ブルー・オーシャン・シフト

制作 : 有賀 裕子 
  • ダイヤモンド社
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レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478100356

感想・レビュー・書評

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  •  「ブルーオーシャン戦略」の実行法をまとめたもの。


    ・ブルー・オーシャン・シフト実行の三つのき基本手法
     ・業界の長年の懸案を打開する解決策を示す
     ・業界の長年の懸案を再定義したうえで解決する
     ・真新しい問題を見つけて解決するか、真新しい事業機会を掴み取る

    ・市場創造を成功させるために重視すべきは、技術イノベーションそれ自体ではなく、買い手にとっての価値を飛躍的に増大させることなのだ。

    ・実のところ、優れた市場創造戦略は往々にして、技術的イノベーションには全く頼らない。

    ・ブルー・オーシャン戦略家は、買い手にとっての価値を飛躍的に高め、価値とコストのトレードオフを打ち破るために、何を増やしたり創造したりするかだけでなく、何を減らしたり取り除いたりするかも同様に重視する。

    ・ブルー・オーシャンの創造に乗り出すに当たっては、必ず「何から始めるか」が問題になる。「まずは対象を絞りこむことから」が答えである。つまり、どの事業または製品・サービスに挑むかを見極めるのだ。

    ・結局のところ、業界とは創り出すものである。心躍る何かやイノベーションを実践すれば、業界に活気が溢れる。

    ・PMSマップの三つのセグメント
     ・パイオニア(pioneer):バリュー・イノベーションを体現する事業や製品・サービスを指し、その購入者や利用者は顧客ではなく愛好者と呼ぶにふさわしい。かつてない素晴らしい価値を提供し、新たな価値コスト・フロンティアを開拓する、ポートフォリオ刷新のカギを握る存在である。戦略は競合他社と一線を画し、利益を伴う力強い成長が見込まれる。
     ・安住者(settler):パイオニアの対極をなし、顧客にもたらす価値は二番煎じによるものである。製品や価格を少しずつ変える競争手法を取り、戦略は同業他社と横並びである。業界自体が成長し利益を上げていない限り、大きな成長は見込めない。
     ・移行者(migrator):パイオニアと安住者の間に位置する。競合他社よりも優れた価値を提供し、業界内で最高水準かもしれないが、「革新的」と呼べるほどではない。

    ・ブルー・オーシャン・シフトの取り組みに参画して、新しい価値コスト・フロンティアの扉を開くアイデアの素晴らしさを目の当たりにしない限り、人々はそのアイデアをいとも簡単に的外れだと無視し、有効性を否定する。そして、業界のいわゆる「最良の慣行」に反するとして拒否してしまう。たとえ、そのベストプラクティスが時代遅れか、まったくとんでもないものであったとしてもである。

    ・競争要因としてのブランド
     しかし、ほとんどの場合、ブランドは戦略プロフィール―つまり購入者や利用者に何をもたらすか―によって左右される。…要するにブランドとは、事業活動の結果であり、独立要因ではない。
     ブランドを手がかりに競争要因を掘り下げるなら、ブランドが顧客にもたらす魅力的な要素は何かを探るとよい。…チームが「ブランドのもたらす価値」と見なすものの根源を探り当てるには、自社の製品やサービスを顧客が購入する理由の上位三つを、メンバーに考えてもらうとよい。

    ・顧客経験の六つのステージ
     購入、納品、仕様、併用(製品を使う際に必要となる他の製品やサービスとの併用)、保守管理、廃棄

    ・効用を生み出す六つのテコ
     顧客の生産性、シンプルさ、利便性、リスク低減、楽しさや好ましいイメージ、環境への優し

    ・現場調査のルール:購入者と同じ経験をする
     現場に赴く際には可能な限り、みずから顧客の立場になるか、既存顧客の家庭や職場での様子を観察するかして、顧客経験のサイクル全体を通してどのような苦痛や困難が生じるかを注意深く記録するよう、強く勧める。

    ・もし、ブルー・オーシャン・チームが引き出した知見を幹部層が軽視しているようなら、一般の顧客が経験している苦痛を懐疑派にその目で見てもらう機会を、忘れずに設けよう。

    ・非顧客層の3つのグループ
     潜在的な需要全体≠関数(業界の既存顧客)であり、むしろ
     潜在的な需要全体=関数(業界の既存顧客+非顧客層の第一グループ+同第二グループ+同第三グループ)
     第一グループ:潜在的な非顧客層
     第二グループ:断固たる非顧客層
     第三グループ:未開拓の非顧客層

    ・業界の非顧客層
    ①業界の縁にいて、仕方なく製品を使っているか、使用を最小限にとどめているのは、どのような人々だろう。
    ②この業界の製品やサービスを検討した結果、あえて背を向け、別の業界の製品やサービスによってニーズを満たすか、完全に諦めてしまったのは、どのような人々だろう。
    ③この業界が提供する効用から大きな恩恵を受けるが、現状の提供形態がふさわしくない、あるいは価格が高すぎるといった理由により、購入を考えたことすらないのは、どのような人々だろう。

    ・新たな価値コスト・フロンティアを開拓するための6つのパス
    パス1:代替業界に学ぶ
        同業他社に着目する→代替業界に学ぶ
    パス2:業界内のほかの戦略グループから学ぶ
        戦略グループ内における競争上のポジションに焦点を当てる→自分達の業界ないしターゲットとする業界の戦略グループを見渡す
    パス3:別の買い手グループに目を向ける
        業界の既存の買い手グループに焦点を当てる→複数の買い手グループを見渡して、業界の買い手グループを再定義する。
    パス4:補完財や補完サービスを見渡す
        業界が定義する製品やサービスの価値をもとに、その最大化に焦点を当てる→顧客が求めるトータル・ソリューションを見渡して、製品やサービスの価値を増減させる補完財や補完サービスについて理解する
    パス5:機能志向と感性志向を切り替える
        業界の機能志向ないし感性志向の枠内で費用対効果を高めることに焦点を当てる→自業界ないしターゲット業界の機能志向/感性志向を問い直す
    パス6:外部トレンドの形成に加わる
        外部トレンドへの適応に焦点を当てる→自業界やターゲット業界に間違いなく影響を及ぼす外部トレンドの形成に加わる

    ・ブルー・オーシャンの開拓機会 4つのアクション
     業界常識として製品やサービスに備わっている要素のうち、取り除くべきものは何か
     業界標準と比べて大胆に減らすべき要素は何か
     業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か
     業界でこれまで提供されていない、今後創造すべき要素は何か

    ・ブルー・オーシャン戦略案のプレゼンテーション
     時間制限は5分
     ・製品を説明する
     ・理想の戦略キャンバスを紹介する
     ・ERRCグリッドを説明する
     ・顧客にとっての効用を簡潔に紹介する
     ・自社にとっての経済的便益をおおまかに説明する

  • レッド・オーシャンは大多数の企業が競争する業界、ブルー・オーシャンは新たに創造された業界。技術イノベーションではなくバリュー・イノベーション(appleとか)

  • ・ 仮にコミックリリーフが差別化か低コスト、どちらかの戦略を追求していたなら、戦略はどのようになっていただろう。差別化戦略を選んでいたら、業界の既存手法に何か足すだけで、コストを下げる為に何かを取り除くか減らす可能性に突いてはほとんど注意を払わなかっただろうか。差別化戦略ではなく、低コスト戦略を選んだなら、従来の競争要因の一部を取り除く一方、何かを創造して差別化につなげる努力はしなかっただろうか
    ・ 生活を支える身の回りのものやサービスは皆、取り立てて賢いわけではない、自分たちと同じような人々によってつくられた
    ・ ブルーオーシャン戦略家は差別化と低コストを同時に追求する。価値とコストのどちらかを選ぶのではなく、二兎を追うのである。
    ・ 最大の知見をもたらすのは顧客層ではなく、非顧客層
    ・ 事業のマネジャーたちは、製品がなぜ技術て確信の成果であるかは説明できるが、それがどのようにしてなぜ買い手に飛躍的に大きな価値をもたらすのかを、簡潔な言葉で明快にかたることはできない
    ・ ブルーオーシャンチームが重視した点は、マーケティングチームが信じる常識に反していた、ブルーオーシャンシフトの取り組みに参画して、新しい価値コストフロンティアの扉を開くアイデアのすばらしさを目の当たりにしない限り、人々はそのアイデアをいとも簡単に的外れだと無視し、有効性を否定する。そして、業界のいわゆるベストプラクティスに反するとして拒否してしまう
    ・ 企業が競い合って提供するものは、得てして買い手の視点からは無価値であるばかりか、むしろ製品やサービスの価値を損なっている。テレビのリモコンにはたいてい多数のボタンがついていて、役に立つというよりむしろいらだちと混乱の種になっている
    ・ 戦略プロフィールのメリハリ。他社と同じ土俵でもっぱら量だけを競うのは望ましくない。むしろ、買い手への提供価値を飛躍的に高めることのできる、切り札となる要因を重視して、他の要因は取り除くか減らすべきである。これにより提供価値の増大と同時にコスト低減が可能になる
    ・ 買い手の効用を逓減させてきた、覆すべき前提を見つける
    ・ 効用を妨げている要因は、非顧客層がこの業界の顧客になろうとする意欲をくじいたり、怖じ気づかせたりしているだろうか
    ・ ①業界の縁にいて、仕方なく製品を使っているか、使用を最小限にとどめているのは、どのような人々だろう
    ・ ②この業界の製品やサービスを検討した結果、あえて背を向け、別の業界の製品やサービスによってニーズを満たすか、完全にあきらめてしまったのはどのような人々だろう
    ・ ③この業界が提供する効用から大きな恩恵を受けるが、現状の提供形態がふさわしくない、あるいはかかくがたかすぎるといった理由により、購入を考えたことすらないのはどんな人だろう
    ・ 利用者を訪問する際に重要なのは、製品やサービスを実際に使う様子を観察して、どういった手順を踏むか、口には出さないが当然視する前提は何かをあぶり出すのが重要なのである、顧客はどのような経緯や状況で製品やサービスを必要とするのか、あるいは利用したいと思うのかを注視するとよい
    ・ 業界を「機能志向」か「感性志向」かに分類し、切り替えたらどうなるかを探る
    ・ このトレンドがこのまま続いた場合、既存製品の特性のうち、意味をなさなくなるもの、あるいは買い手にとっての価値を損なうため、取り除いたり、減らしたりするものはどれか
    ・ 業界でこれまで提供されていない、今後創造すべき要素はなにか
    ・ シチズンMのチームは、旅慣れた人々が五つ星ホテルを選ぶ際の決定打が、立地の良さと贅沢な睡眠環境である状況を踏まえて、この二つの要素を人々の予想を超える水準まで増やすことが不可欠だと考えた。同時に三ツ星ホテルが選ばれるのは五つ星より安いからである為、高級ホテルよりも著しく低い水準まで宿泊料を減らす必要を感じた
    ・ この業界の慣行で最もばからしいものは何だろう
    ・ 理想の戦略キャンバスに関しては変更を認めてはならない。戦略キャンバスの中身を実現する為のビジネスモデルについては、変更の余地があっても構わない
    ・ 低コストを実現する為に掘り下げるべき問い「提携先の候補はどこか」「業務運営の合理化と確信はどうすればできるか」「人材の前向きな熱意と貢献をさらに引き出す方法は何か」
    ・ ビジネスモデルの仕上げに際して、人間中心の手法を活用する・尊厳を重んじる肩書きを用いている(アンバサダー、アソシエイト)
    ・ メガネはどういう目的でかけるのかを改めて考えることで、jinsの新たなメガネのラインナップが生まれた・「視力補正」「よりよく見せる=ファッション」「目を守る=機能性メガネ」→これまでメガネをかけなかった非顧客層の獲得
    ・ ソラコム:simカードを1枚からウェブで購入できるようにした。また管理画面(開発者向けサービス)を提供した。法人営業が取り込まなかった非顧客層を獲得した。開発者のトレーニングを提供したり、ユーザ同士がコミュニケーションをとれるようにすることで知識の交流を促している

  • 法経開架 336.1A/Ki31b//K

  • 新規事業を企画する際に、整理しやすいステップが紹介されている。

  • 前作ほどのワクワク感はないが、分析ツールが提供されており非常に実践的。すぐにでもシフトしたくなるw

  • 死屍累々のレッドオーシャンでもがくのではなく、ブルーオーシャンへと漕ぎ出すにはー。

    いまや当たり前に使われる「レッドオーシャン」「ブルーオーシャン」という用語が普及するきっかけになった書籍の続編である本書は、組織においてどうブルーオーシャンへとシフトしていくかのエッセンスが詰まっている。
    一言でいってしまうと「いかにまわりを巻き込めるか」に尽きる、という結論。
    結局は実際に動く一人一人に腹落ちさせなければというのは実感としてもしっくりくる。

    巻末の、日本国内事例も秀逸。知られている会社ばかりなので本文中の事例より感覚を掴みやすいのでは。

  • 続編、、というかメソッドの説明が大部分。

  • 【生きる領域】
    ブルーオーシャンに出し続けることはむずかしいと思います。1個や2個は出すことができると思いますが、出し続けることは困難です。しかし、ブルーオーシャンの発想は重要ですし、そういう考え方をすると楽しいです。

    だれもいない海へ漕ぎ出す、こんなワクワクすることはありません。
    まだだれも踏み入れていない未開の地、いいですね。

    ただ現在では全く未知の世界はほとんどなく、少し見方を変えた未開の地はたくさんあるように思います。あるものに極端に特化したものなどはある意味ブルーオーシャンです。
    スマートフォンなどは新しい市場を切り開くほどのインパクトがありましたが、そこまでのインパクトは必要ありません。
    既存を少しひねったぐらいのもので十分です。今までにないものであればOKだと思います。ただ、「使いやすさ」この点は重要です。どんなにコンセプトがいいものでも快適に使用できないものは広がりません。

    考え出したものがヒットするかしないかは正直やってみないとわかりません。
    10回出して1回ヒットするかしないかというレベルですから、ほとんど失敗します。成功率を高める方法もありません。つまりヒット数を増やすには数を打つしかありません。ヒットの率は変わりません。

    【常に少数派】を自負するわたしとしてブルーオーシャンは魅力的な世界です。


     本の内容とは全く関係ありませんが、海外の著者は冗長過ぎます。ある程度の厚みがないと海外では本として成り立たないのかもしれませんが、例えを多数入れるので主語と述語が遠く離れてしまいます。
    言葉としての成り立ちは日本語より簡潔、明瞭だと思うのですが、簡潔にまとめられた文章は安っぽく見えるのかやたらと文章が長いです。。。

    その点、日本の著者の方が簡潔にまとめられていてすばらしいです。

  • 「ブルーオーシャン」の著者が書かれた、その理論を実現するための行動に関する指南書です。どうすれば赤い海から青い海に移れるのか。そのための具体的な方法が細かく書かれています。この理論が有名になり、あらゆる場所で試行錯誤していくことに、著者が一緒になって取り組んで行かれた努力が生み出した内容になっていると思います。イノベーションを起こすために必要なことは何か。それに伴う最大の障害は何か。それに対するためになにをしなければならないか。
    読者が実践できる具体的な内容が書かれていますので、読んですぐ活用できるものになっています。
    色々なビジネス上のフレームワークに関して、今ままで流行になり、それに伴ってベストセラーになった著書をいくつか読ませていただいてきました。多くは、ビジネス上の世界のあり方について述べることで、それを知った人間に「知見を得た」という満足を与えるというものだという風に捉えていました。この「ブルーオーシャン」についても同様に感じていました。それを知ったところで使うことができないと。理論ではなく、できるだけ多くの実例を体感することで、総合として独自の理論を作ることからしか生き残ることができないと、半ば悲観的に考えていました。机上の空論に嫌気がさしていた。本書はそこから抜け出すための、机上の有意義な議論を行うための方法が書かれていると感じました。

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著者プロフィール

W・チャン・キム(W. Chan Kim)
韓国出身。INSEADブルー・オーシャン戦略研究所(IBOSI)の共同ディレクター。主な著作に『ブルー・オーシャン戦略』、『ブルー・オーシャン・シフト』。
米ミシガン大教授などを経て現職。欧米、欧州連合(EU)諮問委員、世界経済フォーラムのフェローなどを務めており、“Thinkers 50”(世界で最も影響力のある経営思想家)の第2位に選ばれている。

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