このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法
- ダイヤモンド社 (2018年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478105559
感想・レビュー・書評
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転職エージェントの著作なので基本的には転職をお勧めする内容なのだけど、ここに書かれていることは日ごろから意識したい内容。
小説風の内容となっており、読みやすい。
・会社を変えても価値のあるスキル・経験を有しているか?
・自分が所属しているマーケットに、今後の成長性はあるか?
・意味のある意思決定というのは、必ず何かを捨てることを伴う。多くの人が転職に恐怖を感じるのは、人生で何かを手放すことになるから
・自分が信じていないものを売る、これほど人の心を殺す行為はない
・ベンチャーは資本や人数で大企業に勝てないため、世の中の流れを味方にして勝つのが定石
・市場価値がない人ほど、しがみつく際に残酷になる
・ベンチャーの確認事項:
①競合はどこか、競合も伸びているか
②現場のメンバーは優秀か。現場との面談で確認を
③同業他社からの評判は悪くないか
・転職エージェントには、どこが評価されなかったかを聞く
・本当に優れた会社には、勝手に人が集まる
・今の給料は低いけど今後自分の市場価値が高まる会社とで悩むことがあれば、迷わず挑戦詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
転職を考えているわけではないのですが、書店でパラパラとページをめくってみて、キャリアの考え方について参考になる気がして読んでみました。
ダニエル・ピンクの「フリーエージェント社会の到来」にもありましたが、働くものが会社と対等な位置に立ち、仕事を選び、貢献しながらキャリアを重ねていくことで、より能力を活かせる働き方ができるように思います。本書でも、常に転職をいう選択肢があることを意識しながら仕事に取り組むことで、働くものはより自由になり、会社も魅力的になり、結果として社会がより活性化していくと指摘しています。その通りだと思います。
個人的には今の年齢で転職はないと思いますが、人生100年時代ですから、会社の定年後もまだまだ仕事をしていくはず。そのときに向けて、参考になる1冊でした。 -
転職を実際したい人はもちろん、ずっと今の会社にいないんだろうなーと漠然とした不安を抱えてる人は、読むとちょっぴり答えに近づけそうな一冊。
物語形式になっていて、たぶんドラマ化しそう(笑)
でも、ちゃんと内容があって為になりました。
今働く会社の未来での市場での立ち位置。自分の向いていること。やりたいことがないのが皆ほとんどで、大体の人がどのように働きたいかを持っている、など転職実用書にありがちな、自分の強みを知り、やりたいことをみつけよう! といったバリキャリ向けじゃないのがいいです。
ふつうに生きるために働けたらいい。
でも、転職なんてできそうにない。そこで思考がとまってしまうんじゃなくて、思考をどのように持っていくか丁寧に説明してあって、悩んでる人にはとてもいいアドバイスになります。 -
今まで漠然としか分かっていなかったことが言語化され、ストーリー仕立てで頭に入ってきやすく共感しやすい仕掛けとなっている。
誰もが一回読んでおけば、参考になる一冊だと思う。
印象的だったこと
・技術資産×人的資産×業界の生産性=マーケットバリュー
(自分のマーケットバリューを分析すると落ち込みそうになるが、これから転職するときのポイントにすればよいのだ!と思う)
・転職先を探す方法
採用する側から見るとコストのかかり方が違う。
さまざまな手段で仕事を探すこと。
・to do 型 と being 型 2パターンの人間がいる
being型の「状態」は2要素
自分の状態:適切な強さ、信頼できるか
環境の状態:緊張と緩和のバランス
(自分は「コト」より「状態」に重きをおく「being」型人間だと思う。明確なやりたいことを見つけなければと思っていたが、どういう状態でいられるようになりたいかが分かっていればいいのだと知り一歩進めそうだと思った。) -
読む価値十分あり。転職だけでなく、就職する学生さんにも読んで頂き、就活の軸を作るのにも役立つと思う。
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今の仕事を続けることに迷いがある人におすすめ。
【概要】
●転職を考える前にやるべきこと
●転職先を探す方法、絶対やってはいけないことの把握
●本当に優れた会社とは
【感想】
●転職先を探すに当たって考えておかなければならないことが、概ね網羅されているのではなかろうか。
●「思考法」とあるとおり単なる方法論のみではなく、いろいろな視点による転職に必要な考え方が理解できた。
●転職するには勇気がいるが、自分のマーケットバリューを確認し、転職先を正しく選択すれば、転職に対する恐怖心は減るのであろう。ニッチの重要さはこの本でも述べられている。
●「転職は悪」という古い考えは捨て、自分がどの職で活躍できるかを見極めたうえで、新たな職場を探したい。 -
『転職の思考法』となっているが、
「転職しない人」や「就活生」に超絶おすすめの本
「残り何十年と会社にぶら下がりたいですか?」
「社名が無くなったとき貴方に何が残りますか?」
上記の質問に胸が痛むようであれば一読しよう。
残念ながら「賃金」や「自身の市場価値」は所属する業界の成長や展望に大きく依存している。
したがって、「上司の顔色を伺って仕事」をしても賃金や市場価値は上がらない!
(※管理職での昇給は部下の出した利益分!)
「市場や業界を意識して仕事」しなければ、
社内でしか通用しない『会社にしがみつく人』になってしまう。
そして『会社にしがみつく人』は社内でしか通用しないため会社を成長させられず、転職もできない、
そんな人になりたくない、、
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転職に関する思考法を得るために読んだ。
結果、それを得ることができて有益だった。また、その思考法は今後の人生を考える上でも非常に有益だと感じる。しかし、それらは挑戦的なところがあり、家庭を持っていたりすると踏み込みにくいとも感じた。
実際、私は転職したのだが、メーカからメーカであり、本書の思考法通りに転職できたわけではない。独身の自由さを羨ましったが、そう思ったのは私が企業研究を怠ったからかもしれない。
(余談だが、小説風の文章で構成されており、ストーリーも面白かった)
最終ページに要約があるのが嬉しい。
以下、私なりの要約。
★業界の生産性が重要
★ポジショニングで経験を得る、凡人は専門性より経験
★「どうしてもやりたいこと」がなくても悲観する必要はない。それがある人間は1%
・個人のマーケットバリュー
「技術資産」X「人的資産」X「業界の生産性」
→現実的なところ、「技術資産」「人的資産」が少ない人が大半だと感じるので、「業界の生産性」(伸びている業界、一人あたりの単価が高い業界)が最も重要だと感じる。本書でも「業界の生産性」が最もマーケットバリューに影響を与えると記している。
20代は専門性、30台は経験、40台は人脈でキャリアを作る
→専門性は年を取ると差別化が難しい。経験は差別化しにくい。
→普通の人(≒専門性が乏しい人)は経験で勝負すべき。なぜなら、専門性を高めるには才能が寄与する部分が多きため。経験は自分で選択できる「ポジショニング」で得られる。
・成熟したマーケットに後乗りしても、確実にコモディティになる
→いわずもがな
(例)10年前と同じ商品、サービスを同じ顧客に売っている。
・伸びるマーケットを見つける2つの方法
①複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービス
→「XX業界 ベンチャー」でネット検索し、若い会社が多く、投資も集まっているようなら、そこは伸びている業界
②既存業界の非効率を突くロジック
→簡単に言うと、これから伸びるであろう業界に一番乗りすること。最近の例だと、教育関係
・ほとんどの人に「やりたいこと」なんて必要ない。
どうしても譲れないくらい好きなことなんて、ほとんどの人間にはない。
→人間には2パターンいる。
①to do型:「コト」に重きを置く人間
(例)世の中に革新的な商品を残す、会社を大きくする
②being型:「状態」に重きを置く人間
(例)多くの尊敬できる人に囲まれている、世の中にこんな影響を与えている
・仕事の楽しさは「緊張と緩和のバランス」が決める
→99%の人間がbeing型。99%の人間は「心からやりたいこと」という幻想を追い求めて彷徨うことが多い。なぜなら、世の中に溢れている成功哲学は1%しかいないto do型の人間が書いたものだから。
→being型が仕事を楽しむには「マーケットバリューを高めること」「仕事での嘘を最小限にすること」 -
今後のキャリアを思考するにあたり、こういった転職本はとても有用だと再認識した。
本書は物語調になっていますが、リアリティがあり共感や納得できる部分がとても多かったです。
「転職と副業のかけ算」と合わせて転職のバイブル本として扱いたいですね。 -
どんな本でもそうなのだけれど、読む前と読んだ後で「変化」があるものが良書だと思っている。
この本はまさに転職、ひいては仕事をすることについて変化をもたらすものであると思う。
一番印象的かつ、心に残ったのは
to do型の人間と、being型の人間がいること
と
自分にラベルを貼ること
このトピックだけでもこの本を買った価値があった。
昔から「やりたいこと」という言葉に振り回されてきたが、この本ではそれに対して結論を出している。
そして、自分がどうあるべきか、という根源的な問いを考えるきっかけをくれた。
転職に迷っている方、自分はこのままの働き方でいいのか、と考えている方におすすめ。