父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478105511

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  • 市場社会が生まれた経緯に始まり、それを維持する金融システムの内容、政府の存在、格差、AI&ロボット社会の功罪、環境問題、民主主義、幸福とは?...etc, かなり幅広い内容を、歴史上の出来事や、印象的な挿話を取り上げ、順序立てながら分かりやすく説明していく内容。

    p.250弱とそんなに長くなくスラスラと読めるも、かなりお腹いっぱいな読後感。それほど濃い本だった。

    ・市場社会の始まりは農作物などの余剰から生まれ、それを取引するための信用ツールとして通貨が生まれ、それを管理するために政府が生まれる。

    ・農作物をつくる土地をその時の支配者などに奪われた農奴達は生きるために別の起業をする。そしてそのためには金がいる、そこで銀行が生まれ、金を貸す事で借金が生まれる。この借金から、全ての富が生まれていく。

    ・労働力とマネー。産業革命以降、労働力は機械化。機械に働かせるか、人間を機械のように働かせる社会へ。またテクノロジーは今は一部の富裕者にのみが支配している。そのようなものが労働を全てAIやロボットに代替しても、しかし経済は破綻する。人間が働いて賃金を得る事で経済が回るが、現在のロボットはお金を使わないから。

    ・意志をもったAIが登場すると、世界はマトリックスのような悪夢の世界に?

    ・経験価値ではなく、全てが交換価値でカウントされるのが市場社会。昔は良い行い=GOODこそに価値があったが、交換価値が重視される社会では全てがGOODs=商品となってしまった。そこでは環境を破壊して得られるものが交換価値を生み出し、環境は破壊され続ける。

    ・そんな世の中で良いのか?そこを解決できる唯一の方法は、民主主義であること。

  • 題名通りとんでもなくわかりやすかった。
    質問を出してたとえ話で答えていく形式。

    特に、テクノロジーが発達して仕事が自動化するほど逆に経済が苦しくなる矛盾
    仮想通貨が上手く成り立たない話
    経済と宗教の関係
    政治が経済に重要な役割を持っていること
    漁師が魚を採りすぎてしまう話
    など なるほどなあと思った。

    翻訳もわかりやすくサクサク読めた。

    年内再読予定。

  • 知っているつもりだったことをさらに平易にわかりやすく教えてもらって、経済についての問題点(特に資本主義経済)がわかりました。普段聴いている融資、債券、インフレなどそう言われてみればそういうことか、と納得しながら読みました。さらにこの本では説明するだけではなく、先にも書いたように問題点も指摘しており、私たちがこれからどうしたら良いかきめていく必要性について述べています。知らないふりはできないんだな。生きている限り経済問題からは抜けられないということか。

  • まーーーーじで面白い。鳥肌が立ちまくりだった

    【一章】

    なぜ格差があるのだろうか?
    なぜイギリスがアボリジニを侵略したのか?なぜ逆の立場ではなかったのだろうか?
    答えは余剰にある。
    余剰があるから
    文字:余剰を記録するため
    債務:支配者からの農耕の労働者への収穫期の支払いメモ
    通貨:支払いメモを使った売買
    国家・官僚:支配者による支払いメモの担保
    軍隊:支配者の権威維持
    宗教:洗脳による支配階級の維持
    が生まれた。
    この余剰は農耕から始まった。魚や肉、果実は保存できず、農耕による米や穀物が余剰を生み出した。
    ではなぜ余剰が生まれたか?→食うに困っていたから。つまりヨーロッパの人数に対する土地の広さと気候が農耕を必要にさせ、経済を作り上げたのだ。逆に言えばアボリジニ達の場所は自然の恵みが豊かだったから余剰を溜め込む必要がなかった。そうした結果、アボリジニとイギリス人の勝敗は決したのである。(農耕技術からさまざなテクノロジーもうまれたしね)

    以上は地域”間”の格差の原因である。では地域”内”の格差はなぜ生まれるのか?
    それはさっきの中にある。支払いメモの担保と余剰の蓄積(軍隊の守護)のためには支配者が必要で、この支配者が余剰を独り占めできるようになり、さらにはそれを宗教によって当たり前であると思い込ませるのである(金のある人は金を稼ぎやすい。1億を元手にさらに1億稼ぐのと、0から1億稼ぐのでは難易度が全く異なるだろう)。そうして格差は生まれ、続いていく。


    【二章】

    交換価値(市場で売れる商品の価値)と経験価値がある
    昔は「市場のある社会(経験価値の存在がメインで少し交換価値の存在もある)」でそこからいつの間にか「市場社会(交換価値がメインの社会)」になった。
    なぜだろうか?これは生産の三要素の商品化から見てとれる。
    生産の三要素とは
    1.生産手段
    2.土地
    3.労働者
    である。昔はそれぞれ労働者は主人に支えるのが当たり前だったし、領主は先祖代々続く土地を売ろうなんて思いやしなかった。生産手段となる材料や道具は自分の土地で収穫できた食べ物との交換で、市場とよべるものではなかった(交換レートの比較なんてなく、家族間での協力のようなもの)。
    しかし、グローバル貿易によって羊毛を売り捌いて莫大な利益を得る商人をみて、領主も考え方を変えた。つまり領主も穀物から羊毛を生産することに変えたのである。そのために今までの農奴を全員解雇した結果、「なんでもするから飯をくれないか」と町中で元農奴が労働力を売りに食い扶持を探し出したのである(労働力の商品化)。そして、領主は自分の土地の面倒を見切れないため、他人に土地を貸して羊毛の生産をさせることにした(土地の商品化)。そして、作られた羊毛はグローバル貿易によって様々な道具などと交換された(手段の商品化)。
     こうして市場社会へと変化していったのである。
    さらにここから、商品化された労働力によって産業革命が起こり、雇用主は莫大な利益を生み、労働者は汗水垂らして働くことになった。その結果、一章で農業革命によって生まれた格差は産業革命によってものすごい規模に拡大したのである。

    このようにして「市場のある社会」から「市場社会」に変わったことで金が手段から目的に変わった。これは次章で話すが、借金によって人間が利益を追求するようになったからである。


    【三章】

    借金について
    なぜ人は利益を追求するようになったのか?それは借金を返すため。
    領主が農奴を追い出して羊を飼い始めた後、土地を借りて羊の世話をする起業家達は餌代、土地代などでまず初めに借金をしないといけなかった(借金は恐ろしい者でもあり、同時に社会の潤滑油なのである)。そして借りた後も競争に負ければ人生が破滅してしまう。そのためにより安く雇い、より高く売り、産業革命の際にはさらに借金をしてでもテクノロジーを買わなければいけなかった。これらの根本は借金による破滅の恐怖にあり、そのために利益を追求するようになったのである。

    生産の三要素が商品化し、借金の概念が生まれ、た結果、労働者は買い叩かれ起業家は倒産の危機に怯える一方で、金を貸す側であった富める者たちはさらに富を拡大した。格差が広がったのである。さらにこの格差は産業革命によって同様の理由で広がり、農業革命時代に生まれた格差は凄まじい広さになった。


    【四章】

    ・銀行の役割について
    銀行は人に金を貸す。それによって借り手がうまくいけば儲かるし好景気になる。さらに言えばこの時の債権を他人に売れば銀行はリスクを負わずにすむ。反面、大金を貸しすぎて借金を返せなくなれば回収できないし、これが沢山起こると不景気になり、銀行も倒産する。これは中央銀行が銀行に貸して窓口を開かせることで解決する。こうして、銀行が金を貸すことで景気が良くなる→貸しすぎて経済が破綻しかける→中央銀行が貸してリセットし、降り出しへ戻る。
    中央銀行の貸し出しでもどうにもならなくなりそうな時は債務帳消しにすることで、”完全に”全てをリセットする。

    ・国債について
    国民から集めた税金が、国民のために使う税金より少ない事がおこる。このとき、その差はどうやって埋まるのか?この差を埋めるのが国が中央銀行に借りる借金、つまり国債である。こうして発行された国債は債権として販売されるのだが、これにはいくつかのメリットがある。まず、みんな税金を払うことを嫌がるが、この国債を買って貰えば税金とは別なもう一つの手段として、国家運営の費用を集めることができるのである。また、銀行が預金者への預金の引き落としにも現金が割りとして有効(円が破綻するときと国債が破綻するときはほぼ同じだから?)。


    【五章】

    ・「商品」の価格と「労働力」の価格(鳥肌ポイント)
    失業者に対し、トマトが死ぬほど安ければ買ってもらえるように賃金を選ばなければ仕事はあるはずだ。という失業否定派の人たちがいる、これは正しいのだろうか?
    ここには重要なポイントがある。
    トマトの場合、その購買はトマトを食べた時の感動という経験価値がいくらの交換価値で手に入るか、ということで決まる。
    しかし、「労働力」の場合その購買は(冷蔵庫工場の場合)①その人を雇ったときに追加で生産され、売れていく冷蔵庫の数と、②その人を雇ったときにかかる賃金などのコスト、の二要素のの総和によって決まる。では、このとき労働組合のリーダーが失業否定派の理屈に納得して労働者みんなの賃金が安くなったとき、雇用主は②のコストが抑えられるからと大喜びで雇うだろうか?雇用主の立場に立って考えてみよう。ここでポイントなのは①の要素である。みんなの賃金が下がったならば、みんなお金がないせいで冷蔵庫は買わなくなり、①のメリット面も大幅に下がることを危惧して雇用を取りやめるだろう。労働力の雇用は雇用主たちの楽観、悲観によっても変わるのである。
    この話のポイントは二つある

    一つ目は
    「商品」の場合メリットはほぼ固定
    「労働力」の場合メリットは流動的(楽観・悲観)
    であるところにある。

    二つ目は
    景気はは雇用主らの楽観・悲観によってかわるという事である。社会全体として楽観的ならばみんな景気が良くなるし、悲観的であればその逆である。(これは囚人のジレンマと全く同じ話である!)

    ・借金の価格
    借金の価格は「金利」である。金利が安ければみんな借りるし、高ければ借りない。果たしてそうだろうか?これも先の労働力と同じ話である。金利を安くする事で経営者たちはたくさん借りて経済を回すか?答えはノーであり、低金利と聞いてみなが悲観的になればむしろ逆に不景気になってしまうのである。これも囚人のジレンマとおなじである。


    【六章】

    機械化が進むとどうなるか?

    機械化によって製造コストが下がる
    →周りもコストが下がるため価格も下がる
    →雇用が減っているため需要も減り、価格がさらに落ちる
    →結果としてコスト>価格になり、会社が回らなくなる
    →借金を返せなくなり倒産し、不景気になる
    →競合の倒産によって価格が上がる&失業者増加によって人件費が機械コストより安くなるため、雇用が増加する
    →また景気が回復していく

    なんでも機械化が進めばいいというものでもない。雇用が減ると需要も減るため、景気が悪くなりうるのである。雇用主の機械化促進vs労働者の抵抗の構図は市場崩壊のバランスを保っているのである。
    (AIに仕事が奪われると叫ばれているのはこの危険性があるからかもしれない)

    この問題への新たな解決例として、機械の民主化
    もある
    例:あるテクノロジーの利益の一割ファンドに入れてみんなに分配する。そしたら機械に労働者が仕事奪われて経済が止まったりしない


    【七章】

    《この章は何度か読み返すこと!》

    ・収容所内での通貨の流通
    収容所ではタバコが通貨の代わりになった。タバコは「長持ちし」「持ち運びやすく」「みんながその価値を共有していた」からである。このタバコは消費の量や差し入れの量によって価値が変化した。
    実際には収容所内ではタバコの借金によって企業により新しく価値が生まれたりなどしないし、マネーサプライ(通貨供給量)を管理する中央銀行はいない点で実際の社会とは異なる。通貨の供給量は赤十字によって決められ、赤十字は通貨の供給において非常に中立だった。しかし、現実には銀行や国により決まるため、完全な中立とはならず、どうしても国家や政治、権力者によって支配されてしまう。
     
    ・完全に公平なビットコイン
    それに対し、誰にも支配されず全く公平な通貨がビットコインである。
    これまで中央権力が台帳をもっていたところが、みんなで台帳を持つことにしたビットコインは全員が台帳を持つ事で解決した。
     しかし、ビットコインにもいくつかのリスクがある。
    ①詐欺や盗難に対し国家や法律が守ってくれない。
    ②総量が決まっているため、デフレによる経済危機が起こりかねない
    ③危機が起こり倒産が相次いだ時、ビットコインは誰も管理ができないので四章のように通貨の流通量を増やすことによる回復ができない


    【八章】

    市場社会(資本主義)のデメリット、行き着く先

    なぜ資本主義において人間は環境を滅ぼしてしまうのか?
    森林などの自然環境は経験価値はあっても交換価値がない。そして環境が破壊されたときの後始末の時には交換価値が生まれる。破壊するほど交換価値がでてくるのである。ではどうしたらいいのか?
    全ての経験価値を交換価値に変える、つまり商品化してしまえばいい。・・・?
    環境も資源もなにもかもを、最も効率的に管理できる人が所有すれば自分の資産であるそれらを守ろうとするだろう。漁師たちが魚をとりすぎて絶滅させてしまうならそれを管理する人がいれば、そのひとは自分の財産を長く続けるために取りすぎさせないだろう。大気汚染も、排出権を作ればコストのためにそれを減らそうとするだろう。
    しかし、市場は国や政府、つまり権力者の影響を受けてしまう。
     もう一つの手段は全てを民主化することだ。
    つまり環境も土地も原料も機械も全て民主化すれば良い。
    著者は商品化では権力者が全てを決めるため結局は自分の利益を損なわない範囲で、困難は人に押し付けて環境保全を進めてしまうため(それで真っ当に進むかも怪しいところである)、民主化を推している
     

    【エピローグ】

    昔、権力者は自分が余剰を管理することを宗教によって正当化してきた。
    今も実は同じ構図であり、民衆に資本主義を信じさせることで自分の権力を正当化している。テレビに出てる経済学者は聖職者であり、それを見た民衆は経済学はむずいから任せておこう、となり奴隷となるのである。経済学なんて太古の占い師と大差なく、予言に失敗してはそれを不完全な理論であたかも説明する。別に正解でもないし、完璧なんて不可能なのに。経済学はただの数学と公式のある神学であり、これを科学と呼ぶのは星占い師がパソコンを使うから天文学者と同じというのに等しい。

    それを宗教的に受け入れないために、一歩引いた目線で物事を見つめ直し(内在的突破)、みなが経済についてよく知るべきだよね






    • なっちゃんさん
      先月読みました。
      忘れていた部分もあり、こちらで思い出すことができ、ありがたかったです。
      最後は自身の生業をこき下ろし、
      娘に語るというより...
      先月読みました。
      忘れていた部分もあり、こちらで思い出すことができ、ありがたかったです。
      最後は自身の生業をこき下ろし、
      娘に語るというよりも、
      世界全体に便利になっていく世の中の代償について警鐘でもない、
      筆者自身の個人的見解が書かれていて、深く共感しました。
      2023/07/18
  • わかりやすい、ようでよくわからなかった、が正直な感想。
    経済の仕組み、ポイントポイントで理解できたが、例えが多すぎて何かよくわからない部分も正直あった。
    改めて読んでみたいと思う。

  • 難しくて半分で読むのをやめてしまった…
    もっと簡単なものから読む必要が自分にはある。

  • 最初は、「銃・病原菌・鉄」で聞いたような話

    後半に行くに従って怪しくなってきて、
    なんだかよくわからない

    これだったら、図とか入った初心者用の
    わかりやすい経済の本があるでしょ

    知らんけど…(関西おばちゃん風)

  • なぜ世の中はこんなに格差があるのか。さらにひねって、どうしてオーストラリアを侵略したのはイギリス人だったのか。どうして逆(アボリジニがイギリスを侵略)じゃなかったのか。
    その理由には賢さや残忍さの違いは入り込まない。余剰が生まれてこなかったからである。一万年前に遡り、文字、通貨、国家、軍隊、宗教、市場社会から金融、機械(マトリックスの世界が出てくるのが面白い)、新しい通貨などに至るまでを娘に語るように説明していく。
    まさに経済学の解説書とは正反対の経済の本。
    未来には「すべてを民主化しろ」という主張と「すべてを商品化しろ」という正反対の主張が衝突する時代がやってくる。
    338冊目読了。

  • ポランニーの大転換やグレーバーの負債論の内容を平易にしたような内容で、貨幣と市場経済の成り立ちの歴史的・文化的な背景が主題。ただ、最後にビットコインを引き合いに出して貨幣の民主化の話をするのは現代の経済学者ならではの視点だと感じる。

    著者のバルファキスは英国エセックス大学で博士号を取得した経済学者だ。
    長らくアテネ大学で教鞭をとっていたが、2015年のギリシア債務危機時に半年ほど財務大臣をつとめている。

    ここから先はタイトルと帯への批判。
    ダイヤモンド社の邦訳本はなぜここまでダサくて下品なタイトルにされてしまうのだろう
    英訳のタイトルは"Talking my daughter about economy"
    「父が娘に語る経済の話」これだけで十分興味を惹くタイトルではないか。
    邦訳ではこれに「美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすいという」言葉がたされている。
    このうち、美しく壮大だというのは同意する
    だが、しょせん単行本で200ページ強の本である。内容は深くはない。
    「とんでもなくわかりやすい」かどうかは人によると思うが、貨幣と資本主義の歴史に関して述べている本では大著の「負債論」や「大転換」と比べれば平易に書かれているのは確かだ。
    なお、帯に元外務省主任分析官で評論家の佐藤優が「金融工学の真髄、格差問題の本質がこの本を読めばよくわかる」という言葉を寄せているが、本書で金融工学に言及されているのは2008年の金融危機のくだりで証券化のことが少し書かれている程度だ。
    はたして金融工学の真髄とは?佐藤優は外交や紛争の話はさすがと感じるのだが、ファイナンスに詳しいわけではないだろう。
    上記の弁はただ金融工学という言葉を使いたいだけの浅薄な印象を受けた。商学部の1年生か。

  • 経済学が文系である理由がわかる。

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著者プロフィール

ヤニス・バルファキス(著) 1961年ギリシャ生まれ。経済学者、政治家、現ギリシャ国会議員。英国、オーストラリア、米国などの大学で教鞭をとった後、2015年1月に成立したギリシャ急進左派連合政権(シリザ)のチプラス政権時において財務大臣を務める。その際の国際債権団(トロイカ)との債務減免交渉の過程は、邦訳『黒い匣――密室の権力者たちが狂わせる世界の運命』(明石書店)に詳しい。財務大臣職を辞した後は、2016年から欧州草の根政治運動のDiEM25(Democracy in Europe Movement)のリーダーを務め、2018年には米国上院議員バーニー・サンダースらと共にプログレッシブ・インターナショナル(Progressive International)を立ち上げた。『黒い匣』以外の邦訳書に『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』(ダイヤモンド社)『わたしたちを救う経済学――破綻したからこそ見える世界の真実』(Pヴァイン)、また、論文に「ヨーロッパを救うひとつのニューディール」(『「反緊縮!」宣言』<亜紀書房>)がある。ウェブサイト:www.yanisvaroufakis.eu/
  

「2021年 『世界牛魔人ーグローバル・ミノタウロス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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