税金亡命

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 76
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478069912

作品紹介・あらすじ

日本とアジア一のタックスヘイブン、香港を舞台にした脱税事件の物語。脱税を取り締まる国税、脱税に手を染める富裕層、脱税の手引きをする国税OB税理士。この三者の攻防戦が描かれる。ハンドキャリーによるキャピタル・フライト、金融システムを活用した脱税資金の出口戦略など、オフショア利用者の「常識」が散りばめられている。国税最強部隊、「資料調査課」出身の著者が描く、衝撃のリアルノベル。

感想・レビュー・書評

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  • 不動産に関する巨額の取引で得た所得に対する課税逃れをしようとする経営者と、それを幇助する税理士、そして全身全霊でその摘発をしようとする国税庁の統括国税実査官(情報トージツ)の争いを描いた小説。

    最初は課税逃れをする人物が中心だが、ほとんどは国税の実査官中心で描かれる。経営者の課税逃れはいったん成功するが、最後はまだひと悶着ありそうに締めくくっていて、国税側よりの物語になっている。
    これは著者が国税OBなので当然であろう。

    租税回避スキームやその調査についてはなかなか知ることの無い分野なので非常に興味深かったが、登場人物の心理描写や風景描写、ユーモアに入れ方はどこかアマチュア感がした。

    海外を使った租税回避スキームの実行と国税に関して多少知るには面白い小説だと思う。

  • 小説なのか私小説なのか…
    内容はとても興味深いテーマだし、脱税スキームや、それを企てる人たち対国税の戦いは、おもしろいのですが、文章がおもしろくなく、だれかの日記でも読んでるようでなかなか先に進めなかったです。

  • タックスヘブンという言葉も、最近は目にする言葉になり、スイス銀行だけでなく、色々な国で、節税が、行われていることを知った。
    作者は、国税局エリートで、手腕を発揮し税理士で、作家でもあるので、本の内容は、そうゆう事例が、あったのか?と、思われる。

    脱税者と国税局との攻防と、そして国によっての税率や取り締まり方が違う点が、どうなるのか?と思いつつ読み進んだ。

    お金に縁が無いけど、楽しく読ませていただいた。
    昔1億円って途轍もない金額に思えていたが、大富豪の金額、否、会社の社長の年収も、億が超える人が、ざらにいることを考えたら、このような仕組みで、節税?脱税?しているのかと、思った。

  • 日本で脱税した資金を香港にキャピタルフライトして、国税に追っかけ回されるというストーリー。元国税庁職員が小説の作者ということで国税の内情がリアルによく描かれていた。ただ脱税資金がたったの10億円で、脱税指南役の税理士などに支払う報酬を考えても自分の取り分はわずか。それでドバイに無税会社を作り、パーマネントトラベラーを気取るなど大袈裟な話しだ。小説としての読み物的な価値はほとんどないが、国際的に行われているマネーロンダリングに対する国税の対応がちょっとわかった感じかな。

  •  この小説は、脱税者と国税の戦いを描いたもので、香港のタックスヘイブンを利用しているところが特徴だが、ストーリー展開も盛り上がりも文章力もまあ普通で、つまらなくはないが、手放しで称賛するほどおもしろいわけでもない。
     この手の本では、脱税スキームの解説や、各国税制の違い、税務当局の組織の違いなどを説明してくれることが多いが、分かり易さと興ざめの両立が難しく、どちらにころんでも小説をスポイルしかねないようだ。そのせいか、ドキュメンタリーまたは事実に基づいた小説のほうが、それらの解説も内部に取り込めてしまうので、おもしろく感じるのだろう。事実は小説より奇とも言うし。
     本書は、国税局に勤務した経験のある筆者のため、国税当局の内部の動きには詳しいが、それはストーリーの一部でしかないから、小説全体としてはちょっとパンチに欠けるきらいがあるように感じた。

  • 香港や中南米の国を介した脱税と、それを追う国税の闘いを描いた小説。
    リアリティがある分、しようがないのかもしれないが、小説としては盛り上がらない。しかも伏線がほとんど回収されておらず、おそらく続編が出るのでは。
    読後感もすっきりしない

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著者プロフィール

東京外語大学教授(オランダ語)

「2003年 『マックス・ハーフェラール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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