チェーンストアの商品開発―これからの核商品企画と「売れ筋」づくりの基本
- ダイヤモンド社 (2010年2月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478090152
作品紹介・あらすじ
本格的PB・SB開発を実現するためのすべて。チェーンストア屈指の経営指導者が書き下ろした、「本当の商品開発」の実務対策。
感想・レビュー・書評
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最近、商品開発に携わる機会があったのですが、何も知らないまま終わってしまったことがとても嫌でした。なら、どうしたら良いのか一から知ろうということで読んでみました。
自分に欠けていることは何かを掘り出しながら読んでいたのですが、欠けていることは調査の質と数値化でした。
競合分析をすることは当たり前なのですが、原料の相場感、消費者の想定内の売価帯にはまっているのかまで考えなければならないと感じました。
そして、「売れそう」という判断を数値化しなければ相手に響かないことも改めて学びました。直感で思いつくことは大切ですが、実績がなければ相手も信頼してくれません。気づけば当たり前のことですが、気づかなかったのは悔しかったです。
自分の予算があって、どの品種を伸ばしていきたいのか、どこに投資するのか、そのための週間販促計画をどうするのか、逆算しながら考えきれてなかったので、これからは逆算しながら念願の販促計画を立てていきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仕事の仲間・相手が何を考えているのかを知った上で話をしたくて読んだ。
経験則がここまでまとまってるのは本当にすごい。リアルな物理的な調達や生産だから世の中がどれだけ“DX”しても古びる部分は小さそう。ただし、情報の流通は、お手本の欧米はどんどん改革されているから、その部分の「まね」はどうあるべきだろうか。 -
スーパーのPB商品を如何に開発するかを多面的な視点で指南してくれる本。ここまで考えてやれば、そう簡単には失敗しないだろう。逆に言えば、ここまで考えなければ成功しないとも言える。この本を読んだ後では、たいていのPB商品は、安直に見える。
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商品開発の難しさが分かった。
自分も、まずは目玉商品を一個確立することから
はじめていきたいと感じた。 -
著者は、渥美氏と桜井氏の二名である。
両者ともに、チェーンストア、マーチャンダイジングの分野の人である。
昨年くらいだろうか。PBが流行って物議を醸し出してきたのは。
従来メーカーとしては、NBで儲けを出すが、別に生産付加価値を担えるPBでも
利益が出れば良かったといえる。
だが、メガチェーンストアが上流(生産)へ進出してきたなら話は別だ(笑)。
という事で、少し気になって読んだのが本書である。
本書の全てを説明する必要がないと思うが、特に興味を持ったのが
第八章「品質とトレード・オフの原則」である。
ここでは主に、顧客視点によってどのようなニーズがあるのか。
また、如何に小売業界が抱えている消費者像が間違っているかを。
ファッションで考えてみる。
私達は、恐らく可能であるならばシーズン毎に流行の色や形を取り入れたいと
考えているはずである。そのためには、新しい服を買う事となる。
個人的な経験から言うと、ベーシックな服、つまり下着やちょっとした
アクセントに使うTシャツ等は比較的長持ちする。
しかし、それ以外ってのは持って1年半(2シーズン)が限度だろう。
色が違う、形が違う、柄が違う、機能が違う等、なんらかの部分で違和感を
憶える。そうなると、服っては、言ってしまえば1年持てば良い。
そんなもんだろう。週に2回着るとして、月に8回、1シーズン3ヶ月〜6ヶ月とし、
24〜50回弱くらいの耐久性で問題ない。
しかし、日本の服ってのはやけに耐久性があったり、余分な機能がある。
そこらへんが分かっていない。と著者は言う。そして、私もそう思う。
これは、ファッションに限らないだろう。
と、まぁまぁ面白い内容であったと思う。
以上