幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII

  • ダイヤモンド社
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  • / ISBN・EAN: 9784478066119

作品紹介・あらすじ

3年ぶりに哲人を訪ねた青年が語る衝撃の告白。それは「アドラーを捨てるべきか否か」という苦悩だった。アドラー心理学は机上の空論だとする彼に「貴方はアドラーを誤解している」と哲人は答える。アドラーの言う、誰もが幸せに生きるためにすべき「人生最大の選択」とは何か? 貴方の人生を一変させる哲学問答、再び!

感想・レビュー・書評

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  • ◆◇━━━━━━━━━━━━
    1.この本を選んだ目的 
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    嫌われる勇気を読み終わったときに、hibuさんから続編があるという情報をいただき、早速読んでみました。
    この本を読む目的はせっかく出会えたアドラー心理学をもう少し自分の中に落としこみ、今後に活かしていくためです。

       
    ◆◇━━━━━━━━━━━━
    2.概要
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    立ち去った青年が3年ぶりに帰ってきます。
    相変わらずの変な日本語で、熱いトークを繰り広げます。
    序盤は前作の振り返りを挟みながら、後半は愛について深掘りしていきます。

    なぜ問題行動を起こすのかについて、問題行動の5つの段階について議論を交わし、そして、愛によって共同体感覚にたどり着くという議論が展開されていきます。


    ◆◇━━━━━━━━━━━━
    3.感想
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    モヤっと感が残る感じはします。
    それは、現実的なイメージが持てていないからだと思います。
    あとは、青年との対話式は効果的なのか?という疑問が毎回出てきます。

    最後の方に、他者を愛することによってのみ、自立を成しえる、という言葉があって、相手の良い点に目を向けていける人は、おのずと相手を尊敬して、他者を愛することができると思いますが、相手の気に食わないことばかりに目を向けている年寄りは、もうどうにもならないだろうと、思ってしまいます。これを良い方向に持っていくためには、なかなかに難しいと、すごい感じてます。


    ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━
    4.具体的にどのような点を学習したか?
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
    前作の要約が、今にスポットをあてて、今を生きることに注力することが大切であり、他人がどう思うかではなく、自身がどうなりたいのかに向けて努力すること。そして、他者に対して貢献していくことを意識することが、なにより一番重要なこと。

    今作の要約は、すべての悩みは、対人関係の悩みであり、すべての喜びもまた、対人関係の喜びであるということ。そのため、他者を尊敬すること、そして、他者を愛することが、必要であることを学びました。

    また、すべての対人関係は別れを前提に成り立っているのは、私が常に考えたあることでした。出会いがあれば、必ず別れは訪れます。我々にできることは、すべての出会いとすべての対人関係において、ただひたすら最良の別れに向けた努力を傾けるという意識が必要であり、そのためには、愛することが大切であることを学びました。


    ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━
    5.具体的にどのような行動をするか?
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
    「わたし」ではなく、「わたしたち」、という意識を持つことを心がけたいと思います。
    とくに私は、1人で成し遂げること、推し進めることがベースになっている気がしました。
    仕事においては、その人がいなくても、運営できる状態を作り上げていくことに注力していましたが、「わたしたち」という、他者と進めていく意識が弱かった気がします。

    他者から愛されることはむずかしい。他者を愛することは、この何倍もむずかしいという意識をもって、もっと他者を尊敬し、愛することができるレベルに進んでいきたい。このレベルになるのは、なかなかに難しいですが、意識して、実践する回数を増やしていきたいと思います。



    • hibuさん
      あら、嬉しい!
      私にとっても良い1日になりました^_^
      あら、嬉しい!
      私にとっても良い1日になりました^_^
      2023/12/21
    • Manideさん
      みなさん、こんばんは〜

      感想のっけた本人が最後になってしまいました。スミマセン。

      ブクログでコメントされている方は、その人の良い点をみつ...
      みなさん、こんばんは〜

      感想のっけた本人が最後になってしまいました。スミマセン。

      ブクログでコメントされている方は、その人の良い点をみつけて、相手への尊敬をしていると、とても感じます。愛ですね、ほんと。皆さんのような人たちが周りにいると感じられることは、とてもうれしいですね。

      私も、hibuさんのおっしゃるように、褒めることに意識が向いていた気がします。尊敬することは大切ですね。そういう気持ちを育んでいけるようにしたいですね(^^)
      2023/12/21
    • Manideさん
      私は、明日も、いい1日になりそうです(^^)
      私は、明日も、いい1日になりそうです(^^)
      2023/12/21
  • 【感想】
    アドラー心理学の関連書籍の中でも、ベストセラー本である「嫌われる勇気」の続編。
    前作と同じく、「哲人」と「青年」の対話形式で物語は進んでいきます。

    内容に入る前に・・・・
    前作からとても疑問に思っていたのですが、そもそもこの「哲人と青年の対話」って必要なんですか??
    かなり失礼ですが、、、僕は前作の時からこの「青年」が生理的に大嫌いです(笑)
    絶望的なくらいヒステリックで、何でもかんでも人やモノのせいにしていて、発する言葉の1つ1つがいちいち演劇チックで・・・
    なぜこんなに戦闘モード全開なのか分かりません(笑)
    そもそも、これが人に教えを乞う者の態度なのかと思ってしまい、読んでいるだけで舌打ちしてしまいそうになります。
    「この2人のやり取りが蛇足だ」と感じる点が本シリーズ唯一の欠点だと、個人的には思っています。

    さて、本題に入ります。
    本書で書かれていたことは、大きく分けるとこの3点かと思われます。
    1つ目は、「自分⇒他者への視点や干渉を、どう保つのか」ということ。
    2つ目は、「他者⇒自分への視点や干渉を、どう感じるか」ということ。
    3つ目は、「他者とは競争するのではなく協力する」ということ。

    1つ目の「自分⇒他者」に関しましては、「他人をイチ個人として尊敬しましょう」という一言に尽きるかと思います。
    勿論、他人をおだてるであったり畏敬するという意味ではなく、「フラットな目線で接する事」が大切です。
    考えてみれば、人と人に優劣をつけるなんて、中々できませんよね。
    自分自身、ある人に対して「この人よりも自分の方が優秀だ」と思う事が多々ありますが(汗)、結局のところ色んな目線で見れば僕がその人に負けている箇所も多数あるわけで、「人」としての優劣なんてどうやっても付ける事なんて出来ないし、しちゃいけないですよね・・・
    こういった考えをもって、誰に対しても相手を尊敬した上での「フラットな目線で接する事」を、これからも心掛けていきたいと思いました。

    2つ目の「他者⇒自分」に関しましては、以前読んだ「反応しない練習」(草薙龍瞬 著)という本と通ずるものがあったなと思いました。
    そもそも、「他者の課題」や「他者の意見」に関して、なかなか自分でコントロールできるものではありません。
    ですので、他人の目ばかりを気にせず、また他人からの承認も求めず、他者の課題に介入せず、我が道を行こう!!ってことが大切なんですよね。
    まぁ、社会で生きている以上、それをそっくりそのまま実行するなんて中々できませんが、、、要するに他人の目ばかり気にせずに、しっかりと自分の意志の元に生きていく強さを持つことの重要性を再認識しました!

    3つ目の「競争⇒協力」について、これに関しては頭でわかっても、中々実行するのは難しいなと思いました・・・
    「誰かに勝つ必要なんてない」
    「WIN-WINがBEST!」
    そういう言葉もよく理解できるのですが、趣味のバスケットボールであったり、仕事で競合他社とのコンペがあった際など、意図せずとも「WIN-LOSE」になってしまうわけで・・・
    スポーツや仕事には勝敗が存在するわけですので、綺麗事を言ってられない感もあります。
    ですので、妥協案として、「相手への最大限の敬意を持つ」ということで、なんとか腑に落とそうと思います(笑)

    最後に、タイトルにもある「幸せになる勇気」という言葉。
    上記3項目にも書いてありますが、幸せになるには「他者」との何らかのセッションが必要とされ、自分自身が努力する事すなわち「勇気」が求められるとの事らしいです。
    何を幸せと定義するかはその人次第なのでしょうが、、、
    安らかなで健全な人生を送る上で、他者への敬意、他者に対する自身の反応、そして協力といったものは確かに大切だと思いました。

    いや、本当にアドラー心理学って奥が深いですね。
    今度は、アドラー心理学についてもっと掘り下げた内容が書かれてある本を読みたいなと思います。


    【印象フレーズとアクションプラン】
    ・他者の目で見て、他者の耳で聴き、他者の心で感じる。他者への最大級の尊敬を払わなければならない
    ⇒決して周りを見下さずに、尊敬の念を忘れずに接してみる。


    【内容まとめ】
    0.共同体感覚
    社会への関心。社会を形成する他者への関心。
    必要なのは、「他者の目で見て、他者の耳で聴き、他者の心で感じること」。
    ひとりの人間であるからこそ、最大級の尊敬を払わなければならない。
    見下すのではなく、仰ぎ見るのでもなく、媚を売るのでもなく、対等な存在として接すること。

    1.課題の分離
    人生のあらゆる物事について、「これは誰の課題なのか?」という観点から、「自分の課題」と「他者の課題」を切り分けて考える。
    「他者の課題」に関しては自分にコントロールできるものではないので、むしろ構わなくて良い。
    他者からの評価ばかりを気にせず、他者からの承認も求めず、他者の課題に介入せず、ただ自らの信じる最良の道を選ぶ。

    2.尊敬からはじめよ。
    あらゆる対人関係の土台は、相手への尊敬によって築かれる。
    尊敬とは「ありのままにその人を見る」こと。目の前の他者を変えようとも操作しようともしない。「ありのままのその人」を認めること。

    3.「競争原理」ではない「協力原理」
    競争のあるところ、駆け引きが生まれ、不正が生まれます。
    誰かに勝つ必要などない。
    他者と競争するのではなく、他者との協力を第一に考える。

    4.承認には終わりがない。
    他者から褒められ、承認されて、その「価値」を実感することはあっても、そこで得られる幸せもまた一時的なものでしかないため、それは「ぜんまい仕掛けの人形」と変わらない。

    自らの意思で、自らを承認すること。
    自らの価値は、自らが決定すること。

    特別でなくて良い。普通で良い。「その他大勢」としての自分を受け入れましょう。
    「人と違うこと」に価値を置くのでなく、「わたしであること」に価値を置くこと。

    5.運命とは、自らの手で作り上げるもの。
    人生というダンスホールの壁際に立って、ただ踊る人たちを傍観しているだけでは勿体ない!
    そばにいる人の手を取り、今の自分にできる精一杯のダンスを踊ってみる。運命は、そこからはじまるのです。

    6.幸せになる勇気
    我々は他者を愛することによってのみ、自己中心性から解放されます。自立を成し得ます。
    そして、共同体感覚に辿り着くのです。



    【引用】
    第1部 悪いあの人、かわいそうなわたし
    第2部 なぜ「賞罰」を否定するのか?
    第3部 競争原理から協力原理へ
    第4部 与えよ、さらば与えられん
    第5部 愛する人生を選べ


    p30
    アドラー心理学は「科学」ではなく、「宗教」でもなく、「哲学」である。
    哲学とは、永遠に歩くより、生きる「態度」である。


    p33
    ・課題の分離
    人生のあらゆる物事について、「これは誰の課題なのか?」という観点から、「自分の課題」と「他者の課題」を切り分けて考える。
    「他者の課題」に関しては自分にコントロールできるものではないので、むしろ構わなくて良い。

    他者からの評価ばかりを気にせず、他者からの承認も求めず、他者の課題に介入せず、ただ自らの信じる最良の道を選ぶ。


    p42
    ・尊敬からはじめよ。
    あらゆる対人関係の土台は、相手への尊敬によって築かれる。
    尊敬とは「ありのままにその人を見る」こと。
    目の前の他者を変えようとも操作しようともしない。「ありのままのその人」を認めること。
    これに勝る尊敬はありません。


    p49
    ・共同体感覚
    社会への関心。
    社会を形成する他者への関心。

    必要なのは、「他者の目で見て、他者の耳で聴き、他者の心で感じること」。


    p57
    ひとりの人間であるからこそ、最大級の尊敬を払わなければならない。
    見下すのではなく、仰ぎ見るのでもなく、媚を売るのでもなく、対等な存在として接すること。
    勿論、彼らの興味関心に共感を寄せながら。

    まずは自分からその行動を開始しましょう。
    そうすれば、おのずと勇気や尊敬は“伝染”していくものです。
    あらゆる対人関係の第一歩は、そこになります。


    p73
    「悪いあの人」「可哀想な私」ではなく、「これからどうするか?」を語り合おう。


    p122
    ・常に「自立」という目標を掲げておく。
    我々は、「他者の指示」を仰いで生きていた方が楽なのです。結果、「自分では何も決められない人間」になってしまう。

    マネジメントする立場の人間は、常に「自立させる」という目標を掲げること。
    自分の人生は、日々の行いの一つ一つは、すべて自分で決定するものなのだと教えること。
    そしてそれらを判断する材料、知識や経験などが必要な場合は、それを提供すること。

    子ども達の決断を尊重し、その決断の援助をする。
    いつでも援助する用意があることを伝え、近すぎない、援助ができる距離で、見守ること。


    p139
    ・「競争原理」ではない「協力原理」
    競争のあるところ、駆け引きが生まれ、不正が生まれます。
    誰かに勝つ必要などない。
    他者と競争するのではなく、他者との協力を第一に考える。
    賞罰をやめ、競争の芽を一つずつ摘んでいくこと。


    p151★
    ・承認には終わりがない。
    他者から褒められ、承認されて、その「価値」を実感することはあっても、そこで得られる幸せもまた一時的なものでしかない。
    ぜんまい仕掛けの人形と変わらない。

    依存→自立へ。
    自らの意思で、自らを承認すること。
    自らの価値は、自らが決定すること。

    特別でなくて良い。普通で良い。
    「その他大勢」としての自分を受け入れましょう。
    「人と違うこと」に価値を置くのでなく、「わたしであること」に価値を置くこと。


    p180
    ・「信用」と「信頼」
    信用とは、「相手のことを条件付きで信じること」
    信頼とは、「他者を信じるにあたり、一切の条件をつけないこと」


    p240
    ・自立とは、「わたし」からの脱却なのである。
    我々は生まれてからずっと「わたし」の目で世界を眺め、「わたし」の耳で音を聞き、「わたし」の幸せを求めて人生を歩みます。これはすべての人がそうです。
    しかし、本当の愛を知ったとき、「わたし」だった人生の主語は「わたしたち」に変わります。
    利己心でなければ利他心でもない、新しい指針の下に生きることになるのです。


    p267
    運命とは、自らの手で作り上げるものなのです。
    人生というダンスホールの壁際に立って、ただ踊る人たちを傍観しているだけでは勿体ない!
    そばにいる人の手を取り、今の自分にできる精一杯のダンスを踊ってみる。
    運命は、そこからはじまるのです。


    p272
    ・幸せになる勇気
    我々は他者を愛することによってのみ、自己中心性から解放されます。自立を成し得ます。
    そして、共同体感覚に辿り着くのです。

  • ミリオンセラー"嫌われる勇気"の続編となる本書。
    前作はアドラー心理学の基本編でしっくりきたが、本書は応用編で少し難しく感じた。
    本書を読む前に前作を読むことをおすすめしたい。

    前作に続いて、青年と哲人が対話する形式で書かれているので、読みやすくてよかった。
    アドラー心理学は、捉え方次第で良くも悪くもなる"劇薬"だと改めて思った。

    「愛し、自立し、人生を選べ。」という言葉がすてきでした。

  • ‪幸せになる勇気とは‬
    ‪歩み続ける勇気‬
    ‪揺るがない決意を続けること‬

    ‪有限の人生を振り返った際に‬
    ‪後悔しないことが‬
    ‪幸せに繋がる‬。



    なぜ自分を変えられないのか。
    ほんとうは変わりたくないから。

    変化することは、今までの自分の死そのもの。

    いくら現状に不満があるとはいえ
    今までの自分を捨てることは
    そう簡単な話ではありません。

    だから人は変わることを避けるし
    どんなに苦しくても
    できるだけ我慢して
    現状を肯定して
    このままでいい材料を探しながら生きている。


    いまを肯定するために
    不幸だった過去をも
    肯定する。

    もしも、今の自分を肯定できないのであれば
    今の自分に満足していないのでしょう。


    過去に囚われトラウマに縛られる。
    これは縛られているのではなく、その不幸に彩られた過去を自らが必要としている。

    悲劇という安酒に酔い、不遇なる今を忘れようとしているのです。

    自分に降りかかった不幸を涙ながらに訴える。
    自分を責める他者を環境を社会への憎悪を語る。

    そう過去の不遇をひたすら話す。

    その時に忘れがちな視点がこれからどうするか。
    過去のあなたを全て理解し、知ることは不可能。

    目の前のあなたを知る。

    1.賞讃の欲求
    2.注目喚起
    3.権力争い
    4.復讐
    5.無能

    自分が何をしても認められない
    社会と関われないと人は悟ると
    自身が無能である事を証明する。

    チャレンジしても
    何も上手くいかない
    居場所を見出せない。

    あなたならどうするか?
    諦める。
    しかし周りはあなたに期待する。
    勉強しなさい、働きなさい。

    うまくできたら、すでにやっているはずです。
    期待されれば、されるほど理解されない思いは確信へ。
    これ以上関わらないで=無能を証明してしまう。

    ありとあらゆる手段で、できない自分を証明しようとし始める。


    自分の理性を使う=自立の勇気の難しさ
    人は他人の指示を仰いで何も考えず生きていた方が楽なのです。

    そして、縦の関係で自分の支配下におこうとする。
    なぜか?
    部下が失敗したとき責任を取るのは自分だから。
    だから、自立されるのが怖い。
    支配してコントロールしておきたい。
    全ては自らの保身のため。


    ‪他者を救うことによって‬
    ‪自分の価値を実感しようとする‬
    ‪一般に「メサイヤ・コンプレックス」‬

    ‪医療者に多そう‬
    ‪昔の自分も含めて‬。


    ‪信用=条件つきで信じる‬
    ‪信頼=無条件で信じる‬

    ‪信頼はその人自身を信じるから‬
    ‪その人を信じる自己信頼がないとできない‬

    ‪ちょっと深い話‬。


    ‪「あの人のここが嫌い‬
    ‪ああ、私は出会いに恵まれてない」‬

    ‪と嘆く人がいるけど‬

    ‪出会うための時間は平等だし‬
    ‪恵まれてないのではなくて‬

    ‪信頼し切れずどこかで決心つかず‬
    ‪諦めてる人が多いと思う‬。


    ‪自己中心的な人は‬
    ‪自分の不安ばかりに気を取られ‬
    ‪自分のことで精一杯で自分の気持ちにしか関心を向けられない人で‬

    ‪相手の気持ちまで気遣う余裕がない人‬
    ‪なんだなって思ってる‬。


    嫌われる勇気はアドラー心理学を知るための分かりやすい入門書でした。
    そして、幸せになる勇気はアドラー心理学の実践のための、人生を歩む方法を知る良書です。

    もし、嫌われる勇気だけ読まれていてアドラー心理学に興味があるのなら間違いなく幸せになる勇気も手に取って欲しいと思った本でした。

  • 嫌われる勇気の第二弾。
    アドラー心理学の真を学んだ主人公が再び哲人の元を訪れて対話形式でアドラー心理学の深淵を覗いていくというものである。
    嫌われる勇気と合わせてこの2つで1つのアドラー心理学のような気がした。嫌われる勇気の考え方だけではなく、その奥深くにある愛や自立に対する考え方は本当に参考になった。幸せになる方法は自分を消すということや愛されるのではなく愛することが幸せになる方法であると言うことがとても面白かった。
    愛することは自分を消し、2人の人生の課題を解決すること、そこに自己中心性はいらない...とても深く刻まれたと感じました。

  • 人を愛することも、自立も、すべては「ありのままの自分」を受け入れるところから始まる。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    「幸せになる勇気」は、大ベストセラーになった「嫌われる勇気」の続編です。
    もしまだ「嫌われる勇気」を読んでいない方は、そちらを読まれてから「幸せになる勇気」を手に取ることをオススメします。
    なぜなら本書には「嫌われる勇気」で出てきた考え方をもとに書かれており、前書の内容の復習までできてしまうからです。

    嫌われる勇気よりも内容が幅広くなっていたため、メモもかなり多くなり、読みきるまでの日数も10日ほどかかりました。
    でも本書を読み終えて思ったことは、すべての原点は結局「ありのままの自分を受け入れる」ことに集約されるのだな、ということでした。

    「ありのままの自分を受け入れる」ことができていれば、本当の共感は自然とできるようになり、相手を尊敬できます。
    また、アドラーのとなえる“人生のタスク”(仕事、交友、愛のタスク)にも自然と向き合えるようになります。

    そしてこの本は「仕事がうまくいかない」「恋人や結婚相手が見つからない」と嘆く方に特にオススメな1冊でもあります。

    “仕事”とはアドラーによれば、生きるためにすべての人が直面せざるを得ないタスクであり、だからこそ仕事のタスクでは“条件つきで相手を信じる=信用”という関係があるのだそうです。
    それに対して“交友”とはまず、“条件つきで相手を信じる=信用”ではなく、“無条件に相手を信じる=信頼”がもとになっているそうです。

    ここを読んだとき、わたしはとてもスッキリしました。
    わたしは、仕事上で知り合った人の中で友だちになった人がほとんどいませんでした。
    それに対してわたしの友人は、仕事の仲間と遊び歩いていて、わたしはそんな友人をうらやましく思っていました。
    そんな「仕事の仲間と友だちになれない自分」に長年、劣等感を抱いていたのですが、「幸せになる勇気」を読んだことで、わたしと友人のある違いに気づけたのです。

    わたしが仕事の仲間と「信用を用いてつながっていただけ」なのに対して、友人は「信用を信頼に変化させ、仕事仲間と交友の関係を築いていた」から、仕事仲間が友だちになっていたのです。
    もちろん、どちらの関係がいい、ということではありません。
    わたしのように仕事は“仕事”として割り切って付き合うことの方が、性にあっているならそれでいいですし、友人のように仕事の関係のなかから、交友を見つけられる人がいたっていいのです。
    わたしには友人のように、仕事から交友の関係を築くことはできませんでした。
    でも、そんな生き方があってもいい。
    仕事の上では、最低限おたがいに「信用」さえ築けていれば、仕事はすすめていけるんだ!仕事だけの関係があってもいいんだ!と、自信がもてたのです。


    また「恋人や結婚相手が見つからない」という方は、「運命の人は、いない」(261ページ)からの内容をオススメします。

    正直、そこからの内容にはとても衝撃を受け、ズタズタになってしまうかもしれません。
    でも同時に、婚活がうまくいかずに悩んでいる方には、一筋の光となってくれるかもしれない内容が、そこには書かれています。


    「幸せになる勇気」は、「嫌われる勇気」に比べて内容が幅広くなっており、また「嫌われる勇気」を読まれていない方にとっては、
    読み終えることが難しい本です。
    そのため☆は4つにしました。
    わたし自身、読みきった直後は、あまりの衝撃にぼう然とし、一体自分はどこから動いたらいいのか…と途方に暮れました。

    しかし書いたメモを読み返してみると、どのタスクや考え方にも、その根幹は「ありのままの自分を受け入れる」ことだと、気づけました。
    つまり、「ありのままの自分を受け入れること」が、自分の幸せへの第一歩なのです。

    今からでも遅くはありません。
    この本から勇気をもらい、その一歩を今この時から、踏み出していきましょう。

  • 青年の卑屈未練っぷりがたまらない一冊でした。
    彼のツンデレな様子や、哲人に飛ばす罵詈雑言が面白すぎて、読み終わるころにはすっかり青年のとりこになっていました。

    い、いや。違う。
    そういう本じゃなかったはずだ……。
    えーと、内容内容……。

    内容は、前作で学んだアドラーさんの仰ることが、より噛み砕かれて説明されていたので分かりやすかったです。

  • しばらく前に、思い切って入ってみたオンラインスクール。
    スクール本来の主旨は別のところにあるけれど、活動に参加する中で、本を紹介いただくことが増えて、良い刺激になっています。
    今まで、自分で選ぶか、新聞・雑誌・ネットなどの書評を頼りに選ぶことが多かったから、その中間くらいの距離感ーーまったく違う場所に住んでいたり仕事をしていたりするけれど、共通の関心事があるーーで本をすすめてもらうのが、すごく新鮮で!
    この『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』の2冊も、その活動の中でおすすめいただいて、読まなきゃ! となった本です。

    本書は、オーストリア出身の精神科医・アルフレッド・アドラーが20世紀初頭に創設した「個人心理学」を、青年と哲人の対話という形をとった物語で紹介する本。
    『嫌われる勇気』はアドラー心理学の概要を説明し、『幸せになる勇気』はアドラーの教えを実践するための考え方を解いています。
    とにかく「青年」のキャラがすごい(笑)。
    しょっちゅう「わたしは自分が嫌いです!」などと毒づいているけれど、超秀逸なインタビュアーで、読者の気持ちを次々と代弁して、問いを哲人に投げかけています。
    おかげで、ともすれば、「ふうーん……」とよくわからないまま、なんとなく読み終わってしまいそうな内容を、自分に引き付けて読むことができました。
    対話形式って、すごい。

    個人的に面白かったのは、「自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである」という目的論の考え方と、「他者を愛する技術」としての愛の捉え方。
    悩んだとき、よく「何が悪かったんだろう」とか「どうしてこうなったんだろう」と考えてしまうことが多いけれど、それって良し悪しで。
    客観的な状況の把握も大切だけれど、気持ちの面では、自分の外側にある事柄について考えすぎるより、自分の中に目を向けて行動を選択したほうが、ずっと気持ちもしばられず、楽にいられる……のかも、しれない。
    ちょっと歯切れが悪くなってしまうのは、私がしょっちゅう勇気が足りなくてうじうじしているからなんですが、日々試練に向き合うことこそ、前に進むことにつながっていくと考えられたら、すごく勇気づけられるし救われるなーと思いました。

    文中で紹介されていたエーリッヒ・フロムの『愛の技術』が気になって検索してみたら、ちょうど今年・2020年の8月に新訳が発行されていたので、また機会を見つけて読めたらと思っています。

  • 前作で目を開かれたように思っていたので、今回は前作程の「感動!」というところまではいかずこの評価にさせていただきました。結婚して2年、最後の章の「人生の主語を切り換えよ」が心に響きました。

  • 要点
    ・私は他者の期待を満たすために生きているわけではなく、また、他者も私の期待を満たすために生きているわけではない
    ・他者の課題に介入せず、自分の課題に他者を介入させない
    ・教育とは介入ではなく、自立に向けた援助である
    ・尊敬とは?⇒その人がその人らしく成長発展していけるように気遣うこと、その人がその人であることに価値をおくこと
    ・最初の一歩を踏み出すのは私である、一切の条件を付けず、どんな結果が待っていようとも
    ・共同体感覚=他者の目で見て、他者の耳で聞き、他者の心で感じる事
    ・共感とは?⇒他者に寄り添う技術であり態度
    ・過去は存在しない、「今」によって色を塗られた「解釈」があるだけ
    ・「変えられないもの」に執着するのではなく、「変えられるもの」を直視する
    ・「人と違うこと」に価値を置くのではなく、「わたしであること」に価値を置く
    ・すべての悩み、全ての喜びは「対人関係」にある
    ・何でもない日々が試練であり、「いま、ここ」の日常に大きな判断を求められている
    ・愛とは自立、誰かを愛するということはたんなる激しい感情ではなく、決意であり決断であり約束である
    ・運命とは自らの手で作り上げるもの
    ・世界も人生もシンプルであるが、シンプルであり続ける事は難しい
    ・すべての出会いとすべての人間関係において、「最良の別れ」に向けた不断の努力を傾ける

    読後のアクションプラン
    ・聴くという行為について、今一度見直し共感力を身につける
    ・褒めず、叱らず、感謝を伝える→承認を意識
    ・過去と他人は気にせず、未来と自分に注力する
    ・アドラー心理学について色々な本を読んで勉強する

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著者プロフィール

1956年生まれ。共著書に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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