「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478064870

感想・レビュー・書評

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  • 大学教授の著者が選挙などにおける決め方の制度設計を近年の選挙結果などを用いて数理モデルなどを使い解説した一冊。

    現行の選挙制度である多数決の方式が本書を読んで必ずしも民意を反映していないことや代替案として提案されているとボルダルールやマジョリティー・ジャッジメントや中位選択肢などの決め方の正当性や問題点などを事例を用いて解説されており大変勉強になりました。
    また、裁判員制度における判決の方法の部分は大変勉強になり印象に残りました。

    特に本書のなかでも多数決が集団の分裂を引き起こすことやそのために明暗の差を縮めることや運任せの要素を取り入れて少数派の不公平感を緩和することの部分は日常生活でも特に有用な部分だと感じました。

    結果的になんとも言えないですが、現行の政治制度でも多数決という制度が少数派の意見がかき消されていたり、投票者も完全に納得して投票をしていない者もいたりと問題があることを感じ、そこから一票の格差の問題へと結びついていたりしているのではないかと本書を読んで感じました。
    政治制度を変えることは困難を伴いますが、本書での指摘されていることが少しでも周知され歪みが是正されていければいいなと読んで感じました。

  • 背ラベル:311.7-サ

  • 「決め方」、投票の制度次第で、結果が変わることを平易に解説した本。
    本書全編を通してなるほど、面白いと感じ、また社会的選択理論への興味が増した。
    ただ、制度によって結果が変わると主張しつつ、実際に制度変更の影響を受ける投票者へのアプローチがなかったのは残念、物足りなさを感じた。(本書、また研究の射程の範囲ではないのかもしれないが…)

  • 費用負担の考え方は実践的。

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00538658

  • 政治学・経済学の学部生でも読むことができる、良書。

  • 政治経済学の主要研究課題のルール:どのように決定するかというのは、あまり注目されないがとても重要である。

    本論でもあるような単純な多数決よりは、ペア勝者を選出するようなボルダルールなどを取り入れていければ、AI技術も進んでいくことだし、より良い方向で選挙制度を変えていけるのではないか。

  • Kindle

  • ダイヤモンド社上村さまより献本御礼

    以下で書評を書いています。
    <a href=\"http://blog.yhasegawa.biz/archives/2016/08/13225539.php\" target=\"_blank\">http://blog.yhasegawa.biz/archives/2016/08/13225539.php</a>

  • 多数決は、一見公平のように見えて、実は公平でない。
    「決め方で歴史が変わる」ことはあり、あの大統領選挙ももしかしたら・・・。

    様々な事例を交え、「決め方」の重要性を説いてくれる一冊。

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著者プロフィール

慶應義塾大学教授

「2017年 『大人のための社会科 未来を語るために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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