ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語――わが子の語学力のために親ができること全て!

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478102374

感想・レビュー・書評

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  • アルファベットの音の読み方に、アルファベット読みとフォニックス読みの2種類あるなんて、知らなかった!上手く発音できるわけないじゃないか…。学校の先生はどうして教えてくれなかったんだろう?私が覚えてないだけなのか。

    語学は文字や文法からより音から、というのは同感。日本語に翻訳して考える私の学生時代の学校の教え方に、私も違和感を感じていた。
    私は大阪出身で、現在首都圏在住だが、みんなが関西漫才を見ているとき、頭の中を関西風にして見ていると思っている。そうでなくては瞬間的に笑えないから。英語を話すときに英語で考えるってそれに似たことじゃないのかなぁとずっと思っていた。この本の中で著者がそれを説明していて、やっぱり!と思って嬉しかった。
    もっと概念とか文化とか状況とか、そっちも一緒に教えないと上手く話せないよね、本当は。言葉って気分とか、ニュアンスにくっついてるもの。

    家庭でどのような姿勢でフォローしていけば良いのか具体的でわかりやすく書いてあるのが良かったです。

  • SLAを基盤に、母語以外の言語の学習方法の基礎をまとめたあと、年齢別(3-18)のアプローチをまとめてくれている(途中から始める場合についても多数の言及がある。)

    英語はもちろん言うまでもないが、学習ということへの示唆にも富んでいる。また、英語学習を網羅的かつ実践的に、非常にわかりやすくまとめている。良書!

    ........

    ●1章基本

    母語でない言語をまなぶsla

    1.音から学ぶ。
    ・文字を音にする(無理に音を文字にはしない)
    →フォニックスをマスターする
    ・カタカナを振らない。ローマ字も害悪
    ・IPA(発音記号)は中学生〜

    2.断片ではなく塊で。
    ・文法などでフレームワーク学習を始めるのは中学生から(母語による理解)
    →jprepでは中学生のうちに大学生までの文法を一気に学ぶ
    ・映像で塊で学ぶ:状況で理解する、自分なりに英語を理解する
    ・反復にはピクチャディクショナリー
    (PD:大きな絵に様々な事物と英単語が印刷されているもの)
    ・単語定着には、いくつかの単語を元に文を作るとか

    3.英語「で」学ぶ
    ・clil:言語統合型学習
    ・cbi:コンテンツベースの指導法
    …英語でディスカッション、プログラミング、物理の基礎などを扱う。
    →本当に知的好奇心を刺激できるか?
    →それは本物(authentic)か?


    ・本当の語学力を測定するCEFR(セファール)
    →大人の英語力はB2。
    ・文法はこれから評価の1つに過ぎない。どのような課題を達成できるか、発音は、伝えたいメッセージは(SLA)
    ・二言語扱えるようになるのは、脳内にosが2つできるようなもの。→メタ言語意識が形成される。:国語にも波及効果が。
    ・大人が学友になれ

    ●2章実践
    ・ロードマップ使える!
    ・言語理解には音の大量のインプットが必要だが、それが理解可能でなければ意味がない

    ・学習者のモチベーション
    →自己決定理論(self-determination theory)がヒントに。
    「できるという実感、学習への意志選択、学習環境との適切な関係」

    ★中高生からのまなびは、文法による明示的知識によるレバレッジをかける。ただし、文法はあくまで補助手段で、音と映像、を確保する。
    ・まずはフォニックスを徹底
    ・シャドーイングが効く。音で、さらには映像で。
    …英文を指差しながら/解説は全てわからなくて良い、なるべく英語を英語のまま/必ず振り返りする。わからない単語、不明な文法は調べる、聞く
    …コンテンツは、概要を理解してからやることで効率を高める/同じコンテンツで繰り返す(30秒程度を色々なアプローチで/ものまねする、なりきって声を出す
    ・本を一冊読み切る
    ・ライティングは、間違いを気にせず書く


  • 小学生時代にゆるーい英語教室に通い、学生時代に2年間アメリカで過ごした私が、想定していた自分の子どもへの英語習得方法と同じような流れで進んでいくので、とても共感しました。
    ただ子どもはもうすぐ8歳になり、海外旅行に行こうがアニメを見せようがおもちゃを与えようが、まったく英語に興味を示さないので足踏み状態です。
    色々な書籍やWebの情報が参考になるので、これからもゆるく英語を絶やさずにいきたいと感じました。


  • 英語を通じてたくさんの人の役に立てる子になれたら
    やはり他者に貢献する力のある子に育ってほしい

    おすすめ書籍もあるので、
    取り入れていきたいです

  • 英語を学ぶということだけでなく、教育全般に共通する点が勉強になった。具体的なコンテンツが多数記載されており、子供がその年齢になった頃に再読したい本。

  • 山形の酒田に本校あり
    とても参考になった本!

  • 語学は本人の「話したい!」という気持ちがマックスになったときに取り組めば遅い早いは無いと考えていて、「がっつり勉強!はさせる気ないけど、苦手意識が芽生えない程度に親近感を持たせてあげたいね」という話をしていた。

    現在娘4歳。親が好きな洋楽や洋画を一緒に聞いたり観たり、童謡を歌ったり、英語の絵本で美しい韻を感じたり。ベネッセから送られてくる体験DVDで踊ったり。そんな感じで英語に、あと少し私の趣味の中国語に、触れてきた。息子も1歳を過ぎ、少し英語教育について知識を入れ直したいと思い手に取った本書。

    「まずは日本語でしょという親」という言葉にドキッとした。私自身、幼児期は「あなたが話している言葉や触れている文化は世界のほんの一部で、世界にはいろいろな言葉を話したりさまざまな文化を持つ人、地域、国があるんだよ。」ということを認識するくらいで十分で、そのためのツールとして英語や趣味の中国語を生活や遊びでたまに取り入れたら良いかな。まずは日本語でしょ!と考えている。

    日本語でしょ!と思っている反面、英語もかじっとこ☆くらいのノリ。こんな中途半端ならいっそ英語を取り入れない方が良いのか⁉︎

    英語との距離感を考え直すきっかけをもらった。もう少し真剣に考えてみよう。2019/11/14

  • 評判通りで、現代に即した子どもへの英語学習指導の方法が学べた。推薦書籍ではなく、推薦アプリだと良かったなと思う。(例えば、探したら Grammer in use はアプリ版もあったので)

    ————

    ・子供の英語学習の目指すべきは日常会話の英語力ではなく学習言語能力である。

    「英語がしゃべれる子」ではなく「本当に知識を使える」を目指す。身に付けた英語を使って、知的なインプットアウトプットの機会を作れるまでがゴールとなる。

    ・新たに言葉を学ぶときには「音」から入るのが正解。

    ・言語習得には、一定量の音のインプット/アウトプットが欠かせない。従来型の英語教育ではそのインプット送料が足りない。また自分なりの言葉でアウトプットする習慣も見つからないので、最終的には使いこなすところまで到達できない。

    ・カタカナ読みの癖がついてしまう前の子供であれば、てのこんだ指導をしなくても、正しい発音は自然と身につけることができる。

    ➡︎ 逆に言うとカタカナ読みはなんとしても避けなくてはならないということである。カタカナルビは害悪でしかない。ローマ字は遠回り。

    ・フォニックスの練習では、小学生以下の子供の場合、習得度をチェックするために「音を聞いて文字を書かせる」のはオススメできない。「音を文字にさせる」のではなく、「文字を音にさせる」のが良い。

    ▼まとめ:
    ・「文字」ではなく「音」から学ぶこと。
    ➡︎フォニックスを学ぶことは、学習の土台になる。

    ・「断片」ではなく「かたまり」で学ぶ
    ➡︎受験英語のモジュール化された英語の学びはNG。文法だけ、とかは絶対ダメ。be動詞、不定詞、現在完了形、英単語といった、部品だけを子供たちに与え、それを使って不自然な短文の寄せ集めを解読させる方法はNG。

    ・「英語を」ではなく「英語で」まなぶ
    ➡︎興味ある分野を英語で学ぶ。

    ・大人の英語力の検定は「CEFR(セファール)」という言語能力の国際評価ガイドラインがある。

    ・このCEFRでB2のレベル(自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な話題を理解できる)までが必要だと考える。

    ・B2を目指して初めて、将来的に英語のメリットが実感できるようになる。また、上での様々な知的作業にも相乗効果が期待できる。

    ・ビジネスや学問の現場でも、自分の専門性を軸にコミニケーションができる言語レベルが必要。A2の水準で満足するくらいなら、子供の貴重な時間を他の他の事に振り向けた方が長期的には我が子のためだとも言える。


    ・ 10歳までは日本語で英語を理解することは不要。小学校高学年位になって大人の脳に近づいてくる。この時期に子供の理論的な思考力がぐんと伸びる。この頃から、母語による学習が効果を発揮するようになる。(それまでは日本語による理解は不要である)

    ・文法学習の意味は、これまでに身につけた暗黙の「なんとなく」のルールを明示化することで、より正確な英語表現が可能になることだ。

    ・文法学習においては「質問できる」を目標にすると良い。体系的に学んだ表現を使って英文を作ることを目指す。特にこの段階で疑問文が作れるようになることを目指す。

    ・中学生になると英語に対して半数が英語が好きではない、と感じるようになる。この時期の子供は放任ぐらいがちょうどいい。子供への愛情を「静かな信頼」という形で示すと良い。

    ★信頼に基づく見守りこそが、思春期の子を持つ親にとっての「最大の武器」だと断言できる。

    ・英語塾を選ぶ時の基準

    1:文法偏重ではなく、音をベースにした指導を大切にしているか
    2:日本人の講師が入るか
    3:英語ネイティブの講師が入るか
    4:単純な「学年ごとのクラスわけ」ではなく「できること別」のクラス編成になっているか
    5:授業時間の長さは週1時間程度の授業では足りないとわかっているはず
    6:家庭での学習をどれぐらい重視しているか?(宿題を出しっぱなしにしてまともにチェックしようとしていないのか)
    7:学校の成績アップも気にしてくれているか?


    中学生以降の学習フェーズでも、基礎になるのは「音」である。中学から始めて英語に触れる子供でも、まずはフォニックスを徹底的にやるように。

    ・1回の授業が3時間だとすると文法は1時間程度で残りの時間は音を中心中止にする。

    ・中学から本格的に英語を始める子供にはぜひシャドーイングをお勧めしたい。特に英語の教材と組み合わせると効果的である。

    ・英語でアカデミックなコンテンツ
    パラグラフリーディングの練習をやってみると良い。パラグラフと言うのは「段落」の事、この段落ごとに大まかの趣旨をつかむ練習をする。背伸びをするような気持ちで、いろいろな分野の教科書を読んでみると良い。

  • 子どもにどういう風に英語に触れさせるか?の参考に。
    まずphonicsから触れる。音で学ぶ。和訳はせず英語のまま理解する。簡単そうに書いてるけど実践はかなり困難そう。
    一番大事なのは、親世代が受けてきた英語教育は完全に間違いだから、自分がやってたようにさせるのは絶対ダメってことかな。自分はそんなに勉強してないからいいけど。

著者プロフィール

1969年山形県生まれ。J PREP斉藤塾代表。上智大学外国語学部英語学科卒業、同大学国際関係論専攻博士課程前期課程修了後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院を経てイェール大学大学院政治学専攻にて博士号(政治学)を取得。フランクリン・マーシャル大学助教授等を経て2008年イェール大学政治学科助教授に。2012年に帰国し、東京都と山形県で英語と教養を教える私塾を創業。2002‐03年衆議院議員(山形4区)。主な著書に、10万部を超えるベストセラーとなった『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(KADOKAWA)ほか、『10歳から身につく 問い、考え、表現する力』(NHK出版新書)、また、研究者としては、第54回日経・経済図書文化賞ほかを受賞した『自民党長期政権の政治経済学』(勁草書房)がある。

「2023年 『アメリカの大学生が学んでいる本物の教養』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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