地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 327
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478103906

感想・レビュー・書評

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  • 【種族寿命が短いなら麻薬もあり】
    これは地方に限った話ではありません。役所が絡む仕事には本質的に競争原理が生まれません。
    役所には利益を生まないことを手掛けてもらい、利益を生み出せるものは民間がすればいいです。役所の手を借りてまで、はじめから大きく手を広げる必要はありません。小さくはじめて徐々に大きくすればいいのです。

    日本には100年も続く企業が多数あります。すごいことのように言われますが、果たしてそうなのでしょうか。
    変化を自ら加速させている時代に100年も続いていることは逆に足枷になります。
    過去の経験値が優位にならない時代で、長い歴史を持っていても優位性は高まることはありません。5年で大きく変化するぐらい変化速度が加速しています。5年より前の知識はすでに陳腐化して使えない知識になっています。つまり、5年選手と15年選手が経験値的には同じということになります。
    今起きていること、あるいはこれから起きることが、過去の経験値を利用して判断することができない状態です。
    何が起きるかは予測不能で、起きたことも長続きせず変化も激しいです。しかし、その変化を自ら創り出せば、何が起きるかを予測する必要はありません。自ら先頭に立って未来を創っているのですから。
    でも。。。この状態ってすごく疲れませんか?常に先頭に立って未来を創っていくのです。こんな気の張り詰めた状況は、どんなにすごい人でも生涯続けることはできません。創業者は20年もすれば衰え、会社も衰退し廃業する。また、別の人間が別の会社を設立して20年以内には衰退する。これを繰り返しながら世の中全体としては成長してくことがよいことであると感じます。

    時代から遅れをとっていることが少しでも感じたときは清く引退するべきです。

    もう一つは世の中の動きには全く頓着せず、狭い範囲で自分の信念に基づいて自分の道を進むことです。

  • 地方創生についての本は数多あるだろうが、全てが集約されていると感じるほど凄みのある本だった。
    要すれば、地方を再生するとはそこで稼げる仕事を生み出すことであり、それ以上でも以下でもあってはならない。自立できないNPOでもなく、公的資金を注入して肥大するでもなく、ひたすら自己で回せる取り組みを続けなくては失敗する、と繰り返し述べられている。
    また印象的な描写として、自治体は個別政策でも全体の運営でも国からの資金注入を当てにする構図となっており、自治体の自活力が育たないこと、地方創生といっても最後は自分の意思決定の下の行いであり、慈善や人のためという感情はやがて尊大になり失敗を招く、といった主張は心に刺さった。

  • 地域再生だけでなく、ビジネスをうまく成功させる秘訣もぎっしり詰まった良書。
    一言で言うと、覚悟が大切だということだろうか。
    成功者は、その過程で多くの挫折をして、また、人から多くの反対をされることが多い。そのような逆境にめげなかった者が、初めて成功を手にすることができるということなのだろう。
    多くの人が賛同してくれるアイデアは大抵つまらなく、多くの人が反対するアイデアこそ斬新という視点はなかなか面白かった。

  • まるでRPGのように楽しく読めて、勉強になる本。
    嫉妬と利権のうずまく田舎ならではのやっかみ、嫌がらせまでリアルに描かれていて、詐欺コンサルやダメ公務員と戦う場面では思わず手に力が入った。
    地方創生だけでなく、起業を考えている人が読んでためになる1冊。

  • やー、おもしろかった。
    こういうことができるのは(佐田のような)特別な人だけと思っていたけど、(瀬戸のように)自分のできることで立ち位置を手に入れる、というのもアリなんだ。
    そして地方財政の補助金頼みや、予算を使い切る手法はやはり疑問で、これが改善されれば国や地方の財政も余計な支出が減らせるのでは、、、!
    注釈やコラムも含めわかりやすく、“教科書”って言っていいのでは、と思いながら読みました(おおげさ?

  • 面白かったー!

    役所(政府、財源)はあまり企画の方に入らない方がよい。そこは地元民が頭を使い汗をかく部分。
    人間、自分の懐が痛まない金を上手に使えた試しはない。身銭を切らない公共投資は放漫体制で経営の仕組みも作り込まないから失敗しやすい。
    補助金は、それに依存してしまうという意味で麻薬と一緒。

    投資をしたら、収益を出してビジネスを維持発展させ、投資を回収するまでを考えるべき。打ち上げ花火は続かない。

    今ちょうど行政主導で予算が降りてっていうプロジェクトに参加しているのだけど、行政以外の収入源がないのがきつい。行政にぶら下がるみたいになって、自分たちが向上して収益を上げようというモチベーションができない。
    これは、木下先生的には、危ないケースだよね。しかも、行政が決めたことには一切逆らえないし。

  •  小説形式なので読みやすいです。木下さんの本はこれまでにも何冊か読んでいますが、概ね言いたいことは同じかと思います。しかし、行政マンとしては、補助金をここまでボロクソに書かれるとへこみますね。おっしゃることも理解はします。確かに元から採算が取れていない商売で、補助金が切れたらポシャるというのは当たり前の話です。だからこそ、補助金の上手い活用の仕方を逆に突っ込んで書いた本などを書いていただけるとありがたいです。いや、補助金なんてうまく使う方法ないよと言われるかもしれませんが。
     地元の商店街の活性化は私も考えたいのですが、行政が補助金以外でお役に立てることも模索したいですね。行政としても財政が厳しいので、補助金を出さずに、地域活性につながれば嬉しいですからね。本書でも出てきた「規制緩和」ができることのひとつなのでしょうが、そもそも府や国に権限があるものは難しいですし、もっと別のことも必要ですね。
     何はともあれ、地域の活性化に本気で向き合ってくれる地元民を発掘したり、その芽を潰さないようにするのが、まずは一番でしょうか。

  • 仕事がら産官両方を知ってるが、あるあるに次ぐあるあるで、頷きすぎて首がもげそう。

    改めて思ったことは、稼ぐ能力がない行政にできることは補助金をバラまくことではなく規制緩和。稼げる民間の邪魔をしないこと

  • 東京で働くごく平凡なサラリーマンが、田舎の地元の仲間たちと共に様々な困難を乗り越えてながら地域再生の主役へと上り詰めていくビジネス小説。読み物として普通に面白かったが、本質的には地域再生を成功に導くためのノウハウがぎっしり詰まったハウトゥ本である。著者がこれまで現場の最前線で培ってきた経験と知識が存分に反映されているためリアリティ十分な作品となっている。地方の自営業者の中には、本書を読んで勇気をもらったという人も多いと思う。地元をなんとかして盛り上げたい!という熱い想いを持っている若者に是非読んでほしい。

  • 地方の現状や問題を集約している本。地方は創生するのではなく再生していくものだというのがよくわかる。行政関係者こそが読むべき一冊。
    内容もリアルで現在住んでいる所でも全く同じことが起こっている。特に土建市長がハコモノを造り、ランニングコストのことを考えてなく疲弊したり、自立できないNPOが税金を食い潰したりする地方は多い。

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著者プロフィール

エリア・イノベーション・アライアンス代表理事

「2018年 『福岡市が地方最強の都市になった理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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