幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

  • ダイヤモンド社
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レビュー : 461
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478066119

感想・レビュー・書評

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  •  読み進めるに従って「哲人の言葉に自尊心を抉られ、罵声を浴びせることで応戦しようとする青年の姿が、徐々に自分自身と重なってくる」という苦しさを感じました。

     私は、未だ20代だった頃、岸田秀さんと伊丹十三さんの対談『哺育器の中の大人』を読むことによって、岸田秀さんの精神分析に出会いました。岸田秀先生は、独学でフロイトの精神分析を学び、『哺育器の中の大人』では、伊丹十三さんの巧みな質問に促され、分かりやすい解説を繰り広げてくれました。

     私は、『幸せになる勇気』を読むことによって、『哺育器の中の大人』を読んだ40年も前になろうとするときに感じたような、真の自分を客観的に見ることの辛さを再び感じました。それを直視することは、『嫌われる勇気』を振り絞ることよりも勇気のいることでした。しかし、そのプロセスを経ず、自分を信頼できるようになることはありませんし、自分を信頼できない者は、他者を信頼して「私たち」を主語に愛の課題に踏み出すことも出来ないのです。

     この本を読むと、否が応でも、58歳にもなった自分の中に、まだ自立しきれていない幼児が隠れている(たぶん他の人からは丸見え@_@;)ことを思い知らされます。表面的には自分より恵まれているように見える人に嫉妬し、持っている宝物の輝きに気がつかない自分がいます。先ず、その宝物の汚れを拭わないと…

     些細な部分を指摘する方もいますが、この本が与えてくれる果実を得るためには、この本を道具として使い、真の自分と対峙することが必要なのだと思いますので、価値を感じられた人は、『真の自分と対峙する勇気』を持てた人、些細な部分が気になった人は、『真の自分と対峙する勇気』を持てなかった人なのではないでしょうか?

     自己中心性を捨て「わたし」から「わたしたち」へ主語を変換せよ。という提言は、今までの岸見先生の書籍に見つけられなかった新しい導きですね。「愛とはお互い見つめあうことではなく、共に同じ方向を見つめることである」というアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの言葉にも通じる概念であると思いました。

     些細な部分を指摘する方もいますが、この本が与えてくれる果実を得るためには、この本を道具として使い、真の自分と対峙することが必要なのだと思いますので、価値を感じられた人は、『真の自分と対峙する勇気』を持てた人、些細な部分が気になった人は、『真の自分と対峙する勇気』を持てなかった人なのではないでしょうか?

     自己中心性を捨て「わたし」から「わたしたち」へ主語を変換せよ。という提言は、今までの岸見先生の書籍に見つけられなかった新しい導きですね。「愛とはお互い見つめあうことではなく、共に同じ方向を見つめることである」というアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの言葉にも通じる概念であると思いました。

  • 愛されるのを待つのではなく、まずこちらから愛する。
    その能動的な姿勢が自立に繋がる。
    人生の苦悩は全て人間関係に根ざしており、人生の幸福もまた、全て人間関係に根ざしている。
    関係はいつか必ず終わりを迎える。
    最良の別れを迎えるために、不断の努力を重ねていこう。

  • 前作「嫌われる勇気」がかなり良作だったので、本屋で見つけて即購入+読破。
    所々面白い気付きはあったが、前作程の衝撃を受ける内容では無かった。
    時間が経ってから読むと、また感じ方が違うのか・・・?

    <印象に残った内容>
    ・哲学と宗教の違い
    →最大の違いは「物語」の有無。宗教は物語によって世界を説明するが、哲学は物語を退ける。歩みを途中で降りるのが宗教であり、歩みを続けるのが哲学 (P29)

    ・カウンセリングの三角柱 大切なのいかに「3」に目を向けるか
    1 悪いあの人
    2 かわいそうな私
    3 これからどうするか

  • あれから3年、青年が再び哲人の書斎を訪問。青年は教師になったが、アドラー心理学は現実の世界では全く通用せず、生徒は言うことを聞かなかったという。そんな青年に哲人はこう話す。怒るも叱るも未熟な行為。褒めることは競争を生む。全ての悩みは対人関係の悩みだが、全ての喜びもまた対人関係の喜び。幸福になるには他者を信じて交友の関係を生み出すこと。与えよ、さらば与えられん。自立とは自己中心性からの脱却。他者を自分から先に愛することで大人になる。人生は短い。全ての対人関係において最良の別れに向けた不断の努力を!

  • 「嫌われる勇気」の続編という扱いで前作同様、青年と哲人との対話形式でアドラー心理学の真髄について繰拡げられる。対話形式特有の間延びした感じも散見される。
    ただ、例え話などはアドラー心理学を理解するには上手く表現して、取っ付きやすさはある。
    前作も今作のタイトルの繋がりは最後でわかる。

  • 嫌われる勇気を読んで実践し始めた気になっていたと痛感した。まだまだ自分は承認欲求と自己中心的な考えで生きていると思った。自分もほんとうの意味で自立したい。勇気を持って変える一歩を踏み出したい。

  • 青年の口の悪さ。笑

  • 心に刺さった言葉

    他人を救うことで、自分が救われるという考え方。
    これを他者を救う目的が承認欲求、つまりひとから褒められることであるならば、それは他人軸。

    でも自分が何か人の役に立つために、つまり自分が幸せになる目的でまず、自分や他者に対してできることは何か考えることは自分軸の他者貢献。
    なるほど。

    なかなか理解が難しくいまだに理解しきれてないが、腑に落ちた。いままでの自分の考えは他人軸だったんだと思い知らされました。
    深い!!今の自分が今の時間でできることを考えようと思いました。

  • 「人は変わることができない」
    そんな言葉を口にする人がいる。
    ただ、それは「変わろうとしない自分を選択して、自分が傷つくことを恐れているだけだ」
    こういう風に、アドラー心理学は自分の思い込みといった思い込みを一気に変えることができた。
    少し、冷たいように感じる部分もあるが、生き方を大きく変えてくれる本だと思っている。

  • ▼本のポイント
    ・精神科医アドラーの心理学を対話文を用いてわかりやすく書いた「嫌われる勇気」の続篇。
    ・「嫌われる勇気」では幸せになるためにどう世界をとらえれば良いかという“態度”の話だったのに対し、「幸せになる勇気」は幸せになるためにどう人と向き合うべきかという、より実践的な“行動の指針”が書かれている。
    ・前作同様、「幸福とは、貢献感である」という定義のもと、仕事、交友、愛という“3つの人生のタスク”について論理的に説いている。
    ・「いかにして愛されるか」というライフスタイルを改めて、「先に人を愛すること」をすすめつつ、それが「自立」であると説いている。
    ・そうすることで「他者から認められること」を目的とした人生から脱却できる、と。

    ▼思ったこと
    ・「幸せになる勇気」とは、つまり「人を愛する勇気」。
    ・三角柱の話がすごくいい。自分も悩んだ時は三角柱を思い出したい。
    ・自分がまず相手を信頼しなきゃ、相手も信頼してくれない。というシンプルな原理が改めて腹落ちした。
    ・騙されやすい人って、実は一番幸せになれるんじゃないかと思った。ある意味、人を信頼する勇気があるってこと。そういう人はきっと他人からも信頼されやすい。
    ・「貢献感」をキーワードに新しいマーケティングを作れないだろうか?

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著者プロフィール

1956年、京都府生まれ。哲学者。日本アドラー心理学会認定カウンセラー。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。専門はギリシア哲学、アドラー心理学。主な著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(以上、古賀史健氏と共著、ダイヤモンド社)、『老いる勇気』(PHP研究所)、『プラトン ソクラテスの弁明』(KADOKAWA)、『幸福の哲学』(講談社)、『よく生きるために働くということ』(KKベストセラーズ)など多数。

「2019年 『「今、ここ」にある幸福』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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