知的戦闘力を高める 独学の技法

著者 :
  • ダイヤモンド社
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レビュー : 102
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478103395

感想・レビュー・書評

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  • 勉強はジャンルで行うのではなく、自分で決めたテーマに沿って行う。クロスオーバー人材を目指すということ。

  • 久しぶりに読んでよかったなと心から思えた1冊です。

    ビジネス書もひととおり関心のあるものは、読んできたのですが、 最近は新しい「気づき」がなかなか得られないと感じていました。

    本を読むことは自己啓発として有用ですが、この本を読むと自身の「学び方」に課題があり、これまで読んできた書籍からも本質を得られていなかったのかもしれません。

    本書では、「知的戦闘力を高める独学の技法」とテーマを掲げ、 そのプロセスと具体的な方法、独学すること自体の価値、必要性をとても分かりやすく解説してくれています。

    書籍の読み方に終始する書籍とは一線を画し、独学をシステムと捉え、①戦略、②インプット、③抽象化・構造化、④ストックというプロセスを通じることで、将来に渡り活用できる「知的戦闘力」を高めるというものです。

    また、現代を生きるうえで、いま「独学」が必要となる理由を ①知識の不良資産化、②産業蒸発の時代、③人生三毛作、④クロスオーバー人材と4つの観点でまとめられており、この点も、すっと腑に落ちるもので共感できます。

    これらを踏まえ、独学の方針は「ジャンルではなくテーマで決める」、 目的は「新しい"知"を得るよりも、新しい"問い"を得るため」としています。

    また、最終章では将来に渡り不変の知識となるリベラルアーツ・教養を 学ぶことの重要性に関する解説と、11ジャンル計99冊の書籍の紹介があります。

    本書を通じ、独学のコツを教わることができたのと、
    モチベーションにも繋がりました。お勧めできる
    1冊です。

    序章 … 知的戦闘力をどう上げるか?
    第1章 … 戦う武器をどう集めるか?
    第2章 … 生産性の高いインプットの技法
    第3章 … 知識を使える武器に変える
    第4章 … 創造性を高める知的生産システム
    第5章 … なぜ教養が「知の武器」になるのか?

  • 自分に不足している点は、
    ⑴インプットした情報を抽象化、分析し、他の分野でも使えるようにすること
    具体的に、紹介されていた方法、コツは、インプットに対して、以下のような問いを立てること。
    ①得られた知識は何か
    ②その知識はなにが面白いのか
    ③その知識を他の分野に当てはめるとしたら、どのような示唆や洞察があるのか。

    ⑵それを、メモに書き留めて、引き出せるようにすること
    ⑶本を全部読むのではなく、必要な部分だけ読む技法をみにつけること
    この3点かなと読んでいて思った。

  • 【本の内容を一言で】
    方向性を持って情報をインプットし、そのプールをたまに混ぜる行為でしっかりと「ストック」すること。


    【内容まとめ】
    1.学習には、それを活かす流れが必要!①「戦略」②「インプット」③「抽象化・構造化」④「ストック」
    2.「深い専門性」×「幅広い知識」のクロスオーバー人材を目指せ!
    3.知識は整理されていないと使えない!インプットした情報を、5W1Hをしっかりと踏まえてアウトプットする必要がある!
    4.人と話す=最も効率の良いインプット・アウトプット
    5.覚えた知識を抽象化せず丸覚えしているだけでは、他の場面への応用がきかない。「知識」を「知恵」に昇華することが必要。


    【感想】
    「知的戦闘力を高める」というタイトルだけあって、非常に知性に満ちた内容。
    ただしかし、引用が多すぎてわかりにくい所も多かった。
    引用中心の文章って、あんまり内容が頭に入ってこないんだよなぁ・・・

    しかしまぁ、「戦略を立ててのインプット」や「インプット内容の落とし込み」などは確かに的を得ていると感じた。
    結局読んだだけでは自分の血肉にならない。
    また、近頃情報が氾濫しすぎているから余程じゃない限りはインプットしきれない。
    「インプット量数の限界」を自ら認識して、戦略的に選んだ必要な情報だけをストックする事が大切なのですなー

    ・・・かと思えば、「無目的な勉強こそ後で活きる」とかいう内容もあったりしたが。笑
    結局どっちやねん!とツっこみたくなる。



    【引用】
    独学を「システム」としてイメージし、知的戦闘力を向上させるのが目的!

    独学は4つのモジュールからなるシステム
    1.戦略
    →どのようなテーマについて知的戦闘力を高めようとしているのか、その方向性を考える事

    2.インプット
    →戦略の方向性に基づいて、本やその他の情報ソースから情報をインプットすること

    3.抽象化・構造化
    →インプットした知識を抽象す化したり、他のものと結びつけたりすることで、自分なりのユニークな示唆・洞察・気づきを生み出すこと

    4.ストック
    獲得した知識と、抽象化・構造化によって得られた示唆や洞察をセットとして保存し、必要に応じて引き出せるように整理すること


    インプットだけではダメ!
    インプットさらた情報のほとんど、感覚的に9割は忘却される!
    →このことを前提にしながら、いかに適切に過去のインプットを引き出して活用できるかがカギ!


    p8
    ・重要なのは「覚えること」を目指さない事
    現在のように変化の激しい時代であれば、インプットされた知識の多くが短い期間で陳腐化し、効用を失う。
    学んだ知識ぐ富を生み出す期間がどんどん短くなってきている。
    また、いちいち覚えなくても、インターネットでいつでも情報にアクセスできる。
    もはや、「知る」ということは時代遅れになりつつある!


    p18
    ・クロスオーバー人材
    「スペシャリストとしての深い専門性」&「ジェネラリストとしての幅広い知識」
    この二つの領域を併せ持った人材。


    ①戦略
    まずは「自分がどんな戦い方をするのか、どこで強みを発揮するのか」という大きな戦略が必要になる。
    インプットの「量」ではなく「密度」が大切!


    p44
    ・戦略は、粗い方向性だけでいい
    人の学習には一種の偶然=セレンディピティが働くから、独学によって学ぶ内容をガチガチに固めてそれ以外のインプットは極力しない
    などということを心掛けると、かえって偶然の学びがもたらす豊かな洞察や示唆を得られない事にもなりかねない。

    知の創造は、予定調和しない。
    偶有性が非常に大事なコンセプト!
    「僕はこういうプロセスを踏んで、これだけ成長しようと思います」と決めてしまうと、成長するチャンスがなくなる!


    ②インプット
    本以外にも、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのマスメディア、ネット上の様々な情報など多数のソースを持つ。
    また映画や音楽などの娯楽も貴重なインプットになる。
    様々なインプットソースを組み合わせる事が重要!!


    ③抽象化・構造化
    インプットした知識をそのままストックしてるだけでは知的生産の現場で用いる事が出来ない。

    ・問いのないところに学びはない!
    インプットした情報に「仮説」や「問い」を設ける事で、更にインプットの感度を高める!


    ④ストック
    ・効率的に知識を引き出せるシステムを作る
    インプットされた情報のほとんどは、いずれ必ず忘れる…
    なんらかのデジタルデータでストックして、必要に応じて検索・引き出しできるようにしておけばいい。


    p60
    ・独学に使える時間は無限ではない
    貴重な時間を、明確な方針もなくそのときの思いつきにかまけて消費してしまうのは勿体ない!!


    ・フランシス ベーコン(イギリス ルネサンス期の哲学者)
    「信じて丸呑みするためには読むな。話題や論題を見つけるためにも読むな。熟考し熟慮するために読むがいい」
    →物知りになるのではなく、知的戦闘力を獲得することが目的!!

    読書は所詮、二番煎じでしかない。
    鵜呑みではなく、組み合わせる事を意識する事!


    p78
    ・戦略を立てると、アンテナの感度が上がる
    漫然と「色々なジャンルについての知識を深めたい」などという状況では、書店で出会った本や新聞記事などに高い感度で反応できない。
    自分の戦略を明確化している場合は、ふとしたきっかけで知り得た情報にも反応することができる!


    p80
    ・知識は整理されていないと使えない!
    インプットした情報を、5W1Hをしっかりと踏まえてアウトプットする必要がある!

    読書にしろ何にせよ、目的をしっかりと定めて動かなければ空振りする!!


    p105
    ・無目的な勉強こそ後で活きる
    アウトプットとインプットの量は、長期的には一致する。
    アウトプットがぱったりと枯れてしまう人がいる一方で、長期間にわたってアウトプットの質・量を維持できる人がいる。
    →人生のどこかでひたすらインプットし続けている時期がある!!

    山口瞳「続 礼儀作法入門」引用
    「読書法は唯一つ、乱読せよ」という説がある。言葉を変えれば、「好奇心を失うな」ということ。
    乱読の時期がなかった人は大成しない!


    p114
    ・ガベージイン=ガベージアウト
    →そこに入れる情報がゴミのようにくだらないものであれば、出てくるものもゴミのようにくだらないアウトプットになる


    p132
    ・「教養主義の罠」に落ちない
    「教養の習得」それ自体のみを目指さない方がいい。
    それは単なるコンプレックスの埋め合わせにしかならない。
    「知っている」だけで済ますのではなく、教養を身につけることで自分は何を得ようとしているのかが大切!
    教養を活かして「より良い生」に反映させること!

    ショーペンハウエル
    「知は力なり」。とんでもない。
    きわめて多くの知識を身につけていても少しも力を持っていない人もあるし、逆になけなしの知識しかなくても最高の威力を揮う人もある。


    p139
    独学において大事なのは、「入れない情報を決める」こと。
    現在は情報がオーバーフローしているので、処理能力のキャパシティを重視せよ。
    スジの良いインプットの純度を高めるのがポイント!
    時代は「情報の量」から「情報の質」に移ってきている!!


    p143
    ・人と話す=最も効率の良いインプット
    フットワーク軽く様々な人に会って話を聞くということが学習において重要!


    p158
    知識を「生きた知恵」に転換するには「抽象化」が必要。
    抽象化=細かい要素を捨ててしまってミソを抜き出す事、「要するに○○だ」とまとめてしまうこと。
    本質的なものだけを強調して抜き出し、あとは捨て去る作業

    覚えた知識を抽象化せず、そのまま丸覚えしているだけでは、他の場面への応用がきかない。
    覚えた「知識」を「知恵」に昇華することが必要。


    p174
    ストックの際に、「学んだ知識」と「抽象化によって得られた仮説」をセットにしてストックすることを心掛ける。
    ・得られた知識は何か?
    ・その知識の何が面白いのか?
    ・その知識を他の分野に当てはめるとしたら、どのような示唆や洞察があるか?


    p178
    ストックの最大のポイントは、「記憶に頼らない」という心構え


    p232
    イノベーションというのは常に、「それまでは当たり前だと思っていたことが、ある瞬間から当たり前でなくなる」という側面を含んでいます。
    イノベーターには「当たり前」を疑うスキルが必要。

  • 自分の至らなさを改めて感じる。
    本書で触れられている、本は読んでいるけど教養のなさそうな人、すなわち私であると思い知る。もっと一冊と向き合って、思ったことを言葉にする。

    10年上の視点で考える。
    改めて思い返せば、入社時はできていたが、今はできていないかもしれない。

    オススメの本のうち、読んだことのあるものから、もう一度読んでみよう。

  • 独学本その2

    一番心に残った言葉
    「知る」ということは、時代遅れになりつつある
    Knowing is becoming obsolete.

    重要なのは「覚えること」を目指さないこと

    人)ニコラス・ネグロポンテ

  • 「面白かったー」のためではなく本から色々吸い取りたい人のための本。

    第2章の『「教養主義の罠」に落ちない』でちょっとトラウマ級に傷つきまして…しばらく読書から遠ざかった経験があります。

    「仕事ができない(稼げない)言い訳に本ばっか読んで偏屈なオッサンになるのが一番みっともない」と言われあまりに図星過ぎたわけです。

    しかし、久しぶりに読み返してみると、「ですからちゃんと生みだせる人でいましょうね」といった救いも随所に感じられました。再度、山口塾に入塾したいと思います。

  • ただ本をたくさん読めばいいわけではない。

  • 何がきっかけでこの本に出会ったかは全く覚えていないが、リベラルアーツについて理解が深まるとても良い本でした。「知的戦闘力」ってキーワードが個人的に好き。

    【なるほど!そうだよな!と思ったフレーズ】
    インプットされた知識は多くの場合、そのままストックしても知的生産の現場で用いることができない。特に文学や、歴史、哲学などの人文科学系の知識は、私たちが日々携わっているビジネスとは直接的なつながりを見出すことが難しく、従ってなんらかの抽象化、構造化をしたうえで、ビジネスや実生活上への示唆を抽出すること、平たく言えば「意味付け」が必要。

    どんなに知的水準の高い人でも「似たような意見や志向」を持った人たちが集まると知的生産のクオリティは低下してしまう。これは個人の知的ストックにおいても全く同様。

  • 多くの情報に裏付けられた造詣の深さが伝わってくる。マーカーを引こうものなら、殆ど真っ赤になりそう。尤も、"戦闘"、"格闘"、"武器"とかのワードが頻出していて、こういう好戦的な思考は自分には馴染めないな。また"独学の技法"というタイトルに対して抱く期待とも些か狙い違いかな。書籍紹介はとても嬉しい。

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著者プロフィール

山口周(やまぐち・しゅう)
1970年東京都生まれ。独立研究者、著作家、パブリックスピーカー。ライプニッツ代表。
慶應義塾大学文学部哲学科、同大学院文学研究科修了。電通、ボストン コンサルティング グループ等で戦略策定、文化政策、組織開発などに従事。
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)でビジネス書大賞2018準大賞、HRアワード2018最優秀賞(書籍部門)を受賞。その他の著書に、『劣化するオッサン社会の処方箋』『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』『外資系コンサルの知的生産術』『グーグルに勝つ広告モデル』(岡本一郎名義)(以上、光文社新書)、『外資系コンサルのスライド作成術』(東洋経済新報社)、『知的戦闘力を高める 独学の技法』(ダイヤモンド社)、『武器になる哲学』(KADOKAWA)など。2019年7月4日、『ニュータイプの時代』(ダイヤモンド社)刊行。

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