人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか?―――最強の将棋AIポナンザの開発者が教える機械学習・深層学習・強化学習の本質

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478102541

感想・レビュー・書評

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  • 「サイコロには知性がある」「中間目標が立てられることの意味」「今まで計算できなかったものを、計算可能にするのが、人工知能における課題」あたりがとてもとても面白かった。

    最終章は、結論だけ読むと「?」になるが、一章一章読み進めると「なるほど…」になる。
    人間の倫理観が人工知能にも影響与えかねないなんて、想像もしていなかった。


    自分用メモ
    ・人間は自分が理解していることを漏れなく説明することができない。
    ・なぜ将棋で良い手を選べるのか自分では説明できない。
    ・コンピュータには一般化する能力が今のところほとんどない。
    ・ポナンザ2045

  • 人工知能が人間の存在をどのように判断するのかが興味がありますね。

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1292730

  • 最強の将棋AIポナンザの開発者が機械学習・深層学習・強化学習の本質を解説!
    図書館スタッフ

  • 将棋プログラム「ポナンザ」の開発者による人工知能の解説書。専門知識が無くても読みやすい内容で、人工知能や機械学習、ディープラーニングとはどういったものなのか、かみ砕いて説明してくれている。著者が将棋プログラムの開発者のため、「将棋」という具体的な研究開発の対象があり、開発の過程なども盛り込んでくれているのでわかりやすいのだと思う。
    技術の進化は日進月歩、2017年のこの著作でさえちょっと古いかなとも思うが、AIの入門書や気軽な読み物としては最適な本だった。
    将棋がメインテーマだが、同じ知的ゲームのチェスや囲碁も扱っている。特に巻末の対談は囲碁のプログラム「アルファ碁」にものである。ただ、この巻末の対談は囲碁がわからない者にとっては難しくて読みにくいものだと思う。それ以外のところはかなり読みやすいのでちょっと残念。

  • 以下、自分用のメモとして。

    ①将棋の何を、どのように計算すればいいのかわからないから、コンピュータは人間に勝てなかった。チェスは盤上の駒の残存=局面の評価に直結するが、チェスに比べて「足の遅い」駒が多い将棋は、駒の配置が重要で、それを論理的に=コンピュータにわかるように表現することが難しかった。それよりもっと難しかったのが囲碁だった。
    ②機械学習(多数のデータからコンピュータに経験を積ませて向上させる)が進んでポナンザは強くなったが、なぜ強くなったのか説明できない「黒魔術」な部分が大きくなっている。
    ③脳の神経回路を模したディープラーニングは画像処理が得意。ということは、「知能とは画像である」と言えるかもしれない。
    ④人間は指数関数的成長を直感で理解できない。これほど早くコンピュータが名人に勝てるようになるとはプロ棋士も思っていなかった。いずれ人類はプロ棋士と同じ思いをする。
    ⑤コンピュータにはない、人間だけの武器は「中間の目的」を設計すること。「目的を持つ」とは意味と物語で考えるということ。
    ⑥ディープラーニングでコンピュータは知性を獲得するだろう。そのとき、AIは倫理観を人間から学ぶことになる。シンギュラリティ以降のコンピュータがどんなものになるのか、人類自身が試される。

  • 読みやすくて楽しかった。
    知的な活動は探索と評価で作られる、ということ

    囲碁のほうが将棋の方が難易度高いというのも興味深かった。

  • IT知識なし、将棋知識なしで読んだ。難解な箇所もあるけれど、人間の生活や働き方を変えるといわれる人工知能の弱さを知ることができた。

  • ・知能 探索と評価
    ・知性と知能は別
    ・AIは目的の設定は苦手

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著者プロフィール

九州大学大学院人間環境学府を修了後、京都造形芸術大学こども芸術大学にて
芸術教育士として勤務し、保育実践の経験を積む。退職後、京都大学大学院
教育学研究科にて博士(教育学)を取得。現在、滋賀大学教育学部講師。

「2019年 『保育実践へのエコロジカル・アプローチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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