社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉1分間エンパワーメント

制作 : 星野 佳路(監訳)  御立 英史 
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 486
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478100677

作品紹介・あらすじ

エンパワーメントとは、人間が本来持っている知識や意欲を引き出すことで、社員が自発的に動くようになり、組織が活性化し、業績が向上していくことです。しかし、日本の企業風土ではなかなかうまくいかないのが現実。本書は、自分たちの立場に置き換えて読める実践的ストーリーのため、具体的に何をすべきかがわかります。

感想・レビュー・書評

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  • 20191119
    葛藤という言葉がまさにピッタリ当てはまる。或いは苦闘。恐怖による統制に慣れきったチームに、共感と支援を持ち込んで起きる最初の緩みのフェーズ。スピードが上がらず、成果が出ない。皆心地よく、歯応えがなく責任感も生まれない。要求と権利主張ばかり高まり、ぬるま湯に安住するのではないかと言う疑心暗鬼。確かに、社員の精神状態は健康になってきたかもしれない、が、在るべき姿に近付いている実感が皆無。さて、そこで改めてエンパワーメント。ほぼ全ての項目に同意する、では如何に実効性あるマネジメントをやるか。日々是修行。

    原題は、”Empowerment takes more than a minute”であり、1分間エンパワーメントではなく、1分じゃ出来ません=かなり難しい、の意。星野佳路さんには昔から共感するところ大きく、この本にこの時期に出会えて感謝。

    ー「今の星野リゾートは、この本がなければ存在しなかった。私の経営者人生で最も影響を受けたのが本書だ」(星野佳路/星野リゾート代表)

    ー第1の鍵:正確な情報を全社員と共有する。1.会社の情報を共有し、信頼関係を築く、2.階層組織の思考を廃し、全員が経営者意識を持って行動することを促す、3.失敗を学習の機会と捉える。

    ー第2の鍵:境界線を明確にして自律的な働き方を促す。1.説得力のあるビジョンを設定する、2.社員が自分の目標と役割を明確にできるようにする、3.行動の根底にある価値観を定義する、4.ルールを定める、5.行動の自由を提供する。

    ー第3の鍵:階層組織をセルフマネジメント・チームで置き換える。1.全員がチームスキルを学び高める、2.チームが自律するよう支援と励ましを与える、3.コントロールを徐々にチームに引き渡す、4.困難に遭遇することを覚悟しておく。

    ー過去に成功をもたらした考え方が、将来も成功をもたらすとは限らない。

    ーほんもののエンパワーメントには、その核心にオーナーシップの感覚があります。(中略)この会社は自分の会社、この仕事は自分の仕事というふうに、全てを自分のこととして主体的に向き合う態度です。

    ー問題は、社員にベストを尽くす意思や能力がないことではなく、ベストを尽くすことを怖がっていることなのです。ほとんどの組織は、社員を励まして正しい行動を促すのではなく、間違いを見つけて懲らしめることばかりに意識が向いています。

    ー正確な情報を持っていなければ、責任ある仕事をすることが出来ない。正確な情報を持っていれば、責任ある仕事をせずにいられなくなる。

    ー自律した働き方を促進する6つの境界線。1.目的:我々の事業は何か、2.価値観:事業を進めるにあたっての指針は何か?、3.イメージ:どんな将来像を思い描くのか?、4.目標:何を、いつ、どこで、どう達成するのか?、5.役割:誰が何をするのか?、6.組織の構造とシステム:仕事をどう位置付け、どう支えるのか?

    ートップ10ランナー:部下が自分の仕事だと認識していることと、上司が「部下が当然やってくれる」と期待していることをリストに書いて、優先事項を突き合わせる手法。

    ーエンパワーメントは魔法ではない。単純な考えと賢明な仕事である。

    ー上司に頼らないで仕事ができるようになる方法を部下に教えることからエンパワーメントがはじまる。

    ーMBST: Management by standing there.そばにただ立っている管理

    ーすべての失敗は能力を高める機会である

    ー向上しつづけるためには失敗がつきものであることを認め、社員に対し、あなたがたは最善を尽くすことにのみ説明責任があるということを伝えるだけなのです。(中略)失敗を責められると、人は自分を守ろうとします。非難の矛先をかわすために失敗をもみ消そうとします。そうすると、その失敗に関連する、全員にとって学ぶべき価値のある情報が遮断されてしまうことになります

    ー情報共有が信頼を強化すること、裏を返せば、信頼が損なわれると情報共有が行われなくなる

    ーエンパワーメントには、行動の自由があり、結果に対する説明責任がある

    ーセルフマネジメントチームの初期ルール:1.なによりもお客様第一で行動すること、2.会社の利益を追究すること、3.品質を高めるための意思決定は柔軟に行うこと、4.社内の他部門とつねに情報を共有すること

    ーセルフマネジメントチームの利点:1.職務満足の増大、2.態度の変化ー「仕方なくやる」から「やりたいからやる」へ、3.社員のコミットメントの強化、4.従業員
    と経営者のコミュニケーションの円滑化、5.意思決定の効率向上、6.仕事の質の向上、7.オペレーションコストの削減、8.会社の利益拡大。

    ーエンパワーメントの3段階:1.出発と方向付けの段階、2.変化と落胆の段階、3.適用と精緻化の段階

    ー当時、星野温泉旅館の社員は、会社に対する忠誠心はなく、誰も利益を高めようとは思っていなかったが、自分自身がサービスを提供しているお客様に満足して欲しい
    という気持ちだけは持っていた。それぞれ仕事のスキルに高低はあっても、どの社員も持っているこの気持ちこそ、経営者が信頼し活用すべき能力なのだと私は気づいた
    (星野佳路)。

    ー星野リゾートのビジョン:「リゾート運営の達人になる」、達人とは、顧客満足度と収益率を両立させることが出来る実力を持つ運営会社。

    ー自社の実態を競合他社が把握することが、実際にどの程度自社の競争力を弱めるだろうか。私はこの問いに何度も自問自答したが、「経営者として恥ずかしい」という個人的な問題以外は無いという結論だった。恥ずかしい姿をさらすことで、社員の信頼を得ることが出来る。それはいずれ恥ずかしくない会社になっていく為に必要なことだったのだ。

    ーケン・ブランチャード理論の根底にある理念は、これからの企業が活用すべき資産は人材の能力であるということだ。つまり、資金や土地、または今ある技術の資産で競争優位を持続できる時代ではなく、組織にいる人材の脳をいかに活性化させるかが勝負どころであるという教えである。

    ーエンパワーメントされたチーム組織では、権限を持ったマネージャーはいても、「偉い人」はいないという組織文化を定着させる必要がある。正しい選択肢を探す為に議論している段階では、完全に対等に意見交換ができる環境を維持しなければならない。誰が言っているかが重視される議論は機能しない。説得力ある意見が誰に遠慮することなく自然に重視される環境が必要だ。自分の発言が人事や評価に繋がってし
    まう懸念がある状態では、正しい議論は出来ない。思ったことを言うことが目上の人に対して失礼になる懸念もマイナスだ。

  • 従業員の主体性、権限移譲、フラットな組織。そういった枠組みさえあれば組織はエンパワーメントされるのか?
    答えは否である。エンパワーメントへの理解と道筋、そして教育と成長が必要であり、一朝一夕に達成されるものではない。

    軽妙な物語にのせてノウハウが綴られる本編はもちろんだが、星野リゾート代表によるあとがきが白眉だ。本編のノウハウがまさに実践されている。

    くわしくはこちらに書きました。
    自己組織化チームは一日にして成らず〜「1分間エンパワーメント」を読んで|dora_e_m #note https://note.com/dora_e_m/n/nd70809c9f12a

  • 星野リゾート社長の推薦本。
    今更マネジメントも自己啓発も無い立場と年齢だけど好奇心だけで手に取った。

  • エンパワーメントの第一の鍵
    全社員への正確な情報共有
    ①社員に会社の状況をはっきり理解させる。
    ②組織全体に強固な信頼感を醸成する。
    ③時代おくれの階層的発想を打ち破る。
    ④社員に責任感を持たせる。
    ⑤自分がオーナーになったつもりで行動することを社員に促す。

    社員教育の手引きにもなるであろう、
    組織づくりの本質を描いた一冊。、

  • バイブル。何度も読んでいます。境界線を明確にするイコール、価値観を共有することだと思います。

  • 第1の鍵:正確な情報を全社員と共有する
    【ポイント】
    ・会社の情報を共有し、信頼関係を築く
    ・階層組織の思考を廃し、全員が経営者意識を持って行動することを促す
    ・失敗を学習の機会と捉える

    第2の鍵:境界線を正確にして自律的な働き方を促す
    【ポイント】
    ・説得力のあるビジョンを設定する
    ・社員が自分の目標と役割を明確にできるようにする
    ・行動の根底にある価値観を定義する
    ・ルールを定める
    ・行動の自由を提供する

    第3の鍵:階層組織をセルフマネジメント・チームで置き換える
    【ポイント】
    ・全員がチームスキルを学び高める
    ・チームが自律するよう支援と励ましを与える
    ・コントロールを徐々にチームに引き渡す
    ・困難に遭遇することを覚悟しておく

    研修の参考図書で、直前に2回目を読了。第1の鍵は理解しており、自分のできる範囲ではやっている。第2の鍵は難しいが、境界線というよりビジョンを共有して、その中でそれぞれの役割を自分で考えてもらうのは理解できる。ただ、どうしても第3の鍵のイメージが湧かない…

  • 非常にシンプル、だけど実行するのはこの本に書いてあるようにきっと難しい。覚悟を持ってやりきらなければいけないだろう。でも、やりきれば組織は変わり、前進すると信じさせてくれる本。特に、情報の共有の重要性は自分もマネジメントする上で実感したことがあるので、とてもよくわかる。

  • 会社の経営に悩んでいるワンマン社長。代われない組織に業を煮やして、エンパワーメントの優良会社を訪問。そこで色々な現場を見ながらエンパワーメントの効果を確認していく物語。
    順序は、①情報を全員に共有させる②自主管理領域を設定する。③階層組織をチームと取り換える。
    上層部の考える重要仕事TOP10と、部下が考える仕事TOP10は違う事が多い。書き出して比べてみるとお互いの誤解が解ける。

  •  

  • 第1の鍵 情報を共有すること
    第2の鍵 境界線を明確にすること
    第3の鍵 セルフマネジメントチームを作ること

    情報を共有するとで、本来なら必要でない情報から仕事を深く理解でき、また自分で情報を取捨選択するので責任感も持てる。今の時代は仕事の効率化のために人と人との関係性が希薄になってきているように感じる。社員一人ひとりが考え、行動するためには失敗を恐れず、そこから学ぶことである。

    物語形式でとても読みやすい本であった。チーム作りに悩んでいたのでとても参考になった。

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