興味を持てる対象を探すことが大事だということが、Amazon創業者のジョフ・ベゾスなどの事例を挙げて説明されていました。(第6章 「興味」を結びつける)

    ・練習することが大事だが、「意図的な練習」でなければ効果がでにくいということが書かれていました。単に取り組むだけでなく、結果を出すために何が必要かを考えて、その目的に対して集中して練習することで密度が変わることはその通りだろうなと思いました。(第7章 成功する「練習」の法則)

    ・目的の目線の高さ、高次の目的に繋がっている活動かどうか、社会のためになるか、などの広い目的を持って取り組む方がやり抜く力に繋がると書かれていました。(第8章 「目的」を見出す)

    ・楽観的に捉えられるか、失敗の中にも成功に繋がるものを捉えられるかどうかがやり抜くことに影響があるそうです。継続しやすいかそうでないかが物事の捉え方次第というのは、確かにそういう面もありそうだと思いました。(第9章 この「希望」が背中を押す)

    ・厳しい家庭で育てられたと言われているアメリカン・フットボールのスティーブ・ヤングと緩い家庭で育てられたと言われているコメディアンのフランチェスカ・マルティネスの例を挙げ、それぞれが実際には要求が厳しく、かつ支援を惜しまなかった家庭だったことが挙げられていました。要求が厳しく支援を惜しまない育て方を「賢明な育て方」、要求が厳しく支援しない育て方を「独裁的な育て方」、あまり要求しないが支援を惜しまない育て方を「寛容な育て方」、要求も支援もしない育て方を「怠慢な育て方」という4象限のマトリクスで書かれていましたが、子育てだけでなく、様々な教育分野で活用できる考え方だなと思いました。(第10章 「やり抜く力」を伸ばす効果的な方法)

    ・家族ではどうしても甘くなってしまうことから、厳しくかつ子供のことをよく見てくれる指導者のもとで「課外活動」をさせることが「やり抜く力」を育てることに繋がると書かれていました。特に「2年以上」「頻繁な活動」の課外活動が「やり抜く力」と有意にあるのだそうです。(第11章 「課外活動」を絶対にすべし)

    ・どれほど才能があっても、どれほど努力をしても、環境が揃った場所で同様に才能を努力で伸ばしている者には敵わないという、ある意味では身も蓋もないですが、至極道理だなと思えることが書かれていました。(第12章 まわりに「やり抜く力」を伸ばしてもらう)

    ・やり抜く力の高い人は人生の幸福度も高いというのは、そうだろうなと思えました。結果を出せるまでやり抜くこと、努力して結果に繋がって報われることが幸福であることは自明であるように思えました。(第13章 最後に)


    ○つっこみどころ
    ・Amazonの検索でも書店の検索でも「GRIT」が題名になくて検索に引っ掛からなかったのですが、他の出版社でGRITをタイトルに載せた本が出版されてから改題されて邦題にもGRITが付くようになっていました。出版社のダイヤモンド社の必死さが伝わってきました。

  • 一流と言われる人たちは何がすごいかというと、
    才能もそうかもしれないがそれ以上にたゆまぬ努力の
    積み重ねにより才能を開花させたことである。
    このたゆまぬ努力、やり抜く力のことをGRITという。
     GRIT = 情熱 × 粘り強さ

    また、GRITがある人は幸福であるとの統計的結果もあり、
     GRITがある→やりたいことを実現出来る→幸せ
    といった流れが確立されている。

    このGRITは後天的に身につけられる能力らしく、
    独自でも他力でも身につけることは可能。
    GRITが無い人は実践してみてはどうだろうか?

    【勉強になったこと】
    ・大きな成功を収めた人に共通する特徴
     並外れて粘り強く、努力家である
     自分が何を求めているかを理解している

    ・偉業というのは、小さなことを一つずつ達成して、
     それを無数に積み重ねた成果のこと。

    ・才能とは、スキルが上達する速さであり、
     スキルは努力によって培われ、かつ培ったスキルは、
     努力によって生産的になる。

    ・取り組むべきことの優先順位を決めるための3段階方式
     1. 仕事の目標を25個、神に書き出す。
     2. 自分にとって何が重要かをよく考え、もっとも重要な
       5つの目標に丸をつける。
     3. 丸をつけなかった目標を目に焼き付ける。
       そしてそれらの目標には、今後は絶対に関わらない。

    ・やり抜く力を持つ人に共通する特徴
     1. 興味を持って取り組んでいる
      自分のやっていることを心から楽しんでいる
     2. 日々練習している
      昨日よりも上手になるようにと継続的に練習している
     3. 目的意識を感じている
      自分の仕事が周りにとって重要だと確信している
     4. 自分のやっていることに希望を持っている
      どんなに困難な状態になったとしても諦めない

    ・GRITを伸ばすアプローチとして、内側・外側から伸ばす
     方法がある。
      内側から伸ばす方法:
       自分でマインドセットして努力する方法
      外側から伸ばす方法:
       上司などメンターをつけてもらったり、
       環境を変えることで意識を変える方法

    ・目的達成のためのアプローチ
     1. ある一点に的を絞って、ストレッチ目標を設定する
     2. しっかりと集中して、目標達成を目指す
     3. 改善すべき点がわかったら、すんなり出来るまで繰り返す

    ・ストレッチ目標に向けて努力し続けるのは苦しい。
     だからこそ、強制的に時間を取るといった強制力が必要。
     習慣化させてしまえば、苦にはならない。

    ・そもそも最初から他者のために役立つ目的を立てる必要は
     全くない。まずは個人的な興味からスタートして、真剣に
     取り組んでいくなかで人の役に立つ目的を見つけるのがよい。

    ・人は成長思考と固定思考の両方を持ち合わせており、
     成長思考の割合が大きくなればなるほどGRITは高い。
      成長思考:
       チャンスと周囲のサポートに恵まれれ、
       かつ努力すれば自分の能力を伸ばせる
      固定思考:
       人生には浮き沈みがあるだけで、
       そもそも人の能力というのは生まれ持ったもの。
     成長思考の人は、挫折を味わったとしても
     アプローチを変えれば乗り越えられるはずと解釈する。

    ・困難にぶつかり躊躇している人に対して、
     きっと困難を克服できると応援しても意味がない。
     そもそも乗り越える経験があるかないかなので、
     アドバイスをするのはよいが応援は意味がない。

    ・目的達成のためには、目的に向かってやるべきタスクを
     洗い出し、それを体系化して最初に取り組むべきタスクを
     選定するところからスタートする。
     このとき、取り組みやすいタスクから着手するのがよい。
     途中クリア出来ないタスクがあった場合は、
     タスクを変えるか止めてしまうといった判断をして、
     目的達成に向けた歩みを止めないこと。

    ・環境によって人は変わる。
     GRITをつけたければ、GRITのある人たちと関わるのがよい。
     やり抜く力の強い人たちに囲まれていると、
     同調性によって自分も自然とそうなるもの。

    ・GRITを組織として身につけるためには、
      1. みんな一つはハードなことに挑戦する
      2. 区切りの良いところで諦めてやめてもよい
      3. ハードなことを自分で選択する
     といったルールを設けて取り組むのがよい。
     また、上記を達成出来るよう十分なサポート体制を組むこと。

  • 「才能」とは、努力によってスキルが上達する速さのこと。いっぽう「達成」は、習得したスキルを活用することによって現れる結果のこと。

    優れたコーチをや教師との出会いなどの「機械」に恵まれることも非常に重要。
    むしろ個人的などの要素よりも、そちらのほうが重要かもしれない。


    バジェットがパイロットに伝授した「目標達成法」

    1.仕事の目標を25個、紙に書きだす。

    2.自分にとってなにが重要かをよく考え、もっとも重要な5つの目標にマルをつける(5個を超えてはならない)

    3.マルをつけなかった20個の目標を目に焼きつける。そしてそれらの目標には、今後は絶対に関わらないようにする。なぜなら、気が散るからだ。よけいなことに時間とエネルギーを取られてしまい、もっとも重要な目標に集中できなくなってしまう。

    4.「これらの目標は、共通の目的にどれくらい貢献するか」と考える。


    偉大な人とふつうの人の決定的なちがいは「動機の持続性」
    相違点は4つ

    ・遠くの目標を視野に入れて努力している(その日暮らしとは正反対の態度)。晩年への備えを怠らない。明確な目標に向かって努力している。

    ・いったん取り組んだことは気まぐれにやめない。気分転換に目新しさを求めて新しいものに飛びつかない。

    ・意志の強さ、粘り強さ。いったん目標を決めたら守り抜こうと心に誓っている

    ・障害にぶつかっても、あきらめずに取り組む。粘り強さ、根気強さ、辛抱強さ

    「知能のレベルは最高ではなくても、最大限の粘り強さを発揮して努力する人は、知能レベルが最高に高くてもあまり粘り強く努力しない人より、はるかに偉大な功績を収める」


    ほとんどの人は人生経験を重ねるにつれ、より誠実になり、自信や思いやりが増し、穏やかになることがわかっている。

    そのような変化は20歳から40歳で起こるこ「kとが多いが、人の一生を通じて人格の成長が止まってしまう時期はない。これらの研究データが総合的に示しているのは、性格心理学でいう「成熟の原則」


    「環境」が変わると、一瞬で自分が変わる



    現実が作用する「成熟の原則」

    1.「やり抜く力」は、育つ時代の文化的な影響を受ける
    2.「やり抜く力」は、年齢とともに強くなる。


    「好き」にならないと、努力できない


    『タイガー・マザー』(朝日出版社)の著者 エイミー・チェア(イェール大学法科大学院教授)

    「ただ好きだからと言って、上達するとは限らない。努力をしない限り、上達するはずがないのだ。だから多くの人は、好きなことをやっていても全然うまくならない」


    そもそも「interest(興味)」という言葉は、「異なる」という意味をもつラテン語の「interesse」から来ている。つまり「interesting(面白い)」というのは、言葉の由来からして「ほかとは異なる」という意味なのだ。どうやら私たちは生まれつき「新しいもの好き」にできているらしい。


    「新しきものに古きものを見だしたとき、人は注意を引かれるーあるいは古きものに、さりげない新しさを見だしたときに」心理学者ウィリアムズ・ジェイムズ

    要するに、「情熱に従って生きよ」というのは、なかなか良いアドバイス。しかしおそらくもっと役に立つのは、それ以前に、情熱を育む方法を理解することだ。


    メガ成功者は「カイゼン」を行い続ける


    エキスパートはこの「3つの流れ」で練習する

    1.ある一点に的を絞って、ストレッチ目標(高めの目標)を設定する

    2.しっかりと集中して、努力を惜しまずに、ストレッチ目標の達成を目指す。

    3.改善すべき点がわかったあとは、うまくできるまで何度でも繰り返し練習する


    時間の長さより「どう練習するか」がカギ

    「意図的な練習」は1日に3~5時間が限界

    「意図的な練習」の基本的な要件は、どれも特別なものではない。
    ・明確に定義されたストレッチ目標
    ・完全な集中と努力
    ・すみやかで有益なフィードバック
    ・たゆまぬ反省と改良


    毎日、同じ時間、同じ場所での「習慣」をつくる

    「意図的な練習」を最大限に活用するための第2の提案は、「習慣化すること」

    具体的には、自分にとってもっとも快適な時間と場所をみつけること。
    いったん決めたら、毎日、同じ時間に同じ場所で「意図的な練習」を行う。
    大変なことをするには、「ルーティーン」にまさる手段はないから。

    『天才たちの日課ークリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブ日々』(メイソン・カリー著、フィルムアート社) 161名のクリエイティブな人々の「1日の過ごし方」が紹介されている。


    レンガ職人に「なにをしているんですか?」と尋ねた時。
    1「レンガを積んでるんだよ」
    2「教会をつくっているんだ」
    3「歴史に残る大聖堂を造っているんだ」

    3の答えの人は「やり抜く力」が強い。


    組織のリーダーにしろ、従業にしろ、100%自分のことだけ考えて行動するよりも、自分のことも社会のためも考えて行動する人のほうが、長い目で見た場合に、成功する確率が高いことが明らかになっている。


    確固たる「目的」を抱くようになった人は、必ず若い時に、「目的」を持った生き方の手本となる人物(ロールモデル)に出会っているという。


    「目的を持った生き方というのは、挫折や困難の連続でいかに大変なものか、だがそれと同時に、いかに深く満ち足りたものであるかを、理想的には、若いうちに目の当たりにするといい」

    「啓示」を受ける。つまり世の中で解決すべき問題を発見する。
     発見の仕方はさまざまで、個人的な喪失体験や逆境のなかで問題をみだす人もいれば、他人が喪失や逆境に苦しんでいる姿を見て、問題に気付く人もいる。

    ただし、誰かが助けを必要としている姿を見て、気づくだけでは不十分。
    「目的」を持つためには、もうひとつの「啓示」が必要となる。すなわち「私ならきっと変化をもたらすことができる」という確固たる信念をもち、行動を起こす覚悟が必要。

    そんなときこそ、お手本となる人物が「目的」に向かってものごとを実現させていく姿を目のあたりにした経験がものをいう。


    「無力感」をもたらすのは苦痛そのものではなく、「苦痛を回避できないと思うこと」


    楽観主義者も悲観主義者も同じようにつらいできごとを経験するが、受けとめ方がことなる。楽観主義者は自分の苦しみは一時的で特定の原因があると考えるが、悲観主義者は自分の苦しみを変えようがない原因のせいにして、自分にはどうすることもできないと考えてしまう。


    子どものころの「ほめられ方」が一生を左右する

    じつは大人になって成功や失敗ををしたとき、その原因を自分の才能に結びつけるか、それとも努力に結びつけるかは、子どものころの「ほめられ方」によって決まる確率が高い。


    指導を受けて練習を行えば、困難な状況に陥っても、自分の考え方や感じ方を変えることができる。そしてもっとも重要なのは、行動を変えることができる。


    「悲観的な考え方」をやめる


    第一の提案は、「知能」や「才能」についての考え方をあらためること。

    第二の提案は、楽観的に考える練習をすること。

    第三の提案は、ひとに助けを求めること


    「やり抜く力」を伸ばす効果的な方法

    「死ぬほどつらい経験は人を強くする」ニーチェ格言

    『子供は如何(いか)に育てらるべきか』1928年育児書のベストセラー

    「子どもを抱きしめたり、キスしたりしたはならない。ひざに座らせるのもよくない。どうしてもというなら、子どもが寝る前のあいさつをしたときに、額に一度だけキスする。朝は握手する。子どもが難しい課題に挑戦して、みごとにやってのけたときは、頭を軽く撫でてやってもよい」


    子育て研究による大きな発見のひとつは、親が子どもにどんなメッセージを伝えようとしているかよりも、子どもがそのメッセージをどう受け取っているかのほうが重要だという点


    「やり抜く力」の鉄人の多くは、親を手本にしている

    「親が興味を持っていることは、子どもにも自然と伝わる。たとえばピアニストの親たちは、子どもがテニスの練習に行くときは送り迎えを誰かに任せても、子どもがピアノのレッスンに行くときは、必ず自分で送り迎えをしていた。テニスに熱心な家庭は、ちょうどその逆だった。このような例は、ほかにもたくさんあった」


    「やり抜く力」の鉄人たちに行ったインタビューでも、多くの人が誇りと畏敬の念をこめて、自分がもっとも尊敬し、影響を受けたロールモデルは親だと語った。

    そして、親と同じようなことに興味を持つようになった人が非常に多いのも、顕著な特徴だった。

    このように「やり抜く力」の鉄人たちは、親のやることをただまねるようになっただけでなく、親を手本とするようになった。


    もしあなたが自分の子どもの「やり抜く力」を引き出したいなら、まず、「自分が人生の目標に対してどれくらいの情熱と粘りをもって取り組んでいるか」、つぎに「子どもが自分を手本にしたくなるような育て方をしていると思うか」考えて模様。


    性別、民族性、社会的地位、婚姻区別にかかわらず、「温かくも厳しく子どもの自主性を尊重する親」をもつ子どもたちは、ほかの子どもたちよりも学校の成績がよく、自主性が強く、不安症やうつ病になる確率や、非行に走る確率が低いことがわかった。


    「課外活動」を絶対にすべしー「1年以上継続」と「進歩経験」の衝撃的な効果


    「2年以上」「頻繁な活動」をした子は将来の収入が高い



    非営利団体「教育試験サービス」(ETS)の資金提供によって運営された。ETSは、ニュージャージー州プリンストン市郊外の広大な敷地に本部を構え、統計学者や心理学者など1000名以上の科学者が、学業や仕事における成功を予測するためのテストを開発している。

    SAT(大学進学適正試験)やGRE(大学院進学適正試験)やTOEFLも、ETSが作成・実施しているテストであり、ほかにも全37科目のアドバンスト・プレイスメント・テストの作成・実施を行っている。

    つまり「クリネックス」がティッシュの代名詞であるように、「ETS」は標準テストの代名詞なのだ。


    重要な目標は、「最後までやり通す」という性格的特徴には、「やり抜く力」と同じように「くじけそうになっても、あきらめずに努力を続ける」という特徴が含まれるかどうかを確認することだった。


    「勤勉さ」は練習によって身に着けられる


    おとなも子どもも「やり抜く力」が身につく4つのルール

    1.家族全員、ひとつはハードなことに挑戦しなければならない。
    →「ハードなこと」というのは、日常的に「意図的な練習」を要すること

    2.やめてもよい

    →ただしやめるには条件があり、シーズンが終わるまで、たとえば授業料をすでに支払った期間が終わるなど区切りのよい時期がくるまではやめてはならない。


    3.「ハードなこと」は自分で選ぶ

    →選ぶのを他人任せにしない。


    4.新しいことでも、いまやっていることでもかまわないが、最低でもひとつのことを2年続けなければならない。


    まわりに「やり抜く力」を伸ばしてもらう


    文化と「やり抜く力」の関係についての結論。

    →自分の「やり抜く力」を強化したいなら、「やり抜く力」の強い文化を見つけ、その一員となること。「やり抜く力」の強い文化をつくりだす。


    著者がおおいに興味を持っているのは、「文化には長期的に私たちのアイデンティティを形成する力がある」という考え方

    長期的に条件がそろえば、自分が所属する集団の規範や価値観は、やがて自分自身の規範や価値観になる。

    自分の一部となり、常についてまわる。集団の流儀や新年だったものが、自分自身の流儀や信念になる。


    人間はときに費用・便益分析によってものごとを決断する。つまり、私たちはものごとを決断するときに、それによってどんなメリットあるいはデメリットが生じるかを計算し、その見積もりがどれくらい合っているかを考える。昼食にはなにを注文するか、あるいは何時に寝るかを決めるときも、よい点と悪い点を比較してから決める。いたって理論的だ。
    (スタンフォード大学名誉教授 ジェームズ・マーチ、意思決定論や組織論が専門)

    しかしマーチは、人はときには後先のことなど考えずにものごとを決めると言う。そういうときには、「どんなメリットがあるか?」「どんなデメリットがあるか?」「どんなリスクがあるか?」とは考えない。

    それよりも、「自分はどんな人間なのか?」「この状況をどう考えるべきか?」「私のような人間は、こんなときはどう振る舞うべきか?」と考えるのだ。


    「徹底的なコミュニケーション」が人を変える

    「言葉遣い」を変えて、価値観を変える

    ささいなことでも「最善」を尽くす


    「やり抜く力」は伸ばせる方法は2つ

    ひとつは、「やり抜く力」を自分自身で「内側から伸ばす方法」
    具体的には、
    「興味を掘り下げる」
    「自分のスキルを上回る目標を設定してはそれをクリアする練習を習慣化する」
    「自分の取り組んでいることが、自分よりも大きな目的とつながっていることを意識する」
    「絶望的な状況でも希望を持つことを学ぶ」など

    もうひとつは、
    「外側から伸ばす」方法

    親、コーチ、教師、上司、メンター、友人など、周りの人々が、個人の「やり抜く力」を伸ばすために重要な役目を果たす。


    性別、民族性、社会的地位、婚姻区分にかかわらず、「暖かくも厳しく子どもの樹種性を尊重する親」をもつ子どもたちは、ほかの子どもたちよりも学校の成績がよく、自主性が強く、不安症やうつ病になる確率や、飛行に走る可能性が低い。


    アリストテレスは、たとえよい性質でも強すぎたり弱すぎたりするのはよくないとして「中庸の徳」を説いた。

    例えば、過度の勇気は「蛮勇(ばんゆう)」になり、勇気がなさすぎれば「臆病」になるという考え方。
    そうすると、優しすぎたり、寛大すぎたり、自制心が強すぎたり、バカ正直だったりするのも、よくないということになる。


    人々が他人をどのように評価するかを調査した結果、さまざまな性格の特徴のなかでも、「道徳性」がもっとも重要と考えられていることがわかった。


    ジャーナリストのタナハシ・コーツ
    二作目の著書『世界と私のあいだに(Between the World and Me)』(未邦訳)は異例のベストセラーとなった。

  • スマホユーザーになってから4年、本から遠ざかっていた私を引き戻してくれた一冊です。
    著者は研究者でもあり、多くの事例と考察に裏付されており、オリジナルな見解に説得力があります。「天才とは」という疑問に対して、普遍的なところから一歩踏み込んだ答えを見せてくれます。

    打算や小さなプライドは次の日から捨てたくなります。それだけで自分が変わりました。どう生きるかの幹になるものがクリアになり、私の思考をシンプルにしてくてました。
    志と支えを持ち、あとは努力(これは簡単じゃない)を積み重ねること。素敵な人生と感じる人間でいたいです。

  • 今の自分にとってとても重要なことが書かれていた。

    まずは自分の「究極的関心」を理解してあげようとすることから始まる。



    「やり抜く」ことは本当に重要なこと。

    それはこれまでの歴史でも色んな人たちが言ってることだし、日本人的には意外と馴染み深い哲学であるんじゃないかな。

    この本のすごさは、「やり抜く」ことの重要性を"科学的に正しい"と論を展開していることである一方で、「やり抜くことは重要だよ」というメッセージしか受け取れないと、ひどく損することになる。



    "「やり抜く」ことは本当に重要なこと。"

    だからこそ「辞めていいのか?」または「いつ辞めるのか?」ということも重要な課題になってくる。

    だから、自分にとってもっとも重要なことを理解してあげることから始まる。自分の大事なことに向かっていると感じているのなら、それはきっと「やり切る」べきだし、そうでないと感じるのなら、出来るだけ早く辞めた方がいい。

    ストレスにもポジティブ/ネガティヴの特性があると感じていたけど、この辺りのことに近いかも。

    自分の究極的関心に向かっていて、大変だけど楽しいとも感じるようなことは、そのときのストレスはポジティブなもので、自分の潜在能力を引き出すために大事にしたいものになる。



    あと、12章がとてもよかった。

    今年の目標に、GRIT SCALEのスコアの項目を加えた。

  • 成功するためには、才能ではなくGRIT(やり抜く力)が大切である、というのが本書の主旨である。

    何かを成し遂げるためには努力が必要であるが、そのための能力をGRITと定義し、それは粘り強さと情熱に分解できるとする。

    このGRITは遺伝の影響を受けながらも、後天的に伸ばすことが出来る。これは我々平凡な人間にとって朗報である。

    伸ばすためにはどうすればいいのか?GRITに必要な要素は4つ:興味、練習、目的、希望である。何かを心から楽しむ興味ややっていることをの重要性を理解する目的は情熱を育み、何かをやり続ける練習や困難に立ち向かうための希望は粘り強さを強化する。後半はこれらをどう伸ばすかが説明されており、GRITを伸ばすことに特化しているが教育方法にも触れられている。

    才能か努力か。そして努力する才能なのか。これは長年議論されてきていることだが、科学的なアプローチで努力が重要であり、そのための能力が伸ばせるということがわかったのは非常にありがたい。結局は何かを成し遂げるための簡単な道はないのだが、今歩んでいる道が間違いではないことがわかったのは大きな自信にもなる。

  • やり抜くことの重要さを様々な根拠をもとに訴える。とても説得力があり、驚きの研究などもあるので楽しく読める。一方で具体的にどうすればよいか、どう教育したらよいかについては、知ってたというようなことが多いのが若干不満だが、王道に近道はないのだろう。

  • GRITとはやり抜く力のことである。
    成功している人や幸福度が高い人ははみなGRITが強い。
    GRITを後天的に伸ばすことでよりよい人生を歩める。

    一見すると前時代的な精神論に聞こえるかもしれない。
    しかし、GRITの重要性を統計的に証明し、個々人のGRITを定量化する指標を作るといった科学的なアプローチを用いていることに本書の意義がある。

    特に私のような、やり抜くことが大切だと漠然とわかっていてもどうすればやり抜けるのかわからず、三日坊主で終わってばかりいる人には心に刺さる本である。

  • 心理学者が実験や取材に基いて導いた結論であるため、巷に溢れる自己啓発本より遙かに信憑性があり、説得力に満ちた内容であると感じた。
    子育てに活かそうと思って手に取った本であったが、諦めずに続けること、いつだって明日はある、という言葉に自分自身が励まされた。
    いくら努力してもやはり才能には勝てないのではないか、という疑問に対しても、才能よりも熱心に練習することの重要性を説いてくれている。
    目標をピラミッド型に書いてみる方法は、自分が目的と思っているものが本当に最終の目標なのか、それともその目標を達成するための手段なのかを分けるために有益なものだと思われる。バフェットが語った、優先順位を決めるための3段階方式は真似して試してみよう。
    ただがむしゃらに頑張ることが重要なのではなく、目的を持ち、最善な方法で努力することが重要だということは、自分自身にも、子供にも常に意識して行動するようにしていこうと思う。

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