福岡市を経営する

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 374
レビュー : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478103470

感想・レビュー・書評

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  • しがらみと闘いながら福岡市をアップデートさせたサクセスストーリーとして単純に楽しめるが、それ以上に
    「新しいことを、新しくない環境で始める」ことの難しさだったり、必要な覚悟だったり、なによりそこを乗り越えたときに見えてくる景色だったりが熱く胸に迫る。
    なんなら「福岡に住んでみたいかも」と思わせるくらいのパワーがある。

    そして信じられないほどの成功の裏には、それこそ信じられないほどの不断の努力。
    周囲に原因を探し言い訳を求めるのではなく、あくまで全力で向かう。
    新年度に襟を正してくれる一冊。

  • 「リーダーは決断するのが仕事です。」

    本書の中では市長当選後は割と順調に市政が進んだかのようにテンポよく語られていますが、現実は変化を求められることへの根強い反発や既得権益層との厳しい戦いなど、決して楽な道のりではなかったと思います。(敢えてそういった泥臭い部分を多く語らないところに好感を持ちました)

    前市長は、市の負債を縮小するなど、それなりの実績を残しており、再選を決定的に危うくするほどの失政は無かったようです。それでも当時の国政や中国漁船事件の対応など、民主党政権に対する不信感は大きな逆風となり、知名度こそあれ政治経験ゼロという未知数の36歳の若者を大きく後押ししたことも事実だと思います。本当に何かを実現する人は、自身の才能や努力だけでなく、そんな時の運をも味方につける天賦の才能を持っているのではないかと思いました。

    すでにこれまでの経験則や既成概念は通用しない世の中です。日本をここまで豊かな社会に成長させてくれた先人に尊敬の念を持ちつつも、これからの時代を牽引する若きリーダーの一人として、今後もどんどん「決断」して欲しいと思いました。

    個人的には「命のバトン」の件(くだり)がとても心に残っています。

    … それはコツコツとした地道な仕事を通してでもいいし、世界を変革する起業でもいい。また次の世代を担う子孫を残すこともひとつの命のつなぎ方ですし、生き様を記憶として次の世代へ残すこともできるかもしれません。(p252)

    自分はどんな形で命のバトンを繋ごうかな。

  • 福岡が良くなっていくのがホントに良く分かる。
    これからは公的機関の先鞭という感じが凄くします。

    「税金を使って問題解決」は古い。

    その通り!

    税金を使う側の問題も当然あるんですが、税金を支払う側の気持ちも、今までより変わらないとダメな気がした。

    お金(税金)を払っているからと、何でも公的な組織頼りにしてしまう、その民衆心理そのものを、責任転嫁の強い今の世の中、どうやって自分自身から変わっていくのかが、すごく興味あるテーマになりました。

  • 現役福岡市長、高島宗一郎さんが市長在職8年を振り返り、地方都市の可能性、現代のリーダーに必要な考え方や行動力、福岡市を最強都市とした戦略等を書き綴った一冊。

    福岡市といえば、人口160万人弱を抱える政令都市で、海や山、自然と街がいい塩梅で存在し、スタートアップに力を入れて、起業しやすい環境を整備、アジアを中心とした訪日客が多く、新しいことにチャレンジしているというイメージがあった。

    自身、福岡市に住んでいて、勢いを感じるし、住みやすさ、利便性も問題ない。欲を言うと。。ということはもちろんあるが、求めすぎるより、快適な今の環境を楽しんでいる。

    そんな福岡市の現市長は、市長となる前、いずれ国政に進出して、日本に貢献したいという想いはあったそうだ。しかし、8年前、ある自民党議員から声がかかり、市長としての道を歩むことになる。

    日本という国を、それぞれ個性の異なる地方が、それぞれの個性で輝くことで、結果的に国が光輝く宝石箱のようになればいいという想いで、若く、勢いがあり、リスクを負いつつも行動、決断できる高島市長は、今の福岡市、今の時代のリーダーとしてピカイチだと思う。

    もちろん政策である以上、市民全員が納得でき、市民全員が利益を受けるというものはまず無理で、あくまで福岡市全体にとって利益となることが進められ、どこかで既得権益者が損をしたり、誰かにとっては不都合な政策となることもある。
    そして、彼らの抵抗の勢いは激しく、賛成意見よりも声が大きいこともしばしば。しかしそれを恐れて、何も行動しないでいると、市政の見かけは安定しているように見えても、成長はおろか、後退していく一方となる。

    新しい行動を起こすには、反対意見や、行動を起こさせないようにする動きが起こるのは、どんな行動でも同じ。
    自ら決めた決意であっても、なにかしら理由をつけて止めてしまう。そんなことは、誰にでも起こる心の動きだと思う。
    そこを乗り越えて、これからも新しいチャレンジを続けていこうと思える内容だった。
    福岡市最高♪

  • 最初から 政治を目指していたのですね。
    そのために どうしたらよいか。
    アナウンサーは その目的の 通過点。
    福岡市は 最近元気ですからね。
    ちょっと その理由が わかりました。
    一人の人間によって 町が 変わるんですね。
    ただ この人は 一人からの 闘いと言っていましたが。
    自民党という バックが あったので
    本当に 一人からの スタートとは 言えないのでは 無いでしょうか。

  • 福岡市に以前住んでいたとき彼はテレビ局のアナウンサーだったので、市長になったときは驚いた。
    そして彼は就任当時の不安や逆風を払いのけ、ベンチャー企業の誘致、インバウンドなどの切り口で結果を出すことで、福岡市の価値を固めることに成功している。

    一番心に残ったのは、市長の手腕や行動力などを褒める人に、一番革新的なのは自分に投票して当選させてくれた市民であると言うフレーズ。

  • 現福岡市長である高島さんが書いた本。著者はプロレスファンであり、地方アナウンサーだけど、中央のアナウンサーに独占されているプロレス実況をどうやって実現させたのか、という内容が個人的にはツボであり、そのやり方が非常にロジカルかつ泥臭くもあり、現在の福岡市経営に関しても同様の手法を用いてやっているんだろうなぁ、と思ったりもした。
    読了後、非常にエネルギーをもらえましたし、こんな市長が運営している福岡市に移住してみたいな、とそんなことを感じたりもしました。

  • チャンスは時期を選んでくれない。
    チャンスだと察知したらすぐに決断してリスクをとってアクションした方が良い。
    決断を先送りにしてより良い時期を探ってしまうのは自分の課題でもある。

  • 36歳で市長になった男の経験や本音が綴られています。納得出来る物が多いです。ネットの匿名で好き放題言うだけで良いなら好きにしたら良いと思いますが、実社会で意見ややりたい事があり、それを行うにはやはり実績等がないと相手にもされなかったりするわけです。そういう時に長期間かかる大きな目標に取り組むのも大事ですけど、小さな結果を出して実績を積み重ねていく事、そしてそれを発信する事は信頼を得るためにはとても大事ですよね。ここで書かれてる事柄は多くの人が肌感覚で納得しやすいものだと思います。

  •  福岡市を中心とする福岡・北九州圏には発展の潜在力があると思う。東京圏、関西圏そして福岡・北九州圏はそれぞれ500kmの間隔をおいた位置にあり、日本全体のバランスにおいて望ましい。
     その地勢を背景に、福岡市の経営に乗り出した新進気鋭の市長のストーリーである。読んでいて賛同できるところが多かった。100の成功可能性を1のブレーキで阻止されるのが、「成熟」を掲げる日本の社会。いつのまにか、かつて発展途上国と呼んでいた国々に追い上げられ、逆に日本が援助される立場になるのではないかと危惧している。まさにその通りの展開ではないかと見据えている。
     都市の政策が国を越えていく。その先に日本の行き先が見えるかもしれない。そのような主張が散りばめられている本書は、既存の秩序への対立思考を持つ者にとっての糧となるだろう。
     惜しむらくは福岡・北九州都市圏への言及がないことの一点。

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