僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた

  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 622
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478067307

感想・レビュー・書評

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  • 依存症に関する本。

    また、田代まさしが薬物絡みで逮捕されているけど、依存症は本人の意志が弱いからなるのではない。環境によりなるのだ。

    本書でもこう言う。
    ー 危険なドラッグに対する報われない恋に落ちるのは体ではない。物質や行動だけで決まるわけでもない。思考が、その物質や行動と、心理的な苦しみからの解放感とを結びつけて学んでしまうのだ。

    そして、依存症は「心理的な肯定ではなく強迫観念に促された愛」だという。薬物は好きではない。しかし、渇望してしまうのだ。

    環境を劇的に変えてあげなければ、彼はきっと一生薬物を断つことはできない。

    さて、この本は薬物への依存症というより、ゲームやSNSにのめり込む「行動嗜癖」のような依存症について、そういった人を産み出す「依存症ビジネス」について、メインに取り扱っている。
    と言っても、両者を明確に違うものとしているわけではない。むしろ、薬物への依存も行動嗜癖も同様のもの、そして、病のような特別なものではなく誰でも陥るもの、と論じているところが恐ろしい。

    だって、いつもなんとなくスマホいじっちゃうでしょ?
    それはもしかしたら依存症だからなのかもしれない。

    自分がさばく商品でハイになるな。まるで薬物売人の鉄則のようなことを、デジタルデバイスやSNSなどテクノロジーの開発者たちは肝に銘じている。

    巨額の富を得るために、それだけ依存性がある商品を売ることが求められているということだ。

    本書では、こうした依存症ビジネスが人を操る6つのテクニック、《目標》《フィードバック》《進歩の実感》《難易度のエスカレート》《クリフハンガー》《社会的相互作用》について、行動経済学に基づき、分かりやすく論じている。

    なるほど、目から鱗。
    こうして人は依存症に堕ちていく。

    依存症に立ち向かうための対策についても記述されているので、危機感を持つ人はぜひ。

    • やまさん
      たけさん
      おはようございます。
      いいね!有難う御座います。
      依存症は「心理的な肯定ではなく強迫観念に促された愛」だというは、ビックリで...
      たけさん
      おはようございます。
      いいね!有難う御座います。
      依存症は「心理的な肯定ではなく強迫観念に促された愛」だというは、ビックリです。
      やま
      2019/11/09
    • たけさん
      やまさん、コメントありがとうございます!

      そうなんですよ。依存症を「心理的な肯定ではなく強迫観念に促された愛」と表現するのは一瞬「へっ?」...
      やまさん、コメントありがとうございます!

      そうなんですよ。依存症を「心理的な肯定ではなく強迫観念に促された愛」と表現するのは一瞬「へっ?」っていう感じなんですけど
      自分がタバコやパチンコをやめられなかった時を思い返すと「なるほど!」と思います。全然美味しくないのに吸っちゃう。全然面白くないのにやっちゃう。
      今は両方やめましたけど、当時は追いつめられてました。
      依存症の怖いとこです。
      2019/11/09
  • 依存やめるために環境をかえる
    スマホを寝室に持ち込まない
    やめたいことは別の行動に置き換える


    依存は環境と学習で作られる

    意思でやめるのは難しい

    毎回報酬があるより
    ランダムにあるほうがやめられない

    3分の2の人が睡眠不足

    スマホ
    寝室に持ち込まない
    机の上に置いておくだけで
    会話などの集中力が落ちる

    依存させる共通点
    ポイント 
    バッチ
    リーダーボード

    やめるためには
    別のことをやる

    好きと欲しいは別

    目標追求は
    敗北と新たな目標の繰り返し

  • 行動嗜癖についての本。

    他人同士の被験者を同じ部屋にいれて会話する心理実験で、スマートフォンを横においたまま会話する場合と紙のノートを置いて会話した場合、スアートフォンが手元にあると打ち解けられない。
    スマートフォンのむこうに世界が広がっていることが頭にあるので目の前の会話に集中できない。

    マイクロソフトの実験から、ソーシャルメディアで過ごす時間が長い被験者はそうでない被験者に比べて集中して課題をこなす能力が低くなっていいたのだ。
    2000年に発表された平均的な人間の注意力持続時間は12秒。2013年には8秒になった。金魚の注意力持続時間は9秒。

    「addiction」は古代ローマでは「奴隷となる宣告を受ける」という意味。

    フロイトもコカインの中毒に苦しみ、使用をやめた。

    ゲームアプリ、フラッビーバードも依存者の増大で公開をやめた。

    ベトナムセンセ王では兵士の85%がヘロインの提供を受けたのに、帰国したら
    95%がヘロイン依存から脱出した。
    彼らが回復できたのは、依存症になった環境を離れたから。

    目標達成が人を動かす。これが依存症をひきおこす原因にもなる。
    ワーカホリックの会社員が稼ぎを増やす必要性がなくても遅くまで残業したがるのも、目標依存症患者の典型。

    「好き」と「ほしい」は違う。(そして、「好き」じゃないのに「欲しい」になっているのが依存。)

    仕事となると人間の停止規則が弱る。(あーわかる。)

    ツァイガルニク効果:人間は完了した課題より完了していない課題に心奪われる。未完了だと緊張状態が維持され、欲求もそのまま残る。
    これを応用したのがドラマのクリフハンガー。

    依存症をなおすため(もちろん軽度だけど)の方法もいくつかのっています。
    たとえばゲーミフィケーションを利用したりなどがのっている。
    ゲーミフィケーションの功罪についても記述がある。

    自分を、自分の思い通りに動かしたかったらよむといいです。
    (いろいろ反省します。)

  • フェイスブックやツイッターなどのSNS、ワールド・オブ・ウォークラフトなどのMMORPG、様々なものが人間の行動嗜癖(behavioral addiction)を惹き起こすように作られている。その力は強力で、頭の良し悪しに関係なく引き込まれてしまい、止めたいと思っても止められなくなる。我々は抗うことができない(『Irresistable』)。作る側の人は、例えば、スティーブ・ジョブズは、人にはiPadを薦めるが、自分の子どもには使わせない。『WIRED』の元編集長クリス・アンダーソンは家庭内のデバイスに厳しい制限時間を課している。この本を読んで、どこまで意図的なのか、悪意があるのかしらないが、巧妙に仕組まれた企業のサービスに恐怖心を覚えた。現代人はすべからく読んだ方が良い。
    本書は、依存症に立ち向かうための解決策として、1)予防はできるだけ早期に行う(子どもが幼い頃はスマホやiPadは与えない)、2)行動アーキテクチャ(例:物理的に遠ざける(スマホを寝床に持ち込まない等)、3)ゲーミフィケーションの3つを示す(3つ目は依存症への対処法というより、依存症を誘発する仕組みをよりよく使うという話だが)。自分にも無駄とわかっていながら、つい長時間費やしていることがあるので、本書のテクニックも利用して、コントロールしたい。ガーミンの時計を買おうと思っていたが、これも止めようと思う。
    本書で知ったフリーライス・ドットコムにアクセスして、食糧支援団体への寄付に協力できたことも一つの収穫。

  • 愛、信仰、生き甲斐、依存。
    全て、同じことを違う言い方にしただけのことではないだろうか。
    デジタルデバイス、ソーシャルネットワーク。
    比較的最近になって現れたこれらのものが、人々に受け入れられようとして、様々な工夫を凝らして、それにある程度成功した様子が著されている。

    「依存」とされる性質を上手く使えば、人生を豊かにするためのツールを比較的容易に手に入れることができそうな気がする。
    そのためのヒントもいくつか紹介されている。
    「目標」「数字」などがそれに当てはまるのではないか。
    一方で、上手く使えなければ、あるいは、振り回されると、人生を大きく損なうことになりそうでもある。
    刃物や大きなエネルギーと同じことだろう。
    なんでも使いよう。程度問題ということか。
    ありきたりの結論のようだが。

    ありきたりって凄く真理に近いのかな。

  • 依存症がどの様につくられているのか、人間の特性や、依存症に陥る6つの仕組みを述べている。依存症を抑えるための解決策も具体的な事例を示しつつ3つ述べられている。

    自分の知らない所で依存症になる仕組みがこんなに盛り込まれていたことに、正直ゾッとした。妻が執拗に子供達に対してスマホは使うなと言い続けていて、そこまで厳しくしなくても良いのにと思っていたが、この本を読んで考え方が180度変わった。
    世の中本当に知らない事が多くて面白い。

  • 2019/10/19ジュンク堂池袋店で購入。11/17開始。11/22「読割50」で電子書籍版honto購入。翌11/23,電車内読了。 中学生の姪に読んでもらいたいと思い,それで紙の本。紙の方が目が疲れにくい。電子版は旅行とか検索とか辞書引きとかが楽。譲っても私自身,読み返したい本でもある。 朝日新聞の書評(2019/9/14)に出ていて関心あった。https://book.asahi.com/article/12709527 。背後に誰が居るかを考えてみることはよいことだ。陰謀論ということではなく。

  • 悲しみの直後に味わう快楽は依存しやすい。

  • 世の中のゲーム、SNS等の娯楽は上手いこと作られてるんだなと関心した。
    人の快感をくすぐり、あと少しだけ、もうちょっとだけを引き出していく。
    どこからを依存症と呼ぶかは難しいけど、今一度自分の行動を見直す良い機会になったと思います。

  • スマホゲーム、海外ドラマ、SNSなど、「やめられない止まらない」ことは意外と多いが、これを「依存症」と捉えている人は少ないのではないか。本書では休みの日や深夜早朝のメールチェック、ウェアラブルデバイスによるランニングや歩数、睡眠の質をチェックせずにはいられない状況もある意味依存症であると分析していて、これらがいかに人生に影響(主に悪影響)を与えているか、様々な研究結果をもとに解説してくれている。ジョブスが自分の子供たちが小さい頃にiPadやiPhoneを使わせなかったというのは、あながちジョークではないようだ。また、ゲーミフィケーションなども使い方を間違えると依存を引き起こすようだ。本書では、そこからの脱却方法や、逆にうまく使う方法なども解説してくれていてこれは読んで良かったと思える。依存するほど熱中させるということは、確かにビジネスでは必要なことだろうが、これを知らずに術中にハマっているとすれば、こんなに怖いことはない。電車の中でひたすら画面に集中していたり、タップやスラッシュを繰り返している人を見ると怖くなってくる。

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