哲学と宗教全史

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 855
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478101872

感想・レビュー・書評

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  • 哲学を元に人は認識を深めてきたのだろうし、宗教はそんな認識を一つの世界観として固め、多くの人々を動かしてしまうほどの力を有する。

    ヒトが考えてきたことって、どう繋がって、今に至るんだろう、ってずっと見えずにいた。

    この本では宗教としてはゾロアスター教から、哲学としてはタレスから始まり、ソシュール、フッサール、ヴィトゲンシュタイン、サルトル、レヴィ=ストロースで幕を下ろす。
    とても分厚い本だけれど、それでも語り尽くせないんだな、というのが第一の感想だった。

    そんな中で、哲学から宗教へ、宗教から哲学へ、どの時期にどんな思想が生まれ、またその思想はどこへ継がれていったのか、というマップがすごく上手く配置されていると思う。
    随分、点から線にする手伝いをしてもらった。
    また、この本を起点に何を読めばいいかということも、すごく丁寧に書かれている。

    序盤に、「人間が定住生活をし始めたドメスティケーションのときに、人間の脳みそは最後の進化が終わり、それから今日まで進化していないといわれています」とあり。
    その言葉が、終盤にも現れる。

    人がよく学び、よく働き、良い社会を築いてゆくことが可能になるとか、時間軸と共に進歩していると思い(たい)といった道中で、でも、この言葉に戻ってくる。

    生きている限り、苦しみがあるのだとすれば、生きることを捨てる以外に、何らかの救いの道を必要とする人はきっと多い。
    昨今、苦しみから自死という形で命が奪われていくことがクローズアップされる中で、社会は道徳的な束縛を強めて、善い社会で在ろうとしているように思う。
    けれど、この本を読んで、もっと根本的な、考えるということや、想像すること、いわゆる宗教的なものを知ること、学ぶことにも意味があるのではと、ふと思った。

  • 図書館で予約していたこの本を受け取ったとき
    「げっ。本屋で見つけたら、絶対手にとらないだろうなー」
    と思いました。
    興味を引かないタイトルに表紙、分厚い本。

    でも読んでみると、これがものすごく面白い!
    台風のせいでどこにも出かけられなかったから、
    意外に早く読み終えました。

    出口さんは学長しながら、よくこんな本を書き上げたなあと。
    また、本当にいろいろなことをご存知だなあと。
    そしてこういう内容を、私たちのような頭の良くない人たちに、図表を用いてとてもわかりやすく説明することに感心。
    それからいつものことだけど、歴史の内容って固有名詞とか解釈とか新しくなっていることが多々あって、そういうことを必ず入れているのもスゴイです。

    個人的には近現代の哲学者について、今までより少しだけ理解できたのが嬉しかったです。
    他にも読んでみたいな。

    「連合王国はいずれEUに復帰するのではないか」と出口さんは思っているそうです。
    その過程が目撃出来たらいいのですが。

  • 48歳にして、あまりにも知らないことが多すぎることを痛感。自分の頭の中の世界が広がった感じ。世界にはおもしろいことおもしろい人が際限なく存在するんやな。知りたいこと考えたいことが膨らんで楽しく得した気分になった。挙げられている参考文献にも取り組んでみたい。まずは、ダーウィンの種の起源から始めたい。

  • 知の巨人が、また恐るべき仕事を成し遂げた。

    ご本人もおっしゃている通り、情報の濃さとしては若干の物足りなさがあるが、

    このジャンルの入り口としては最良の一冊ではないか。

    宗教と哲学は密接な関係があるにも関わらず、関連付けて通史的に述べられている本は少なく、貴重。
    後半は個人的に「これから面白くなるのに〜!!!」というところで終わっており、もっと学びたくなる心を掻き立てる。

  • 次から次に読みたい古典が見つかる困った本。大企業サラリーマン・起業家を経てAPU学長となった出口先生だからこその語り口が、バラバラになりがちな宗教と哲学の歴史を、一本の筋につなぎとめてくれる。

  • 宗教や哲学はちょうど夏季休暇を利用して知見を深めたかったテーマなので、一も二もなく購入し1日かけて読破。

    人類が生まれた時から問い続けられてきたテーマ「世界はどうしてできたのか」「人間はどこからきてどこへ行くのか」に対する回答を、ある時は理性的に、ある時は人類の外(神)に求めようとしてきた変遷が非常に興味をそそる。

    ビジネスへの実用的な思考術や捉え方は「武器になる哲学(山口周著)」に譲ることができるとしても、本書はその歴史的見地から詳説が加えられており、読み通すことで生涯の強いバックボーンを得られることは間違いない。

    特に私が興味をひかれたのは「荀子」の性悪説の解釈、および「カント」の格率論、すなわち「信念は学習を重ねていけば道徳法則と一致する」という結論である。

    400ページ以上ある大作なれど、おかげで初めて知った内容も多く、コストパーフォーマンスも高い。読み通すのはちょっと大変だが、学ぶことの楽しさを再確認させてくれた本でもあり、時間を見つけて読み下してほしい一冊。

  • 初めて哲学に関する本を手にした。人間は?世界は?という大きな命題に対して、異なる手法でアプローチした哲学と宗教。困難な ことに直面してきた人類、その中で生きる支えとして、神を信仰し語り継がれてきた宗教。そして、自然科学と合わせて、世の中、人類の成り立ちを解明してきた、哲学。でも、これだけ科学が、進歩しても止むことのない、信仰は、きっと人類が永遠に存続して欲しいという願望なのかも。

  • とても読みやすいです。
    中西古今の哲学を貫通して、この一冊で入門した気がしました。
    気になるのが、神学と科学の接点が少なかった、あとで調べてみます。
    ありがとうございます。

  • 分かったような気がした。
    でも、飲み屋での話題にするには、まだまだ理解が足りないか自己満足にとどめておこう。

  • 哲学と宗教、そして人間全体に関わっているんだな、と何となくわかりました。
    哲学って小難しくって近寄りがたいイメージだと思っていたけれど意外と奥が深く面白そう。

    そして人間と国家についての関係性についてが面白いです。

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著者プロフィール

1948年、三重県生まれ。立命館アジア太平洋大学(APU)学長。ライフネット生命保険株式会社創業者。京都大学法学部を卒業後、72年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長等を経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師等を務める。08年にライフネット生命を開業、12年東証マザーズ上場。18年より現職。

「2019年 『本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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