会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 183
感想 : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478067581

作品紹介・あらすじ

「会社にとってITとは何か?」「どうすればうまく使いこなし、利益の源泉にできるのか?」「10年後をにらんで、どういう手を打つべきか」-こうした疑問をコンサルタントやITベンダーに丸投げすることなく、自分でも考えられるようになる一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 「会社のITはエンジニアに任せるな!」
    「じゃあ、誰がやるの?」
    「お前がやれ!」
    ということですね。
    DXブームの煽りを受けて、ITに詳しくないのにDXに関わることになった人は自分以外もたくさんいるはず。そういう人にまず読んでほしい一冊です。この本を読んで、ITとの向き合い方や自分の立ち位置がクリアになった気がします。

  • 経営者に対する「ITへの投資・経営はこうするんですよ」な本。
    昭和な「人工知能を買ってこい!」的な経営者に対してのメッセージな印象で、かなりターゲッティング対象は絞られると感じる。ある程度の若い世代・IT知見のある経営者には通じないだろうし、本の中に出てくる統計資料も出典が書いておらず、「ちゃんとデータはあります」という嘘で説得するための資料に過ぎないとの印象。
    逆に言えば、この本の内容でITに疎い高齢経営者のほとんどは説得できるんだろうなぁとも思え、有る種世界の違う人達の価値観を学ぶことができると思った。

  • 自分が普段の会社でもやもやと不安に思っていたことが全て言語化されていた。
    ・システムとはツールではなくプラント型であり経営目線で見られるべきものである。

  • 非常に読みやすかった。今担当しているプロジェクトのコンサルさん。当社のITにも読ませたいし、自分でもIT食わず嫌いにならずに、会社の成長のために、貢献しようと思った。ITはツール型だけでなく、プラント型ITというものがあり、プロジェクトは外部メンバーだけでは成功しない、という事がよくわかった。

  •  情報システムの更新はその過半数が失敗する。この根本原因と解決方法を示した実用書である。作者の白川克さんにも何度かお会いしているが本質を見極める力、あるべき姿を思い描く力、それを相手に納得させる力、コンサルタントではなく当事者が問題解決を自ら行えるようにする力などこれまでのコンサルタントのイメージとは全くことなる活動をされていますが、その根本原理を学べる本である。
     自分も何度となく失敗プロジェクトに従事し、火消しとしてそれを救ったりしていたがその要諦を言語化している点で有用である。

  • 似たような本をたくさん読んでいたせいか、目新しいことはなし。ITのことはよくわからないから部門に任せているという経営者に向けて。経営のビジョンを示さないとすぐ使えなくなるITの寄せ集めが出来ちゃいますよ、と言った具合。
    安くてすぐ使えるツール(今だったらSaaSとか)をすぐ持ってきてよ、という経営者が多いのだろうなと思った。

    ITは経営のビジョンがあって初めてシステム全体のグランドデザインが描ける。うちのIT部門は社長にグランドデザインを持ってきてよと言われたけど、本当は経営ビジョンがなきゃ作れない。

    ITプロジェクトの成功率の低さとその理由には改めて納得。限られた予算と納期とマンパワーで対局のステイクホルダーが混ざり合っていたら、上手くいく方がすごい。

  • 会社でITを有効活用する、ITプロジェクトを成功させる、というのは非常に難しいことだが、それに対するアプローチや考え方が書かれていてとても面白い。

  • D3

  • 基幹システムの刷新を経営層に提案する際に費用対効果がどうしても出せずに悩んでいたところ、本書に出会いました。
    結論から言うと、まさにこうした悩みに応えてくれる内容が詰まっており、大げさではなく先の見えない道に一筋の光明を見出した思いでした。

    IT部門の人間にとって、経営層や業務部門のITに関する誤解や理解不足をひとつひとつ「ほぐしていく」作業は非常に骨の折れるものですが、本書で紹介されている「プラント型IT」「ツール型IT」という分類を念頭において会話をすることで、相手の課題解決に本当に必要なITが何なのか掘り下げることが可能となります。
    「あ、この人(部署)はいまツール型ITの話をしているんだな」といった具合です。

    IT部門のあり方に関する考査も同様で、当面は維持発展型でいくのかそれとも新事業創出型を目指すのか、現状の認識と今後の方向性を考える際に参考になります。

    「熱海の旅館」や「遷宮」など、分かりやすいたとえ話が全体的に散りばめられています。経営層と話すときにフレーズをそのまま引用できると言っても過言ではありません。

    最後に、エンジニアの力量を生かすも殺すもその技術の「使い方」次第、というのが私の考え方ですが、本書に書かれているとおり、すべては経営層の覚悟と優れたITリーダーが生まれるか否かにかかっていると改めて実感しました。

  • 自社の業務や経営から切り離されたツール型ITと自社の業務や経営と密着あるいはそのものであるプラント型ITに分けて、そのプラントITを構築する際の失敗や高コストなどの問題点を提示しその解決方法をそう簡単にできないことも含めユーザ企業に向けて指南する。ITは会社の武器、伊勢神宮の式年遷都型のシステム開発、費用対効果がわからないことこそ経営判断、全社戦略に先んじてITビジョンを明確に、などが印象に残った。やや自社自慢が鼻につくところもあるが、ユーザ企業の成功はSIerの成功でもある。ここまでユーザ企業を説得するのもかなり難しいですが、一読の価値有りです。

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著者プロフィール

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ ディレクター
1972年横浜生まれ。96年一橋大学経済学部卒業。中堅ソフトハウスでシステム開発を経験後、2000年ケンブリッジに転職。以来、IT投資計画策定、人事、会計、販売管理、顧客管理、ワークスタイル改革、全社戦略立案など、幅広い分野のプロジェクトに参加。

「2021年 『システムを作らせる技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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