- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478082805
感想・レビュー・書評
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大連とBPOについて知りたくて読書。
BPOの歴史について知りことができる。オフショアとも呼ばれているが、本書発売時と現在では大きく異なっている。現状のBPOや大連での日本ビジネスを知りたい。
現場を離れてから時間が経っているため情報に疎くなっているが、この10年進出してきて大手企業の日本向コールセンターやサービスセンターは縮小や撤退が進められている。現在でも新規進出企業はあるが、日本向けは、全体的に縮小していると思われる。
確かに2008年当時では、大連視察ツアーが多く、多くの中小企業が視察し、現地事務所を設置していていたが、現在は、あまり耳にしない。
しかし、BPOは自体は今後も広がっていくと思われ、その先が中国ではなく、タイやベトナムなどアセアン諸国に移っていくだけだと思う。
また、大連の魅力自体は色褪せないが、人件費の高騰等でコストダウンの魅力は半減。BPOのメリットを享受できる企業は、中国進出のための拠点としたり、人材の確保や育成をしたりの目的を持つ企業へと移っている。
現在は、円安の影響もあり日本の食品や製品をどうやって中国の消費者に届けるか。その中で、日本への親近感を持つ人たちの割合が高い大連の真価が問われるようになると思う。
作家や研究家ではなく、現役の私企業経営者なので仕方ないが、自社宣伝が多く、情報が偏っているように感じる。
読書時間:約55分
本書は日本領事館大連出張所でお借りしています。有り難うございます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もうちょい具体事例が知りたい
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私が前職で携わっていたBPOの本です(BPO:自社の業務処理、経理・人事・IT業務・コールセンター等、の一部を外部の業者にアウトソーシングすること)。
日本ではまだまだなじみがうすいのですが、BPOの基本についての
説明、BPOの歴史、欧米や住友化学の事例、今後の日本のグローバル化の
処方箋としてのBPOの活用などについて丁寧に書かれています。
BPOだけでなく、中国の就職事情や日本の企業文化・少子化についても検証されているのが
面白いです。昨年から日本でも金融機関のIT部門を中心にBPOの検討が開始されはじめているので、
FITの人におすすめです。 -
(08.6.11)