サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル

  • ダイヤモンド社
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レビュー : 107
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478105528

作品紹介・あらすじ

アドビ、ネットフリックス、コマツなど、あらゆる業種でサブスクリプション(継続課金)シフトが加速しており、これらの企業はS&P500社平均の9倍のスピードで成長を遂げている。なぜ今サブスクリプションなのか?このモデルに移行するには? この分野の世界No.1企業Zuoraの創業者兼CEOが明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • サブスクリプションがどういうものか,またこれからどのように企業の中で活かされていくか,分かりやすく書かれていた.

  • サブスクリプションモデルで提案中なので概念や事例の勉強のため読んだ。

    ■サブスクリプションは、単なる課金形態の変更では無くビジネスモデルの変革

    ・製品をアップグレードしながらチャーン(解約率)をさせないようにする。
    ・いつでも解約できる
    ・価格は物理的な製品につけるのではなく、得られる価値に対してつける
    ・プライシングによる顧客増加
    ・パッケージングによる機能追加
    ・ストーリテリング(状況→価値→製品)
    ・プライシングでは従量課金制が最も顧客思考
    ・サブスクリプションはプロダクト思考では無く、圧倒的な顧客思考→顧客を中心に添える

  • 今や当たり前になりつつあるサブスクリプションモデルについて書かれた良本。これとカスタマーサクセスはセットで読むべきだと思います。

  • サブスクリプションの事はひととおり書かれている。
    デジタルだけでなく物にも触れてはいるものの、具体例とまではいかない。

    私の会社の事業でもサブスクリプションの話題が尽きない。サブスクリプション化の参考になる。

  • サブスクリプションというビジネスモデルがどういった特徴を持ち、それがお客様へどのような価値を提供するのか。また、サブスクリプションビジネスで成功している事例も豊富でビジネスのイメージがつきやすい。

    最大の欠点は、著者の会社でもある「ズオラ」がなにをしている会社なのかさっぱりわからないことである。

    以下、メモ。
    サブスクリプションというサービス形態の登場により、人々のニーズは「所有」から「利用」へと大きくシフトしている。
    これにより、企業は、モノを売って儲けるという一過性のビジネスモデルでは成長が見込めなくなっている。
    サブスクリプションは単なる月額課金ではない。顧客のニーズに対応するさまざまなオプションを用意し、日々アップグレードすることで顧客価値を高め、1日でも長く利用し続けてもらうための施策を打つことにより収益化するモデル。
    サブスクリプションは、ビジネスモデルや商品開発の変革をもたらしている。サブスクリプションは、永遠のベータ版である。
     

  • サブスクリプションがもたらす変革の要素を、様々な点から訴求している。サブスクリプション支援サービスを展開するZuoraの創業者であるということから、少し今どきのスタートアップにありがちな誇張や押し売り感が目立っているのが残念。少し構成が冗長な点も気になった。
    サブスクリプションの理想形をうまく表現しており、これを体現するサービス運営が出来れば(当初の構築コストはともかく)、最高の顧客体験を提供できるのではないかとワクワクさせる。
    最近になってZuora日本法人も立ち上がり本格的に始動していくところで、Zuoraを導入すればこの本に書いてあることが実現できるのか、と思いきや、実は現時点ではコンセプトプロダクトだそう。是非、SaaS提供を開始し、スモールスタートできるような体制を構築してほしい。楽しみである。

  • 最近、サブスクリプションモデルが新しい事業成功モデルとしてもてはやされている。
    NetflixやSpotifyはまさしく巣部スクリプションモデルの典型である。YouTubeも広告モデルだけでなく、サブスクリプション型のYouTube Premiumを開始した。また、本書の中でも成功例として大きく取り上げられているAdobeのビジネスモデルの大転換もサブスクリプションモデルの有効性を示す実例だ。ネットワーク機器ベンダのシスコもサブスクリプションモデルへの移行を進めている。
    さらに今まさに大きな流れとなりそうなMaaS (Mobility as a Service)も移動手段のサブスクリプションモデル化と言うことができるだろう。自動車会社でもダイムラーが先鞭を付け、トヨタもその方向での構想を示している。乗合自動車サービスのUberもまた一部地域でサブスクリプションモデルを提供し始めている。

    著者のティエン・ツォは、SaaSモデルを世に広めたセールスフォースの初期メンバーとして成功し、その後ズオラ社を創業したサブスクリプション・エコノミーの申し子である。ズオラ社は企業のサブスクリプションビジネスの推進をサポートする。彼らは、製品が提供するサービスのレベルについて契約することで、すべてのサービスはサブスクリプション化可能である、という。たとえば、冷蔵庫ではなく、冷たい食品を、掘削機ではなく一定量の土砂の掘削を提供するのである。日本の会社でもズオラ社はコマツが建設サービスをサブスクリプション型で提供するためのサポートをしている。

    サブスクリプションの肝は、単純な定額モデルではない、と理解することがまず必要である。
    サブスクリプションモデルにおいては、顧客を理解し、顧客との循環的でダイナミックな関係を構築し、それを製品や組織に反映するというものである。サブスクリプションモデルに移行することは、製品中心から顧客中心への移行である。そのためには顧客一人一人の顔を企業は認識しておかなければならないのである。そして、デジタル化とIoT化(コネクション)によって、製品でなく結果を売ることが可能になり、ますますサブスクリプションモデルへの移行を促進するのである。
    重要なのは、サブスクリプションを「顧客をサブスクライバーに変える」ことと捉えて、ビジネス面からは、その関係性から「定期収入(リカーリング・レベニュー)」をもたらす構造を築くことにある。本書ではこの構造をサブスクリプション・エコノミーと呼んでいる。そして、サブスクリプション・エコノミーを維持するためにも、絶え間なきアップデートとそれを支えるアジャイル開発が企業にとって必要なカルチャーとなっていく。「アジャイル・ソフトウェア開発宣言」と呼ばれる次の4つの価値提案はサブスクリプションサービスにも適用できる原則として重要である。
    ①プロセスやツールよりも個人と対話を
    ②包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを
    ③契約交渉よりも顧客との協調を
    ④計画に従うよりも変化への対応を

    今では無料であるというパーセプションもあるオンラインニュースだが、北欧ではノルウェーの15%を始め、高い加入率を誇っている。ニューヨークタイムズも有料化モデルを進めて成功している。著者は、広告に頼るビジネスモデルから安定したサブスクリプションの定期購読による収入に立脚したものになるべきだと主張する。
    そういう意味で、サブスクリプションモデルの成功の鍵は、当然ながらプライシングである。安くすればよいというものではないし、ましてや無料にするというのが解とは限らない。キャンペーンも含めて、柔軟なプライシングをシステム的にも機関決定としても可能とするようになっていることが必要となる。プライシングには多くのパラメータがあり、利益創出のためにも重要であり、顧客獲得にも重要であり、顧客との間の実フィールドでのテストを通じて常に微調整することが求められている。
    マーケティングの4Pの中で、ProductがServiceに変わったとき、他の3つのPもその価値を変える必要があるのである。プライシングはアップグレードを含めたパッケージングとの関係が重要なポイントとなり、広告は経験に代わる。市場調査は顧客から直接得られるデータにその場を譲るのである。

    また、サブスクリプションビジネスにおいて重要なのは会社の財務関連の対応である。財務指標について、一時的な利益の落ち込みを受け入れて、将来的な安定的収益を想定した投資を行う必要がある。そのために、著者は継続的に入るであろう収入と1回ごとの個別収入を分けて考えることを可能とする新しい財務指標の導入を提案する。ARR (年間定期収益: Annual Recurring Revenue)と呼ぶ数値に焦点に当て、四半期ごとにこの数字の成長率などを管理する。新規ARRを獲得するために必要な獲得コストや、ARRを押し下げる解約率を低減させるためのコストをARRをベースに議論することを可能にする。また、これまでは費用と算定されていた営業費用を今後数年に渡り収益をもたらすためのコストとして、将来の収益を産む資産への支出(たとえば設備投資)のように考えるべきだと指導する。財務指標をサブスクリプションモデルに合わせることは非常に重要であることがわかる。

    最後にズオラ社が提案するPADREと呼ぶ8つのシステムについても紹介しておこう。
    ①P: Pipeline - 自社と市場をつなぐパイプライン管理
    ②A: Acquire - 顧客の獲得を管理
    ③D: Deploy - サービスの迅速な導入を管理
    ④R: Run - サービスの継続的利用を管理
    ⑤E: Expand - 顧客の契約継続や成長を管理

    また、ズオラ社が提供するサブスクリプション採用企業の計数的成長をまとめたSEI (サブスクリプション・エコノミー・インデックス)の簡単な解説も現時点でのスナップショットとして重要だろう。これらの数字が電子書籍ではアップデートしてくれればよいのに、と思ったりする。電子書籍も単なる定額読み放題といった形ではないサブスクリプションモデルを採用してくれればよいのだが。

    「世界の中心が製品からサービスに移行しつつある」ー サブスクリプションとは、自社のサービスを使ってくれている顧客に成功してもらうことであり、それを自社の収益に変換することに他ならない。

    通信事業者は、サブスクリプションエコノミーにどこよりもよくフィットする業態であるようにも思う。ARPA (Average Revenue Per Account)や解約率(Churn Rate)、顧客獲得コスト(Subscriber Acquisition Cost)といった指標はずいぶん前から使用されている。
    そういえば、うちの会社も「顧客を最もよく知る会社になる」と言ってるなあ。

    ※ ChrunchyRollがサブスクリプションモデルの例として取り上げられているが、海外180か国で視聴者がいるらしい。すごいな。

  • 「サブスクリプション」とは、サービスを定額払いで受ける方式のことを意味
    し、言葉は聞き慣れませんが、
    古くは新聞の定期購読、最近ではアップルミュージックなどの音楽配信、ネットフ
    リックスのような
    映像配信でおなじみのサービスです。

    世の中は、提供者と顧客がデジタルで結びつき、物を作って売る方式から、より顧
    客の思考や行動にマッチした
    サービスを提供する方向へ急速に変化してきています。

    顧客の顔を直接は見ていませんが、デジタルデータを通じて、より顧客に適した
    サービスを能動的に提供する。

    それがこれからの主流になると本書は説いています。

    「サブスクリプション」とは何か、世の中はこれからどんな方向に向かおうとして
    いるのか、理解が深まる一冊です。


    ぜひ読んでみてください。

  • 新しいビジネスモデル

    サブスクリプションを導入した企業の事例が豊富に載っていて、とても面白かったです。
    インサイトがいかに重要かわかりました。
    ただ、マーケティング知識が乏しいため、それをいかに活用して戦略を立てるのか見えてこない部分もありました。
    また、一企業の財務諸表を見た時に、売り上げが落ちて投資費用が増加していることの理由が(フィッシュ)サブスクリプションの導入によるものだと判断できるかは、難しいところです。
    2度読みましたが、ソフトウェア企業の事、ITについてなど難しいところがちらほらあります。

  • サブスクリプション 2021.02.28

    - これからのビジネスの目標は、まず特定の顧客のウォンツとニーズに着目し、そこに向けて継続的な価値をもたらすサービスを創造すること
    - 全米の小売の売り上げの85%はリアル店舗で発生しており、今も増加している
    - ハードウェア事業には季節性がありアップダウンが大きいが、サービス事業は一貫して予測可能な成長を示している
    - 筋書きを逆転させるとは、全ての発想を製品からではなく顧客から始める
    - スターバックス:お客様に店に行きたいと思ってもらえるようなショッピング体験を提供すること、その体験をリアルだけでなく、デジタルとモバイルの関係の中でも提供すること
    - ケーブルTV会社:ネットに接続された住宅のOSになれる機会がある。数年のうちに、住宅の防犯サービス、冷蔵庫の買い替えどきの通知、屋根板の浮き上がりの発見などのサービスを提供しているかもしれない
    - カニエ・ウエスト:実際にはまだ完成していないアルバムをリリース
    - リース:特定の車に利用者を縛り付けるが、サブスクリプションはさまざまな車種に乗ることができる
    - ガーディアン:利用者から会員方式で寄付を募る
    - The Economist:紙だけではなくデジタル版にも課金
    - New York Times:読者との関係。そのためには読者と直接つながっている必要がある
    - 勝負はスケールではなく、優良読者とのエンゲージメント
    - 今日の革新的な企業はOne sides fits allのERPではなく、Plug and playのSaaSプロバイダを活用するようになっている
    - IoT:2030年までにIoTは現在の中国経済の規模、すなわち14兆ドルの部門へ爆発的な成長をすることが予想されている
    - バラバラの製品ではなくシステムとしての製品を売ることができるようになった
    - デジタルトランスフォーメーション:ビジネスを製品中心から顧客中心に変え、顧客と企業の関係を変えるもの
    - 製品を中心に据えたアプローチ:細切れの組織を生み出し、組織間で顧客を奪い合った。経営陣は近視眼的発想に陥る
    - 新しい世界では、企業は自らの手で部門の壁を壊さなくてはならない
    - アジャイルソフトウェア:プロセスやツールよりも個人と対話を、包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、契約交渉よりも顧客との協調を、計画に従うことよりも変化への対応を
    - サブスクリプションサービスほど、ワントゥーワンマーケティングをよりよく実現する方法はない
    - サブスクリプションビジネスの拡大:利用増加による成長、機能追加による成長
    - 商品を顧客に移転させて終わりだったビジネスが顧客と長期に渡って関係を結ぶことへと変わった
    - プライシングが成長のためのテコ:プライシングは推測に基づいて検討するものではなく、テストに基づいて決めるもの
    - 年間定期収益ARR:ARRn-Churn +ACV=ARRn +1
    - 従来のITシステムが対応できない3つの問題:サブスクライバーの経験を反映させられない、価格を素早く変更できない、カスタマー・インサイトを得ることができない
    - サブスクリプションビジネスは顧客の幸せの上に成り立っている唯一のビジネスモデル

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