あれか、これか――「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 215
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478066041

作品紹介・あらすじ

すべての「選択」に役立つ4つのノーベル賞理論がこれ1冊で。2500件超の企業価値評価を手がけたファイナンスの第一人者が教えるリスク・お金・価値の本質。

感想・レビュー・書評

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  • ファイナンスの基本が理解できたので良かった。また、会計との違いも分かりやすかった。ファイナンスについて、特にキャッシュフローをベースに価値を判断するという考え方はとても勉強になった。なんども読み返したい一冊。

  • ファイナンスのとっかかりとして参考になった。

  • 1.「ねだん」と「ねうち」はちがう
    →お金は価値としての尺度。タレントや従業員や収集したデータは無形資産なので、BSでは表現されない。ファイナンスの世界ではここの価値をみる。
    2.いちばん無価値なおカネの話
    →キャッシュフローで価値判断。優先すべき順番はヒト・モノ・カネ。アントレプレナー(起業家)は、①起業した会社をキャッシュフローを生む企業に育て②その会社を上場させる。上場しなければBSの範囲内の価値しかないが、上場させることでキャッシュフローアプローチによる評価がされ、結果、将来得られる利益を先に受け取ることができる。
    3.いま、いくら?
    →金利=割引率、PresentValue現在価値:X円のn年後の現在価値=X円/(1+割引率)のn乗
    NetPresentValue=将来キャッシュフローの現在価値の総額
    あり得ないけど諸費用や家賃減額なしの設定で以下二つの物件のNPVは…
    (A)新築マンション50年貸し出し可能、家賃収益年間300万
    (B)中古マンション30年貸し出し可能、家賃収益年間300万
    金利6%であれば(A)は、
    年 1 2 3 10 50
    現在価値 283 267 252 168 16
    累積 283 550 802 2208 4729
    (B)は、
    年 1 2 3 10 30
    現在価値 283 267 252 168 52
    累積 283 550 802 2208 4129
    金利とは、一定の期間にわたってキャッシュを手放すことで生まれるデメリットに対する見返り、である。銀行にはクソみたいな金利で貸し出している状態。インフレ期において最悪の運用方法。
    本来、貸す側(投資家)が「金利」を決める。貸し倒れリスクを考慮して貸す相手の信用に基づき定める数字。
    社債を事例にすると、額面100万利率3%であるとき、投資家の期待金利が6%であれば、NPVは77.9万となる。この値が債券価格の底値。期待金利が変われば変わるが、そのへんは事業内容が大きくずれなければ急変しないかも?この、投資家の期待金利に左右されて債券価格が変化する、というのが「貸し手(投資家)が金利を決める」ことである。
    金利=リスクフリーレート(国債金利)+リスクプレミアム(一定のリスクに対する見返り)
    4.不確実性とは何なのか?
    →リスク=不確実性。代表的な投資商品のボラティリティは…
    ・ドル円 9%
    ・日経平均 26.3%
    ・トヨタ自動車 30%
    ドル円に投資した場合、一年後にマイナス9%(1標準偏差)以上の損を被る確率は15%(=(100-68.27)/2)以下である。逆にプラス9%も同様。さらに、マイナス18%(2標準偏差)以上の損を被る確率は2%(=(100-95.45)/2)以下である。
    「20歳で加入して60歳で無事満期を迎えると1000万の払戻金がもらえる生命保険」仮に割引率10%であれば、60歳の1000万=20歳の22万となる。
    人間はいつか死ぬので、お金を含めた価値については時間の中で考えるべき。
    5.正しい借金の考え方
    →資産のポジションによる呼び名
    企業側 投資家側
    負債コストCOD 融資リターンROD
    株主資本コストCOE株式リターンROE
    加重平均資本コスト:銀行から1億、株主から2億、COD2%、COE8%の場合、1億×2%+2億×8%=1800万、WACC=1800万/1億+2億=6%←最低限あげるべき利益
    レバレッジかけたらリスクもリターンも同率倍になる。
    6.リスクだけを下げる錬金術
    →ModernPortfolioTheory
    CAPM理論
    ★効率的フロンティア
    他人資本でのギャンブルとは、負けるためのすべての要素を理想的に組み合わせた最強の愚行。ギャンブルの胴元がやることは、自分の期待リターンをプラスに据え置きながら、なるべく参加者を増やし自分のリスクを下げ、確実に儲かる状態を保つこと。裏を返せば、分散効果や相関効果が生まれない客が邪魔。圧倒的に大きな金額を掛けてくる客や、ルーレットに赤だけにしか掛けない団体客など。
    7.絶対に後悔しない買い物
    オプション取引
    ・ストックオプション(オプション無料)
    ・マイホーム購入のために手付け金を支払う(コールオプション)
    ・人気レストランのフルコースを一年後の記念日に予約(オプション無料)
    ・一等三億円の年末ジャンボ宝くじを購入(コールオプション)
    ・生命保険への加入(プットオプション)
    先物取引
    ・一ヶ月後に仕立て上がるスーツを後払いで注文

    1・原資産のボラティリティが高ければそのオプションの価値は高くなる。
    2・オプションの価値は原資産の価格以上にはならない。

    ★デルタヘッジオペレーション

  • お金に関する考え方を整理してくれる本
    細かい数式や計算について再考するわけでなく、幅広い視野を与えてくれるので
    そもそものファイナンスの視点がなかった自分にとってかなり有益な本だった。
    サクッと読めるのでファイナンスに入門したい人におすすめオススメ。

  • ファイナンスの専門家である著者が人生を豊かにするファイナンス理論について書いた一冊。

    身近にある話題からファイナンスの考え方を解説しているだけでなく、理論の式など深い知識まで書かれており、著名が専門とするファイナンスについて知ることができ、オークションや借金やギャンブルといったものの考え方がガラリと変わりました。
    特に金利の考え方と私たちの生活にオプションで成り立っているものが多くあるということはは目からウロコが落ちました。
    リスクという言葉の本当の意味や偏差値の計算方法など普段何気なく使っている言葉の本来の意味も知ることができました。
    MM理論からみる借金の考え方やポートフォリオの考え方なども言葉だけではなく、数値を用いて理論的に解説されているので深いところを知ることができました。

    本書で学んだ知識を活かしてリスクと上手く付き合いながら、ヒトとしての付加価値を高めて人生を楽しんでいきたいと感じた一冊でした。

  • お金の価値を質問形式で問いかけ、考えさせられる一冊。
    借金はマイナスイメージだが、結局は資本の価値で考えること。

    遠回りする人生するほど、長生きしてるということになる。

  • ファイナンスという概念を相当わかりやすく説明している本。さすがに最後はブラック・ショールズまで説明しているので簡単に読めるものではないけど、割引率までは特に知識なく読めるので、一般の人に是非読んでほしい。

    ファイナンスはすべての物や経験に価格をつけようという学問だけど、合理的な買い物の選択をするためには必ず必要な知識だと思う。

  • ■書名

    書名:あれか、これか――「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門
    著者:野口 真人

    ■概要

    すべての「選択」に役立つ
    4つのノーベル賞理論がこれ1冊で。

    2500件超の企業価値評価を手がけた
    ファイナンスの第一人者が教える「リスク・お金・価値」の本質!!
    (amazon.co.jpより引用)

    ■気になった点

    なし

  • ファイナンスの基礎を理解できた。

  • ギザのピラミッドのピラミッドとヴェルサイユ宮殿と現金10億円、もらうとしたらどれ?といった身近な質問もとりいれながら、ファイナンス理論の基礎と、MM理論・現代ポートフォリオ理論・CAPM理論・オプション理論という4つのノーベル賞理論のポイントが一般読者向けに紹介されている。
    人やモノや企業の現在価値は、それが将来に生み出すキャッシュフローと割引率で決まる。
    だから、直接キャッシュフローを生まない現金そのものは価値がないと言われると、どうにも釈然としないが、理屈としては目からウロコ的で参考になった。
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著者プロフィール

プルータス・コンサルティング代表取締役1984年京都大学経済学部を卒業、富士銀行(現・みずほ銀行)に入行。1989年JPモルガン・チェース銀行入行。ユーロマネー誌によるアンケートにて3度、最優秀デリバティブセールスに選ばれた。ゴールドマンサックス証券を経て、2004年に企業価値や株式価値の評価を手がけるプルータス・コンサルティングを設立、代表取締役に就任。毎年300件以上の企業価値評価を実施する。旧カネボウ株式買取価格決定請求における株式価値鑑定、ソフトバンクによるイー・アクセスの完全子会社化の際の株式交換比率の算定など、世間の注目を集めたMBOやM&Aのアドバイザリーも務めている。2005年よりグロービス経営大学院にてファイナンスの講師を勤めるほか、ソフトバンクアカデミア等でファイナンスの講義を担当している。

「2014年 『お金はサルを進化させたか 良き人生のための日常経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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