戦略読書

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.75
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本棚登録 : 1419
感想 : 132
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478065693

作品紹介・あらすじ

私たちは読んだ本でできている-。ビジネス、SF、科学、歴史、マンガ、心理、哲学…他「何を」「いつ」「どう」読むかを戦略的に変えてコモディティ化しない自分をつくる「読み方」大全。

感想・レビュー・書評

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  • 戦略読書

    インスタのフォロワーさんが紹介していた記事を読み、興味が湧いたので図書館で予約してました。

    こんな読書論ははじめて!
    著者は元コンサルタントの方で、本書も経営者やバリバリのビジネスマン向けの本ではありますが、読んでいてワクワクが止まりませんでした!
    分厚い本だしビジネス用語も多いのに、論理的でありながらかみ砕いて丁寧に説明してくれるので、私でも読みやすい。

    ただ読むのではなく、自分のステージに合わせて様々なジャンルをバランスを選びながら読んでいくことを提唱し、基礎ができれば最終的に「読め方」も変わり、対比、反常識、数字、一段深く、抽象化、の視点で吸収できるようになるでしょう、そして、想像力、思考力、メタ認知力も鍛えられるでしょう、という読書術を語った本です。
    資源配分枠組み「読書ポートフォリオ・マトリクス」と名付けた戦略的読書術はとても参考になりました。

    本書に沿って、ビジネス基礎・応用(経営戦略、マーケティング、物流、人事、論理思考法など)を私が読んで理解できるとも思えないけど、大企業の社長さんが書いたものなら読みやすく社会や経済の仕組みの理解が深まるかも、あ、でも論理思考法とかは手が出せそうかな、とか、池井戸潤系のお仕事小説なんかは読んでるな、などど考えながら読んでいたら楽しくて☆
    そして、非ビジネス基礎・新奇分野は流行ものや歴史もの、その他SF・科学など自分とかかわりのない分野の学びのために読むそうですが、そっちの方の好奇心はある方だと思っているので、バランスを考えて選書していきたいです。

    読書のポートフォリオなんて今まで考えたことなかったし、多様な価値観に触れることのメリットがこんなにあるとも思っていなかったので衝撃的な一冊。
    しかも、著者の読書の幅がホントにすごい。
    もちろん、経営コンサルなので小難しい本のオススメがあるのは想定内だけど、セカチューなどの恋愛小説から私の好きな古代史(梅原猛とか)、果ては「若おかみは小学生!」の紹介まで(笑)
    書評としてもかなり秀逸なので(400冊以上の紹介がある)、図書館で返却後すぐにアマゾンで注文しちゃいました。
    買って損ナシ!!っていうか買わなきゃ損!

  • 来年、新卒1年目の自分としては、大学4年のこの時期に出会って良かった本。

    漠然と、来年からの社会人としての準備をしようとビジネス書を読んだりしてたけれど、「どういう本を、どんな目的で、どんな読み方をして読めばいいか」という点について全然考えていなかった。

    その意識を変えてくれただけでも、この本を読んで良かったと思います。

    ただ、半分くらいは著者が好きな本をこれでもかってくらいオススメする内容で、本の大事な点を要約してみるとページ数の割に、情報量が少ないです。もう少し値段安くして、100ページくらい省略したほうが売れる気がしました。

  • 自分の読書に戦略性があるかと考えたら、
    全くないと思う。戦略と読書は、確かに相性が良いかもしれない。目的が明確で、知りたいこと、伝えたいことが明確なら、読書は、十分に戦略的になりうる。

    ただ、もっとも読書と相性が良いのは、飽きだろうと思う。同じ音楽を何回も聞けば飽きるように、同じ本、同じ著者の本を、読み続ければ、必ず飽きる。だから、飽きない本というのは、例外少なく聖典と呼ばれ、内容が難しく、かつ抽象的、また物語に富んでいる。聖書も、論語も、正法眼蔵も、
    読み過ぎて飽きたという人は、あまりいない。

    解釈の幅が、かなり自由に出来るのと、書かれた当時の時代状況や文字の意味変換も時代ごとで変わるので、これらを知るためには、膨大な知識と時間が必要になる。

    読書を続けていると、人間はつくづく、すぐに飽きちゃう存在だと思う。ネットが出現してから、すぐに飽きちゃうが加速化している感じがする。

    必然的に本も一瞬でわかるように構成するようになった。以前は、わかるようになって、楽しくなって、飽きちゃうことに結構な時間が発生した読書が、今では、かなり短時間になってしまった。

    ああそうか、こういう感じだから、戦略という言葉が出てきたんだろうと思う。すぐに飽きちゃうなら、それを利用して、知識を沢山身につけようとするのは、当然だろうから。

    個人的には、すぐに訪れる飽きに抗う方法は、
    沢山色んなことをするより、何もしないで、
    ボッーとした方がいい。

  • みんなが読む本を読んでいたら、考え方もみんなと同じようになる。だから、みんなと差別化を図るために選書も読み方にも戦略が必要だということが400ページを超す分厚い本に著者の読書遍歴や本への愛着を交えながら熱く語られた、いわゆる本好きには、たまらなく嬉しくなる本です。

  • 2022.3
    全437頁。久々に分厚い本を読んだ…。
    一部おすすめ本の紹介があり、飽きずに読了できました。
    この本は「自らの読書に戦略を持ち込み、スキルと経験を効率よく得て、自己を改造し、オリジナリティのある存在になること」を目的にしてます。
    今まで戦略を意識して読む本を選んだことがなかったので、読書ポートフォリオの考え方は斬新で、取り入れてみたいなと思いました。

  • 1 なんで読んだの?
    (1) 読書計画作りたいのでノウハウを学びたい。
    (2) 読書計画の要素と作り方
    (3) 読書計画新たな学びを用いてができる状態

    2 どんな本? 
    読書好きの著者が自己の経験から提唱する4つの
     セグメント別に本を分類し、その時の自己のステー
     ジに合わせた本の配分をし、セグメント毎に読み方
     を変え、読めかたと言う本の読み方の実践とPDCA
     の回し方が書いてある本。年間100冊を2年間で自
     分は変わると提唱している。他の読書本と違って資
     源(本)の配分と状況に合わせた配分の変更を提唱し
     ている。

    3 構 成
    序章と楽章二つを含めた全8章構成。序章で全容
     を説明し、終章でまとめとおさらいをしている。楽
     章では沢山のお勧め本を紹介している。

    4 問題提起
    コモディティ(量産型)にならない様に、プロトタ
     イプ(量産型の試作機)になれる様に読書には戦略が
     必要だ。

    5 命題に至った理由
    社会人になると同時に沢山のビジネス書を読み込
     んだ著者が、ある時人と同じ事を言ってる事に気づ
     いてショックを受けた経験から「人と同じ本ばかり
     読んではいけない。」読書には戦略が必要だと考え
     た経験から。

    6 著者の解
    読書戦略を用いて計画をし、年100冊を効率的に読む事が自己成長、自己変容に至る。

    7 重要な語句
    (1) 読書ポートフォリオ
    4つのセグメントに分けた読書計画
    (2) セグメント別割り切り読書
    セグメント別の読み方
    (3) 発見型読書(読め方)
    反常識、対比、数字、一段深く考える、抽象化
    (4) デザイン思考
       IDEOのの提唱する顧客を中心とする思考法
    (5) 読書、行動、スキル、サイクル

    8 重要な文章
    (1) 人と同じ本を読んではいけない。
    (2) コモディティになるな。
    (3) 年間100冊を2年間で変わる。
    (4) 対比は時間と他の対比対象がある。

    9 感 想
    この本を読んでいて読みたい本が沢山増えた。年
     間100冊。自己の目標になった。著者のアウトプッ
     トの方法を深く知りたいと感じた。ビジュアル要素
     からデザイン思考と沢山のお勧め本を学んだ。人に
     勧めるならお勧めのSF本を紹介したい。読んだ事が
     ないので。この本はタイトル通りの本だと感じた。

    10 todo
    読書計画(年間、三か月、月間)
      選書(セグメント別で)
       (とりあえず読みたいものをブクログに登録)
      配分(各月に)

  • プロローグにある、読書には『そこから何を読み取るか』が大切であることは共感。

    巨人の肩に立つ。

    読書には価値がある。

  • 沢山本を読んでいて発想力豊かな三谷さんの、読書戦略及び、具体的な選定方法や読み方、そしておすすめの本の書評などがあるだけで、十分価値のある本だと思います。

  • 本屋にあふれるビジネス本でコモディティ化しないために読書にもポートフォリオを。といいつつ、中身はとてもありきたり。ビジネス本ゴロの作者が、ビジネス本に飽きつつある人たちに、新たな売りつけ方を考えた、という感じ。具体的な本も、まったく新しい本と出会えと言いながら、かなり偏りがある、SFか、自分の職業柄のコーチング的なものばかり、いい感じの想定とタイトルにだまされたかも。成熟市場で新たにモノを売る手法としては勉強になるかも…。

  • 本の読み方の本。古典~小説まで必読書を羅列。
    筆者の言葉を借りれば、何を薦めているか、「粗読」みすればよい書籍。

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著者プロフィール

金沢工業大学大学院 教授
1964年生まれ。87年東京大学理学部卒業。92年INSEAD卒業。経営学修士。87年ボストンコンサルティンググループ入社。96年アクセンチュア株式会社入社。アクセンチュア 戦略グループ エグゼクティブ・パートナーを経て現職。

「2023年 『マンガ ビジネスモデル全史〔新装合本版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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