父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

制作 : 関 美和 
  • ダイヤモンド社
3.82
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本棚登録 : 1848
レビュー : 104
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478105511

感想・レビュー・書評

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  • ☆5の評価だが、結論として誰がこの本を読むかということで違ってくる。
    高校生や経済学部以外の大学生が経済の成り立ちを知るために読むのだったら、間違いなく良書。社会人がそれを復習するために読むにも良いだろう。

    ただし、この本を読んで「経済学を勉強しようかな」って思っている人にはあまりおすすめはできない。経済学の本としてはあまりに初歩的すぎる。

    自分も経済の専門家ではないが、本書で「経済学」を学ぼうと思ったら手応えがなさ過ぎると感じる。
    それなりの知識を持ったビジネスマンがこの本を手に取る理由としては、「経済の仕組みを素人に説明する時に参考にするため」という理由がベストだろう。

    例えば、ジャレド・ダイアモンドの名著『銃・病原菌・鉄』でも述べられている「人類の貧富の格差の発生原因」や、捕虜収容所内で捕虜達がタバコを通貨代わりに使っていたという状況を使っての「貨幣の流通や価値の変動の仕組み」の説明などは、誰が読んでも非常に分かりやすい。
     
    本書を読むに当たって一つだけ注意する点があるとすれば、この本を読む前には必ずキアヌ・リーブス主演の映画『マトリックス』を観ておくべきだ。この本の中で『マトリックス』のシーンが何度も引用されている。

    『マトリックス』は、「機械に支配された未来の人間社会」を描いたディストピア映画の古典的名作として既に認識されており、最近の欧米のビジネス書では非常に良く引用されている。
    『マトリックス』を観たことが無いという人は、このレビューを読み終わったらすぐにTSUTAYAに直行すべきた。この映画はアクション娯楽作品しても最高に楽しめるので絶対に観て損は無い。
    私は当時、映画館に合計4回も足を運んで『マトリックス』を観に行った。これは私の映画鑑賞歴の中で最多だ。
    ちなみに第二位はリバイバル上映を含め3回映画館に観に行ったハリソン・フォード主演の古典的名作『ブレードランナー』だ。

    『ブレードランナー』は、人間のために、いわゆる3K作業(きつい、汚い、危険)をさせられていたレプリカントと呼ばれる人造人間達が反乱を起こし、その作業から逃げ出したレプリカントが人間社会に逃げ込んでいるという未来社会が描かれている。
    そのレプリカントを探しだし、殺すことを任務としているのが「ブレードランナー」と呼ばれている刑事達だ。
    この『ブレードランナー』も本書内で何度か引用されているので、観たことが無い人は観てみるとなにか得られるものがあると思う。

    『マトリックス』、『ブレードランナー』とも未来の人間のあり方をテーマとしており、非常に深い内容だが、どちらも純粋にアクション映画として楽しめるので気楽に観て欲しい。

    という訳で、本のレビューなのか名作映画の紹介なのかよく分からなくなってしまったが、とりあえず本書は読み物として楽しいし、内容も読みやすく、分量も手頃で数時間で読み終えることができるので、気になった人はぜひ手に取ってみて欲しい。

  • 今年出た本の中で、もっとも読まれるべき本はどれかと聞かれたら、まだ半年残っているが、迷いなくこの本を推すだろう。それは、この本がわかりやすいからでも、面白いからでも、ためになるからでもない。経済こそは、われわれがいま考えるべき、もっともホットなトピックだからである。なぜなら、われわれ人類がこの先も地球上で生きていけるか、もっと具体的に言えば、私たちの子や孫がこれからもこの星に住み続けられるか、それが経済にかかっているからである。
    重要なポイントはいくつかあるが、ここではそのうちのひとつを取り上げるにとどめたい。資本主義(本書では「市場社会」という言い方をしている)は、借金によって成り立っている。たとえば、私がこれから事業を起こそうとしている。だが、それには元手がいる。そこで、銀行からお金を借りることにする。事業が無事成功すれば、その儲けで借りたお金を返すことができる。
    では、銀行はそのお金をどうやって用意したのだろう。それは、(著者はこれを現代の黒魔術だと書いているのだが)まさしく無から作り出したのである。事業が成功すればお金は出てくるのだから、それを先取りしてしまうのだ。別な言い方をすれば、未来からお金を借りてきている。
    資本主義の成り立ちは、(実際はもう少し複雑だが、そこは本書を読んでいただくとして)、簡単に言えばそういうことである。しかし、この仕組みには重大な欠陥がある。事業は失敗するかもしれないのだ。失敗すれば、私はお金を返せない。困ったことになる。
    要するに、資本主義というのは、経済がこの先も成長するという前提のもとに立っている。しかし、いくらなんでも、無限に成長し続けるわけがない。どこかで頭打ちになる。これは資本主義に内在的な欠陥であり、資本主義の限界でもある。
    本書はあくまでも資本主義の枠内で、現在の経済の仕組みをわかりやすく説明しているのだが、私はもう一歩先へ進めてもいいと考えている。つまり、資本主義や現在の貨幣システムだけが、経済のあり方ではない。たとえば、本書にも少しだけ触れられているが、利子を禁じたイスラム金融がある。これは資本主義の対抗潮流になりうる。
    はじめに、経済はわれわれの子孫の未来がかかっている問題だと書いた。その意味が少しおわかりいただけただろうか。この問題を考えるために、本書は重要な手引きとなる。題名にあるとおり、決して難しい本ではない。半日もあれば読める。だから、多くの人に手にとっていただき、考えてもらいたい。経済を為政者や経済学者に任せることは、宇宙船地球号を彼らの手に委ねることに他ならない。

  • 【感想】
    「経済の歴史」がテーマの、教科書チックな本。
    なぜ地域差で、また同じ地域でもこれほど貧富の格差が生まれるのかなど、人類史をまじえて非常に分かりやすく書かれていた。
    また寡頭制について、読んでいてピケティの資本論「r>g」を彷彿とさせた。
    あと、「金融の黒魔術」とは本当によく言ったものだなーと思った。
    ちょちょっとPCをイジるだけでお金が行ったり来たりするリスキーな世の中を揶揄するには、誠にうってつけの表現だ。

    世の中にこれだけ経済の学習をする人々が多く、またみんな頭ではしっかりと理解しているのに、何故全員が豊かにならないのだろう?
    答えは簡単だ。
    結局は、世の中のルールを1番に作った者勝ちなのだ。そしてそれは世界にひと握りの人間だ。
    もしくは、そのルールの網目を上手く(危険に?)すり抜けれた人の勝ちなのだ。
    その他大勢はルールに翻弄されるのみで、どれほど頭が良くたって真の豊かさとは程遠い人生を歩むしかないのだ・・・・

    勉強すればするだけ、リスキーなチャレンジしない事には格差を埋める事は出来ないと、読んでいて虚しくなってしまった。
    そんなに悲観的になっても意味がないと思うが、たまにヘコんでしまう。
    分相応レベルの幸せを目指して、今日も頑張ろう。。。


    【内容まとめ】
    1.言語」と「余剰」の二度の大きな飛躍
    うなり声の代わりに言葉を使い、作物を育てるために土地を耕すようになった。
    そして農作物の「余剰」が、人類を永遠に変えるような偉大な制度を生み出した。
    文字、債務、通貨、国家、軍隊、宗教などだ。

    2.寡頭制
    →権力が集中するとさらに余剰が蓄積され、富が支配者に偏る。
    寡頭制が延々と続くのは、支配階級がさらに経済や政治の権力を持ち、文化的にも力を持ち、その力を使ってさらに大きな余剰を独り占めできるからだ。

    3.金融の黒魔術
    借金は市場社会に欠かせない。借金がなければ利益も生まれず、利益が生まれなければ余剰もない。
    しかし、数多くの企業が債務によって破綻すると、銀行は倒産したカウ者の数の「返済不能のローン」をますます抱え込む。
    銀行が苦しいという噂が広がり、預金者の中には預金を引き出す人が増え始める。が、銀行はすべての引き出しに応じるだけの預金はない。
    なぜなら銀行は、「魔法の杖」で何もないところから生み出したカネをまじえてローンを貸し付けていたからだ。

    4.国債について
    銀行が何より嫌うのは現金だ。金庫の中に眠っている利子を生まないカネを、銀行は何よりも嫌がる。
    しかし、預金者が預金引き出しをする際に現金がないと、脆くも崩壊することもわかっている。
    だから銀行は、すぐに現金に換えられる何かを手元に置いておく必要がある。国債はそれにぴったりなのだ。

    人々が政府を信じている限り、国際には必ず買い手がつく。これほど安全で換金しやすい債権は他にない。
    安全に利子を稼ぎ、商品としても使え、換金性がある。
    国債は金融システムの潤滑剤だ。


    【引用】
    p26
    ・「言語」と「余剰」の二度の大きな飛躍
    うなり声の代わりに言葉を使い、作物を育てるために土地を耕すようになった。
    そして農作物の「余剰」が、人類を永遠に変えるような偉大な制度を生み出した。
    文字、債務、通貨、国家、軍隊、宗教などだ。



    p36
    実はオーストラリアでもアメリカでも、先住民は侵略者に殺されるよりも、ウイルスに感染して死ぬことが多かった。
    農耕の発達していない地域の種族は、何世代もの間にゆっくり生成される抗体がなく、疫病への耐性がなかったからだ。


    p40
    ・地域内格差
    寡頭制
    →権力が集中するとさらに余剰が蓄積され、富が支配者に偏る。
    寡頭制が延々と続くのは、支配階級がさらに経済や政治の権力を持ち、文化的にも力を持ち、その力を使ってさらに大きな余剰を独り占めできるからだ。


    p48
    商品とは、いくらかの金額で「売る」ものだ。市場価格とは、「交換価値」を反映したものだ。
    が、どのサービスにもお金がつくというものではない。


    p99
    ・金融の黒魔術
    借金は市場社会に欠かせない。借金がなければ利益も生まれず、利益が生まれなければ余剰もない。
    しかし、数多くの企業が債務によって破綻すると、銀行は倒産したカウ者の数の「返済不能のローン」をますます抱え込む。
    銀行が苦しいという噂が広がり、預金者の中には預金を引き出す人が増え始める。が、銀行はすべての引き出しに応じるだけの預金はない。
    なぜなら銀行は、「魔法の杖」で何もないところから生み出したカネをまじえてローンを貸し付けていたからだ。

    金融危機の後に来るのは不況だ。
    誰にも借金があり、誰もそれを返済できない。
    お金持ちも先行き不透明のため、支出を抑えるようになる。
    経済を前に進めていたプロセスが、今度は逆方向に回り始める。


    p116
    ・国債について
    銀行が何より嫌うのは現金だ。金庫の中に眠っている利子を生まないカネを、銀行は何よりも嫌がる。しかし、預金者が預金引き出しをする際に現金がないと、脆くも崩壊することもわかっている。
    だから銀行は、すぐに現金に換えられる何かを手元に置いておく必要がある。国債はそれにぴったりなのだ。

    人々が政府を信じている限り、国際には必ず買い手がつく。これほど安全で換金しやすい債権は他にない。
    安全に利子を稼ぎ、商品としても使え、換金性がある。
    国債は金融システムの潤滑剤だ。

  • 確かにわかりやすく書かれている。よく売れているらしい。複雑なことをわかりやすく広めると、世の中が少し賢くなる。だから必要だ。けれども、「わかりやすさが先行して、粗雑なわかりやすさになってはいけない」。害悪を拡げる本は批判されなければならない。私が★ひとつとするのはそのためである(どうでもいい本ではないから、振り幅が大きくなる。価値がないと言っているわけではない)。私は何の専門家でもなく、単なる読書おじさんだけど、それでも瑕疵がいくつも見つかった。

    でも前半は、ほぼなるほどなるほどと思って、読んでいった。こんなところだ。

    ・通貨には、「信頼できる権威の裏付け」(国家や宗教等々)が必要である。余剰ができたから、国家(軍隊や警察・官僚を持つ)や宗教が生まれた。←それはそうだ。たから、この順番は逆ではないと私は思っている。

    ・アボリジニやアフリカの人々は縄文時代のようなものだ。余剰は生み出さなかったから、ヨーロッパ人に侵略されたのであり、経済格差は人間としての優劣の差ではなかった。←それはそうだと思う。これは地理的な環境下で起きた格差の問題である。

    ・金持ちが「もっと豊かになるのは当然だし必要だ」と思い込むのは、君の生活に便利や快適があるのを当然だと思うのと同じだ。格差は、人のせいではなく、社会のせいだ。君は、賢く、戦略的に怒りを持ち続けて欲しい。そして、機が熟したときには、必要な行動を取ってほしい。

    ・では、国内での格差は何故起きたのか?

    ・昔、人間の欲求の中に「利益の追求」はなかった。これが歴史を動かすようになったのは、最近のことだ。「利益」と「借金」が結婚してからである。
    ←ここまではいい。しかし、この後著者は何度も「ゼロからお金が生み出される」仕組みについて説明する。もちろん、その仕組みはある。けれども、私は変なことに気がついた。

    ・どこからともなくお金を生み出す銀行とその上の中央銀行という国家、そのおかげでずっと自転車操業は続く。
    ←ホントに続くのか?国家の破綻はないのか?好景気不景気の循環で、銀行は国家をコントロールする。国家は銀行をコントロールする。では、その最終的な富の源泉はどこにあるのか?

    ここで、私ははたと考える。世界の労働者の労働力なのではないか?エネルギー不変の法則は存在する。ゼロからおカネは出てこない。著者は、この本でそのことを説明しただろうか?

    ・経済が社会の「エンジン」で、借金が「燃料」だとしたら、労働力はエンジンに点火するための「火花」で、おカネはエンジンを滑らかに動かし続けるための「潤滑油」だ。
    ←というまとめに私は納得いかない。燃料は労働力だろ?

    著者は、これらの解決策に突然「究極の民主主義」を提案する。まるで「振って湧く」かのように善良な市民が登場するかのごとくだ。そこに至る思考の道筋は、共感するところもあるが、マルクスならば『貧困の哲学』のプルードンを『哲学の貧困』で批判したように、これは「世界が逆さまになっている」というかもしれない。私はマルクスのような頭がないので、著者を論理的に批判出来ない。彼の頭の中には、ホントに生きている市民が、どのようにしたらそういう「究極の民主主義」に至るのか、青写真さえも浮かんでいないように思えるのである。金持ちのための欲望にまみれた経済学者よりも良心的な貴重なものだとはおもうので、誰か根本的な批判が出来ないものだろうか!
    2019年4月読了

  • 経済学者が、経済学って科学じゃなくて哲学みたいなものだと言っている。学生の頃は自然科学と同じ科学だとまでは思っていないが、ある程度経済学がいうことが現実に当てはまると思っていたが、段々と著者の言うとおり、強者、富者、為政者を正当化しているだけの考え方ではないかと思うようになってきた。著者の立場にこの点では完全に同意。
    また、経済を富者や強者の視点からではなく、貧者や弱者の視点から見ている優しい本。経済格差はどうして起きるのか、失業は失業者が職を選り好みしているせいという考えが誤っていること、景気を上向かせようと金利を引き下げても効かないということ等を、難しい言葉を使うことなく分かりやすく解説している。
    満足な豚より不満なソクラテスになれという本書の主張にも完全に同意するが、この本の読者は上位1%の富者ではないにせよ、多分平均よりも上の層だからであって、平均より下の層はとりあえず満足な豚になるのが先決で、不満なソクラテスになるかどうかはそれから考えたいと思うのではないかとも思う。

  • おじいさんとお父さん、なかなかいいです(2019年4月1日)
    中村桂子のちょっと一言 | 語り合う | JT生命誌研究館
    http://www.brh.co.jp/communication/hitokoto/

    ダイヤモンド社のPR
    十代の娘の「なぜ、世の中にはこんなに格差があるの?」というシンプルな質問をきっかけに、元ギリシャ財務大臣の父が経済の仕組みを語る。「宗教」や「文学」「SF映画」など多彩な切り口で、1万年以上の歴史を一気に見通し、「農業の発明」や「産業革命」から「仮想通貨」「AI革命」までその本質を鮮やかに説く。
    https://www.diamond.co.jp/book/9784478105511.html

  • "不足"が"余剰"を生み出したのが興味深い。
    まだ読んだ事が無いのだけど、サピエンス全史と繋がる部分がありそう。
    "余剰"は"余裕"とも言え、文化を生み出す根源となった大切なものだと思う。
    あとは、"余剰"を上手く分かち合う方法なんだろう。

    それと、仮想通貨は発行数が定められていて、誰かが通貨を刷ってバランスを取る方法がないから上手くいかないという話は気になる。仮想通貨もバージョンアップされていっているから解決されると良いのだけども。

  • 市場社会が生まれた経緯に始まり、それを維持する金融システムの内容、政府の存在、格差、AI&ロボット社会の功罪、環境問題、民主主義、幸福とは?...etc, かなり幅広い内容を、歴史上の出来事や、印象的な挿話を取り上げ、順序立てながら分かりやすく説明していく内容。

    p.250弱とそんなに長くなくスラスラと読めるも、かなりお腹いっぱいな読後感。それほど濃い本だった。

    ・市場社会の始まりは農作物などの余剰から生まれ、それを取引するための信用ツールとして通貨が生まれ、それを管理するために政府が生まれる。

    ・農作物をつくる土地をその時の支配者などに奪われた農奴達は生きるために別の起業をする。そしてそのためには金がいる、そこで銀行が生まれ、金を貸す事で借金が生まれる。この借金から、全ての富が生まれていく。

    ・労働力とマネー。産業革命以降、労働力は機械化。機械に働かせるか、人間を機械のように働かせる社会へ。またテクノロジーは今は一部の富裕者にのみが支配している。そのようなものが労働を全てAIやロボットに代替しても、しかし経済は破綻する。人間が働いて賃金を得る事で経済が回るが、現在のロボットはお金を使わないから。

    ・意志をもったAIが登場すると、世界はマトリックスのような悪夢の世界に?

    ・経験価値ではなく、全てが交換価値でカウントされるのが市場社会。昔は良い行い=GOODこそに価値があったが、交換価値が重視される社会では全てがGOODs=商品となってしまった。そこでは環境を破壊して得られるものが交換価値を生み出し、環境は破壊され続ける。

    ・そんな世の中で良いのか?そこを解決できる唯一の方法は、民主主義であること。

  • ギリシャ金融危機の際にギリシャの財務大臣を務めてた経済学者が書いた本。

    たしかに面白かった!

    『信用の新世紀』『日本が売られる』『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼 』『進歩: 人類の未来が明るい10の理由』なんかに書かれている事がこの本でギュッと結ばれた感じ。

    国の財務を預かっていた人が、「基本的に金持ちは税金を払わない仕組みを作り、貧乏人はカツカツのところから税金を出すだけなので、総論として国を維持するための税収は常に足りていない。だから足りない分を国債で賄い、債務超過はある程度不可逆的なもの」って言い切られると、ねぇ。

    人類史において市場ができた時代と、市場社会になった時代は全く異なっていて、交換可能価値にばかり重きを置かれるいわゆる資本主義社会というのは人類の歴史の中でも随分最近のもので経済活動においてさえ普遍的なルールではない事。封建制以前の宗教が支配の正当性を民衆に刷り込むためにその機能が果たされていた事と同じように、現代の経済学は資本主義支配の正当性を裏付けるための仕事しかしていない、とあっち側の人だった学者が言うんだもんなぁ。

    とにかく、「考えろ、疑え」だそうです。

    結論はテクノロジーを肯定的に利用し、人間の人間たる特性を最大限に使い、ベーシックインカム的な方法論で資源の民主化を進めるべきだ、という考え方の人でした。

  • 経済について、著者が娘宛に教えるように書かれた本です。著者の経済に対する考え方が詰まっています。お金や市場といった経済にまつわるものが、何なのかが非常に分かりやすく、それでいて簡単に済ませずに書かれています。そして過去に何があって、今の世界が出来ていて、なぜ今の世界の問題が起こっているのかに結び付けられています。ギリシャの財務大臣として問題もあった著者が、その意図するところを述べられているところは熱があり、それゆえに引き込まれないよう冷静に読む必要も感じました。それでも読後に思うのは、あのギリシャ危機について、あまりにも西欧キリスト教的な見方でみていたなと。著者の気持ちもわかるのです。
    本当に正しい形は何なのか、それを考えるきっかけにも良いと思いました。

  • 作者の娘の知的レベルに追いついていない私には、まだ難解でした。ふんだんに使われる例え話がそもそも分からないというのが致命的。

    経済を軸としつつ、政治の話、環境の話、そして哲学的思想と幅広く展開されています。

    私がもう少し賢くなった時、もう一度読み直すと、合点がいくのかもしれません。

  • 本の前半は、経済の発生についての歴史的解説が展開されており、とても興味深い内容でした。

    経済について語るとは、余剰によって社会に生まれる債務と通貨と信用と国家の複雑な関係について語ること。
    農耕が保存可能な農作物の"余剰"を生み出し、この余剰が、それを記録するための"文字"や労働に対する未来の報酬を証明する"通貨"や通貨に保障を与える"国家"や国家に正当性を与える"宗教"など、現代の経済や社会に必要な仕組みや機能が発生した歴史的な流れから説明があり、経済の本をあまり読まない私には目から鱗でした。
    後半は筆者の結論に誘導的な記述が多い気がしたたため、星4つの評価です。

  • 2019/06/17
    これまで経済学の本なんて手に取ったこともなかったが、この本は非常に読みやすかった。経済のことを専門家、大富豪、政界のトップなど一握りの人間に任せてはだめらしい。このままでは私達庶民は機械の、資本主義の奴隷として一生を終えることになる。利益の追求が地球を破壊する。最近よく取り上げられるプラゴミの問題もその最たる例だよな。日本がプラゴミを他国に処分させてたことも最近知った。自分達で出したごみをよそに押し付けてたなんて、恥ずかしすぎる。無知も悪。反省。交換価値に飲み込まれることなく経験価値を取り戻す。人類は公共の利益、というか地球の保全を第一にすべきだ。そう思うけど、私にはそんな財力も権力もありません。とりあえず私個人としてはお金に執着しすぎず、助け合いの精神を大切に、地球に優しい生き方を追求しよう。

  • p138 いま、われわれはそんな大転換の最中にいる。〜しかし残念ながらこの変革は、解決と反対方向に社会を向かわせている。変革の目標が〜人間を機械に置き換えることになってしまっているのだ。
    p141 〜利益について、それ自体が目的になっていく〜
    p153 機械と違って人を雇えば、人はお金を循環させ〜
    p154 だから、仕事が単純化され機械化が進み、賃金が下がりすぎると、ある時点でものが売れなくなる。〜労働者が機械化に抵抗することは、雇用主も含めて市場全体の得になる。労働者の抵抗が自動化にブレーキをかけ、利益の破壊を防ぐからだ。
    #機械は人の営みを助けるものであるべき。社会は人のネットワークであって機械のネットワークではない。人が機械の道具となる日が来れば逆転する。
    p155 〜もし機械が人間の創造力や〜能力〜今後機械が発達し、そうした仕事ができるようになるだろうか。
    #アイデアが過去のアイデアから生まれるなら可能。その創造に機械自身が何らかの喜び(主体を動かすモチベーション)を得られるか、それが必要かはわからない。喜びを得るなら最早機械ではない。
    p159 どの部分を取り換えたら君が君でなくなるのか〜そのどこかを取り換えたら、君や私が人間でなくなるのは確かだ。
    #どこまでが人間であるかは本人ではなく他者によって決まる。周囲がどう接するか(どう扱うか)であり、扱われる側が決める事はできない。(扱われたい方向に努力することはできる)
    鬼(異邦人)が村人(コミュニティの一員)になれるかはその働きによる。
    p168 われわれ人間はテクノロジーの可能性を余すところなく利用する一方で、ひと握りの人たちの奴隷になることもない社会を実現すべきだ。〜機械が生み出す富をすべての人に分配したほうがいい。
    p202 〜私の父に話を聞いた。〜政治犯として〜収容されていた。その収容所でタバコが通貨として使われていたかを聞いてみた〜。父の答えは〜「私たちは受け取ったものをなんでも分け合っていたよ。〜」
    p232 〜ヘンリー・デイビッド・ソローは、「幸福になるには、それを求めないことだ」〜。幸福は美しい蝶のようなものだ。「追えば追うほど逃げていく。しかし別のことに気を取られていると、そっと肩に止まっている」
    p233 市場社会は見事な機械や莫大な富をつくりだすと同時に、信じられないほどの貧困と山ほどの借金を生み出す。
    p240 アルキメデスは、離れてみると、何事も不可能ではないと言った。〜人を支配するには、物語や迷信に人間を閉じ込めて、その外を見させないようにすればいい。〜すっかり内側に入ってしまうと、アルキメデスの視点でものを見られなくなってしまう。
    p246 この世界を本当に公正で理にかなった、あるべき姿〜
    #それって何?

  • 市場、金融、株式市場、そして貨幣。資本主義のベースとなるこれらのシステムについて、ギリシャの財務大臣を務めた著者が、特有の詩的表現も交えながら、”父から娘に語る”という叙述形式で、極めて平易に解説される。その点では本書の面白さを私も一定程度認める。ただし、こうした経済学の平易な解説を読みたいのであれば、後述するような彼の”イデオロギー”が強度に染み出さず、よりフラットで優れた書物は多数あるのではないか?

    私が納得できないのは結論についてである。著者は、現在の経済の問題を”行き過ぎた市場化”にあるとして、”一部の巨大企業や富裕層だけが参加するのではない民主的なプロセス”を対案として提示する。では、民主的に経済をコントロールするのかという点について、著者は何も語っていない。そうした態度は、財務大臣まで務めた政治家として著者を見たときに極めて不誠実ではないか。

    くどくど書いてしまった。結論を言えば、私は政治的に左派ポピュリストを嫌悪している。そして、EUにおいてその先鋒を務める著者についても嫌悪しているということである。

  • 面白かったけど、帯の文句にひかれて読んだのでちょっと期待が大きすぎたかもしれないです。

    銀行の「どこからともなく魔法のようにパッとお金を出す」という話はとても面白く、そうだよなーっと納得しました。

  • こんな経済ので本、他には無いと思います。
    神話からスタートレックやマトリックスまで、わかりやすい例で語られています。
    この本を読んで、経済の動きというものがなんとなくわかった気になります。
    経済学を学んだ人には、物足りないかもしれません。
    私にとっては、目から鱗が落ちる事が多かったです。
    入門の入門書としてお勧めできると思います。

  • 経済学よりお金2.0に近い感じ
    どっち先に読むかで感想は変わりそうだが、先出たのはこっちの様だ。
    私も30で発起し、ファイナンスの勉強を始め、最初にぶち当たった問題がこれ。
    正解があると学校で教えられて来たはずが、算数や理解の様な、経済と政治には正解がない事。
    世の人は常に全員同じ考えをすると思っていた、おめでたい星人だったのだ!
    今でも思い悩む事があるが、私の中ではかなり整理されてきている。

    歴史のバイアスから現在が出来るまでを網羅されており、とても説得力がある。
    ほぼ名著「銃病原菌鉄」そのままだw

    それでも筆者の言い分に異議がある。
    すべてがネガティブにはならないのだ。
    元気な人間が常にいる事。それが進化なんだと思う。
    でもただ元気なのはだめだ。
    歴史を知っている蟻だ。

    ドンドン進化してマトリックスにならない様にはしたいけどね。

  • 予想以上に面白かったし、ためになった。
    自分は資本主義の価値観にどっぷりハマっていて、それゆえに最近覚えていたひっかかりを本書が解き明かしてくれたような気がした。
    他人にとって価値あることは「値段が上がり」、他人に必要とされないものは「値段が下がり」淘汰される、、だから価値の少ない仕事はやめて価値の高い仕事をしよう、価値の高い人間になろう、その生き方は今の世の中正しいかもしれないけど、競争煽りまくった結果地球全体は果たして幸せな結果になるのか??考えさせられるし、資本主義の前提と違った価値観を大事にするのも必要かと思った。

  • 長年イギリス、オーストラリア、アメリカで経済学を教え2015年のギリシャ経済危機時には財務大臣を務め大幅な債務帳消しを主張し世界的に話題となった著者が、10代半ばの娘に向けて経済とは何かを専門用語を使わずに語った一冊。

    本書を手に取ったきっかけはズバリ「売れていたから」である。やはり売れる物には理由があり、特にそれが世界中でヒットしているというのはそれだけ、普通の人々(高度な知識を持つ人ではない)にも理解されるほど分かりやすいという裏付けになる。

    本書ほど分かりやすい例えを用いて、難解(だと思われている)な現象を説明している経済の本は他にないだろう。

    特に、収容所の中でのタバコの取引を引き合いに出したインフレとデフレの話は登場人物の顔や気持ちがありありと想像できた。

    また、エピローグで「経済学者は神学者や哲学者のようなものだ」としてそのような星占い師のような人間だけに経済を任せてはいけない。と語る姿は、父が娘にこの上なく愛に満ちた説教をしているようであった。

    最近読んだ本の中で印象的な本の中に、「苦しかった時の話をしようか。ビジネスマンの父が我が子のために書きためた働く事の本質」という本(以下A書)がある。A書では、ビジネスマンとして様々な苦境を乗り越えてきた著者が就活を控えた娘に働く事の本質を語っていた。

    この2冊に共通しているのは、多くの人に届けようと最大公約数的に書かれたものではなく、ただの1人に向けて書かれたものであるという事である。ある音楽プロデューサーも「売れる曲はただの1人に向けて作られている」と言っていたが本当にその通りなのだろうと改めて感じる。

    A書との関連している事として、資本主義社会において会社に勤めて働く人々と資本家の関係を思い出した。

    A書の中で「課長、部長、社長という肩書きは優秀な人間を気持ちよく働かせるためのシステムである」と語られていた企業人とは、本書の言葉を借りると「人を支配するには、物語や迷信に人を閉じ込めて、その外を見させないようにすればいい。だが一歩か二歩下がって、外側からその世界を見てみると、どれほどそこが不完全でばかばかしいかがわかる」ということではないだろうか。

    もちろん全ての企業人がそうとは言わない。外側の世界を知った上で選択しているのであれば、余計なお世話であろう。ただし、知らないで苦役を売ってお金を手にしている人が多いのは残念ながら事実だと思う。

    この本から得られた事も糧として人生を切り開く一助としたい。

    最も印象に残った言葉は、
    「私たちは探検を止めることはない。そして全ての探検の終わりに出発した場所にたどり着く。そのときはじめてその場所を知る」

  • 余剰が経済を生んだことから、牢屋のタバコの話までは面白かった。
    通貨に上限がないと、ものすごいデフレになることもよくわかった。
    最後の環境の話が余計かな。

    全体的にまあまあ面白いが、経済を学んだ人には少々退屈かも。

  • 経済の仕組みを、歴史を追って説明があり分かりやすかったです。
    本当の幸せを考えさせられました。

    ホモ・サピエンス全史を纏めた内容と感じました。

  • 「大金持ちと貧乏人の話」を身も蓋もなくはっきりと言い切ってる本だ。エピソードの具体性と説得力が秀逸。言葉の力・文字の力を実感する。実にわかりやすい、思わず苦笑いを浮かべるほどに。
    経済の話はわかりにくいものだが、焦点をとことん絞って単純化し、具体的な事例を語りながら説明する。よく新聞記者が「中学生にもわかる文章を書け」と言われるそうだが、やさしく説明することは難しい。本書はその難しさをクリアしている稀有な本だと思った。
    最後に哲学的課題を提示しているところが「父が娘に」らしく微笑んでしまった。しかし、これは読者全てに突きつけられた課題でもあると思うと身が引き締まる。本書は「さすが!」と感嘆を唱えたくなる本である。

  • タイトルの通りです。人間の歴史とともに経済というものがどうして成り立ってきたのか、とても分かりやすい。一言でまとめると「経済について語るとはつまり、余剰によって社会に生まれる、債務と通貨と信用と国家の複雑な関係について語ることだ。」ということらしい。ついでに「支配者を正当化する思想がなければ、国家の権力は維持できなかった。支配者が死んでも国家が存続し続けられるような、国家権力を支えるなんらかの制度化された思想が必要だった。そして、思想を制度にするような儀式を執り行ったのが、聖職者だ。」ということで、宗教とは何かについても改めて考える機会に。先日読んだ「最強の生き方」に通ずるものがありました。始まりは「余剰」。農作物の余剰によって、文字が生まれ、債務と通貨と国家が生まれた。それらによる経済からテクノロジーと軍隊が生まれたということらしい。

    封建制度のもとで貴族階級が支配的な地位を維持できたのは、政治と軍隊と法律と慣習のおかげだった。富の蓄積をもっと速めるために、生産性を上げるようなテクノロジーを開発する必要も動機もなかった。しかし、貴族とは対照的に、新興の起業家が生き残れる保証はどこにもなかった。むしろ、既存の政治や法律や慣習は起業家に不利だった。だから、彼らが生き残るには利益を生み出すしかなかった。そして、起業家の借金と利益と焦りが高まるにつれ、競争はますます過酷になっていった。そして、ある時点で、社会全体が借金漬けになり、経済の成長がそれに追いつかず、利益を出しても返済しきれない状況が訪れる。バブルの崩壊だ。そして経済の崩壊の後には不況が。この後、経済政策についての記述もある。ケインズ流というかリフレというか・・・そしてベーシックインカム的な話に続く。

    割と最初のほうに、経験価値と交換価値の話があり経済は交換価値の概念で成り立っているところからスタートするけど、改めて経験価値を見直すべきなのかなと最後はそこにつながっていたように思う。マスターカードのCMではないけれど、大切なものはプライスレスであり、生活の価値観もそちらに寄せていったほうが幸せになれるのではないかとそんな風に考えさせられました。

  • 20190624 読みやすくわかった気になる経済書。思想史としても読める。これまで過ごしてきた世の中の理屈を今更ながら知ったような気になる。また疑問を持ったら読み直してみたい。

  • 評判ほどではないけど、宗教ができたきっかけなどは、知識として知れてよかった。

  • 【論理的ぽい宗教】
    「経済学という宗教」なるほどです。
    まさに資本主義経済という宗教ですね。

    この本を読む前に村上世彰さんの『いま君に伝えたいお金の話』を読みましたが、感じたのが得た利益を資本家だけでなく労働者にも還元する方法はないかということです。そこで「資本の共有」を思いつきました。

    が、この本にもそのまま「資本の共有」が提示されていました。わたしはものすごいことを思いついた!と思いましたが、すでに既知の情報なんですね。
    ただ、具体的な共有方法は記載されていませんでした。一番簡単にできる共有方法は株だと思います。
    いまや株式も投信を使えば100円単位から購入できるのでハードルは低いです。

    資本金なんかないという人がいますが、お金を消費に使うか、投資に使うかの差で基本的に収入を得ている人であれば資本を持っていない人はいません。100円から投資できるのですから。。。
    天引きで貯金できる力があれば、天引きで投資を行えばいいだけです。あとは放置プレイで自然に増えていきます。


    銀行のすごさ(恐ろしさ)
    日本銀行も含めて中央銀行はすごいです。
    公的資金を注入するといってもどっからともなくお金を準備するのですね。

    公的資金を注入された企業は将来的に返金するのですが、将来稼ぐで「あろう」お金を今は存在しない(中央銀行にもない)のに、現在に投入するという恐ろしいことをしています。将来に於いて世界経済が成長を続ける説が成り立っているのでできるワザです。
    また、その借金が世界経済の原動力になっているのも事実です。

    住宅ローンも同じです。ローンを組んだ人が将来稼ぐで「あろう」お金を前借り(+利息)をするシステムです。まれに回収できない(それでも保険や競売などでマイナスは少なくなる)こともあるでしょうが、全体としては回収できない金額の方が圧倒的に少ないということでしょう。自己破産ようような個人デフォルトは大したことではないのです。
    国のデフォルトのような大きな問題でも、ギリシア、スペイン、アルゼンチンなどの国がデフォルト状態になっても、リーマンショックのような企業が破綻するよりダメージは小さいです。
    国が破綻したところでどうってことはないということでしょうから、個人となれば微々たるものです。


    幸福感
    少し話は変わりますが、幸福感は所得が低い状態であれば、所得に比例しますが、最近思うことが職人さんの幸福感についてです。

    職人さんは労働時間が長い人が多いし、給料もそれほど高くありません。
    時給換算すると安い時給で働かされているように思っていましたが、職人さんは基本自分が手掛けた仕事にほこりを持っており、仕事を芸術家でいうところの自分の作品のように感じています。好きなことで時間を使っているように思います。いやいやながら手に職をつけ、長い期間働いている人は少ないです。
    はじめはいやいやだったかもしれませんが、職人という職業はスキルが上がるたびに好きになっていくような気がします。
    土曜日も働かされて生産性は低い状態ですが、好きなことをして生きているので実は幸福度は高いのかもしれません。年収450万円以下でも職人さんは幸福度という観点から見ると高いように最近感じています。
    (職人さん違っていたらすみません。。。)

  • 「異様に面白い」までは言えないけど、まあまあ面白かった。特に前半。

  • 序盤はなぜ経済が生まれ格差が拡がっていったのかが大変にわかりやすく書かれていてタメなった。
    人々がより良い暮らしを追求し続ける限り、格差は無くならないんだろうなぁ。しかしそのことへ少しでも心を痛めたり、考えたりすることが大事なのだと教えてくれた気がする。

  • きっかけは電車の中。
    目の前に立った男性が読んでいたから。
    車内で読書する人を見ること自体少なく
    しかもほとんどがカバーで隠しています。

    「なんか、面白そう。」
    帰宅して調べたら、佐藤優氏絶賛とあるじゃないですか。
    とにかくこんなきっかけで本を予約するのは生まれて初めて。

    読み始めてさらに驚き。
    著者がギリシャ人!
    勝手にアメリカ人あたりと思いこんでいました。
    9年前のギリシャ危機で、彼らについて偏見をもっていた私。
    過去の栄光しかない人たちだと。(ごめんなさい)

    経済の歴史、神話や小説やSF映画、さらに収容所の例、そして環境問題など、次々具体的な話をもってくる。
    そしてたどりついた「民主主義」。
    もう、夢中になって読んでしまいました。

    心にのこしたい言葉がたくさんあったけど
    たぶん他の人のレビューにのこっているでしょうから
    ここには書きません。

    続編楽しみ。

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著者プロフィール

1961年アテネ生まれ。経済学者。2015年1月に成立したギリシャの急進左派連合政権(チプラス政権)で財務大臣を務め、国際債権団(トロイカ)との債務再編交渉を担当した。政権入りするまで長年にわたり、英国、オーストラリア、米国の大学で教授職を務めた。大臣職を辞任した後は、民主主義の再生に向けて活動し、世界中の聴衆に語りかけている。2016年からは欧州の草の根政治運動、DiEM25(Democracy in Europe Movement)の顔役を務め、2018年11月には米国の上院議員バーニー・サンダース氏らとともに革新的左派の国際組織、プログレッシブ・インターナショナル(Progressive International)を立ち上げた。著書は、Talking to My Daughter About the Economy: A Brief History of Capitalism (Bodley Head, 2017)〔関美和 訳『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』(ダイヤモンド社、2019)〕、And The Weak Suffer What They Must? (Bold Type Books, 2016) など多数。

「2019年 『黒い匣 密室の権力者たちが狂わせる世界の運命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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