会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478067581

作品紹介・あらすじ

「会社にとってITとは何か?」「どうすればうまく使いこなし、利益の源泉にできるのか?」「10年後をにらんで、どういう手を打つべきか」-こうした疑問をコンサルタントやITベンダーに丸投げすることなく、自分でも考えられるようになる一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 非常に読みやすかった。今担当しているプロジェクトのコンサルさん。当社のITにも読ませたいし、自分でもIT食わず嫌いにならずに、会社の成長のために、貢献しようと思った。ITはツール型だけでなく、プラント型ITというものがあり、プロジェクトは外部メンバーだけでは成功しない、という事がよくわかった。

  •  情報システムの更新はその過半数が失敗する。この根本原因と解決方法を示した実用書である。作者の白川克さんにも何度かお会いしているが本質を見極める力、あるべき姿を思い描く力、それを相手に納得させる力、コンサルタントではなく当事者が問題解決を自ら行えるようにする力などこれまでのコンサルタントのイメージとは全くことなる活動をされていますが、その根本原理を学べる本である。
     自分も何度となく失敗プロジェクトに従事し、火消しとしてそれを救ったりしていたがその要諦を言語化している点で有用である。

  • 似たような本をたくさん読んでいたせいか、目新しいことはなし。ITのことはよくわからないから部門に任せているという経営者に向けて。経営のビジョンを示さないとすぐ使えなくなるITの寄せ集めが出来ちゃいますよ、と言った具合。
    安くてすぐ使えるツール(今だったらSaaSとか)をすぐ持ってきてよ、という経営者が多いのだろうなと思った。

    ITは経営のビジョンがあって初めてシステム全体のグランドデザインが描ける。うちのIT部門は社長にグランドデザインを持ってきてよと言われたけど、本当は経営ビジョンがなきゃ作れない。

    ITプロジェクトの成功率の低さとその理由には改めて納得。限られた予算と納期とマンパワーで対局のステイクホルダーが混ざり合っていたら、上手くいく方がすごい。

  • 会社でITを有効活用する、ITプロジェクトを成功させる、というのは非常に難しいことだが、それに対するアプローチや考え方が書かれていてとても面白い。

  • あぁ、こういう会社が多いんだな… と、事例を見て勉強になりました。

    私の勤務先は真逆で、元プログラマーの社長なので、会社のITを社長が握って離さない(だから社員の誰も推進や改革が出来ない)、という、本書に書かれていないパターンです。

    それでも、熱海の旅館状態、伊勢神宮式など、色んな気付きがありました。こういう比喩に言語化されているのが、本書のすごく良いところです。

  • D3

  • 基幹システムの刷新を経営層に提案する際に費用対効果がどうしても出せずに悩んでいたところ、本書に出会いました。
    結論から言うと、まさにこうした悩みに応えてくれる内容が詰まっており、大げさではなく先の見えない道に一筋の光明を見出した思いでした。

    IT部門の人間にとって、経営層や業務部門のITに関する誤解や理解不足をひとつひとつ「ほぐしていく」作業は非常に骨の折れるものですが、本書で紹介されている「プラント型IT」「ツール型IT」という分類を念頭において会話をすることで、相手の課題解決に本当に必要なITが何なのか掘り下げることが可能となります。
    「あ、この人(部署)はいまツール型ITの話をしているんだな」といった具合です。

    IT部門のあり方に関する考査も同様で、当面は維持発展型でいくのかそれとも新事業創出型を目指すのか、現状の認識と今後の方向性を考える際に参考になります。

    「熱海の旅館」や「遷宮」など、分かりやすいたとえ話が全体的に散りばめられています。経営層と話すときにフレーズをそのまま引用できると言っても過言ではありません。

    最後に、エンジニアの力量を生かすも殺すもその技術の「使い方」次第、というのが私の考え方ですが、本書に書かれているとおり、すべては経営層の覚悟と優れたITリーダーが生まれるか否かにかかっていると改めて実感しました。

  • 自社の業務や経営から切り離されたツール型ITと自社の業務や経営と密着あるいはそのものであるプラント型ITに分けて、そのプラントITを構築する際の失敗や高コストなどの問題点を提示しその解決方法をそう簡単にできないことも含めユーザ企業に向けて指南する。ITは会社の武器、伊勢神宮の式年遷都型のシステム開発、費用対効果がわからないことこそ経営判断、全社戦略に先んじてITビジョンを明確に、などが印象に残った。やや自社自慢が鼻につくところもあるが、ユーザ企業の成功はSIerの成功でもある。ここまでユーザ企業を説得するのもかなり難しいですが、一読の価値有りです。

  • ■書名

    書名:会社のITはエンジニアに任せるな! ―――成功率95.6%のコンサルタントがIT嫌いの社長に教えていること
    著者:白川 克

    ■概要

    「会社にとってITとは何か?」「どうすればうまく使いこなし、利益
    の源泉にできるのか?」「10年後をにらんで、どういう手を打つべ
    きか」―こうした疑問をコンサルタントやITベンダーに丸投げする
    ことなく、自分でも考えられるようになる一冊です。
    (From amazon)

    ■感想

    最近よく読んでいるプロジェクト管理/コンサル系の本です。

    この本をユーザ側の経営幹部/プロジェクト責任者が読んで納得する
    だけで成功プロジェクトの数は飛躍的に上がるでしょうね。
    それぐらい、ユーザ側には受け入れがたい事実が記載されています。

    ですが、本当に残念ながら、この本だけではユーザ側の経営層はと
    もかく業務部の人間には響かないでしょうね。
    響くとしたら、新人か2年目まででしょう。
    業務部の人間で仕事に慣れている人は、自分の仕事がどういう目的
    でこの方法が本当にいいのか?なんて考えません。
    言われたことを言われたままやるだけで、基本ロボットにとって
    変わられる可能性がかなり高い業務となります。
    勿論イレギュラーな業務も多々ありますが、それだってイレギュラー
    をレギュラーかしてしまえばいいだけの話ですから。
    凝り固まった人間がそもそもこういう本を読む事はないですが、読んでも
    まあほぼ無駄でしょう。
    結局業務部を動かすには本ではなく徹底的に話して協力を依頼するし
    かないという感じです。

    あ、業務だけ書きましたが、経営層でも理解できるのは半数いればいい
    方だと思います。
    でも普通、経営層のレベルであれば、ここに書いてある内容理解して正当性
    があると判断できると思うんですけどね。

    この本はユーザ側読んでもらうためこのよう書名にしていると思い
    ますが、ベンダ側が読んでも非常に参考になると思います。

    まあ、結局ベンダ側がやることがこのコンサルタントがやっている事と同じ
    事になるわけですから。
    ユーザの文句を言う前に、ユーザの思考回路、論理体系を理解してユーザ
    と妥協点を見つけていかないといけないな~と感じます。

    書いてあることはベンダ、エンジニアから見れば100%正しい事だと思い
    ますが、ユーザ側からみたら「は?何言ってんの?」という感じでしょうね。
    IT特有の難しさは、ITの内部にいないと分からない部分が大きいですから。

    結局、「ユーザ側の参加者意識の高さは肝である」というのはどの本でも
    言っている事で真実です。
    ベンダから見ると「何で自分の会社/業務の事なにそんなにベンダに無責任に
    押し付けられるんだろう?後で困るの自分たちなのに・・・」というのは
    新人の時に誰もが感じる事ですからね。

    お互い分からない部分があるのだから、そういうの話せる人間関係を作り
    全員で参加するプロジェクトを作っていく必要があるという事です。

    面白いですが難しいものです。

    ■気になった点

    ・経営幹部、業務担当、ITエンジニアが協力しなければITプロジェ
     クトは成功しない。

    ・ITを作る前に将来の業務の姿を描くこと。

    ・ITプロジェクトは失敗するのがふつう。
     それを成功させるには、経営幹部、業務担当、ITエンジニアが協
     力しなければいけない。

    ・悪い報告を聞いた側は決して怒ってはいけない。
     怒られた側は次から報告しなくなる。

    ・曖昧さはITの敵。

    ・日本企業で問題なのはみんな衝突から逃げる事だ。

    ・立場が違えば意見も違う。衝突は当然である。

    ・やりたいこと、欲しいものを明確にする。

    ・現状踏襲で何も変えようとしないプロジェクトはたいてい失敗
     します。

    ・役員は部門間の対立を解決するために本来は存在する。

    ・プログラムは思った通りに動かない。書いた通りに動く。

    ・ITエンジニアは「コストを下げても誰にも褒められないが、一つ
     でもトラブルを起こすとこっぴどく叱られる」状況にいつも置かれて
     いますので、当然、それを考慮しコストを高くします。

    ・「こんなに投資したので今さら中止できない」というのは思考停止
     です。本当に今後続けていくと黒字になるのか、中止にした方が
     長期的に得なのかを経営層が徹底的に議論して判断する必要があり
     ます。

    ・経営のスピードは、プロジェクトリーダーの数で決まる。

    ・社外の人間(SI)にプロジェクトリーダーは務まらない。
     SIはプロジェクトを効率的に進め終了させることを目的とする
     ので、お客様社内の経営視点を基準に物事を判断、調整する
     ことが出来る人は少ないです。

    ・ITは道具ではなく、工場(身体で言えば血管)と同様です。
     だからこそ、経営層の参加が不可欠なのです。
     工場を作るのに建築屋だけに任せる会社はないでしょう。
     ITも同じでIT部門だけに任せていても、会社に必要なITは出来ない
     のです。

    ・技術の継承(PLの育成のため)のために、ITシステムの更改をする。
     (ITレベルや業務レベルは変更しない場合)

    ・効果が数値で示せるならば、社長が判断する必要はない。
     数値で示せない部分を考慮して判断するのが経営幹部の仕事。

    ・プラント型ITはビジネスそのものでありあってあたり前でなくて
     は困るものです。「あるといくら儲かるか」よりも「なくても
     ビジネスは回るのか?」を問うべきです。

    ・いつまでに誰が何をやるを明確にしないと組織は動かないのです。

    ・「俺10年後には会社にいないから」と長期の視点でものを考える事
     を放棄している幹部が多いのも事実です。だから、部長、課長がITの
     長期構想を考え、経営層に提案していくことが必要です。

    ・経営目線の成功プロジェクトを作れるかは、経営幹部次第です。
     悔しいですが外部コンサルタントではそれが出来ません。

  • ITをツールとプラントに分けて、プラント型に対する筆者の考察が述べられている。会社の基幹となるシステムに対して経営幹部の関わり方の重要性がよく分かる。ただ、この本は入門書のためエンジニアの話を理解するにはもうワンステップ必要になってくると思う。

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著者プロフィール

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ ディレクター
1972年横浜生まれ。96年一橋大学経済学部卒業。中堅ソフトハウスでシステム開発を経験後、2000年ケンブリッジに転職。以来、IT投資計画策定、人事、会計、販売管理、顧客管理、ワークスタイル改革、全社戦略立案など、幅広い分野のプロジェクトに参加。

「2021年 『システムを作らせる技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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