ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

  • ダイヤモンド社
3.73
  • (37)
  • (67)
  • (43)
  • (15)
  • (3)
本棚登録 : 800
感想 : 68
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478069967

作品紹介・あらすじ

クレイトン・クリステンセン(『イノベーションのジレンマ』)、スティーブ・ウォズニアック(Apple共同創設者)、マーク・アンドリーセン(Facebook取締役)、ダン・シュルマン(ペイ・パルCEO)らが激賞! ビットコインやフィンテックを支える技術「ブロックチェーン」解説書の決定版。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2018/03/17読了。ブロックチェーンの未来・ビジネスモデルのアイデアを解説した本である。

    まず、ブロックチェーン技術に関しての話であって、仮想通貨/暗号通貨の話ではない(それが包含されているものの)。

    ブロックチェーンは、末端を自動化するのではなく、中央を自動化するものだ、すべてのプラットフォームビジネスは、ブロックチェーンによって置き換わる、といった内容を各ビジネスモデルに落とし込んで解説している。

    技術的な背景というよりは、ブロックチェーン技術でどのような未来を考えられるか、といった話が多く、興味深かった。

  • ブロックチェーンを活用することにより、既存のパラダイムが破壊され、新しい可能性が開けるということを、数多くの事例を挙げながら教えてくれる。

    その応用範囲は金融やビジネスのあり方だけではなく、政治のあり方や芸術の創造といった文化の面でも起こりうるということが、特に印象に残った。

    インターネットがコミュニケーションや情報の作り方・使い方を変え、次第にそれが社会の形を変えていったように、ブロックチェーンの技術が社会的な変化につながっていったときに初めてその影響の本当の大きさの有無が分かるのだろうと思う。

    これからの変化のすべてが本書の描く通りに起こるかというとそうではないだろうが、今後起こりうる変化のスケールやインパクトを感じるという意味では貴重な本だと思う。

  • 今となっては、ブロックチェーンの悪い所ばかりがニュースとして取り上げらるようになってきており、2年前に正しく指摘していた本ということか。まだ実験段階なのかもしれないこの技術の今後の展開が楽しみになる?。しかし、翻訳本はどれもこれもページ数が多い。結果、飛ばし読みしてしまう。

  • 巷でブロックチェーンの傑作本との評判ということで、読んでみたのですが、噂通りの本でした。

    ブロックチェーンの解説本というと、その多くはその技術解説に偏っていたり、仮想通貨等のフィンテックに偏った本が多く、よく言われるブロックチェーンの革命性については、今までイマイチよくわかっていませんでした。

    この本は、ブロックチェーンの革命性についてのみ語った本と言って良いのではないでしょうか。ですからブロックチェーンの技術解説にはほとんど触れず、ブロックチェーンによって、いかに世界が変わる可能性があるのか、その未来予測も交えながら語ってくれます。この本を読むと、インターネットが情報革命と言われつつも、それはまだ序章に過ぎず、ブロックチェーン技術によって、中央集権型の情報流通が破壊される本当の意味での革命が起こる可能性があることを教えてくれる本です。
    ブロックチェーンが世の中で広まれば、ビットコインのように承認を行う管理者が必要なくなり、Facebookやgoogleのようにビッグデータで巨万の富を独占する企業もなくなるかもしれないのです。裏返せば、インターネットで一攫千金を狙うことが難しくなるかもしれないとも言えます。

    クリスアンダーソンのメイカーズのように、新しい技術による革命的な明るい未来を見させてくれる本です。

  • 【本学OPACへのリンク☟】
    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/571289


  • ブロックチェーンの初心者として本書を手に取りました。技術的な面も比較的容易に書かれているので読みやすく好感を持ちました。ブロックチェーンの本質は分散で、「誰のものでもないが皆のもの」ということで、ケビン・ケリーが別の本で述べていたように、コモンズ的な要素が強くあると思います。そして本書でも著者が述べているように、これまでの資本主義とは違う新たな経済形態を創出できる可能性があり、さらには資本主義におしつぶされそうになっている民主主義の回復ということも実現できるのかもしれません。

    個人的な意見ですが、ブロックチェーンがその本来目指しているコモンズ的な機能を純粋に実現できるかどうかは、現在我々の社会を構成している、共同体、国家、資本制企業の存在を「消し去ろう」とするのではなく、それを高次に変質させよう、というアプローチが大事なのではないかと思います。国家を消し去る強力な武器であるかのように振る舞えば、逆にたちまち国家に取り込まれるのがオチだと思います。その意味では、本書を読んでマルクス主義者による19世紀欧州での共産主義革命とその失敗が頭に浮かび、ブロックチェーンも類似の道を辿る可能性がなきにしもあらず、と感じました。そしてブロックチェーンが純粋に持っているコモンズ的な機能はゆがめられて国家に取り込まれる、あるいは大資本企業に取り込まれ、変質した形で発展するというストーリーもなくはないだろうな、と思いながら全般的には非常に興味深く読まさせていただきました。

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001122836

  • ビットコインなどに代表されるように、ブロックチェーンは金融とセットで解説されることが多いが、本質は「既存の社会の仕組み全てを変える可能性を潜めた技術」と言うほうが正しい。
    世の中の大半のサービスには、何かしらの個人・組織が仲介している。それらの仕組みを、セキュアで可視性のあるP2Pな仕組みで一変する。
    もはや、企業や行政・司法機関は取って代わられるかもしれない。

  • ブロックチェーンという言葉は知っていたが、意味はわからなかったので手に取った。所謂中央集権的なネットワークではなく、分散型のネットワークで、一時期流行ったWINMXやwinnyのようなP2Pのことのようだ。
    そのため読み初めは印象が良くなかったが、様々な革新的な事例をあげられると印象もガラッと変わった。
    ただ、革命はじわりじわりと起こる事が多い気がする。そもそものインターネットもここまで当たり前になるとは予想されていなかっただろう。新しいものはなかなか受け入れられないからだ。ブロックチェーンの動向に期待。

  • だいぶ分かりやすく書いてくれてる

  • ブロックチェーンの果てしない可能性がわかり始めた。
    インターネット黎明期に思い描かれながらまだ実現できていない、権力が分散し、各個人が平等に自由に繋がり合う世界をもたらすかも知れない。
    特定の管理者のいないプラットフォーム、不特定多数が支え合うことにより不正や改竄ができないしくみ、これら新しい技術と概念はうまく活用すれば確かに人類史を根底から変えるかも知れないが、誤れば大惨事を惹き起こす可能性も秘めているということもわかった。新技術とはそういうものであるということか。

  • 技術的な内容ではない. 既存システムの何が問題で,Block Chainならどう解決できるかという考察が浅い.

  • 仮想通貨は流出問題をはじめ、逆風下に曝されている。が、その根幹を支えるブロックチェーン技術が素晴らしいことには、何ら変わりはない。

  • ①インターネットに信用を与えるツール
    ②通貨以外にも応用が効く基礎技術
    ③音楽、アート、iot、中間業者抜くなど出来る

  • ブロックチェーンの概要、定義から長所、短所まで書かれている。どこかの専門的な知識は一切いらず、ブロックチェーンってどんなものなんだという雰囲気からつかむことができる。 次はブロックチェーンの実装本やArgurの専門的な本も読んでみたい。

  • ブロックチェーンの具体的な技術についてはほとんど触れていないので、ブロックチェーンのしくみや技術を学びたい人にはおすすめできません。

    ブロックチェーンでどういうことができるのか、将来どのような可能性を秘めているのか、そういった観点で書かれている本です。

  • アプリが主流になる。
    イーサリアム:ブロックチェーンを利用して分散型アプリケーションを動作させるプラットフォーム。独自通貨「イーサー」。通貨以外にもどんな取引もできる。
    会社名はコンセンシス。チーム間でコラボする。
    シェアリング・エコノミー:集中型のプラットフォームにサービス提供者を集めて、転売しているだけ。

  • ブロックチェーンを「信頼のプロトコル」と位置づけ、ビットコインの領域に留まらず、様々なビジネスモデルや企業などの組織、さらには社会をも変える可能性について、豊富な事例やアイディアとともに解説した一冊。

    世界中に分散した利用者が、強固に守られると同時にオープンなデータを共同で管理し、正当なデータだけが記録される仕組みによって取引の信頼性を担保することで、銀行などの仲介者なしに取引者同士を直接結び付けるブロックチェーンのインパクトは、金融等の既存ビジネスはもとより、シェアリングエコノミー等の新たなビジネスモデルにも及び、また政府や行政の透明化や効率化、さらには企業等の組織のフラット化やオープン化を大幅に促進する可能性もあるという。

    技術的な未熟さや不正利用のリスク、過度の自動化に伴う「機械による人間の支配」の虞など複数の課題はあるものの、適切なガバナンスの仕組みを整えることで、この技術を途上国支援、特に”インクルーシブな”社会の実現など、より大きな社会問題の解決に利用することもできるという著者の主張は納得感が高い。ビットコインに胡散臭さを感じている人は特に一読すべき価値がある良書。

  • ブロックチェーンの技術の根底には触れないが、どのように活用すべきかの具体例を提示していて非常に実世界への応用について理解が深まった。
    ただ素晴らしいと拍手で迎えるだけでなく、ブロックサイズなどの問題点についても考慮されている点が読んで良かったてん。

全68件中 1 - 20件を表示

ドン・タプスコットの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
クリス・アンダー...
スティーブン・ピ...
カルロ・ロヴェッ...
エリック・リース
マシュー・サイド
ベン・ホロウィッ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×