人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

  • ダイヤモンド社 (2018年8月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784478106341

みんなの感想まとめ

人の思考や判断に影響を与える「非認知バイアス」や「錯覚資産」をテーマにした本書は、斬新な視点とともに、私たちが日常生活で無意識に抱く誤解に光を当てています。過去の実力主義への固定観念を見直すきっかけと...

感想・レビュー・書評

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  • ん〜内容がイマイチ。
    あまり面白くなかった。
    結局何が言いたいのかわかるような、わからないような…

  • ・挑戦的、煽りのように受け取れるタイトルと表紙デザインだが、その実は「認知バイアスが実生活、特にビジネスシーンで気づかれないままどのように影響を及ぼしているのかのか、をまとめた本であった。(この構成は、著者の「分裂勘違い君劇場 by ふろむだ」のコンセプトと同一ではないかと感じた。)

    ・「人々が自分に対して持っている、自分にとって都合の良い思考の錯覚」のことを「錯覚資産」とは言い得て妙だと感じた。

    ・成果、錯覚資産、環境、実力の複合ループの図式も、現実世界で不条理に感じる部分もうまく取り込んでビジュアル化されており、若手社員ならぜひ知っておくべきことだと思った。

    ・人間の脳は、「過剰に一貫性を求め」、「過剰に原因を求め」、「過剰に結論を急ぐ」という根幹部分があり、それが様々な認知バイアスを生んでいる、ということさえ押さえておけば、自分が何らかの判断を下すときのチェック機能として働きそうだと感じた。

  • 起業しようとか転職しようとか迷っている人は読んで知っていた方がいい内容です。
    現状維持は他の選択肢よりも悪い選択肢である確率が高く、選択肢から外してしまう方が、成功確率は高くなるそうです。
    「錯覚資産」の大きさ次第でよい環境を得ることができる確率が決まるそうです。
    その「錯覚資産」とはどういうものかが詳しく説明されている本です。
    この本を読むか読まないかで、この先の人生に良い変化が訪れるかどうか決まってしまうかもしれません。

  • 錯覚資産についてのお話でした!

    錯覚資産って、相手に、
    『この人凄い! 』
    と、思わせることが大事だとおっしゃっていました。

    つまり、分かりやすく言うと、
    いい人ぶって、すごい人ぶることで、他己評価を高くする事が大事だ!と言う考えに僕はなりました。

    けど、どうやってすごい人ぶろうかな?って
    考えた時に、実力もないのに、、と僕は思いました。

    そこで、根拠の無い自信だ!と思いました。

    とにかく、自分に出来そうなことはやってみる。
    誰かからお願いされた時なんて、最高のタイミング。

    できるか、できないかは別として、

    『 僕に任せてください。やってみせます。』
    『 できるか分からないけど、やってみます。』

    どっちの方が、任せたい!って思えるか?

    前者の、自信満々な人の方が、すごいなこいつ!
    ってなります!

    その後は、とにかくやり続ける事!

    そうすると、周りは色んな事をその人にお願いしたくなるはず。時が経つと、環境が変わり始める。より良い環境に属する事ができる。

    結果的に、
    すごい人ぶってたのが、すごい人になれちゃう!


    一歩踏み出すための勇気をくれる1冊でした!



  • ブランド嫌いのための自分ブランディング本。
    「錯覚資産」という造語をキーに…というより「錯覚資産」のことだけ何度も何度も繰り返し言い続けている本。章立てなどあってなきがごとくの確信犯的な構成が、本読みとしては、一番の興味ポイントでした。著者は、成功したビジネスパーソンであり(と自己紹介している)、匿名の有名ブロガーで、文章もブログのような読み心地、スラスラ読めます。

    書名の通り、世の中の評価や決断が実力ではなく「錯覚資産」をベースにしていることを、様々な例や図表でわかりやすく説明していくのですが、特徴的なのは、この「錯覚資産」のことを、醜悪な生き方などと刺激的な表現で散々にこけおろしていること。本著の9割くらいは「錯覚資産」の悪口(!)で占められいます。では、「実力を磨いて正直に生きろ」というのが結論か、というとそうではないのです。自己啓発系やビジネス書嫌いな人、成功すること自体になんらかの心理的抵抗や屈託がある人を引き込むために、「錯覚資産」をこき下ろし続けるふりをして、亜最終的には、

    「錯覚資産」には抗えないからうまく使って賢く生きろ

    というところに結論があるのです。悪魔だ醜悪だと言い続けた「錯覚資産」を「味方にしろ!」という本当の主張が出てくるのは、本のかなり後半部分ですので、お見逃しなく。
    https://hana-87.jp/2018/09/19/books-jinseihaunyorimo/

  • 本著は、錯覚資産を用いて、人生を好転させる方法を述べている。錯覚資産とは、認知バイアスにより、人々がある人に対して持つ都合の良い思考の錯覚であり、一種の資産として機能するものである。
    錯覚資産が生じる原因として、脳が「一貫性・原因・結論」を過剰に求めることが挙げられる。脳は、自分に都合よく事実を書き換え、一貫したストーリーを好む(〇〇はなにをやってもできる)。また、原因を作り出す(成功したのは、(偶然であっても)実力があったからだ)。さらに、充分なデータが揃っていなくても、むりやりに結論を出す。
    錯覚資産を運用していく上では、1つの良い属性値に引っ張られ、ほかの属性値も底上げされるという「ハロー効果」と、人々の脳は、すぐに利用できる情報だけを使って答えを導き出すという「利用可能性ヒューリスティック」の掛け合わせで算出することができ、これを活用することで、人生において様々な可能性に恵まれ、環境が変わり、錯覚資産も雪だるま式に増加していく。
    今ある資産(仕事での成功)を、どのように魅せ、うまく錯覚資産として運用していくか。現実世界は、実力ではなく思考の錯覚を通して判断されるため、錯覚資産を最大限に作り出していけるかが成功の秘訣である。

  • 今までの自分には全くなかった斬新な考え方で、非常に刺激的だった。
    この世は「実力主義」だと思い込んでいたし、この本で使われている「錯覚資産」のような、虚像は自分が最も嫌いなことだった。
    上司に媚び売ってる人を見て、「そんなんじゃなくて実力で勝負しろよ」と、まさにこの本が危機的だと指摘するタイプの人間だった。
    新しい世界認識のもと、徐々にこの現実を受け入れて、皆、思考の錯覚に陥っており、錯覚資産に踊らされていること、それを知り運用する人が有利であることを念頭に生活していきたい。

  • いよいよ息子が母の日に最後に贈ってくれた本である。
    彼はとても影響を受けた、面白かったと言っていたが
    私は・・・
    もうねぇ、言葉の3分の1くらいがよくわからないのと
    著者がすぐに「では、つぎにそこを見てみよう」と書くのが
    気になって気になって。
    若者と話していて「あー、その言い方ね」と妙に感心する感じと似ている。

    ということで多分内容も半分くらいしか理解できなかったのではないだろうか
    と思う。
    間違っていなければ、
    今自分の持ってる武器を思われるツールを使ってハッタリをかませ
    何度もやれ!そしてそれが当たったらその成功を自分のかさ上げの材料にして
    やっていけ!何回もそれを繰り返せ!
    人はえこひいきはしていないつもりでも
    その人の持つ「背景」に影響を受けるからそれを利用しろ!
    ということかなと。

    それであってるなら、わかるけれども違う世界の話のようであった。
    昔からきっとある成功法なんだろうけれど今やSNSの種類とユーザーが多すぎて
    私なんかには想像できない範疇である。

    固く生きて行く時代の若者は
    意外とハイリスクハイリターンな世界で生きている。

  • 本書は、認知バイアス、主に非認知バイアス(アンコンシャスバイアス)について解説したものです。そして、その構造を理解した上で利用した方が良いという提案をしているものでした。人間は本人が意識しないままバイアス(色眼鏡)をかけて物事を眺めて判断をしています。本書でいうと「勘違い」に気が付くことが大事で、自らの判断時に無意識のバイアスを意識できるようにすることができます。訓練することができるのです。平易な言葉で心理学の一端を知ることができる本でした。

  • ハロー効果を上昇させるために錯覚資産を利用する。人は正しい判断が脳の構造的に出来ない。そこを認識しズルいかも知れないが成功するためには錯覚資産を利用する。まずは自分の認知度を上げるためにと、様々な所へ出かけいろんな人と話し、思い浮かべてもらえる存在になること。

  • 錯覚資産って言ってみればハッタリをかますってことだと思うけど、仕事をする上ではめちゃくちゃ必要なことだと思う。結構リスキーな部分もあると思うけど、極端に言えばコイツできるかも!?と思わせることができればそれだけでチャンスがどんどん巡ってくるし、期待に応えるべく必死に努力すれば加速度的に成長できるはず、、!!

  • 友人がオススメしてて読んだ。人に教えたくない本。何となく目を逸らしてきた不都合な真実を、整理して目の当たりにさせられた感じ。「あいつできそう」っていう錯覚資産を貯めていくことの大切さ。
    「錯覚資産に騙されないで判断する」「錯覚資産を上手く使って生きる」の2面から説明されてるので、どちらに重きを置いても使える。
    あと、表紙のイラストが良い。キーメッセージを最適な方法で的確に伝えている気がする。

  • 成功者は実力でなく、運。そして錯覚資産により更に上手くいくという話。
    成功するためには回数を増やす事というのは分かりやすい。つまり固執し過ぎないという事に思う。
    下記の事については思い当たる。
    ハロー効果、少数の法則、運を実力と錯覚、後知恵バイアス、利用可能性ヒューリスティック、デフォルト値バイアス、認知不協和の理論、感情ヒューリスティック、置き換え、一貫して偏ったストーリーを真実と思い込む…
    一貫性、原因、結論が過剰な場合は用心したい。

  • "本当はこの本を紹介したくないです"
    理由は本書で紹介されている「錯覚資産」について知ってしまうと確実に得するからです。笑

    本書の良いところ
    心理学の本で実験を元にした人間の本能、脳科学的な事実を書いているため、説得力がありかつ日常生活で非常に役に立つところです。(これも著者の錯覚資産に引っかかっているのかもしれませんが)

    主張
    人生成功したいなら"錯覚資産"を理解し、それを利用しなさいとのこと。

    錯覚資産とは
    人々が自分に対して持っている、自分に都合の良い錯覚
    (身の回りにいる、なんであいつ大したことないのに上手くいくんだろう。て人は錯覚資産を濫用しています。)


    要約
    人は思考の錯覚を引き起こす。その事実は変えられない。
    だからこそその事実を理解し「錯覚資産」を利用すれば上手く生きていくことができる。
    そもそもなぜ思考の錯覚が起きるのか?
    それは人間の脳が過剰に原因・一貫性を求め、結論を急ぐからである。
    人間の脳が過剰に原因・一貫性を求め結論を急ぐ。
    そして、人は思考の錯覚を引き起こしてしまう。

    だからこそ、その事実を理解し錯覚資産を利用すれば戦略的に成功することができる。

    一貫性が大好きだからハロー効果や感情ヒューリスティックを生み出し、さらにそこにあるかも分からない原因を求め作り出す。
    そして結論を急ぐから利用可能性ヒューリスティックやデフォルト値バイアス、置き換えが生じる。

    これらを前提に2つの成功のためのプロセスの主張がされている

    1 人々が一貫性を求めるので、まず一つ何か目に見える形で成功することが重要である。そうすればあとからハロー効果や感情ヒューリスティックという錯覚資産を味方につけることができる。しかしそのためにはまず成功すること!成功は実力よりは運で決まる。(もちろんスキルがある程度ある前提)だから、負のハロー効果を引き起こさない程度に小さく色々なことにかけまくる必要がある!そして可能性が高いところで一気にたたみかけろ!!!

    2 そしてさらに成功は実力よりも運よりも環境で決まる。ハロー効果、感情ヒューリスティック、利用可能性ヒューリスティックを使う。すなわち、そういった原因・一貫性・早急な結論を求める人間の性質を利用することで、錯覚資産を作り出しそれが良いチャンス、良い人材に囲まれる良い環境を手に入れるサイクルを作り出せ!!!

    つまり
    成功のためにスキルがある前提で錯覚資産をうまく利用し、指数関数的に実力を伸ばしていく。しかし、スキルから錯覚資産に繋げるためには運が必要でありその運を運用していくことで確率を上げていく。ということが重要ということである。


  • 直感と真実についての本だった。人は直感が間違っているとわかっていても直感を信じたい心があるため、誤った直感に従ってしまうといった内容だった。

  • 社会人には運、実力、錯覚資産の3つが重要である。
    錯覚資産とは自分の実力を過大評価させるためのテクニックだがバカにできないと感じた。昔からゴマをするのも仕事の能力の1つだと言われていたが私は反対派であった。嫌な奴に媚びを売るのはカッコ悪いと思い、実力で認めさせてやろうと意気込んでいたからだ。
    しかしいくら実積と能力があろうと社会では嫌われてしまったら通用しない。能力を判断する前に好き嫌いなど印象がその人の評価のベースになってしまうからだ。
    それも完全に無意識だからタチが悪い。
    転職したばかりの私は錯覚資産の形成を第一に考えなければならないと感じた。接しやすい、親しみやすい善人というイメージを植え付ける事が急務である。
    そのような錯覚資産が形成出来れば、ミス、不手際を起こしてもフォローしてもらいやすくなるからだ。自分は第一印象は悪くないのでそのイメージを崩さずキープしながら働いていきたいと思う。勿論仕事は真面目にやっていくことが前提であるが‥

  • けして文章がうまいわけでもなく、ただひたすら錯覚資産についてのみ書かれた本。
    ビジネス書慣れしてると、え、こんだけ?と思うかもしれないが、意外とメモする箇所はあった。

    これからの生存戦略として、錯覚資産を増やしていきたいし、騙されないようにしたい。
    自分の脳みその安直さも警戒しながら、ね。

  • 本書のタイトルにある「勘違いさせる力」とは、「錯覚資産」のことである。簡単に言えば、人に好印象を与えることで、実力や成果などが水増しされ、それが好循環を生み複利効果によって、人生の勝者になることができるということである。これは既に心理学の世界では当たり前のことであるが、認知バイアスによって人はこの事実を認めようとしないので、この事実を意識して行動すれば、大きな差を生み出すことができる。
    確かに自分も部下の評価をする際に、好き嫌いとまでは言わずとも、どこかで普段の印象が影響を与えているということを認めたくはないが、最後の判断では無意識に働いているような気がしてくるし、東大卒というだけで仕事ができると思ってしまうことはある。だから、自分の資産をうまく使って相手に錯覚資産を植え付けることができれば、人生の勝者になる確率は高まると思う。


    ・錯覚資産とは、「他人が自分に対して持つ、自分にとって都合のいい思考の錯覚」のことである。
    ・思考の錯覚は、認知バイアスによって引き起こされる。
    ・認知バイアスとは、認知心理学の概念で、「認知の偏り」という意味である。
    ・ハロー効果は、認知バイアスの一種である。
    ・ハロー効果のハローとは後光のことであり、なにか一点が優れていると、後光がさして、なにもかもが優れて見えちゃうような錯覚のこと。

    ・ハロー効果の汚染を除去すると、社会的強者・成功者たちの、考え方・価値観・発言の正しさが、暴落する。これは、彼らにとって、大変都合の悪い事態だ。それまで、部長の言うことを、「部長が言うんだから、正しいんだろう」と人々は無意識のうちに受け入れていたのに、ハロー効果を除去すると、「はたしそれは本当なんだろうか?」などと人々が疑い始め、上司は、部下たちに、簡単に言うことを聞かせられなくなってしまう。

    ・受験勉強では、思考の錯覚の入り込む余地は少ない。ハロー効果のおかげでテストの点数がよくなったりはしないからだ。また、運に左右される割合も少ない。だから、一般的には、成功・失敗を決める要因は、実力がほとんどで少し運が加わる程度になる。
    しかし、ほとんどの社会人の場合、成功・失敗を決める要因は、錯覚資産と運よりも実力の割合が小さくなる。社会人の仕事の多くは、受験勉強よりも、はるかに不確実性が大きく、運に左右される変数が多いし、錯覚資産の多寡で結果が大きく左右されるからだ。
    学生のうちは、勝敗は、錯覚資産など関係なく、かなりの部分、実力だけで決まる。しかし、社会人になったら、錯覚資産を持つ者は、人生はイージーモードの神ゲーになるが、錯覚資産を持たざる者は、人生はハードモードの糞ゲーになる。

    ・この本は、筆者の錯覚資産を活用して書いている。たとえば、この本の「はじめに」で、私が起業した会社が上場したことを書いた。そのせいで、あなたの直感は、無意識のうちに、この本に説得力を感じているはずだ。あなたにその自覚がなくても、実際、そうなっているのだ。

    ・思考の錯覚は、自覚できない。だから、錯覚資産は、目に見えない武器となる。「自覚できない」という特性が、錯覚資産を、極めて優秀な武器にしているのだ。
    ・もちろん、自分だけは、できるだけ錯覚資産を使わずに生きていくのもいい。しかし、それをするなら、人生がうまくいかなくなることを覚悟しなければならない。

    ・錯覚資産を手に入れるためには、まずは、いろんなことに、小さく賭ける。ハロー効果が得られそうな仕事や役割に手を上げ、いろいろチャレンジしてみる。チャレンジして成功するかどうかなんて、運次第だから、たくさんチャレンジするしがない。サイコロで当たりを出すのに一番効果的な方法は、たくさんの回数、サイコロを振ることだからだ。そして、たまたま成功して、ハロー効果を手に入れられたら、そのハロー効果を使って、よりよい環境を手に入れる。

    ・注意が必要なのは、ハロー効果には、射程があるということだ。具体的な数値を伴う成功は、射程が長い。数字というのは、瞬時にハロー効果を生じさせる。だから、具体的な数字が作れそうな案件は、積極的に引き受けたほうが得なのだ。とくに、「こんなん、誰がやっても数字が出るだろ」というような、勝ち馬に乗れる案件は、おいしい。それが実力によるものでなくても、なんだかんだで、ハロー効果は生じてしまうからだ。

    ・これは、ようは、わらしべ長者の戦略だ。まずは、小さなハロー効果を手に入れる。その小さなハロー効果をテコにして、もう少し大きなハロー効果を手に入れる。これを繰り返して、やがてすごく大きなハロー効果を手に入れる。

    ・単に、知り合いを増やすたけでは、なかなか人脈は太くならない。単に知っているだけの人だと、いざというときに、なかなか声をかけてもらえないからだ。声をかけてもらうには、どうしたって、ハロー効果が必要なのだ。よくわからないけど、あいつは、あんなすごそうな本の翻訳・監訳・著作をやっている。国内外で講演もやっている。よくわからないけど、きっと、すごい奴に違いない。そんな風に考えて動く人が、非常に多いのだ。
    ・ほとんどの人は、本当の実力など、わかりはしない。1時間や2時間の面接で、実力がわかるなどと思うのは、かなりの部分、思考の錯覚だ。ほとんどの人は、本当の実力ではく、思考の錯覚で人を判断する。しかも、自分が思考の錯覚で判断しているという自覚がない。

    ・もう1つの重要な点は、「自分には、本当に才能があるのか?」と悩むことに時間を使うことをやめる、ということだ。多少は「才能はあるのか?」も考えたほうがいいが、成功の要因としては、才能よりも運や思考の錯覚のほうが大きいので、「自分には、本当に才能があるのか?」と不安がってエネルギーを消耗するのは、投資効果が悪すぎるのだ。
    ・そもそも、才能があるかないかなんて、自分にも他人にも、そうそう見分けはつかない。見分けがつくと思っているのは、だいたい思考の錯覚だ。結果的にヒットしたら、「もともと才能があったからヒットしたのだ」と知覚され、結果的にヒットしなかったら、「才能がなかったからヒットしなかったのだ」と知覚されるだけだ。

    ・成功者のツィートやプログや本を読んで成功法を研究するのは、多少はやったほうがいいが、それに時間を使いすぎると、逆に成功確率は下がる。注意しなければいけないのは、成功者は、「自分のやり方が正しかったから成功したのだ」というフリをしたほうが、圧倒的に得だということだ。
    ・返す返すも忘れてはならないのは、「最初の起業と、成功者の2回目以降の起業では、成功確率がぜんぜん違う」という点だ。ひとたび成功した人が、何度も成功するのは、「その人のやり方が正しかったから」ではなく、「その人のやり方が正しかったからだ、と人々が錯覚するから」なのだ。での成功者から、成功法を学ぼうとする若くて優秀な人材をどんどん集めることができる。


    ・なにかが起きると、あなたの「無意識」は、あなたの「意識」の知らないところで、「自分は、あらかじめそれが起きることを予測していた」と、自分の記憶を書きかえるような作りになっているのだ。この記憶の書きかたは、「自分は、未来をだいたい予想できる」という錯覚を作り出す。人間には、「いつも、未来は、概ね自分の予想するようになってきた」という漠然とした感覚がある。
    ・つまり、「なんだかんだで、優秀だった奴は、だいたい成功している」と我々が思っているのは、「成功した」という結果になると、「その人間は、昔から優秀だった」と記憶が書きかえられるからなんだ。


    ・人間は、コントロールしたいという、強い欲求を持っている。
    ・コントロールできると、より幸せで、健康で、活動的になる。
    ・我々にとって、コントロールできないということは、恐ろしい苦痛であり、その苦痛を受け入れるぐらいなら、コントロールできるという幻想の中で生き続けたほうが、よっぽどましなのだ。
    ・「成功するかどうかはコントロールできない」という現実を直視するよりも、「成功するかどうかはコントロールできる」という幻想の中で生きたほうが、はるかに幸せなのだ。だから、「かなりの部分が運で決まる」などという現実は、どれだけ多くの証拠を突き付けられても、あなたは認めたくないのだ。
    ・しかし、「成功するかどうかはコントロールできる」という幻想に浸れば浸るほど、逆に成功確率は下がっていく。なぜなら、現実が見えていないと、成功確率を下げるような選択をし続けてしまうからだ。


    ・重要なのは、人間には、「実カ」という要因を、プラス方向であれ、マイナス方向であれ、「大幅に過大評価」してしまう認知バイアスがあるということだ。実際の成功・失敗は、あなたが思っているよりも、はるかに、「実力以外の要因」で決まっている。誰がどう見ても明らかに無能、もしくは、誰がどう見ても明らかに有能でもない限り、実力という要素の影響力を、自分が思っているものの半分くらいに見積もったほうがいい。


    ・恐ろしいことに、人間は、判断が困難なとき、自分で思考するのを放棄して、無意識のうちに、デフォルト値を選んでしまうことが多いのだ。この認知バイアスも、日常の仕事と生活の至る所で、人間の判断をゆがめている。たとえば、「今のままA社に居続けるか、B社に転職するか、C社に転職するか」という選択は、複雑な要素が絡み合っているうえに、不確定性も大きく、判断が難しい。だから、そういう場合、人間は、べストな選択肢ではなく、単にデフォルト値である「転職せずにA社に居続ける」という選択肢を選んでしまう。

    ・判断が難しいとき、人間は考えるのを放棄して、直感に従ってしまう。しかし、判断が難しいときこそ、直感はアテにならない。なぜなら、判断が難しいときに直感が出す答えは、思考の錯覚に汚染されていることが多いからだ。だから、判断が難しいときは、「思考の粘り強さ」が決定的に重要になる。「思考の粘り強さ」がない人間が、難しい問題について考え抜くのを放棄して、思考の錯覚の泥沼に沈んでいくのだ。

    ・明らかに現状維持のほうが他の選択肢よりもずっとよさそうであれば、現状維持するべきだ。しかし、現状維持と、選択肢Aと選択肢Bが、どれも同じくらいよさそうに見えたのなら、現状維持を選択肢から外してしまうほうが、成功確率は高くなる。なぜなら、「現状維持のほうを選びたくなる」という思考の錯覚のゲタを履かせられているせいで、現状維持の選択肢が、他の選択肢と同じに見えているだけだからだ。


    ・「錯覚資産→成果」のループと「錯覚資産→環境→実力→成果」のループの2つがある。従って、錯覚資産を増やすことばかりやって、実力を磨くこと(スキルアップ)を怠ると、一つのルーブが回らなくなる。また、スキルアップばかりやって、錯覚資産を増やすことを怠ると、すべてのループが回らなくなる。錯覚資産を増やすためにも、スキルアップは重要だ。錯覚資産増やしとスキルアップは、車の両輪なのだ。


    ・人間の直感は、「思い浮かびやすい」情報だけを使って、判断をする。
    ・人間の直感は、正しい判断に必要な情報が欠けていても、情報が欠けているという感覚を持たない。

    ・たまに会って一緒に飯を食いながら雑談するだけで、相手は自分のことがぐっと「思い浮かびやすく」なる。そうすると、たまたまその友人の会社で「誰か、いいデザイナーいない?」などという話になったとき、友人があなたのことを口に出す。その結果、会社の他の人間も、あなたのことが「思い浮かびやすく」なる。
    ・人間の直感は、「すぐに思い浮かぶ情報」を過大評価するし、すぐに思い浮かばない情報を無視して判断するので、たとえば「どのデザイナーに仕事を頼むか?」という判断において、あなたが選ばれる確率は飛躍的に高くなる。あなたが思っているよりも、はるかに高くなるのだ。

    ・このとき重要なのは、自分のなにを、相手が思い浮かびやすくなるようにするかということだ。もし、あなたが、よりよい会社への転職のチャンスを狙っているなら、会社側のニーズを意識したほうがいい。
    ・そうやって、できるだけ多くの人が、自分のことを「思い浮かびやすく」しておくと、意外なところがら、意外なチャンスが降ってくることがある。そして、そのチャンスが、人生を大きく変えるということが、よくあるのだ。

    ・内向的な人は、これの威力を甘く見ていることが多く、非常に多くのチャンスを逃してしまっている。人生がうまくいくかどうかは、かなりの部分、「環境」に依存する。いい上司、いい同僚、いい部下、いい顧客、いいポジション、いい課長に恵まれれぱ、人生のクオリティーはぐんと上がる。

    ・最近連絡を取っていない友人知人と飯を食ったり、勉強会に出たりして、網を広げ、網をメンテすることに、それなりに大きな時間を投資しなければならないのだ。幸運を引き当てる確率は、網が大きければ大きいほど、高くなる。これは運ゲーだが、やり方次第で、当たる確率を飛躍的に高められる運ゲーなのだ。

    ・ある程度の実力が身についたら、まだCVR(Conversion Rate:ページを見た人のうち、実際に商品を購入する人の割合)が低くても、じゃんじゃんPV(Page View:ページを見てもらえた回数)を増やしてしまう戦略のほうが、結局、効率かいい。バカにされても、コケにされても、見下されても、大量のPVさえ稼いでしまえぽ、結局は、チャンスをつかめる。PVRが10分の1でも、PVが10倍なら、コンバージョン数は同じだからだ。そうやって、大量のPVによって、むりやりチャンスをもぎ取ってしまえば、いい環境をゲットできるので、実力と錯覚資産は後からついてくるのだ。
    ・だから、実際には、「まだ実力が低いくせに、あちこちに自分を売り込むような恥ずかしい奴」とバカにするような人間のほうが、バカなのだ。最後に笑うのは、そういう、一見バカに見える恥さらしな行動をした人間なのだから。


    ・高学歴の人の成功確率が高いのは、単に彼らが優秀だからというだけじゃない。彼らの「高学歴」がハロー効果を引き起こすから、成功確率が高いのだ。多くの人は、「自分は、学歴なんかで人を判断しない。本当の実力を見抜いて判断しているのだ」と信じているが、実際には、思考の錯覚によって、無意識のうちに学歴で人を判断している。
    ・ここで重要なのは、ほとんどの人は、「自分が学歴で人を判断している」ということを、「認めたくない」ということだ。だから、自分が無意識のうちに学歴で人を判断しているのにもかかわらず、それを認めたくなくて、無意識のうちに、ごまかそうとするのだ。

    ・現実問題として、「立派な学歴」も「偉そうな肩書」も、強力な錯覚資産であり、具体的な価値があるものだ。具体的な価値を持つ属性、ほぼすべてに起きる思考の錯覚なんだ。

    ・現実世界の敗者が、自分の脳内世界で価値評価を捏造し、脳内世界で密かに復讐を遂げるんだ。勉強の苦手な人が「勉強のできる奴は心が冷たい」と思う。・ブサイクな人が「見た目じやなくて中身が大切だ」と思う。

    ・くれやれも、強い、美しい、豊か、健康、賢い、などの現実世界におけるプラスの価値自体を、自分の脳内で否定したりしないように、注意深く自分の無意識を見張る。「プラスの価値はすべて利用資源であって、それを否定すると損をする」と自分に言い聞かせる。


    ・人間は、「一貫して偏った間違った物語」に説得力と魅力を感じるんだ。人間は、「バランスの取れた総合的な正しい判断」は、説得力がなく、退屈で面白くないと感じるんだ。だから、「錯覚資産には、こういう別の側面もあるよ」なんてことは書かないほうが、魅力的で説得力のある本になる。読者は、「錯覚資産は卑怯な武器」という「一貫して偏った物語」になっていると、説得力と魅力を感じるんだ。

    ・大きな錯覚資産を手に入れたいなら、「一貫して偏ったストーリー」を語らなければならない。バランスの取れた正しい主張などに、人は魅力を感じない。それでは、人は動かせない。「シンプルでわかりやすいこと」を、それが真実であるかのように言い切ってしまえ。本当は断定できないことを、断定してしまえ。そうすれば、あなたの主張には、思考の錯覚の魔力が宿る。その主張は多くの味方を魅了し、ハロー効果を創り出す。そして、それは、大きな錯覚資産に育っていくのだ。

    ・なにかを主張するときは、「一貫して偏ったストーリー」を語る。しかし、一貫して偏ったストーリーは、結局は、間違っている。だから、自分の人生の選択をするときは、徹底的に「正しい判断」をすることにこだわるんだ。

    ・人間は矛盾だらけで、その人が「いい人」なのか、「悪い人」なのか、なかなか簡単には決められない。それと同じように、現実世界の選択肢は、矛盾だらけ、トレードオフだらけだ。メリットは大きいけれどリスクも大きい選択肢とか、リスクは小さいけれどメリットもたいしたことない選択肢とか。
    しかし、多くの人間の頭の中の世界では、選択肢に、そうしたトレードオフがないのだ。メリットが大きい技術はリスクが小さいし、リスクが大きい技術はメリットなんてほとんどない。たから、世界は単純明快で、判断は簡単で、難しいトレードオフに直面して悩む必要なんて、ないのである。人間の頭の中では。

    ・好き嫌い、メリット、リスクのいずれかの変数値が脳内で変化すると、その変数値が他の変数値と矛盾しないように、他のすべての変数値が変化して辻褄を合わせるようになっているのだ。この仕組みにより、人間の脳内では、好き嫌い、善悪、メリットデメリット、リスクは、常に一貫したストーリーになっていて、矛盾もトレードオフもない状態が保たれている。
    自分が個人的に嫌いなものは、常に邪悪だし、間違っているし、ろくなメリットがなく、リスクが高いのた。自分が個人的に好きなものは、常に善良だし、正しいし、メリットは大きく、リスクが低いのだ。
    ・このような人間の判断方法を「感情ヒューリスティック」呼ぶ。

    ・感情ヒューリスティックは、「人に好かれる」ということを、比ゆ的な意味ではなく、現実に換金可能な資産にしてくれる。なぜなら、その錯覚資産によって、あなたの作品・サービス・成果には、より高い値段が付くし、より多くの人に売ることができるようになるからだ。

    ・とくにサラリーマンにとって、この「置き換え」は、どんなに強調しても、強調しすぎることがないくらい、重要だ。なぜなら、誰の年収をいくらにすべきか?誰を昇進させるべきか?誰にどんな仕事をさせるべきか?などの、サラリーマン人生を大きく変えかねない重大な質問は、たいてい、「答えるのが難しい」からだ。答えるのが難しい質問には、上司は、結局、直感を頼りに答えを出す。つまり、単に、好感を抱いている部下の年収を引き上げたり、昇進させたりするのだ。しかも、上司本人にその自覚はなく、自分は、極めて公平で客観的な人事評価を行なっていると信じて疑わない。

    ・「上司に好かれていなくても、「結果」さえ出せば、明るい将来を手に入れらる」というのは、甘い考えだ。上司はそう言うだろうし、そう信じて疑わないが、それは錯覚なのだ。実際には、その「結果」をどう解釈するかは「難しい質問」になる。そして、難しい質問に直面した上司は、無意識のうちにターゲット質問をヒューリステイック質問に「置き換え」て答えを出してしまうのだ。だから、サラリーマンをやっている限り、上司に好感を持たれるように、十分な注意を払い続けなければならない。


    ・認知バイアスは次の3つの脳の過剰性が引き起こしくいると考えると、理解しやすい。
    ・【一貫性】過剰に一貫性を求める。
    ・【原因】過剰に原因を求める。
    ・【結論】過剰に結論を急ぐ。

    ・要は、「一貫性、原因、結論」の3つを過剰に求める傾向に注意していれば、自分の思考の錯覚に気づいて修正しやすくなるし、他人の思考の錯覚を利用して、自分に有利に物事を進めることができる、というわけだ。


    ・まとめると、錯覚資産は、次のような性質を持つ。
    ・多次元図形の体積として表現できる。
    ・指数関数的に増大する。
    ・実力と錯覚資産は、相乗効果で増大していく。
    これがなにを意味するかというと、錯覚資産は、べき分布するということだ。要は、ごく一部の人間に、大部分の錯覚資産が集中するということだ。つまり、非常に大きな格差が生まれるということだ。また、錯覚資産を意識的に増やす人間と、そうでない人間では、錯覚資産の増加率が異なるため、短期的には小さな差でも、長期的には、とんでもなく大きな差になるということだ。

  • 話題書だったので、タイトルを見てライトな本かなぁと思って手に取りましたが、
    「錯覚資産」をテーマにした
    きちんと心理学に基づく内容で、その説明もきちんとされてあり、心理学の実用書として様々な人に響く内容で面白く読めました。
    「認知心理学」の内容でしたが、昔勉強していながら理論のみしか理解していなかったんだなと思いました。


    匿名で書かれていることや、最初の導入部分のからくりが本書のテーマとリンクしていて、
    しっかり騙されていることに気づきました。

    実生活で使えるようになりたいです。

  • 人間関係は認知で出来ており、人は皆、「すごそう」「できそう」といった勘違いさせることで多くの成功とチャンスを得られやすいと説く本である。
    本著が伝えたい本質のところは、「他人からどう見られるかを意識して修正しながら行動せよ」と私は理解している。
    例えば、人前に出ることを惜しまない。背筋を伸ばす、挨拶をしっかりする、所作が丁寧、思慮深い言葉遣い、公私共に清潔感がある、言動と行動が一致している。などが挙げられる。これらは多くの人が実践できることだ。だが、実際には多くの人はやりたがらない。別に勘違いさせるために、虚栄を張る必要ない。虚栄は一時的には勘違いさせるかもしれないが、メッキみたいなもので、ぼろが必ずでる。
    勘違いさせる技術は、長期戦なのだ。日頃から自己鍛錬を怠らず、人前に出る、人を束ねる、教育をする、自分のためにも家族のためにも時間を使い、日々学習と反省し修正することで、周囲から自然と信頼を得られ、人生も変えるだろう。
    どんなに価値が高い人間でも、人前に出ないとそれは価値がないのに等しい。商品でもサービスでもどの分野や業種でも業界でも同じだが、人は行動と所作を見ている。
    勘違いさせる力は魔法ではない。技術であり、意識を変えることで、行動や自分を取り巻く世界が大きく変わると説く本なのだ。

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著者プロフィール

ふろむだ(fromdusktildawn)
のべ数百万人に読まれたブログ「分裂勘違い君劇場」の著者。多様な業務経験を活かして、主に仕事論などの記事で人気を博す。リアルでは複数の企業を創業し、そのうち1社は上場を果たした。ポストとして、平社員、上司、上司の上司、上司の上司の上司、取締役、副社長、社長を軒並み経験している。業務内容として、プログラミング、設計、仕様定義、企画、マーケティング、採用、アートディレクションなどを経験。

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